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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 037
管理番号 1203888 
審判番号 取消2008-301194 
総通号数 118 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-10-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2008-09-18 
確定日 2009-09-09 
事件の表示 上記当事者間の登録第4064688号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4064688号商標の商標登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4064688号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「ザ・故郷」の文字を横書きし、「故郷」の上部に小さく「ホーム」の文字を横書きしてなるものであって、平成7年10月17日に登録出願、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事」を指定役務として、平成9年10月3日に設定登録され、その後、平成19年4月17日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
また、本件審判の請求の登録日は、平成20年10月7日である。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
被請求人は、本件審判請求時前より継続して3年以上、日本国内において、その指定役務について本件商標の使用をしていない。さらに、本件商標については、専用使用権の設定、通常使用権の許諾の事実もない。また、本件商標を使用していないことについて正当な理由も認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定によりその登録を取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
被請求人が使用事実を立証するとして提出した答弁書は、ホームページをプリントアウトした書類と、「セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書」と題された書類により構成されている。
しかし、上記の書類によっては、本件商標に係る商標法第50条第2項に規定された登録商標の使用事実は何ら証明されていない。
(1)ホームページによる使用について
答弁書の証拠資料中、乙第1号証ないし乙第5号証、乙第8号証、乙第11号証、乙第14号証、乙第17号証、乙第19号証は、いずれもホームページをプリントアウトしたものである。
ア これらの書類は、すべて右下段に「2008/11/14」(乙19号証の1頁目のみ「2008/11/17」)と印字されている。
つまり、この日付表示は、上記乙各号証が2008年11月14日及び同年11月17日にホームページを印刷の上、作成した資料であることを示している。
イ 一方、本件審判の請求の登録日は、2008(平成20)年10月7日であって、上記乙各号証は、いずれも係るホームページが審判の請求の登録日後にインターネット上に存在したことを表すのみであり、「審判の請求の登録前3年以内に」使用されていたことを立証するものではない。
(2)通常使用権者による使用について
被請求人は、本件商標の使用者について、被請求人(商標権者)若しくは同人から使用許諾を得ている通常使用権者である旨述べている。
ア この点、乙第6号証、乙第7号証、乙第9号証、乙第10号証、乙第12号証、乙第13号証、乙第15号証、乙第16号証及び乙第18号証は、いずれも被請求人作成の契約書であるが、これらの書面に被請求人が本件商標の使用を許諾する旨の記載は存在しない。
イ 一方、答弁書中「7.証拠方法」には、有限会社重光ハウジング、鎌形建設株式会社、ナカセイホームズ株式会社、有限会社つち工房の各社が挙げられ、その後に(通常使用権者)の記載が付されているが(乙第5号証、乙第11号証、乙第17号証、乙第19号証の証拠説明)、これに対応する乙各号証の内容を見ても、この4社が被請求人から本件商標の使用を許諾されていることを示す記載はない。
よって、提出された証拠によっては、本件商標に関して通常使用権の許諾の事実があったとは認められない。
(3)商標の使用態様について
