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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X36 |
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管理番号 | 1206820 |
審判番号 | 不服2009-15955 |
総通号数 | 120 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-12-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-08-31 |
確定日 | 2009-11-25 |
事件の表示 | 商願2008-55569拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年7月9日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成21年7月7日付け及び当審における同年8月31日付け手続補正書により、最終的に、第36類「企業からの依頼を受けて、当該企業から売買代金を受領したあと、当該企業が指定する相手先企業に対して、受領した売買代金の振込手続を当該企業に代行して金融機関に依頼を行う、与信を伴わない、企業間の売買代金の振込手続の代行」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4918974号商標(以下「引用商標」という。)は、「たよレ?ル」の文字を横書きしてなり、平成17年3月1日に登録出願され、第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成18年1月6日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、赤色で「たよれーる」の文字と、その右側に赤色の恐竜がパソコンと思しきをものを持っている図形とを組み合わせた構成からなるものである。 ところで、その構成中「たよれーる」の文字部分は、「れ」と「る」の間に配された長音符「ー」を除くと、「頼れる」に通ずる「たよれる」となるところ、例えば「暖かい」を「あたたかーい」とするなど、形容詞の本来の語意を強調するために、語尾近くに長音符を挿入して記述し、これに従った発音をする表現が一般的に少なからず行われており、また、「頼れる」という語句が、金融業務を行っている業界において「頼りになる」程の意味を表示する語として、不特定多数の者により使用されている事実も認められる。 そうすると、本願商標構成中の「たよれーる」の文字部分は、本願指定役務との関係においては「頼りになる(振込手続の代行)」程の意味合いを認識、理解させるにすぎないものであるから、該文字部分は、単に役務の質、効能を表示したに止まり、自他役務の識別力がないものというべきである。 してみれば、本願商標は、その構成中の図形部分を要部とみるのが相当であり、「たよれーる」の文字部分を捉えて、該文字部分より生ずる「タヨレール」の称呼をもって、独立して取引に資されることはないというのが相当である。 また、図形部分である恐竜の背の部分に配されている極めて小さい「BUSINESS」の欧文字部分は、該恐竜の背のとげの部分を表したものと看取され、恐竜と一体となっているとみるべきであるから、これよりは特定の称呼・観念を生じないというのが相当である。 してみれば、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、また、称呼については、本願商標の文字部分については前記したとおりであるから、比較することはできないものである。 そうとすれば、図形を要部とする本願商標と文字のみよりなる引用商標とは、指定役務の類否について論ずるまでもなく、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。 したがって、本願商標より、「タヨレール」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願についての拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) (色彩は原本参照) |
審決日 | 2009-11-04 |
出願番号 | 商願2008-55569(T2008-55569) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X36)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 津金 純子、今田 三男 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
久我 敬史 小田 昌子 |
商標の称呼 | タヨレールビジネス、タヨレール、ビジネス |
代理人 | 吉浦 洋一 |
代理人 | 生田 哲郎 |