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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X09
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X09
管理番号 1205119 
審判番号 不服2009-3484 
総通号数 119 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-16 
確定日 2009-10-05 
事件の表示 商願2007-109406拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品とし、平成19年10月25日に登録出願されたものである。

2 原査定において引用した商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下のとおりである。
(1)引用商標1
登録第4385779号商標は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成10年3月20日登録出願、第9類「電気磁気測定器,電気通信機械器具」を指定商品として、同12年5月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)引用商標2
登録第4399099号商標は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成11年6月16日登録出願、第9類「電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同12年7月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
以下、これらをまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、黒地の横長四角形内に白抜きした「レ点」ないしは「チェックマーク」と白抜きした円の輪郭線を組み合わせた図形、及びその右横に「採点」の文字及びその下に「SAITEN」の欧文字を小さくして上下二段にそれぞれ白抜きして表してなり、該黒地の横長四角形の右横に「Magic」の欧文字を黒字で配してなるところ、黒地の横長四角形内に配された図形部分と文字部分とは、常に一体不可分のものとして把握すべき特段の事情もないことから、該図形部分と該文字部分とはそれぞれ、独立して自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たすものというのが相当である。
ところで、構成中の「Magic」の文字は、「魔法、手品」(株式会社三省堂発行 グランドセンチュリー英和辞典第2版)の意味を有する英語として我が国において親しまれているところ、本願の指定商品「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」の分野においては、「MELDASMAGIC」、「Audio Magic」、「RouteMagic」、「CAMMAGIC」、「BizMagic」、「GAZOMAGIC」、「DS Magic」、「Invention Magic」、「PARTITIONMAGIC」、「SCHOOLMAGIC」、「PATTERN MAGIC」、「WORDMAGIC」、「DVDMAGIC」、「PictMagic」、「LayerMagic」、「REPORTSMAGIC」、「POSTER MAGIC」、「BLISPECTORMAGIC」、「MailMagic」、「TRIANGLE MAGIC」等のように、「Magic」をその構成の一部とする商標登録が多数あり、また、実際に使用されている実情にあるといえる。
このような実情に照らせば、本願の指定商品において、単に「Magic」から生ずる「マジック」の称呼及び「魔法、手品」の観念のみによって自他商品の識別を行うというよりは、需要者、取引者においては、「Magic」の文字に付加された語句や図形などの差異によって、種々存在する「Magic」を含む商標を識別しているといわざるを得ない。
さらに、本願商標の構成中、「採点」の文字及びその読みをローマ字表記したと認められる「SAITEN」の文字は、黒地の横長四角形内に配されているものの、「採点」と「Magic」の両文字は、視覚上、ともに同じ書体、同じ大きさで近接して表されていることからすれば、殊更、「採点」の文字と「Magic」の文字とを分離して観察すべき事情は見いだせず、むしろ、前記のとおり本願の指定商品の分野において、「Magic」を含む語が多数商標登録され、かつ、使用されている実情を考慮すれば、取引者、需要者においては、単に「Magic」から生ずる「マジック」の称呼及び「魔法、手品」の観念のみによって取引にあたるというよりは、「採点」及び「Magic」の両者をもって一連一体の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「サイテンマジック」の称呼のみを生ずるというべきであって、この称呼は格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、かつ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
他方、引用商標1は、別掲(2)のとおり、「magic」の欧文字を「g」の部分が一部重なるようにして四段に横書きし、その右横に、「Q」の欧文字を円にデフォルメし、文字の輪郭に縞模様を施し、円の内側を半円状に塗りつぶした図形との組み合わせからなるところ、該文字部分と該図形部分とが常に一体不可分のものとして看取すべき事情は見いだせないことから、構成中の「magic」の文字に着目して取引が行われる場合も多いといえ、該文字部分から、「マジック」の称呼及び「魔法、手品」の観念が生じるといえる。
また、引用商標2は、別掲(3)のとおり、上段に「R」とおぼしき文字をモノグラム風に描き、その下段に「magic」の欧文字を横書きしてなるところ、該図形と該文字が常に一体不可分のものとして看取されるとはいえないことから、構成中の「magic」の文字から、単に「マジック」の
称呼及び「魔法、手品」の観念が生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標から生ずる「サイテンマジック」の称呼と引用商標から生ずる「マジック」の称呼とは、その音構成、構成音数の差異により明らかに聴別できるものである。
そして、本願商標と引用商標は、外観上も明らかに区別できるものであり、さらに、観念については、本願商標が特定の意味を有しない造語よりなるものであるから、引用商標と比較することはできない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、類似しない商標である。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原
査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)本願商標


(2)引用商標1


(3)引用商標2


審決日 2009-09-10 
出願番号 商願2007-109406(T2007-109406) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X09)
T 1 8・ 262- WY (X09)
T 1 8・ 261- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大橋 良成 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 木村 一弘
末武 久佳
商標の称呼 サイテンマジック、サイテン、マジック 

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