乙各号証中、赤い矢印で示された文字や図形は、本件商標の表示である旨を主張しているものと解される。しかし、これらはいずれもその表示の態様からして、本件商標の使用といえるものではないし、商標法第50条第1項に規定する社会通念上同一と認められる商標の使用ともいえない。
(4)以上のとおり、被請求人の提出した証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれかが、その指定役務について登録商標の使用をしていたものとは認められないものである。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び請求人の弁駁に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第25号証を提出している。
1 答弁の理由
本件商標に対して、被請求人(商標権者)若しくは同人から使用許諾を得ている通常使用権者は、以下に示す各証拠資料(乙各号証)の如く、本件商標と社会通念上同一視される標章(以下「使用標章」という。)を、指定役務中について、請求前3年以上継続して日本国内において使用しており、現在も継続して使用している。
そうとすれば、本件商標は、その登録を取消される理由がないものである。
2 弁駁に対する答弁
(1)請求人は平成20年12月26日付けの弁駁書において、被請求人が使用の事実を示す証拠資料として提出したインターネットのホームページをプリントアウトしたものについて、「審判の請求の登録前3年以内に使用されていたことを立証するものではない。」と述べ、また、通常使用権者については、「本件商標の使用を許諾されていることを示す記載はない。よって、本件商標に関して通常使用権の許諾の事実があったとは認められない。」とし、さらに、本件商標の使用態様については「社会通念上同一と認められる商標の使用ともいえない。」と主張している。
(2)しかしながら、この請求人の主張は失当であり、本件商標にはその登録を取り消される理由はないものである。
すなわち、提出した証拠資料はホームページ(HP)をプリントアウトしたものであって、そのプリントした日付が表示されているものである。この日時を以って要証期間内の使用ではないと断定できるものでないことは明らかである。
2008年11月14日にプリントアウトしてすでに提出してある乙第1号証の1/9ページには「申込期間:2008年1月18日(土)?3月9日(日)」の記載とともに「2008年新春キャンペーン成約特典内容」が掲載されており、少なくともこの日の近くには開設・更新されていることが推測される。
また、同様に2008年11月14日にプリントアウトしてすでに提出してある乙第8号証の4枚目の1/1ページには「新着情報」の欄があって各種の更新情報が掲載されている。08/10/31の日付における「NEW!」の記載以外のこれらの日付には開設・更新されていたことが明らかである。
さらに、2008年11月14日にプリントアウトしてすでに提出してある乙第14号証の5枚目の1/3ページには「お知らせ」及び「新商品情報」の欄があって各種の情報の記載日時が掲載されている。
そこで、被請求人は新たに乙第11号証とした鎌形建設株式会社についてのHP委託業者から確認入手した資料を乙第20号証として提出する。
この乙第20号証によると、2008年11月14日にプリントアウトしてすでに提出してある乙第11号証の2枚目1/1ページの左側上部に掲載されているロゴマークが「se1co-1ogo.gif」として2006年(平成18年)4月7日に更新されていることが明記されている。この日以降今日まで現在も継続してHP上で表示されており該商標が要証期間内に使用されていることが明らかである。したがって、少なくとも乙11号証が本件審判請求の登録前3年以内であることが明らかである。しかも、この乙第11号証の1枚目1/1ページには新着情報欄の記事に「平成20年5月27日更新」との記載があり、遅くともこの日にはHPが開設・更新されていたことが明らかである。
以上、すでに提出してある乙第1号証、乙第8号証、乙第11号証、乙第14号証におけるHPは本件審判請求の登録前3年以内に開設・更新されていたことが明らかである。
また、通常使用権については、各社との契約書(セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書)(乙第6号証、乙第9号証、乙第12号証、乙第15号証、乙第18号証)には第3条(細則)に関する条項があり、細目については「細則」として別途定めるとされ、その別途定めた「セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書 細則」の第5章に「名称・販売促進物・知的所有権の使用」に関する条項があり、別途定める「ロゴマーク使用規定」に則るものとすることになっており、登録商標などのロゴマークの使用は当然のことながら暗黙の使用ないしは使用許諾がされていることが明らかである。
