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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X2528
審判 全部申立て  登録を維持 X2528
審判 全部申立て  登録を維持 X2528
管理番号 1208419 
異議申立番号 異議2009-900158 
総通号数 121 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-01-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-05-01 
確定日 2009-12-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第5202520号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5202520号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5202520号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成20年5月7日に登録出願、第25類「スポーツシャツ,ポロシャツ,ティーシャツ,レインコート,マント,ボディシャツ,ハーフコート,ズボン,礼服,ジャケット,ジャンパー,ドレスシャツ,ショーツ,水泳帽,水泳着,靴下,手袋,ヘッドバンド,リストバンド,帽子,サンバイザー,ベレー帽,その他の被服,長靴,ビーチシューズ,サンダル靴,運動靴,スニーカー,作業靴,ビーチサンダル,その他の履物,競技用ユニホーム,陸上競技用衣服,運動用ストッキング,エアロビクス競技用衣服,体操用衣服,その他の運動用特殊衣服,テニス靴,スカッシュ靴,バドミントン靴,ゴルフ靴,バスケットボール靴,登山靴,ラグビー靴,陸上競技用靴,体操用靴,フットボール靴,ホッケー靴,ハンドボール靴,その他の運動用特殊靴,乗馬靴」及び第28類「ゴルフバッグ,ゴルフボール,ゴルフ用手袋,ゴルフクラブ,その他のゴルフ用具,バスケットボール,軟式テニスラケット,テニスラケット,バドミントンラケット,スカッシュラケット,その他のラケット,ラケット用手袋,ラケット用糸,ランニングマシン,ローラースケート,ひざ当て,テニスボールのスローイング用具,バドミントンのスローイング用具,バレーボール,バドミントンシャトル,ボクシンググローブ,ボウリングバッグ,ボウリングボール,ボウリングのピン,軟式テニスボール,ハンドボール,サーフボード,水球ボール,水上スキー,スケートボード,スカッシュボール,テニスボール,スキー,スキー用手袋,野球ボール,野球用グローブ,バッティング用手袋,アーチェリー用具,フットボール,卓球用ボール,卓球用ネット,卓球台,ホッケーボール,弓,軟式テニスネット,その他の運動用具,釣りざお,リール,釣針,その他の釣り具」を指定商品として、同年12月25日に登録査定され、同21年2月6日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
1 登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、次の(1)ないし(5)のとおりであり、それらの商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1992546号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和57年11月24日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年10月27日に設定登録され、平成19年11月21日に第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」及び第28類「運動用具」を指定商品とする書換登録がなされたものである。
(2)登録第2173189号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり(引用商標1と同一商標)、昭和57年11月24日に登録出願、第22類「はき物、かさ、つえ、これらの部品および附属品」を指定商品として、平成1年9月29日に設定登録されたものである。
(3)登録第2232040号商標(以下「引用商標3」という。)は、「BENETTON」の欧文字と「ベネトン」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和58年12月16日に登録出願、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これ等の部品及び附属品」を指定商品として、平成2年5月31日に設定登録されたものである。
(4)登録第2502740号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ベネトン」の片仮名文字を書してなり、昭和59年4月25日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年2月26日に設定登録され、同16年6月23日に第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」を指定商品とする書換登録がなされたものである。
(5)登録第4140330号商標(以下「引用商標5」という。)は、「BENETTON」の欧文字を書してなり、平成8年12月16日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同10年4月24日に設定登録されたものである。
上記引用商標1ないし引用商標5をまとめていうときは、「引用各商標」という。
2 本件登録異議申立ての理由
申立人は、登録異議申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第18号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標は、黒色の円形上にやや図案化した白抜きの欧文字「B」を配した図形からなる上段と、欧文字「Benton」を横書き一連に書した下段から構成されるものであるから、下段の構成文字に即して「ベントン」と称呼される。
一方、引用各商標は、それぞれ上記1のとおりの構成よりなるものであるから、それらの構成文字に即して、いずれも「ベネトン」と称呼される。
