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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X2930
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X2930
管理番号 1208225 
審判番号 不服2009-3169 
総通号数 121 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-01-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-12 
確定日 2009-11-09 
事件の表示 商願2008- 23006拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「QUICK FROZEN」の欧文字と「クイックフローズン」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなり、第29類「乳製品,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,カレー・シチュー又はスープのもと,スープのもと,冷蔵又は冷凍された調理済みのスープ,調理済みのスープ,レトルトパウチされたスープ」及び第30類「菓子及びパン,調味料,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,グラタン,冷蔵又は冷凍されたグラタン,調理済みのグラタン,冷凍された調理済みのグラタン,レトルトパウチされたグラタン,リゾット,冷蔵又は冷凍されたリゾット,調理済みのリゾット,冷凍された調理済みのリゾット,レトルトパウチされたリゾット」を指定商品として、平成20年3月27日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『QUICK FROZEN』の欧文字及びその表音である『クイックフローズン』の文字を書してなるところ、その構成中の『QUICK』及び『クイック』の文字は『急速な』の意味合いをもって、また、『FROZEN』及び『フローズン』の文字は『冷凍した』の意味合いをもって、一般に使用されている語であることから、商標全体として『急速冷凍した』という程度の意味合いを容易に看取するするものである。そうすると、本願商標をその指定商品中、急速冷凍した商品に使用しても、単に商品の品質を表示するものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。

1 「QUICK」及び「クイック」の文字について
(1)「quick」の項に、「動き[行動]の速い,急速な。<行動・出来事など>急速になされる」の記載がある。(新英和大辞典第6版第1刷 研究社発行)
(2)「quick」の項に、<動作・行動などが>速い,すばやい,迅速な」の記載がある。(ジーニアス英和大辞典 大修館書店発行)
(3)「クイック」の項に、「他の外来語の上に付いて、すばやい、はやい、の意を表す。」の記載がある。(大辞林第3版 三省堂発行)

2 「FROZEN」及び「フローズン」の文字について
(1)「frozen」の項に、「freezeの過去分詞。氷の張った,氷結した,<食料品が>冷凍した」の記載がある。(新英和大辞典第6版第1刷 研究社発行)
(2)「frozen」の項に、「freezeの過去分詞形。凍った,氷結[凍結]した,<食料品が>冷凍された」の記載がある。(ジーニアス英和大辞典 大修館書店発行)
(3)「フローズン」の項に、「他の外来語の上に付いて、『凍った』『冷凍の』『凍結された』などの意を表す。」の記載がある。(大辞林第3版 三省堂発行)

3 「QUICK FROZEN」の文字について
(1)「quick-frozen」の項に、「急速冷凍した」の記載がある。(新英和大辞典第6版 第1刷 研究社発行)
(2)「quick-frozen」の項に、「急速冷凍した」の記載がある。(ジーニアス英和大辞典 大修館書店発行)
(3)「quick-freeze」の項に、過分-frozen [食料品]を急速冷凍する 「quick-frozen chicken 急速冷凍したチキン」の記載がある。(グランドセンチュリー英和辞典 第2版 三省堂発行)
(4)「急速冷凍する」の項に、quick-freeze 「急速冷凍の魚[肉] quick-frozen fish[meat]」の記載がある。(プログレッシブ和英中辞典 小学館発行)