各社共通の「セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書 細則」を乙第21号証とするが、乙第12号証との関係で鎌形建設株式会社との契約にかかる「セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書 細則」を乙第22号証とし、また、前記の「ロゴマーク使用規定」として被請求人が発行・頒布した「ブランドマーク使用規定」を乙第23号証として提出する。
これによって加盟契約各社が通常使用権者としての地位を有することが明らかである。
また、請求人は言及していないが、乙第1号証、乙第2号証、乙第3号証及び乙第4号証については、被請求人会社に関するHPである。
さらに、使用態様について被請求人は先の答弁書において「本件登録商標と社会通念上同一視される標章(以下『使用標章』という。)を・・・・・現在も継続して使用しているものであります。」と述べたが、請求人は「乙各号証中、赤い矢印で示された文字や図形は、・・・・・社会通念上同一と認められる商標の使用ともいえない。」と主張している。
そこで、本件商標と使用標章とを見るに、本件商標は、「ザ・故郷」の文字と「故郷」の漢字の上部にカタカナ文字でルビ(送り仮名)として「ホーム」を表示してなるものである。
これに対して、乙各号証中に、赤い矢印で示した(若しくは矢印を欠落した部分があるも)文字や図形よりなる使用標章は、カタカナ文字「ザ・ホーム」、 「ザ・ホームps」、欧文字「TheHome」の下部にカタカナ文字「ザ・ホーム」、欧文字「TheHome」の脇にカタカナ文字「ザ・ホーム」、カタカナ文字と漢字「ザ・ホーム・・・『故郷』」、「ザ・ホーム(故郷)」、「ザ・ホーム『故郷』」、漢字「故郷」、「『故郷(ザ・ホームps)』」、楓の図形の中に漢字で縦書きに「故郷」とその漢字の間に欧文字「THEHOME」を横書きした態様、など多種類の使用態様があるが、いずれにしてもカタカナ文字「ザ・ホーム」と漢字の「故郷」の文字を有する態様であって、これは本件商標とまったくの同一ではないが、称呼や観念を同一にするところの「社会通念上同一と認められる商標」に該当するものといえるものである。
すなわち、登録商標の使用であるかどうかは、自他商品(役務)の識別をその本質的機能としている商標の性格上、単なる物理的同一にこだわらず、取引社会の通念に照らして判断される必要があることからも、社会通念上同一と認識されうる商標の使用についても登録商標の使用と認められているのが現状である。
この点に鑑みると、本件の使用標章は、称呼においても、観念においても本件商標と同一であり、役務の識別性においても何ら変るところのない使用態様であって、社会通念上同一と認識されうる商標である。

第4 当審の判断
被請求人は、被請求人(商標権者)若しくは同人から使用許諾を得ている通常使用権者が本件商標と社会通念上同一視される標章をその指定役務について使用している旨主張し、その使用を立証する証拠として乙第1号証ないし乙第25号証を提出しているので、その証拠について検討する。
1 乙各号証について
(1)乙第1号証ないし乙第4号証について
ア 被請求人(商標権者)に関するホームページとされる乙第1号証は、2008(平成20)年11月14日にプリントアウトされたホームページと認められるところ、1/9ページ目は、「2008年新春キャンペーン成約特典内容」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「ザ・ホームps」(以下「使用標章1」という。)、「TheHome」、「ザ・ホーム」の文字及び図形要素から構成される標章(以下「使用標章2」という。別掲2)が認められる。
そのほかには、「申込期間:2008年1月18日(土)?3月9日(日)」などが記載され、かつセルコホーム株式会社のハウスマークと見られる図形標章とやや図案化された「SELCO HOME」(「C」の文字中に中点がある。)の文字からなる標章が認められる。
さらに、2/9ページないし9/9ページにも、「使用標章1」及び「使用標章2」が所々に認められ、住宅に係る資材、設備や装備品の写真などが掲載されている。
イ 被請求人に関するホームページとされる乙第2号証は、2008年11月14日にプリントアウトされたホームページと認められるところ、1/1ページ目は、「セルコホーム鹿児島」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「TheHome(ザ・ホーム)」の文字が認められる。
そのほかには、「良質なカナダ産木材を使用した2×6工法の『ザ・ホームps』」との記載がある洋風住宅の写真などが掲載されている。
