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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y25 |
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管理番号 | 1206814 |
審判番号 | 取消2009-300178 |
総通号数 | 120 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-12-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2009-02-03 |
確定日 | 2009-11-06 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4678728号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4678728号商標(以下「本件商標」という。)は、「esperanza」の欧文字を書してなり、平成14年9月3日に登録出願、第25類「ワイシャツ類」を指定商品として、平成15年6月6日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。 本件商標の商標権者は、日本国内において、本件商標を継続して3年以上その指定商品について使用していない。また、商標登録原簿上は、本件商標に専用使用権あるいは通常使用権が設定、許諾されている事実も見当たらないから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第8号証を提出している。 昭和40年?平成14年8月5日まで円谷穴○所として仕事をやって来た(審決注:○は糸へんに圭)。 最後まで仕事をした(株)サンジョーカは、製造販売の会社でした。オーダの仕事もやっていたが、(和光)(高島屋)(西武)毎日少しの時間もむだに出来ない仕事なので、家庭の事情もかわって来て、サンジョーカーのような仕事したく思った。 友人から進められて、「東京都中小企業振興公社」のがんばる中小企業のためのビジネス情報誌を読んでる中で、特許が必要だと思った。 特許を必要とすることは、誰にもおかされないゆずれない独占的な特権でもあり、社会的にも大きな責任があるものと思っている。エスペランツァ平成15年5月8日10年分までとして領収証をもらっている。 (1)(エスペラツア)名前を決める一番のこだわりは(孫)の名前であった(スペイン語)「のぞみ」という。 (2)職員の人に手伝っていただき、誰も使用してないものであった。 (3)平成15年10月頃143号線という名の道路整備が進められることになり(東京都)家の1/3全部とりこわすことになった。 (4)19年12月18日建ペイ率の緩和がきまった。 (5)20年3月?11月16日まで仮住をした。仮住の時に準備をして、20年12月から現在の住所にて営業している。 (6)天気の良い日は外に出して販売している。今後、新聞等々に折り込みして特売日としてとりくんで行きたいと思っている。仕事の仲間からは、(商)はあきないようにがんばるものだと教えられた。 4 当審の判断 (1)被請求人の提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 ア 乙第1号証の1枚目は、丸半株式会社から被請求人に宛てたと認められる納品書控(写)であり、その記載内容からすると、被請求人は、平成20年1月24日に、「エスペランツア 洗たくネーム 綿100%」、「同 ポリエステル100%」、「サイズネーム白/黒 ML各500」について、数量各「1,000」の納品を受けたことが認められる。 そして、同号証の2枚目には、「esperanza」と表された衿吊りネームと、洗たく等に際しての注意記号とともに「ポリエステル100% エスペランツァ TEL.03-3677-7622」、「綿100% エスペランツァ TEL.03-3677-7622」をそれぞれ表示した2つの衿吊りネームが貼付されており、前記納品の実物を示すものと推認される。 イ 乙第2号証は、型紙に合わせて布を裁断した際の支払いに係る領収書とされるものである。この領収書(写)によれば、平成20年1月28日、同年3月28日、同年4月25日及び同年8月14日に、被請求人が芦沢繊維加工に対して、「加工代」を支払ったことが認められる。 ウ 乙第3号証は、上記イで裁断した布をシャツに縫製した代金に係る領収書とされるものである。この領収書(写)によれば、平成20年3月5日、同年5月7日、同年5月15日及び同年8月14日に、被請求人が佐藤縫製に対して、支払いをしたことが認められる。 エ 乙第4号証は、上記ウで出来上がったシャツの仕上げクリーニング代金に係る領収書とされるものである。この領収書(写)によれば、平成20年8月28日及び同年9月11日に、被請求人が菅原仕上所に対して、「ブラウス仕上」代を支払ったことが認められる。 オ 上記アないしウの日付は、いずれも、本件審判請求の登録前3年以内(以下「本件要証期間」という。)のものである。 カ 乙第5号証は、本件要証期間後の撮影に係る2枚の写真であり、下段の写真には、ブラウスが写されており、そのブラウスの衿吊りネームに「esperanza」の表示があることが認められる。 キ 乙第6号証は、本件要証期間後の撮影に係る4枚の写真と日付のない1枚の写真であり、そのうちの一枚には、「esperanza」と表示したオーニング(日よけ、雨覆い)の建物が写されており、他の1枚には、その建物のドアの前に婦人用ブラウス等の展示がなされている。 また、他の2枚の写真には、「esperanza」の表示を有する衿吊りネームが拡大して写されている。 ク 乙第7号証によれば、渡辺ヤエ子なる者が、「平成20年12月20日にエスペランツアを付したシャツを購入した」旨の証明をしている。 ケ 乙第8号証は、「平成17年4月 江戸川区江戸川一丁目町会」の会員名簿である。その名簿の12頁には、「ワイシャツ・ブラウス 製造販売」として、「esperanza」に「エンペランツァ」を併記して表示した広告が掲載されている。 そして、広告に表示された住所の表示は、被請求人の住所と同じである。なお、「平成17年度」には、本件要証期間内にあたる時期が含まれるものである。 (2)以上によれば、被請求人は、本件要証期間の以前から本件商標の使用をしており、本件要証期間の後も使用していることが窺える。そして、本件要証期間内において、商標を表示した衿吊りネームの調達等、商標の使用の準備行為に当たると認められる行為を明らかに行っているから、これらを総合してみれば、本件要証期間内において、被請求人は、商品「ブラウス、シャツ」について、商標「esperanza」の使用をしたと優に推認し得るものである。 (3)そして、本件商標は、「esperanza」の文字からなるものであるのに対して、前記使用に係る商標は、「esperanza」であり、その構成欧文字が全く同一であるから、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。 また、上記商標の使用に係る商品「ブラウス」「シャツ」は、取消請求に係る指定商品「ワイシャツ類」に属すべき商品であること明らかである。 (4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、取消請求に係る指定商品中に含まれる「ブラウス、シャツ」について使用していたものと認めることができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審理終結日 | 2009-09-09 |
結審通知日 | 2009-09-11 |
審決日 | 2009-09-25 |
出願番号 | 商願2002-79792(T2002-79792) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Y25)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 門倉 武則 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 鈴木 修 |
登録日 | 2003-06-06 |
登録番号 | 商標登録第4678728号(T4678728) |
商標の称呼 | エスペランサ、エスペランザ |
代理人 | 遠山 勉 |
代理人 | 川口 嘉之 |
代理人 | 松倉 秀実 |
代理人 | 石塚 勝久 |
代理人 | 世良 和信 |