イ 本件商標と引用各商標との称呼について
本件商標の称呼「ベントン」と引用各商標の称呼「ベネトン」とを比較すると、その違いは第2音の「ン」と「ネ」との違いにすぎない。特許庁商標課編「商標審査基準」において「中間音、語尾音は比較的弱く聴覚されることが多い」とされている(甲第7号証)。そうとすれば、上記「ン」と「ネ」は比較的弱く聴覚されることが多いので、上記称呼の違いが、称呼全体に与える影響は弱いといえる。さらに、本件商標及び引用各商標は、第1音の「べ」にアクセントをつけて称呼される。したがって、第1音の後に来る第2音の「ン」と「ネ」は、相対的に弱く発音される。加えて、本件商標及び引用各商標の語尾は「トン」と共通している。「トン」という音は、称呼全体に弾む様な軽快な調子を与えている。以上より、本件商標と引用各商標とは、いずれも「べ」と「トン」の音が称呼全体の語調や語感を決定づけるが「べ」と「トン」の音に挟まれた音、つまり、第2音の「ネ」や「ン」が称呼全体に与える影響はほぼ無いに等しいといえる。
よって、本件商標と引用各商標は、第2音の「ン」と「ネ」のみにおいて異なっているが、称呼全体の語調や語感を同じくすることは明らかであり、両商標は称呼上明らかに類似する。
ウ 本件商標と引用商標1、引用商標2及び引用商標5との外観について
本件商標の下段「Benton」と引用商標1及び引用商標2「benetton」並びに引用商標5「BENETTON」との外観を比較すると、その違いは後者の中間に位置する「et」(「ET」)(4文字目及び5文字目)の有無に留まるので、この違いによる印象の差は極めて小さい。欧文字が連続する場合、中央の文字には看る者の視覚的な注意力が比較的届きにくい。一方、両商標の語頭部分の欧文字「BEN」と語尾部分の欧文字「TON」とが共通し、その共通部分が取引者・需要者の記憶に強く残るため相紛らわしく、よって、両商標は外観上類似する商標である。
エ 本件商標と引用各商標の商品について
本件商標の指定商品「運動用具」(第28類)は、引用商標1の指定商品「ゴルフボール」(第28類)等と類似する。
本件商標の指定商品「履物」(第25類)は、引用商標2及び引用商標3の指定商品「はき物」(旧22類)等と類似する。
本件商標の指定商品「被服」(第25類)は、引用商標4の指定商品「洋服」(第25類)及び引用商標5の指定商品「被服」(第25類)等と類似する。
以上より、本件商標と引用各商標が、商品において類似することは明らかである。
オ よって、本件商標と引用各商標とは称呼上類似し、本件商標と引用商標1、引用商標2及び引用商標5とは外観上類似する。
したがって、本件商標は引用各商標との関係で商標法第4条第1項第11号に該当することは明らかである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 商標の類似及び商標の構成の共通性
引用各商標は、本件商標の登録出願時点(平成20年5月7日)において、日本で既に周知・著名となっていることは後述のとおりである。本件商標と引用各商標が類似することは、上記(1)で述べたとおりである。したがって、引用各商標と類似する本件商標を指定商品に使用した場合、申立人の商品と混同を生ずるおそれがある。
特に、本件商標と引用商標1、引用商標2及び引用商標5とは、その構成において多くの共通点を有する。具体的には、前者の構成文字「Benton」と後者の構成文字「benetton」及び「BENETTON」とを比較すると、前者の構成文字は全て後者の構成文字に含まれていることが分かる。さらに、前者の構成文字「Ben」は後者の語頭部分と、前者の構成文字「ton」は後者の語尾部分と一致している。したがって、両者はその構成文字及びその配置順において著しく共通している。前記(1)ウのとおり、両者の構成文字は、後者の中央に位置する「et」(「ET」)の有無にすぎない。中央の文字には看る者の視覚的な注意力が比較的届きにくいことと、両者の構成における共通性を考慮すると、本件商標の使用が混同を生ずることは必須である。
イ 引用各商標の周知・著名性について
引用各商標の商標権者である申立人は、イタリアに本拠地を構えるBenetton Group S.P.A(以下「ベネトン」という。)の子会社である。ベネトンは、被服を中心に雑貨やF1チームの保有等、その事業を多岐に亘って展開している。中でも、被服のブランドの一つである「UNITED COLORS OF BENETTON.」は、世界120か国において店舗を展開している。ベネトンのハウスマークである標章「Benetton」や、これをカナ文字で記載した標章「ベネトン」は日本においても広く使用されており、周知・著名性を有している。この事実は、甲第8号証ないし甲第18号証の証拠より明らかである。
これらの証拠により、標章「Benetton」や標章「ベネトン」は、被服を中心にスポーツや雑貨と、幅広い分野において使用されていることが明らかとなっている。さらに、購読者の多い雑誌や新聞において、標章「ベネトン」の記載が発見されている。したがって、標章「Benetton」や標章「ベネトン」が、日本において周知・著名性を有していることは明らかである。
さらに、ベネトングループのハウスマーク「Benetton」は、「ベネトンブランド」を総合的に表す商標としてその地位を確立していることも明らかである。
したがって、「Benetton」や「ベネトン」をその構成文字とする引用各商標が、日本のみならず世界において周知・著名性を獲得していることは明らかである。
ここで、本件商標の指定商品をみると、その内容は被服とスポーツ関連の商品で占められていることが分かる。上述のとおりベネトンは幅広い事業分野を扱うブランドであるが、その中でも被服とスポーツ関連の商品はベネトンブランドの中核を担う商品である。そうとすれば、引用各商標と類似し、かつ、非常に似た構成からなる本件商標がその指定商品に使用された場合、需要者が本件商標を付した商品は、ベネトンに関連する商品であると混同するおそれを免れることはできない。
よって、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当することは明らかである。
(3)商標法第4条第1項第19号に該当する理由
本件商標と引用各商標とが類似することは、上記(1)で述べたとおりである。また、引用各商標が日本国内及び外国において周知・著名性を有していることは上記(2)で述べたとおりである。