ウ 被請求人に関するホームページとされる乙第3号証は、2008年11月14日にプリントアウトされたホームページと認められるところ、1/3ページ目は、「hi-ho不動産情報」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「使用標章1」が認められる。
そのほかには、「ザ・ホームps」の見出しの下「セルコホームを代表する住宅のスタンダード商品。・・・」の記載、及び工法は「2×4(ツーバイフォー)工法」、坪単価は「30万円/坪?50万円/坪」、「会社名 セルコホーム株式会社」の記載があるほか、洋風住宅の写真などが掲載されている。
エ 被請求人に関するホームページとされる乙第4号証は、2008年11月14日にプリントアウトされたホームページと認められるところ、1/3ページ目は、「セルコホーム」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には「使用標章1」が認められる。
そして、そのほかには「多彩なアイテムを自由に選んで組み合わせ こだわりの一邸がつくれるカナダ輸入住宅」の見出し記載ほか、洋風住宅の写真などが掲載されている。
(2)乙第5号証ないし乙第7号証について
ア 乙第5号証は、「有限会社重光ハウジング」のホームページであり、2008年11月14日にプリントアウトされたものと認められるところ、1/2ページ目は、「重光ハウジング」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「ザ・ホーム」、「故郷」の文字が認められる。
そのほかには、多数の洋風住宅の写真などが掲載されている。
また、3枚目の1/1ページは、「重光ハウジング」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「ザ・ホーム(故郷)」の文字が認められる。
そのほかには、「商品ラインナップ・・・カナダ輸入住宅のシリーズ「ザ・ホーム(故郷)」を紹介しています。」の記載がある。
イ 乙第6号証は、被請求人と有限会社重光ハウジングとの契約書(セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書)とされるものである。
これには、和歌山県下全域において「セルコホーム和歌山北」の屋号をもって、有限会社重光ハウジングが商標権者(被請求人)の指導・援助のもと、住宅の販売、建築請負を主業務とする事業を継続して行うことに関する内容であり、平成20年1月19日を契約日とし、その有効期限を平成20年1月20日から平成23年1月19日までとする契約書とみられるものである。
そして、乙第7号証は、平成17年1月19日付けに締結された旧契約についての契約更新に関する平成20年1月19日付けの覚書とするものである。
(3)乙第8号証ないし乙第10号証について
ア 乙第8号証は、「株式会社豊栄建設・セルコホーム豊川」のホームページであり、2008年11月14日にプリントアウトされたものと認められるところ、1/2ページ目は、「株式会社豊栄建設」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「ザ・ホーム」、「ザ・ホーム『故郷』」、「故郷」の文字が認められる。
また、3枚目の1/1ページの赤い矢印で示された箇所には、「使用標章1」が認められる。
4枚目の1/1ページの赤い矢印で示された箇所には、「故郷」、「ザ・ホーム」の文字及び「使用標章2」が認められる。
イ 乙第9号証は、被請求人と株式会社豊栄建設との契約書(セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書)とされるものである。
これには、愛知県下全域において「セルコホーム豊川」の屋号をもって、株式会社豊栄建設が商標権者(被請求人)の指導・援助のもと、住宅の販売、建築請負を主業務とする事業を継続して行うことに関する内容であり、平成20年3月17日を契約日とし、その有効期限を平成20年3月18日から平成23年3月17日までとする契約書とみられるものである。
そして、乙第10号証は、平成17年3月17日付けに締結された旧契約についての契約更新に関する平成20年3月17日付けの覚書とするものである。
(4)乙第11号証ないし乙第13号証について
ア 乙第11号証は、「鎌形建設株式会社」のホームページであり、2008年11月14日にプリントアウトされたものと認められるところ、1枚目の1/1ページは、「鎌形建設株式会社」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、別掲3のとおり、カエデの葉を緑に塗り潰した図形内に「故 郷」の文字を縦書きし、その文字間に交叉するように「THE HOME」の文字を横書きした構成からなる標章(以下「使用標章3」という。)が認められる。
