• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y09
管理番号 1213008 
審判番号 取消2008-301433 
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-04-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2008-11-12 
確定日 2010-03-05 
事件の表示 上記当事者間の登録第4907491号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4907491号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成16年2月19日に登録出願、第9類「事故防護用の眼鏡・履物,運動用保護ヘルメット,自転車用ヘルメット,その他の保安用ヘルメット,コンタクトレンズ,ゴーグル,スポーツ用ゴーグル,サングラス,水中マスク,その他の眼鏡及びこれらの部品・付属品,救命用具,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,レギュレーター,光学機械器具,録音済みのコンパクトディスク,その他のレコード,運動技能訓練用シミュレーター,タイムレコーダー,測定機械器具,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,電子出版物,家庭用テレビゲームおもちゃ,スロットマシン,映写フィルム,スライドフィルム,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,加工ガラス(建築用のものを除く。),消防艇,ロケット,消防車,計算尺」を指定商品として、平成17年11月11日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中第9類「光学機械器具,写真機械器具,映画機械器具」の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。
請求人の調査するところによると、本件商標は、その指定商品中第9類「光学機械器具,写真機械器具,映画機械器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者により使用されている事実を発見することができなかった。また、本件商標について、専用使用権通常使用権の登録もされておらず、これらの者による使用の事実もない。
よって、請求人は、商標法第50条第1項の規定に基づき、請求の趣旨のとおりの審決を求める。

3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出している。
(1)答弁の要旨
本件商標は、取消を求められている指定商品中、「写真機械器具」について被請求人により使用されている。
乙第1号証商品カタログが、件外株式会社ブレンズにより制作・印刷され、2006年2月15日に使用者プーマジャパン株式会社(以下「プーマジャパン」という。)に納品されたことを、乙第3号証「請求書」により立証する。
また、乙第2号証商品カタログは、件外株式会社ブレンズにより印刷され、2006年7月31日にプーマジャパンに納品された(乙第4号証)。
使用者であるプーマジャパンは、被請求人の完全子会社であり(乙第5号証)、日本において「PUMA」ブランドの下に靴類やバッグ類、帽子、その他アクセサリー類等の製造販売を許諾されている会社である。また、プーマジャパンは、被請求人が製造し日本において販売する商品についての輸入販売代理店の地位にもあり、よって、本使用者は、本件商標の使用について、商標権者より通常使用権を許諾されているものである。
(2)本件商標
本件商標は、乙第1号証商品カタログの表紙、裏表紙内側右下に表示されているほか、第39頁下から2番目の商品「カメラバッグ」(商品名「ファンデーションカメラバッグ」)のかぶせ蓋中央部分に表示されている。
また、乙第2号証商品カタログにおいても、裏表紙内側右下に表示されているほか、第128頁下から2番目の商品「カメラバッグ」(商品名「ファンデーション カメラバッグJ」)のかぶせ蓋中央部分に表示されている。
なお、商品「カメラバッグ」に付された本件商標はやや見づらいが、同じものを乙第2号証商品カタログ第125頁のファンデーションバックパックに見ることができる。
いずれにおいても、本件商標はその表示態様により、識別標識として、需要者、取引者の視覚にはっきりと認識されるものである。
(3)指定商品
本件商標は、上記のとおり「カメラバッグ」につき使用されているが、「カメラバッグ」は、取消しを求められている商品「写真機械器具」の概念に含まれる商品である。
この点は、特許庁商標課編「商品及び役務の区分解説」の「写真機械器具」の解説において、「“カメラのケース”は、カメラを収納するための専用のものとして、需要者がケースだけを購入する場合もあるので、カメラの附属品として、この概念に含まれる。」(乙第6号証)と明記されていることからも明らかである。
前記商品カタログに掲載された「カメラバッグ」は、プロのカメラマンが携帯するような大きなものではなく、そのサイズ表記からもわかるが、コンパクトカメラを収納するのに適したものであり、カメラケースとは言い回しが異なるだけであって、カメラ専用の収納である点で実質的に相違はない。