本件商標と引用各商標とが、その構成において共通性を有していることは上記(2)で述べたとおりである。引用各商標が周知・著名性を有していることを考慮すると、商標権者は、敢えて引用商標1、引用商標2及び引用商標5の構成文字の中央部分のみを抜いた構成の商標を造ったといえる。その結果、創出された本件商標は特に意味を有しない造語となり、引用商標1、引用商標2及び引用商標5の特徴的部分のみを備えた構成となっている。したがって、このような商標を、申立人の事業分野と深く関わりのある商品について出願し権利化しようとする行為は、申立人の名声にフリーライドしようとする行為に他ならない。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(4)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録された商標であるから、その登録は商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおり、図形と「Benton」の欧文字とからなるものであり、その構成中の「Benton」の文字に相応し「ベントン」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じないものとみるのが自然である。
また、本件商標は、かかる態様において、図形部分と文字部分とが不可分一体のものとみなければならない格別な事由を見い出せないから、その構成中の図形部分と「Benton」の文字部分とが、それぞれ独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものであり、図形部分は特定の称呼及び観念を生じず、文字部分は「ベントン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(2)引用各商標について
引用各商標は、上記第2 1のとおり、それぞれ、ややデサイン化した「benetton」の文字、「BENETTON」と「ベネトン」の文字、「ベネトン」の文字及び「BENETTON」文字よりなるものであり、これらは、いずれも「ベネトン」の称呼を生じ、被服等のブランドとしての「ベネトン」の観念を生じるものと見るのが自然である。
(3)本件商標と引用各商標との類否について
ア 称呼について
本件商標より生じる「ベントン」の称呼と、引用各商標より生じる「ベネトン」の称呼とを比較すると、両者は、第2音において「ン」と「ネ」の差異を有し、前者が「ベン」「トン」と区切って弾むように発音され、後者は平坦に「ベネトン」と発音されるものであるから、これらの差異が共に4音という短い音構成からなる両称呼全体に与える影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、互いに相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
イ 外観について
本件商標と引用各商標とを比較すると、両者の構成、態様は上記第1及び第2 1のとおりであり、それらの構成態様から、両者は外観上明らかに区別できるものと認められる。
また、本件商標の欧文字部分「Benton」と引用商標1、引用商標2並びに引用商標3及び引用商標5の「BENETTON」の文字との比較においても、両者はそれらの構成態様から外観上明らかに区別できるものと判断するのが相当である。
さらに、両者の構成文字「Benton」と「benetton」及び「BENETTON」とを綴り文字で比較しても、6文字と8文字という比較的少ない文字構成からなる両者にあって、後者の4文字目と5文字目の「et」「ET」の有無の差異が、両者の全体に与える影響は少なくなく、互いに相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
ウ 観念について
本件商標は、特定の観念を有しないものであるから、被服等のブランドとしての「ベネトン」の観念を有する引用各商標とは、観念においても相紛れるおそれのないものである。
エ そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
2 商標法第4条第1項第15号について
(1)引用各商標の周知・著名性について
甲第8号証ないし甲第18号証及び職権による調査によれば、標章「benetton」及び「ベネトン」は、申立人又はその関連会社の業務に係る商品を表すものとして、我が国においても、本件商標の登録出願の日前から周知・著名なものであって、その状況は現在も継続していると認められる。(2)混同について
標章「benetton」及び「ベネトン」が我が国においても周知・著名性を獲得しているとしても、本件商標と標章「benetton」及び「ベネトン」とは、上記1(3)と同様の理由により、互いに相紛れるおそれのないものであるから、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、標章「benetton」及び「ベネトン」を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
3 商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、上記認定のとおり、標章「benetton」及び「ベネトン」とは十分に区別し得る別異の商標であるから、これらの標章の出所表示機能を希釈化させたり又は申立人の名声にフリーライドするなど不正の目的をもって登録出願されたとはいえないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)

別掲2(引用商標1及び引用商標2)

異議決定日 2009-11-19 
出願番号 商願2008-35091(T2008-35091) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (X2528)
T 1 651・ 222- Y (X2528)
T 1 651・ 26- Y (X2528)
最終処分 維持 
前審関与審査官 金子 尚人 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 小畑 恵一
瀧本 佐代子
登録日 2009-02-06 
登録番号 商標登録第5202520号(T5202520) 
権利者 キム ジン キ
商標の称呼 ベントン、ビイ 
代理人 小野 友彰 
代理人 仲村 圭代 
代理人 森田 俊雄 
代理人 竹内 耕三 
代理人 羽切 正治 
代理人 笹川 拓 
代理人 深見 久郎 
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