そのほかには、「平成20年5月27日更新」、「セルコホーム成田住宅展示場」、「カナダ輸入住宅 全国供給実績No.1」などが記載されている。
2枚目の1/1ページは、「鎌形建設株式会社」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「故郷(ザ・ホーム)」の文字及び「使用標章2」が認められる。
そのほかには、「カナダの住宅メーカーとの提携による一括注文、現地での組立て、ダイレクト輸入など独自のシステムを生み出しコストダウンを重ねました。・・・」などが記載されている。
3枚目の1/1ページは、「鎌形建設株式会社」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「ザ・ホーム」の文字及び「使用標章2」が認められる。
そのほかには、「8年連続!カナダ輸入住宅供給実績 全国No.1」、「セルコホーム成田・千葉県央店」などが記載され、かつ洋風住宅の写真、アクセス地図などが掲載されている。
4枚目の1/2ページは、「鎌形建設株式会社」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「使用標章2」が認められる。
そのほかには、「カナダ輸入住宅”ザ・ホーム”について」、「比べてみてください。ザ・ホームと日本の住宅!」などが記載され、かつ洋風住宅の写真などが掲載されている。
8枚目の1/1ページは、「鎌形建設株式会社」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「故郷(ザ・ホームps)」の文字が認められる。
そのほかには、「セルコホーム成田」「遮音性能」などが記載され、かつ図や写真などが掲載されている。
イ 乙第12号証は、被請求人と鎌形建設株式会社との契約書(セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書)とされるものである。
これには、千葉県下全域において「セルコホーム成田 セルコホーム千葉県央」の屋号をもって、鎌形建設株式会社が商標権者(被請求人)の指導・援助のもと、住宅の販売、建築請負を主業務とする事業を継続して行うことに関する内容であり、平成19年6月10日を契約日とし、その有効期限を平成19年6月11日から平成22年6月10日までとする契約書とみられるものである。
そして、乙第13号証は、平成16年6月10日付けに締結された旧契約についての契約更新に関する平成19年6月10日付けの覚書とするものである。
(5)乙第14号証ないし乙第16号証について
ア 乙第14号証は、「増田建設株式会社」のホームページであり、2008年11月14日にプリントアウトされたものと認められるところ、1枚目の1/2ページは、「増田建設株式会社」を表題とするものであり、赤い矢印で示された箇所には、「ザ・ホーム」の文字が認められる。
そのほかには、「セルコホーム群馬」の見出しの下「・・・セルコホームはカナダ輸入住宅供給実績全国No.1・・・」などが記載されている。
3枚目の1/2ページは、赤い矢印で示された箇所には、「故郷」、「使用標章2」、「ザ・ホーム」の文字及び標章が認められる。
5枚目の1/3ページは、赤い矢印で示された箇所には、「使用標章2」の標章が認められる。
そのほかには、「ようこそ!セルコホーム群馬のホームページへ 輸入住宅の常識を『ザ・ホーム』が作りかえています。」などが記載され、かつ洋風住宅の写真などが掲載されている。
イ 乙第15号証は、被請求人と増田建設株式会社との契約書(セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書)とされるものである。
これには、群馬県下全域において「セルコホーム群馬」の屋号をもって、増田建設株式会社が商標権者(被請求人)の指導・援助のもと、住宅の販売、建築請負を主業務とする事業を継続して行うことに関する内容であり、平成20年8月31日を契約日とし、その有効期限を平成20年9月1日から平成23年8月31日までとする契約書とみられるものである。
そして、乙第13号証は、平成17年8月31日付けに締結された旧契約についての契約更新に関する平成20年8月31日付けの覚書とするものである。
(6)乙第17号証及び乙第18号証について
ア 乙第17号証は、「ナカセイホームズ株式会社」のホームページとされるものであり、2008年11月14日にプリントアウトされたものと認められるところ、1枚目の1/1ページは、赤い矢印で示された箇所には、「使用標章3」の標章が認められる。
そのほかには、「『故郷(ザ・ホーム)』の標準仕様の一部を公開します。」「セルコホーム津山」などが記載されている。
