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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X0335
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X0335
審判 査定不服 外観類似 登録しない X0335
管理番号 1212999 
審判番号 不服2009-4359 
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-27 
確定日 2010-02-24 
事件の表示 商願2008- 2326拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類「果物及び野菜の洗浄に用いられる天然オイルと有機原料を混合させたもの,その他洗浄用の天然オイル」及び第35類「果物及び野菜の洗浄剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、平成20年1月17日に登録出願されたものである。その後、指定商品及び指定役務については、原審における同年10月9日付け提出の手続補正書によって、第3類「天然オイルと有機原料を混合させてなる果物及び野菜用洗浄剤,その他の天然オイルからなる洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。)」及び第35類「果物及び野菜の洗浄剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、引用した登録商標は、以下の5件である。
(1)登録第828059号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SAFEGUARD」の欧文字を横書きしてなり、昭和40年8月3日に登録出願され、第4類「薬用せつけん、化粧せつけん、その他のせつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、同44年8月6日に設定登録されたものである。その後、同54年12月27日、平成元年11月21日、同11年6月8日、同21年7月21日の4回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第1174299号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和47年5月12日に登録出願され、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、同50年12月15日に設定登録されたものである。その後、同61年7月17日、平成8年2月28日、同17年7月12日の3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同19年3月14日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第1293377号商標(以下「引用商標3」という。)は、「セーフガード」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和47年9月16日に登録出願され、第4類「薬用せつけん、化粧せつけん、その他のせつけん類、その他本類に属する商品」を指定商品として、同52年8月15日に設定登録されたものである。その後、同62年9月18日、平成9年5月27日、同19年7月31日の3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同20年4月2日に第3類「薬用せっけん,化粧せっけん,その他のせっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(4)登録第2657884号商標(以下「引用商標4」という。)は、「SAFEGUARD UNI」の欧文字と「セーフガード ユニ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、昭和59年5月11日に登録出願され、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、平成6年5月31日に設定登録されたものである。その後、同16年1月27日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同16年11月10日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(5)登録第4436688号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成11年8月3日に登録出願され、第3類「制汗防臭用化粧品,ヘアーローション・ヘアーコンディショナー・その他の頭髪用化粧品,その他の化粧品,洗剤,薬用せっけん,シャンプー,その他の石けん類,口内洗浄剤(医療用のものを除く)・その他の歯磨き,エッセンシャルオイル・その他の香料類,つや出し剤,擦り磨き剤及び研磨剤(化学品に属するもの及び歯科用のものを除く。)」を指定商品として、同12年12月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上方がやや湾曲した凸状の横長の黒塗りされた図形内に、「SAFEGUARD」(中点を文字の前後に付してなる)、「FRUIT&」、「VEGGIE」、そして、「WASH」(2枚の植物の葉のような図形を文字の前後に付してなる)の欧文字を四段に白抜きで横書きしてなるものである。
そして、本願商標は、その構成態様から、四段に白抜きで表された文字が自他商品及び自他役務識別標識としての機能を果たすものと判断するのが相当である。
そこで、かかる文字について検討すると、その構成文字は、「SAFEGUARD」、「FRUIT&」、「VEGGIE」、「WASH」の各欧文字を四段に表し、その構成文字中の「FRUIT& VEGGIE WASH」の文字は、請求人も自認するとおり、本願の指定商品及び指定役務との関係において、「果物と野菜の洗浄剤」を表示するものとして、自他商品及び自他役務の識別力の弱い部分である。
また、本願商標は、その構成文字全体から生ずる「セーフガードフルートアンドベジーウォッシュ」の称呼が、21音と極めて冗長なものであるから、簡易迅速を旨とする商取引においては、これに接する取引者、需要者は、自他商品及び自他役務の識別力の弱い「FRUIT& VEGGIE WASH」の文字部分を捨象し、一番上に位置し、かつ、中点で強調されている「SAFEGUARD」の文字部分に着目して、該文字部分をもって取引に当たることも決して少なくないとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、その構成中「SAFEGUARD」の文字部分が独立して自他商品及び自他役務の識別標識として機能するものであって、当該文字部分から、「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を生ずるものといわなければならない。