4 「quick frozen」及び「クイックフローズン」の文字が、食品を凍結する方法の1つとして、使用されている事実
(1)「平成17年度 冷凍食品の規格に関する調査について(株式会社三菱総合研究所)」の見出しの下に「輸出用急速冷凍インスタント食品検査規程・・・3.定義 本標準は以下の定義を採用する。3.1 急速冷凍 quick-frozen 急速に、製品の中心温度が-15℃に冷却する方法のこと。」との記載がある。(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/05/dl/s0522-5l.pdf)
(2)「楽天市場 株式会社ワールドシー」のウェブサイトにおいて、「IQF凍結とは」の見出しの下に「IQFとは『Individual Quick Frozen(個別急速冷凍)』の略で、特殊な冷凍技術により-70?-80℃で約3分程度での急速凍結をする技術です。」との記載がある。(http://item.rakuten.co.jp/worldsea/set_fukubox-kaki/)
(3)「アマンダ・フーズ」のウェブサイトにおいて、「淡水エビ・トロピカルエビ」の見出しの下に「ブロック及びIQF(Individually Quick Frozen=個別急速冷凍)の両形態で淡水エビを生産している当社は、自社ブランド及びお客様のブランドで販売しています。」との記載がある。(http://www.amandafoods.com/amandafoodswebjp/freshwater.html)
(4)「新世紀通商株式会社」のウェブサイトにおいて、「▼ 鰻蒲焼きの加工・製造工程 ▼」の見出しの下に「*1“IQF”とは、“Individual Quick Frozen(個別急速冷凍)”の略。特殊な冷凍技術で-70?-80℃での急速冷凍が行えます。焼き上げたばかりの蒲焼きの美味しさをそのままに、一瞬で冷凍するので、解凍した時に作り立ての美味しさが楽しめます。」との記載がある。(http://www.sinseiki-kk.com/factory.html)
(5)「正栄食品工業株式会社」のウェブサイトにおいて、「冷凍フルーツ Ffozen Fruits」の見出しの下に「用語説明 ●IQF(Individually Quick Frozen):フルーツを一粒一粒個別に急速冷凍したものです。●BQF(Block Quick Frozen):フルーツをそのまま急速冷凍したものです。」との記載がある。(http://www.shoeifoods.co.jp/02_product/a14_2.html)
(6)「ダイニングプラス」のウェブサイトにおいて、「IQFソーセージ」の見出しの下に「『IQF』とはIndividual Quick Frozen (個別急速冷凍)の略 この特殊な冷凍技術により、-70?-80でわずか3分程度での急速凍結が可能となりました。ソーセージを茹でた直後、またはスモークをかけた直後、肉のうまみが最高に詰まった状態で一瞬にして凍結をかける為、解凍して食べる時点で作り立ての美味しさがよみがえります。」との記載がある。(http://www.dining-plus.com/shop/c/cR105_dD/)
(7)「USハイブッシュブルーベリー協会」のウェブサイトにおいて、「冷凍ブルーベリーについて」の見出しの下に「IQF(個別瞬間冷凍) 個々のブルーベリーの形を維持した状態で冷凍する『個別瞬間冷凍』(Individually Quick-Frozen)別名IQFは、ブルーベリーに適した処理と言えます。」との記載がある。(http://www.blueberry.org/jpn/frozen_blueberry.htm)
(8)「ミニストップ株式会社」のウェブサイトにおいて、「アップルマンゴーパフェ」の見出しの下に「02個別急速冷凍(IQF) 次に、カットしたマンゴーを個別急速冷凍技術(IQF)により急速冷凍させます。IQF(Individual Quick Frozenの略)は 、食品が冷凍状態になる過程で-0℃?ー5℃の温度帯を急速に通り過ぎる技術で、次のような優れた利点があります。1.細胞の一つ一つを壊すことなく冷凍できる。2.加工時の鮮度を落とすことなく冷凍することができる。3.味・食感・香りの旨み成分を封じ込めることができる。」との記載がある。(http://www.ministop.co.jp/ministopfan/parfait/09pomme.html)
(9)「台和漁具株式会社」のウェブサイトにおいて、「1尾凍結イカ」の見出しの下に「とれたてのイカを波型の冷凍トレーに1尾づつ並べ、船内の急速冷凍室でマイナス40度に凍結したもので、通称IQFと言います。IQFはIndividual Quick Frozenの略で、鮮度保持では最適の方法です。」との記載がある。(http://www.daiwa-grp.co.jp/gyogu/surumeika.html)
(10)「食品安全委員会」のウェブサイトにおいて、「食品に関するリスクコミュニケーション-食中毒原因微生物のリスク評価案件の選定に関する意見交換会(大阪)-」の議事録29頁に「質問が3つほどあります。まず、工藤先生のおっしゃった中で凍結することで死滅する菌として腸炎ビブリオとカンピロバクターというお話があったかと思いますが、例えば鶏肉を凍結することによってカンピロバクターがなくなるのであれば、これは1つの手法としていいと思いますので、凍結方法の中でクイックフローズンと緩慢冷凍というのが考え方としてあると思うのですが、どちらが効果があるのか。両方とも効果があるのか、そのデータがあれば教えていただければと思います。」との記載がある。(http://www.fsc.go.jp/koukan/risk190625/190625_gijiroku.pdf)
(11)「財団法人日本食品化学研究振興財団」のウェブサイトにおいて、「§158.170 冷凍えんどう」の見出しの下に「(3)表示。製品の名称は、『エンドウ』である。・・・ラベルには、“frozen(冷凍)”もしくは“quick frozen(急冷凍)”という語を含むものとする。」との記載がある。(http://www.ffcr.or.jp/__4925659f000b0c5d.nsf/0/8da9af92f56d6c894925662e000eb214?OpenDocument)