イ 乙第18号証は、被請求人とナカセイホームズ株式会社との契約書(セルコホーム・パートナーシップ加盟契約書)とされるものである。
これには、岡山県下全域において「セルコホーム津山」の屋号をもって、ナカセイホームズ株式会社が商標権者(被請求人)の指導・援助のもと、住宅の販売、建築請負を主業務とする事業を継続して行うことに関する内容であり、平成19年1月17日を契約日とし、その有効期限を平成19年1月17日から平成21年3月20日までとする契約書とみられるものである。
(7)乙第19号証について
乙第19号証は、「有限会社つち工房」のホームページとされるものであり、2008年11月17日にプリントアウトされたものと認められるところ、6枚目(5/8ページ)及び7枚目(6/8ページ)は、赤い矢印で示された箇所には、「The Home」の文字が認められる。
そのほかには、「セルコホーム伊勢」「有限会社つち工房」などが記載され、洋風住宅や室内の写真やコメントなどが掲載されている。
(8)乙第23号証ないし乙第25号証について
ア 乙第23号証は、被請求人が発行・頒布した「ブランドマーク使用規定」のコピーとされるものである。それには、「セルコホーム/ブランドマーク使用規定」の表題があり、3枚目に使用標章2が表示されており、4枚目に「8.ザ・ホームpsロゴマーク表現基準」の項目があって、使用標章2についてのものであることが窺える。
イ 乙第24号証は、被請求人が発行・頒布したプラン集のコピーとされるものである。そこには、赤い矢印で示された箇所に、「使用標章3」及び別掲4のとおり、「故郷」の文字に「ザ・ホーム」のルビを振った標章(以下「使用標章4」という。)が認められるものの、これの作成者、作成日、作成部数及び頒布方法等も不明であり、かつコピーである。
ウ 乙第25号証は、被請求人が発行・頒布した仕様書のコピーとされるものである。そこには、赤い矢印で示された箇所に、「本件商標」及び「使用標章3」が認められるものの、本件商標が認められるのは、この1枚の資料だけであり、これの作成者、作成日、作成部数及び頒布方法等も不明であり、かつコピーである。
2 登録商標の使用について
被請求人は、使用標章については、上記した乙号証により立証する旨述べ、その使用標章は、ホームページをプリントアウトした乙各号証等に赤い矢印で示した部分が使用態様であるとしている。
以下、赤い矢印で示された使用標章が本件商標と社会通念上同一といえる商標であるかについて検討する。
なお、上記1(8)イ及びウのとおり、乙第24号証及び乙第25号証については、本件商標の使用の証拠として不十分であるから採用できないものである。
(1)本件商標について
ア 本件商標の外観について
本件商標は、別掲1のとおり、「ザ・故郷」の文字と、「故郷」の上部に小さく「ホーム」の文字とを横書きした構成からなるところ、「ザ・故郷」の構成部分は、「ザ」の文字が英語の定冠詞「the」を片仮名表記したものと容易に認識でき、これを中黒(「・」)を介して、「生まれ育った土地、ふるさと、郷里」(広辞苑第6版)などを意味する「故郷」の語とを結合したものと看取させるものである。
そうすると、本件商標は、その構成にあって「ザ・故郷」の文字部分が視覚上において自他役務の識別標識としての機能を果たす主要部というのが自然である。
そして、小さく表した「ホーム」の文字は、「故郷」の文字についての振り仮名を表すが如き意図との印象を受けるものである。
イ 本件商標の称呼について
してみると、本件商標からは、「ザ・故郷」の文字部分から、「ザコキョウ」、「ザフルサト」の称呼、また、「故郷」の文字の上部に小さくその振り仮名を表すが如き「ホーム」の文字よりして「ザホーム」の称呼をも生じるということができる。なお、小さく表した「ホーム」の文字部分については、その構成態様及び指定役務との関係からして、独立した取引指標として機能するものとはいい難い。
そうすると、本件商標から生じる称呼は、「ザコキョウ」、「ザフルサト」及び「ザホーム」の各称呼というのが相当である。
ウ 本件商標の観念について
そして、本件商標より生じる観念は、上記したように「ザ」の文字が「故郷」の文字に冠されることにより、「故郷」の文字部分より文字どおりの意味ほか「生まれ育った土地、ふるさと、郷里」などの意味と、これらの意味が強調された程度のものとしての観念が生じるということができる。
(2)使用標章について(ただし乙第24号証及び乙第25号証を除く。)
被請求人が乙各号証のホームサイトにおいて赤い矢印で示した標章の構成は次のとおりである。
ア 使用標章の構成について
(ア)使用標章1
「ザ・ホームps」の文字。(乙第1号証、乙第3号証、乙第4号証、乙第8号証)
(イ)使用標章2(別掲2)
「TheHome」、「ザ・ホーム」の文字及び図形要素から構成される標章。(乙第1号証、乙第8号証、乙第11号証、乙第14号証)