(4)使用開始日
乙第1号証商品カタログ及び乙第2号証商品カタログは、被請求人会社の取扱商品である「バッグ類、帽子、アクセサリー類」等を販売するための広告であり、広く需要者、取引者に知らしめるものであるから、商標の「使用」について定義する商標法第2条第3項第8号に該当する。
乙第1号証商品カタログは、その右下部の記載「fall 2006」部分からわかるように、「2006年秋用」のものである。そして、これについての「請求書」(乙第3号証)の日付が「2006年2月15日」となっており、通常、商品の納品の際に請求書も発行されることから、この日に納品されたことが理解される。なお、この請求書が乙第1号証商品カタログの請求書であることは、その件名が「fall06 カタログ/accessories 制作費」となっており、カタログ名が一致する点、及び、仕様が「A4・90p」とあるが、商品カタログはA4サイズであり、その最後に付された頁数が88で、裏表紙の表裏を含めると90頁となり一致する点から間違いない。
また、乙第1号証商品カタログ第39頁の商品「カメラバッグ」の欄において、「納期06年8月?12月」と明記されていることから、この期間に、本件商標を付した取消し対象商品が製造販売されていたことが推認されるし、カタログ自体の有効期間が2006年1月16日から2007年1月15日までと奥付部分に明記されていることから、この期間に、本件商標が、取消対象の指定商品につき使用されていたことは明白である。
加えて付言すれば、乙第3号証請求書の仕様欄からは、乙第1号証商品カタログが「14,000部」と、かなりの冊数製作、印刷されたことがわかり、該カタログが業務用として日本全国のスポーツ用品店、量販店等に広く頒布され、被請求人の取扱いに係る商品の広告として機能していることが理解される。
次に、乙第2号証商品カタログは、その右下部の記載「spring 2007」部分からわかるように、「2007年春用」のものである。そして、これについての「請求書」(乙第4号証)の日付が「2006年7月31日」となっており、通常、商品の納品の際に請求書も発行されることから、この日に乙第2号証商品カタログが納品されたことが理解される。なお、本請求書は、乙第2号証商品カタログの他、2007年春用の複数のカタログについてのものであるが、乙第2号証商品カタログについては、品名「印刷費(DC1-4)」が該当する。これは、乙第2号証商品カタログ表紙の右下に「1-4」の記載があることから照合されるが、仕様が「160p」となっているところ、商品カタログの最後に付された頁数が158で、裏表紙の表裏を含めると160頁となりー致する点からも、この請求書が乙第2号証商品カタログの請求書である点に間違いはない。
更に、同仕様欄からは、本カタログが「2,300部」と、多数印刷されたことも理解されるが、これよりは、本カタログが業務用として日本全国のスポーツ用品店、量販店等に広く頒布され、被請求人の取り扱いに係る商品の広告として機能していることが理解される。
また、乙第2号証商品カタログ第128頁の商品「カメラバッグ」の欄において、「納期07年2月?4月」と明記されていることから、この期間に、本件商標を付した取消し対象商品が製造販売されていたことが推認されるし、カタログ自体の有効期間が2006年7月3日から2007年7月2日までと奥付部分に明記されていることから、この期間に、本件商標が、取消し対象の指定商品につき使用(商標法第2条第3項第8項)されていたことは明白である。
ここで、本件審判の請求日は、2008年11月12日である。
一方、乙第1、2号証商品カタログについての上記説明のとおり、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内の、少なくとも2006年秋から2007年春にかけて、本件商標の通常使用権者により、その取消し対象の指定商品「写真機械器具」につき使用されていたことは紛れもない事実である。
(5)取引の実情
プーマジャパンの商品カタログは、本件商標について広告機能を発揮し、本件商標を付した「カメラバッグ」が現実に取引に資されている(乙第7号証)。
乙第7号証は、Yahoo!ショッピング内の一店舗である「KANERIN」が、上述の「カメラバッグ」を小売りしていることを示すウェブページである。商品名として、「《PUMA》プーマ ファンデーション カメラバッグ 063447」と表記されているが、これは、乙第1号証商品カタログに掲載された「ファンデーション カメラバッグ」のことである。この点は、商品番号が「063447」と一致している点や、カラー展開が一致している点から認められる。
また、商品説明の冒頭において、「コンパクトサイズのカメラバッグ」とあることから、被請求人及びプーマジャパンの主観のみならず、客観的に取引者においても、第一義的に本商品が「カメラ専用バッグ」と捉えられていることが理解できる。このように、実際に市場において本件商標を付した「カメラバッグ」は取引に資されているが、これはネットショップ「KANERIN」(あるいは、その卸売元)が、頒布された乙第1号証商品カタログに接し、商品を注文、入手することで可能になったものである。こうした取引の実情は、乙第1号証商品カタログという形で、本件商標の使用がなされていることを客観的に示す証拠に他ならない。
(6)結語
以上のように、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、指定商品「写真機械器具」につき通常使用権者であるプーマジャパンにより使用されている。

