ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 X10 |
---|---|
管理番号 | 1203740 |
審判番号 | 不服2008-31820 |
総通号数 | 118 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-10-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-12-16 |
確定日 | 2009-09-04 |
事件の表示 | 商願2007-95865拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ASV」の文字を横書きしてなり、第10類に属する願書記載の商品を指定商品として平成19年8月27日登録出願され、その後、指定商品については、同20年4月3日付け手続補正書により、第10類「呼吸器関連疾患・障害(睡眠障害を含む。)の診断・予防・緩和・処置及び治療用の医療用デバイス及び医療用装置及びその部品並びに附属品,持続的気道陽圧治療用装置及びその部品並びに附属品,医療用鼻マスク,吸入療法に用いる医療用の酸素マスク・チューブ・鼻用カニューレ・吸入加湿器・噴霧器,人工呼吸装置及びその部品並びに附属品」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4317165号商標(以下「引用商標」という。)は、「ASV」の欧文字を標準文字で表してなり、平成10年3月5日登録出願、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自転車並びにその部品及び附属品,電動三輪車並びにその部品及び附属品,乳母車,車いす,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」を指定商品として同11年9月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標の類否について 本願商標と引用商標は、前記1及び2のとおり、それぞれ「ASV」の欧文字を横書きしてなり、その構成文字に相応していずれも「エーエスブイ」の称呼を生じ、また、該文字は親しまれた特定の意味を有する既成語ともいえないことから、これから直ちに特定の観念を生ずるとはいえない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、称呼を共通にし、かつ、外観においても相紛らわしい類似の商標といえる。 (2)指定商品の類否について 原査定において、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品に含まれる第12類「電動三輪車並びにその部品及び附属品,車いす」が類似する商品である旨、認定、判断している。 そこで、本願商標の指定商品と、引用商標の指定商品に含まれる「電動三輪車並びにその部品及び附属品,車いす」との類否について検討する。 本願商標の指定商品は、前記1のとおりの商品であるところ、いずれも身体の呼吸器官に疾患が生じた際に、その機能を回復するために呼吸器科医等の専門医の許可や指導を受けながら、呼吸不全患者等が使用する医療用器具といえる。そして、呼吸器疾患に使用される商品という性質から、これらの商品は、医療機器製造業者等により製造され、薬事法に基づく許認可を得た販売業者等を通じて、病院などの医療機関あるいは医師の指導等に基づき在宅の呼吸不全患者等に販売されるものといえる。 他方、引用商標の指定商品に含まれる「電動三輪車並びにその部品及び附属品,車いす」は、歩行困難な者の移動に用いられるものであり、主に車いす専門製造企業又は自動二輪車製造企業等によって製造され、一般には、広く介護用品を取り扱う流通・小売業者を介し、あるいはカタログやインターネットによる通信販売により、老人や歩行困難者等に販売されるものといえる。 以上のことからすれば、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品に含まれる「電動三輪車並びにその部品及び附属品,車いす」とは、商品の生産・販売部門、用途、需要者の範囲が相違する商品とみるのが相当である。 そうすると、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品中、上記商品に同一又は類似の商標を使用したときに、これらの商品が同一の営業主の製造、販売に係る商品であると誤認混同するおそれがあるものとは認められない。 (3)まとめ したがって、本願商標と引用商標とは、その称呼を共通にし、外観において相紛らわしい類似する商標であるとしても、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品に含まれる「電動三輪車並びにその部品及び附属品,車いす」とは類似する商品とはいえないものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2009-08-21 |
出願番号 | 商願2007-95865(T2007-95865) |
審決分類 |
T
1
8・
264-
WY
(X10)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 飯山 茂 |
特許庁審判長 |
石田 清 |
特許庁審判官 |
末武 久佳 木村 一弘 |
商標の称呼 | エイエスブイ |
代理人 | 木村 秀二 |
代理人 | 高柳 司郎 |
代理人 | 大塚 康徳 |
代理人 | 大塚 康弘 |