5 本願商標は、「QUICK FROZEN」の欧文字と「クイックフローズン」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなるところ、前記実情よりすれば、該文字は、「急速冷凍した」を表す語として、インターネット等において、一般に使用されている事実を窺い知ることができるものである。
してみれば、本願商標をその指定商品中、急速冷凍した商品(例えば、急速冷凍した食用魚介類(生きているものを除く。),急速冷凍した野菜,急速冷凍した果実,急速冷凍した肉製品,急速冷凍した加工水産物,急速冷凍した加工野菜及び加工果実,急速冷凍したカレー・シチュー又はスープのもと,急速冷凍した調理済みのスープ,急速冷凍した菓子及びパン,急速冷凍した穀物の加工品,急速冷凍したぎょうざ,急速冷凍したしゅうまい,急速冷凍したたこ焼き,急速冷凍した肉まんじゅう,急速冷凍したハンバーガー,急速冷凍したラビオリ,急速冷凍したグラタン,急速冷凍したリゾット)に使用するときは、取引者、需要者は、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであるから、結局、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。
また、本願商標を前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである。

第4 職権証拠調べに対する意見の要点
請求人は、「証拠調べで示す実情は、我が国において一般に使用されていることを示すとは言いがたく、本願商標『QUICK FROZEN\クイックフローズン』が、我が国において急速冷凍食品を示す名称として当業界で普通に使用されている事実は見出せない。」旨述べている。

第5 当審の判断
本願商標は、前記第1のとおり、「QUICK FROZEN」の欧文字と「クイックフローズン」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなるところ、構成中の「QUICK」及び「クイック」の文字部分は、「動き[行動]の速い,急速な。<行動・出来事など>急速になされる」等の意味を、「FROZEN」及び「フローズン」の文字は、「氷の張った,氷結した,<食料品が>冷凍した」等の意味を有する語として一般に親しまれているものである。また、「QUICK FROZEN」の文字は、「急速冷凍した」の意味を有する語(いずれも、新英和大辞典第6版第1刷 研究社発行)である。
そして、前記第3の証拠調べ通知によって示したとおり、「QUICK FROZEN」及び「クイックフローズン」の文字は、冷凍食品を取り扱う業界の取引者、需要者の間においては、食品を凍結する方法の1つとして、
「急速冷凍した」程の意味合いを認識させ、商品の品質を表示するものとして採択・使用され、取引等に資されている実情が認められる。
これらの事実に照らせば、「QUICK FROZEN」及び「クイックフローズン」の文字よりなる本願商標は、全体として「急速冷凍した商品」程の意味合いを極めて容易に理解、認識させるものである。
してみれば、本願商標をその指定商品中、急速冷凍した商品(例えば、急速冷凍した食用魚介類(生きているものを除く。),急速冷凍した野菜,急速冷凍した果実,急速冷凍した肉製品,急速冷凍した加工水産物,急速冷凍した加工野菜及び加工果実,急速冷凍したカレー・シチュー又はスープのもと,急速冷凍した調理済みのスープ,急速冷凍した菓子及びパン,急速冷凍した穀物の加工品,急速冷凍したぎょうざ,急速冷凍したしゅうまい,急速冷凍したたこ焼き,急速冷凍した肉まんじゅう,急速冷凍したハンバーガー,急速冷凍したラビオリ,急速冷凍したグラタン,急速冷凍したリゾット)に使用しても、これに接する取引者、需要者は、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものであり、かつ、これを前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するというのが相当である。
なお、請求人は、上記第4において、「QUICK FROZEN\クイックフローズン」が、我が国において急速冷凍食品を示す名称として当業界で普通に使用されているとはいえない旨述べているが、「商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(東京高裁 平成12年(行ケ)第76号 平成12年9月4日判決言渡)」から、たとえ、「QUICK FROZEN」及び「クイックフローズン」の文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示するものとして一般に使用されているとまではいえないとしても、本願商標が商品の品質を表示するものであるとすることの妨げにはならないものである。
さらに、請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張するが、登録出願された商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様と指定商品に基づいて、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではなく、本願については前記のとおり判断するのが相当であるから、この点についての請求人の主張も採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2009-09-07 
結審通知日 2009-09-10 
審決日 2009-09-28 
出願番号 商願2008-23006(T2008-23006) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X2930)
T 1 8・ 272- Z (X2930)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 藤田 和美 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 小畑 恵一
平澤 芳行
商標の称呼 クイックフローズン、クイックフローゼン、クイック 
代理人 菅原 正倫 
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