(ウ)使用標章3(別掲3)
カエデの葉を緑に塗り潰した図形内に「故 郷」の文字を縦書きし、その文字間に交叉するように「THE HOME」の文字を横書きした構成からなる標章。(乙第11号証、乙第17号証、乙第24号証、乙第25号証)
(エ)その他の使用標章
「The Home」、「ザ・ホーム」、「故郷」などの文字及びこれらを組み合わせてなる文字であって、以下のとおりである。
「TheHome」、「The Home」、「TheHome(ザ・ホーム)」、「ザ・ホーム」、「ザ・ホーム(故郷)」、「ザ・ホーム『故郷』」、「故郷」、「故郷(ザ・ホーム)」、「故郷(ザ・ホームps)」
イ 使用標章の称呼について
してみると、これらの(ア)ないし(エ)の使用標章(以下「各使用標章」という。)は、その多くが「The Home」、「ザ・ホーム」などの文字により、「ザホーム」の称呼を生じることがあるものといえるところである。
また、使用標章に「故郷」の文字が使用されている場合は、該文字より「コキョウ」又は「フルサト」の称呼が生じるものといえる。
しかし、「故郷」の文字に「ザ(the)」を冠した標章の使用は見当たらないから、各使用標章からは、「ザコキョウ」、「ザフルサト」の称呼が生じるということはできない。
そうすると、各使用標章から生じる称呼は、「ザホーム」、「コキョウ」及び「フルサト」の各称呼というのが相当である。
ウ 使用標章の観念について
そして、各使用標章より生じる観念は、その構成中の「ホーム(home)」の文字(語)が「家庭。自宅。故郷。児童・病人・老人などのための入所施設」や「ホームゲームの略」などの多義的な意味を有し(広辞苑第6版)、日常的にそれぞれの意味をもって使用され、一般に馴染まれている言葉であり、また、「ザ」、「The」ないし「THE」及び「故郷」の文字(語)は、上記(1)アに記載のとおり、「ザ」などの文字が英語の定冠詞として理解され、「故郷」の文字が「生まれ育った土地、ふるさと、郷里」(広辞苑第6版)などを意味するものと理解されるものである。
してみると、「故郷」の文字をその構成中に含まず、「ザ・ホーム」や「TheHome」ないし「THE HOME」の文字からなる使用標章は、それぞれ多義的な「家庭、自宅、故郷、児童・病人・老人などのための入所施設」などの意味と、これらの意味が強調された程度の観念が生じるということができる。
そして、「故郷」の文字を単独で、又はその構成中に含む使用標章より生じる観念は、「故郷」の文字、又はその部分より文字どおりの意味のほか「生まれ育った土地、ふるさと、郷里」などの意味合いが生じるものといえる。
しかし、使用標章には「ザ」の文字が冠された「故郷」の標章はないから、これらの意味が強調されるような観念は生じない。
(3)本件商標と使用標章との比較について
そこで、ホームページにおいて赤い矢印で示された(ア)ないし(エ)の各標章が登録商標(本件商標)の使用に当たるか否かを検討する。
ア 外観の比較について
本件商標は、その構成にあって「ザ・故郷」の文字部分が主要部として認識され、これに振り仮名を表すが如き「ホーム」の文字からなるとの印象を受けるものである。
これに対し、当該使用標章には、「故郷」の文字を単独で、又は「ザ・ホーム」や「TheHome」ないし「THE HOME」と組合せて構成される使用標章のように「ザ・ホーム・・・「故郷」」、「故郷(ザ・ホームps)」、あるいは「故郷?ザ・ホーム?」ような表示であり、その「故郷」の文字に「・」を介して「ザ」の文字を冠したような構成からなるものではなく、まして、「故郷」の文字に「ホーム」の振り仮名を表すが如きものは見当たらない。
その他の「故郷」の文字を含まない使用標章は、「ザ・ホーム」や「TheHome」ないし「THE HOME」の文字からなるものである。
そうすると、当該使用標章は、その使用標章中には、「故郷」標章のような使用は認められても、これと本件商標とは「ザ・」及び振り仮名「ホーム」の有無における構成要素の差異を有し、さらに、「ザ・ホーム」又はこれの英語表記であるといえる「TheHome」や「THE HOME」の使用にあっては、「ザ・故郷」の文字部分における「故郷」の文字自体をあたかも振り仮名としての「ホーム」に代替した如きの使用である。
したがって、一般商取引の実際にあって、登録商標が配列又は配置その他の態様について少なからぬ変更が加えられて使用されることを考慮に入れてみても、本件商標と当該使用標章とは、その構成要素の差異からして、両者の外観印象は別異なものであるといわなければならない。
イ 称呼の比較について
本件商標から生じる称呼は、「ザコキョウ」、「ザフルサト」及び「ザホーム」であるのに対し、各使用標章から生じる称呼は、「ザホーム」、「コキョウ」及び「フルサト」の各称呼が生ずるというのが相当であることは上述のとおりである。
