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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X03
管理番号 1206856 
異議申立番号 異議2009-900145 
総通号数 120 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-12-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-04-16 
確定日 2009-11-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5197714号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5197714号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5197714号商標(以下「本件商標」という。)は、「METEORITES」の欧文字を標準文字で書してなり、2008年1月18日にフランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成20年7月18日に登録出願、第3類「メーキャップ化粧品」を指定商品として、平成21年1月16日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第972018号商標(以下「引用商標」という。)は、「METEOR」の文字を横書きしてなり、2008年1月16日にベネルクス商標庁においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して2008年(平成20年)7月15日に国際商標登録出願、第3類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、我が国において平成21年6月12日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議申立ての理由
本件商標と引用商標とは、観念、外観及び称呼のいずれにおいても紛らわしく、しかも、使用される商品も類似するものであるから、これをその指定商品について使用するときは、出所について誤認混同を生ずるおそれがある。
また、引用商標の先願権発生日は、平成20年1月16日であり、本件商標のそれより2日前である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第8条第1項に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否について
ア 商標の類否判断において、商標の称呼、外観及び観念を認定するに当たっては、その指定商品の一般の取引者、需要者の認識を基準とすべきものである。
そして、本件商標及び引用商標の指定商品は、第3類の化粧品の範ちゅうに属する商品であるから、その指定商品の取引者、需要者は、専門的知識を有する取引者が含まれることは否定し得ないが、主として広く一般世人であるといえる。
以下、これを前提として本件商標と引用商標との類否について検討する。
イ 観念
本件商標は、前記1のとおり、「METEORITES」の文字からなるものであり、他方、引用商標は、前記2のとおり、「METEOR」の文字を横書きしてなるものである。
ところで、甲第3号証によれば、「meteorite」は、「ミーティアライト」と発音され、「隕石」を意味する英語であること、また、「meteor」は、「ミーティア」と発音され、「流星、隕石、大気現象」を意味する英語であること、をそれぞれ認めることができる。
そして、本件商標は、上記「meteorite」の語の末尾に「s」を付加し、これらを大文字で表したものであり、引用商標は、上記「meteor」の語を大文字で表したものであるといえるところ、「meteorite」及び「meteor」の両語は、いずれも我が国の一般世人の間で、広く親しまれて使用されている語とはいえないものである。
そうすると、本件商標と引用商標は、これに接する一般世人たる需要者をして、いずれも特定の語義を有しない造語を表したと理解される場合が多いとみるのが相当である。
したがって、両商標は、観念上比較することができない。
ウ 外観
本件商標は、「METEORITES」の10文字を一連一体に横書きしてなるものであり、これを「METEOR」と「ITES」とに分離し、「METEOR」の文字部分のみを抽出して把握、認識しなければならない特段の理由は見出せない。
そうすると、上記のとおり、本件商標は、10文字よりなるものであるのに対し、引用商標は、「METEOR」の6文字よりなるものであって、後半部において、「ITES」の文字の有無の差異を有するものであるから、両商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、外観上互いに紛れるおそれはない。
エ 称呼
前記イ認定のとおり、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の語義を有しない造語を表したものと理解される場合が多いといえるから、これらを称呼するに際しても、英語の辞書に記載された発音記号のとおりに発音するものとみることはできない。そして、本件商標と引用商標のように、造語を表したと理解される語にあっては、ローマ字読み風若しくは英語読み風に称呼して、商品の取引に当たる場合が多いとみるの相当である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「メテオライツ」の称呼を生ずるものということができる。また、引用商標は、その構成文字に相応して、「メテオール」の称呼を生ずるものということができる。
そこで、本件商標より生ずる「メテオライツ」の称呼と、引用商標より生ずる「メテオール」の称呼とを比較すると、両称呼は、「メ」「テ」「オ」の各音を同じくするものであるとしても、構成する音数において相違するばかりでなく、後半部における本件商標の「ラ」「イ」「ツ」の各音及び引用商標の「オ」の長音「ー」「ル」の各音において、音質、音感の顕著な差異等を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、その語調、語感が著しく相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。
オ したがって、本件商標と引用商標とは、観念、外観及び称呼のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第8条第1項に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2009-10-21 
出願番号 商願2008-63747(T2008-63747) 
審決分類 T 1 651・ 4- Y (X03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 目黒 潤箕輪 秀人 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口 美代子
小田 昌子
登録日 2009-01-16 
登録番号 商標登録第5197714号(T5197714) 
権利者 ゲラン ソシエテ アノニム
商標の称呼 メテオリット、メテオライツ 
代理人 達野 大輔 
代理人 佐藤 雅巳 
代理人 古木 睦美 

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