なお、請求人は、「SAFEGUARD」の文字が、本願の指定商品及び指定役務との関係において、「果物及び野菜の洗浄剤」により果物及び野菜を「安全に守る」ことを意味するものであって、その品質、効能を直接表示する文字といえるものであり、自他商品及び自他役務の識別力の弱い文字である旨主張するが、その事実を示す客観的かつ具体的な証左を何ら提出しておらず、また、当審において職権により調査するも、そのような事実を発見することができないから、請求人の上記主張は採用することができない。
(2)引用商標1ないし5について
ア 引用商標1は、「SAFEGUARD」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を生ずるものである。
イ 引用商標2は、別掲2のとおり、「Safeguard」の欧文字の右上に、3つに分離したホームベースのような図形を配した構成よりなるものであり、かかる構成にあっては、その構成中の「Safeguard」の文字部分が、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものと判断するのが相当である。
してみれば、引用商標2は、その構成中の「Safeguard」の文字に相応して「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を生ずるものである。
ウ 引用商標3は、「セーフガード」の片仮名文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を生ずるものである。
エ 引用商標4は、「SAFEGUARD UNI」の欧文字と「セーフガード ユニ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、それぞれの文字はまとまりよく一体に表され、かかる構成文字から生ずる「セーフガードユニ」の称呼も格別冗長でなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、その構成中の「SAFEGUARD」「セーフガード」の文字部分を分離抽出して考察しなければならない特段の事情は見出すことはできない。
そうとすれば、引用商標4は、「SAFEGUARD UNI」「セーフガード ユニ」がそれぞれ一体不可分のものであって、その構成文字に相応して「セーフガードユニ」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の意味合いを有しない造語として認識されるものといわなければならない。
オ 引用商標5は、別掲3のとおり、盾と思しき図形とやや右上がりの横長矩形内に白抜きで「Safeguard」の欧文字を横書きしてなるものである。
そして、引用商標5は、その構成中の中央に縁取りされた白抜きの太文字ではっきりと表された「Safeguard」の文字部分が、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし、当該文字に相応して「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を生ずると判断するのが相当である。
(3)本願商標と引用商標1ないし5との類否
本願商標の構成中の「SAFEGUARD」の文字部分と引用商標1、引用商標2及び引用商標5の構成中の「Safeguard」の文字部分とをそれぞれ比較するに、両者は、「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を共通にするものである。
また、本願商標の構成中の「SAFEGUARD」の文字部分と、引用商標1の「SAFEGUARD」とは、共に大文字で同一の綴り文字よりなるものであり、引用商標2及び引用商標5の構成中の「Safeguard」の文字部分とは、大文字、小文字の差異を有するとしても同一の綴り文字よりなる点において外観上類似するものである。
なお、引用商標4は、上述のとおり「SAFEGUARD UNI」、「セーフガード ユニ」が、構成全体をもって一体不可分のものと認められるものであるから、本願商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても類似しないものである。
そうすると、本願商標と引用商標1、引用商標2及び引用商標5とは、「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を共通にする商標であり、また、大文字、小文字の差異を有するとしても、「SAFEGUARD」の同一のアルファベットの綴り文字よりなる点において、外観上類似するものであるから、両者は、全体として相紛れるおそれのある類似の商標である。
また、本願商標と引用商標3とは、外観において差異を有するとしても、「セーフガード」の称呼及び「安全に保護する」との意味合い(観念)を共通とする商標であるから、両者は、全体として相紛れるおそれのある類似の商標である。
そして、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5の指定商品と同一又は類似の商品又は役務であるから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標


別掲2 引用商標2


別掲3 引用商標5



審理終結日 2009-09-17 
結審通知日 2009-09-29 
審決日 2009-10-14 
出願番号 商願2008-2326(T2008-2326) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (X0335)
T 1 8・ 263- Z (X0335)
T 1 8・ 262- Z (X0335)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大塚 順子 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 瀧本 佐代子
平澤 芳行
商標の称呼 セーフガードフルーツアンドベジーウオッシュ、セーフガードフルーツベジーウオッシュ、セーフガード、フルーツアンドベジーウオッシュ、フルーツベジーウオッシュ 
代理人 小出 俊實 
代理人 潮崎 宗 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 石川 義雄 
代理人 吉田 親司 
代理人 橋本 良樹 
代理人 河野 哲 
代理人 幡 茂良 

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