そうすると、当該使用標章からは、本件商標の構成にあって自他役務の識別標識としての機能を果たす主要部である「ザ・故郷」から生じる称呼「ザコキョウ」及び「ザフルサト」の称呼が生じ得ないから、本件商標と各使用標章とは、その称呼を同一にするものではない。
ウ 観念の比較について
本件商標よりは、文字どおりの「故郷」の意味ほか「生まれ育った土地、ふるさと、郷里」などの意味と、これが強調された程度の観念が生じるということができるのに対し、各使用標章から生じる観念は、「故郷」の文字からなる標章を除き、いずれも「ザ・ホーム」や「TheHome」ないし「THE HOME」との組み合せになる標章として使用しているところから、それぞれ多義的な「家庭、自宅、故郷、児童・病人・老人などのための入所施設」などの意味と、これらの意味が強調された程度の観念が生じること上述のとおりである。
そうすると、本件商標と「故郷」の文字のみからなる標章とは、その観念を略同一にするといい得るが(なお、外観及び称呼において本件商標と同一でないことは上述のとおりである。)、そもそも「故郷」と「ホーム(home)」の語とは、その有する一部意味において共通にする以上に、一方の語より直ちに他方の語を想起し得る程度の観念的な知覚作用が働くような互換性を有する語というのは困難であって、両語が同一の観念や相互に代替できるものとはいい得ないものであるから、その余の当該使用標章とは、「ザ・ホーム」や「TheHome」などから生じる意味において相違し、その観念を同一にするものと認めることはできない。
エ 小括
以上のとおり、各使用標章は、本件商標の構成にあって自他役務の識別標識としての機能を果たす主要部において相違し、それらの差異から外観の印象を異にするばかりでなく、両者より生じる称呼及び観念を一部共通にする場合があるとしてもそれらを同一にするものではないから、本件商標ないしこれと社会通念上同一のものと認めることはできない。
その他、乙第1号証ないし乙第23号証からは、本件商標ないしこれと社会通念上同一と認められる商標の使用は見出すことができない。
3 その他の要証明事項について
被請求人は、本件商標の使用に係る役務などについて具体的に述べるものでない。しかして、乙各号証によれば、審判請求の登録前3年以内に、チェーン本部としての商標権者(被請求人)及び同人と当該セルコホーム・パートナーシップ加盟契約を締結している当該加盟店である有限会社重光ハウジングほかの各社が、セルコホームなどの標章や各使用標章をもって「カナダ輸入住宅の販売、建築請負」に係る事業、すなわち、その請求に係る指定役務中の「建築一式工事」を行っていたものと認めることができても、乙第1号証ないし乙第25号証よりは、登録商標、すなわち、本件商標(社会通念上同一のものを含む。)の使用を証明し得ないこと、上記認定のとおりであるから、その証拠は本件商標の使用として、採用できないものである。
その他、本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内にその請求に係る指定役務の提供において使用されていたことを具体的に示す証左は一切ない。
4 まとめ
以上検討したところによれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その取消請求に係る役務に使用されたものとはいえないし、また、被請求人は本件商標を使用していないことの正当な理由を主張するものでもない。
したがって、被請求人は、本件審判請求に対し、所定の証明をなし得なかったものといわなければならないから、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標)


別掲2(使用標章2)(色彩については原本参照)


別掲3(使用標章3)(色彩については原本参照)


別掲4(使用標章4)




審理終結日 2009-07-10 
結審通知日 2009-07-15 
審決日 2009-07-29 
出願番号 商願平7-107522 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (037)
最終処分 成立 
前審関与審査官 大橋 信彦 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 井出 英一郎
鈴木 修
登録日 1997-10-03 
登録番号 商標登録第4064688号(T4064688) 
商標の称呼 ザホーム、ザコキョー、ザフルサト、コキョー、フルサト 
代理人 細井 貞行 
代理人 堀内 香菜子 
代理人 亀川 義示 
代理人 小橋 立昌 
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