4 当審の判断
(1)被請求人提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 商品カタログ(乙第1号証)には、表紙右下に「accessories/ fall 2006/ sport specialist/sport 」の文字が記載されている。そして、その39頁に「063447 ファンデーション カメラバッグ」「納期 06年8月?12月」等の表示とともにバッグの現物写真が掲載されており、当該バッグには、別掲に示すとおりの標章が表示されていることを確認することができる。そして、その裏表紙には、左下に、「プーマジャパン株式会社」及び「このカタログの有効期間は2006年1月16日から2007年1月15日までです。」の表示があり、また、その右下に別掲に示すとおりの標章が表示されている。
さらに、商品カタログ(乙第2号証)には、「footwear & accessories spring 2007/ sport lifestyle」の文字が記載されている。そして、その128頁に「064032 ファンデーション カメラバッグ」「納期 07年2月?4月」等の表示とともにバッグの現物写真が掲載されており、当該バッグには、別掲に示すとおりの標章が表示されていることを確認することができる。そして、その裏表紙には、「プーマジャパン株式会社」及び「このカタログの有効期間は2006年7月3日から2007年7月2日までです。」の表示があり、また、その右下に別掲に示すとおりの標章が表示されている。
イ 株式会社ブレンズからプーマジャパンに宛てた2006年2月15日付の請求書(乙第3号証)によれば、件名に「fall06カタログ/accessories 制作費」の記載があり、上記乙第1号証の商品カタログが14,000部作られたこと、また、同じく両者間の2006年7月31日付請求書(乙第4号証)によれば、件名に「Spring2007カタログ/印刷費」の記載があり、上記乙第2号証の商品カタログが2,300部作られたことが認められる。
そして、上記ア及びイの年月日(年月を含む。)の日付は、いずれも本件審判請求の登録前3年以内にあたるものと認められる。
ウ 2003年4月27日付の日本経済新聞(乙第5号証)には、被請求人は、同年5月1日に全額出資の日本法人プーマジャパンを設立したとの記事が掲載された。
エ インターネットショップ「KANERIN」のウェブページ(乙第7号証)には、「■《PUMA》プーマ ファンデーション カメラバッグ 063447」として、現物写真が掲載されるとともに、「コンパクトサイズのカメラバッグ」であるとの記載がある。また、「063447」の数字及び現物写真は、乙第1号証の商品カタログに掲載された商品の番号及び商品写真と一致するものである。
(2)本件商標は、別掲に示すとおり、「PUMA」の文字と図形からなるものであるところ、前記(1)によれば、本件商標と全く同じ構成態様の商標が、プーマジャパンによって、商品「カメラバッグ」について、商品カタログに表示されていること、そこに掲載された同商品に同用の商標が付されていることを確認し得るものである。してみれば、商品「カメラバッグ」について本件商標が使用をされたということができる。
そして、前記商標の使用に係る「カメラバッグ」は、カメラ専用ケースの一として取引されている実情に照らせば、カメラ専用ケースが含まれると解される指定商品「写真機械器具」に属すべき商品というのが相当である。
また、プーマジャパンは、被請求人の完全子会社の関係にあるから、使用を許諾しているとの被請求人の主張とを併せると、口頭によるか黙示的かは定かでないけれども、本件商標についての使用を許諾された通常使用権者と認められるものである。
(3)以上のとおり、被請求人が提出した証拠を総合勘案すれば、本件商標は、通常使用権者であるプーマジャパンにより、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「写真機械器具」に含まれる商品「カメラバッグ」について使用されたことを認めることができる。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る指定商品「光学機械器具,写真機械器具,映画機械器具」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲(本件商標)



審理終結日 2009-10-01 
結審通知日 2009-10-06 
審決日 2009-10-23 
出願番号 商願2004-14861(T2004-14861) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Y09)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 渡邉 あおい飯山 茂 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 鈴木 修
井出 英一郎
登録日 2005-11-11 
登録番号 商標登録第4907491号(T4907491) 
商標の称呼 プーマ、ピューマ 
代理人 原 隆 
代理人 小谷 武 
代理人 木村 吉宏 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