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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X0935
審判 査定不服 外観類似 登録しない X0935
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X0935
管理番号 1214637 
審判番号 不服2009-12274 
総通号数 125 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-07-06 
確定日 2010-03-23 
事件の表示 商願2008-43237拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類、第11類及び第35類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年6月4日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同21年7月6日付け手続補正書により、第9類「電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第35類「経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続するものである。
(1)引用商標1
登録第1743686号商標は、「WINGS」の欧文字を横書きしてなり、昭和57年3月15日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療用機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同60年1月23日に設定登録され、その後、平成7年4月27日及び同16年9月21日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同17年1月26日に第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)引用商標2
登録第4792434号商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成15年12月8日に登録出願、第35類「市場調査,商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として、同16年8月6日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめていうときは、引用商標という。

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、先端部を鋭角にして中央部にふくらみをもたせ、右上部から左下部に波を打つような形状をした図形(該図形には上部から下部にかけて薄青色の濃淡が施されている)を配し、その下に、「ガスタジオWings」の文字を横書きしてなるところ、構成中の図形部分と文字部分とは、それらの間に空白があることから、視覚上、分離して観察し得るものであり、また、構成全体としてなんらかの特定の意味合いを看取させる等、これらを常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものであるから、図形部分と文字部分とは、それぞれ独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たすとみるのが相当である。
しかして、「ガスタジオWings」の文字部分について、前半の「ガスタジオ」は片仮名文字で書され、後半の「Wings」は欧文字で書されており、それぞれの文字の種類が異なるため、視覚上分離して観察されるとみるのが相当である。
そして、「ガスタジオ」の文字は、特定の意味を有しない造語であるのに対し、「Wings」の文字は、「翼」の意味を有する一般に広く知られた語である「wing」の複数形として容易に認識されるものであり、両語を結合した「ガスタジオWings」の文字全体としては、特定の意味合いを看取させるとはいい難く、さらに、「ガスタジオWings」から生ずる「ガスタジオウイングス」の一連の称呼も10音とやや冗長であることからすれば、「ガスタジオWings」の文字部分が常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものである。
してみると、本願商標は、文字部分について、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、「ガスタジオ」の文字部分と「Wings」の文字部分とに分離して観察され得るものであるから、簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては、本願商標に接する取引者、需要者は、一般に広く知られた語である「Wings」の文字部分に注目し、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
したがって、本願商標は、構成文字全体に相応した「ガスタジオウイングス」の一連の称呼のほか、「Wings」の文字部分に相応した「ウイングス」の称呼も生ずるものであり、また、該部分から「翼」の観念を生ずるものである。
これに対し、引用商標1は、前記2(1)のとおり、「WINGS」の文字を横書きしてなるところ、構成文字に相応して、「ウイングス」の称呼及び「翼」の観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲2のとおり、「WINgS」の欧文字及び該欧文字の上下にそれぞれ欧文字を挟むように2本の直線を配してなるから、「WINgS」の文字部分に相応して、「ウイングス」の称呼及び「翼」の観念を生ずるものである。
以上によれば、本願商標と引用商標とは、「ウイングス」の称呼及び「翼」の観念を同一にするものであり、また、外観についても、「Wings」と「WINGS」又は「WINgS」の文字部分において、大文字と小文字等の差異はあるにしても、その綴りを共通にするものであるから、近似した印象を与えるものであり、本願商標と引用商標とは、全体として相紛れるおそれのある類似の商標であるといわざるを得ない。
そして、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務にそれぞれ包含されるものであるから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、商品及び役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
なお、請求人は、拒絶査定の認定には承服できない旨主張するのみで、同主張を裏付ける具体的な理由及びその証左を提出していない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1
本願商標

(色彩については、原本参照。)

別掲2
引用商標2


審理終結日 2010-01-22 
結審通知日 2010-01-25 
審決日 2010-02-05 
出願番号 商願2008-43237(T2008-43237) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X0935)
T 1 8・ 261- Z (X0935)
T 1 8・ 262- Z (X0935)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大塚 正俊薩摩 純一 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 酒井 福造

木村 一弘
商標の称呼 ガスタジオウイングス、ガスタジオ、ウイングス 
代理人 新井 全 
代理人 野口 和孝 
代理人 岡▲崎▼ 信太郎 

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