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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X09 |
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管理番号 | 1211402 |
審判番号 | 不服2009-10943 |
総通号数 | 123 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-03-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-06-11 |
確定日 | 2010-02-15 |
事件の表示 | 商願2008-25796拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「JELLYROLL」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年4月3日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、原審における同21年1月27日付け手続補正書により、第9類「コンピュータソフトウェア,その他の電子応用機械器具及びその部品,業務用テレビゲーム機,電気通信機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル」に補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4833758号商標(以下「引用商標」という。)は、「JEWELRYROLL」の欧文字と「ジュエリーロール」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成16年5月28日登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を指定商品として同17年1月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「JELLYROLL」の文字からなるところ、該語は、「ロールカステラ,ゼリーロール,薄く長方形に焼いたカステラにゼリー[ジャム]を塗って巻いたロールケーキ」(「ランダムハウス英和大辞典」第2版 株式会社小学館 2004年1月11日発行)等の意味を有する英語であるが、我が国において特定の意味を有する語として一般に親しまれた英語とはいえないから、これに接する取引者、需要者に、一種の造語と理解、認識させるとみるのが相当である。 そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ジェリーロール」の称呼が生じ、また、一種の造語と理解、認識させるから特定の観念を生じさせないものである。 一方、引用商標は、前記2のとおり、「JEWELRYROLL」の欧文字と「ジュエリーロール」の片仮名文字を二段に横書きした構成からなるところ、その構成中上段前半の「JEWELRY」の欧文字は、「宝石類,(宝石・貴金属類の)装身具;(一般に)装身具」(前掲「ランダムハウス英和大辞典」第2版)等の意味を有する英語であり、上段後半の「ROLL」の欧文字は、「(紙・羊皮紙などの)巻物,軸,巻いた物,丸い物」(前掲「ランダムハウス英和大辞典」第2版)等の意味を有する英語であって、下段の「ジュエリーロール」の片仮名文字は、上段の「JEWELRYROLL」の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るものであるから、引用商標よりは、「ジュエリーロール」の称呼を生ずるものであり、また、引用商標は、上記意味を有する「JEWELRY」と「ROLL」の各欧文字を結合したものとその表音文字であるが、これらの欧文字の組合せ及びその表音文字が一般に親しまれた事物・事象を表すとみるべき特段の事情を見いだせないから、造語と理解、認識させるものであり、特定の観念を生じさせないものとみるのが相当である。 そこで、本願商標より生ずる「ジェリーロール」の称呼と引用商標より生ずる「ジュエリーロール」の称呼とを比較するに、両者は、前者が6音、後者が7音の構成からなり、後半部分の「リ」「ー」「ロ」「ー」「ル」の音を共通にするが、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音において、「ジェ」と「ジュ」の音が相違し、さらに「エ」の音の有無という差異があるから、これらの差異が称呼全体に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合は、その語調、語感が相違し聞き誤るおそれはないというべきである。 また、本願商標と引用商標とは、前記の構成よりみて、外観においては、本願商標は、欧文字のみであるのに対して、引用商標は、上段が欧文字、下段は片仮名文字の二段書きで書してなるから、明らかに区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念においては、両商標とも造語であるから、比較し得ないものである。 そうとすると、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標ということができる。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-01-28 |
出願番号 | 商願2008-25796(T2008-25796) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X09)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 原田 信彦 |
特許庁審判長 |
石田 清 |
特許庁審判官 |
末武 久佳 榎本 政実 |
商標の称呼 | ジェリーロール、ゼリーロール |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 藤倉 大作 |