• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない Y10
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y10
管理番号 1202042 
審判番号 不服2008-25881 
総通号数 117 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-10-08 
確定日 2009-07-27 
事件の表示 商願2006-106753拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「Infinity」の欧文字をゴシック体で書してなり、第10類、第37類及び第41類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2006年7月17日に域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張し、平成18年11月16日に登録出願、その後、第37類及び第41類に属する指定役務については、同20年10月8日付け手続補正書により全て削除され、最終的に、第10類「医療用機械器具」に補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、登録第2466904号の2(以下「引用商標1」という。)、登録第4282322号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第4596469号商標(以下「引用商標3」という。)、登録第4647677号商標(以下「引用商標4」という。)及び登録第4739529号商標(以下「引用商標5」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品又は役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
そして、引用商標1は、「INFINITY」の欧文字をゴシック体で書してなり、昭和60年10月29日に登録出願、平成4年10月30日に設定登録された登録第2466904号の指定商品中第10類「医療機械器具」の商標権について、平成14年9月24日に分割移転の登録がされ、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
また、引用商標4は、「INFINITI」の欧文字と「インフィニティ」の片仮名文字を上下二段に書してなり、平成14年3月18日に登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、同15年2月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 本願商標と引用商標2、引用商標3及び引用商標5の類否について
本願商標の指定商品及び指定役務は、前記第1のとおり補正された結果、引用商標2、引用商標3及び引用商標5と同一又は類似の役務はすべて削除されたと認められるものである。
その結果、本願商標の指定商品は、引用商標2、引用商標3及び引用商標5の指定役務と類似しないものになったと認められる。

2 本願商標と引用商標1の類否について
本願商標は、前記1のとおり、「Infinity」の欧文字を書してなるところ、その構成文字より、「インフィニティ」の称呼を生ずるものである。
そして、「Infinity」の文字は、「無限性、無限」(小学館ランダムハウス英和大辞典)等を意味する英語であるから、本願商標は、「無限性、無限」等の観念を生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用商標1は、前記2のとおり、「INFINITY」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字より、「インフィニティ」の称呼を生じ、かつ、「無限性、無限」等の観念を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標1は、外観において相違する点があるとしても、「インフィニティ」の称呼及び「無限性、無限」等の観念を同一にする類似の商標と認められる。
そして、本願商標の指定商品と、引用商標1の指定商品は、同一のものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められることから、本願商標と引用商標1とは類似の商標といわざるを得ない。

3 本願商標と引用商標4の類否について
本願商標は、前述したとおり、「Infinity」の文字より、「インフィニティ」の称呼を生じ、かつ、「無限性、無限」等の観念を生ずるものである。
他方、引用商標4は、前記第2のとおり、「INFINITI」の欧文字と「インフィニティ」の片仮名文字を上下二段に書してなるものであるところ、その構成文字より、「インフィニティ」の称呼を生ずるものである。
また、引用商標4の構成中の「INFINITI」の欧文字とその表音と認められる「インフィニティ」の文字は、特定の意味合いを有する語とは認められないものであるから、引用商標4は、特定の観念を生じないものというべきである。
してみれば、本願商標と引用商標4は、外観において相違し、引用商標4は、特定の観念を生じないため、観念においては比較できないものであるとしても、「インフィニティ」の称呼を共通にする類似の商標と認められる。
そして、本願商標の指定商品と、引用商標4の指定商品は、同一のものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められることから、本願商標と引用商標4とは類似の商標といわざるを得ない。

4 請求人(出願人)の主張
請求人は、平成19年9月14日付け意見書及び、同20年10月8日付け審判請求書(同年12月15日付けの手続補正書により「請求の理由」を補完)において、「登録第2466904号の2商標及び登録第4647677号商標の商標権者と商標権の譲渡等について交渉中である」旨主張している。
しかしながら、平成19年9月14日以降、相当の期間経過後も、登録第2466904号の2商標及び登録第4647677号商標の商標権が、請求人に譲渡された事実は認めることができない。
また、審判請求時においても、譲渡交渉中であるのみ主張しているにすぎず、その譲渡交渉の進捗状況等について明らかにする書面の提出等も認めることができない。
よって、これ以上、本件の審理を遅延させる理由がないものと判断し、結審することとした。

5 結論
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲


審理終結日 2009-02-23 
結審通知日 2009-02-27 
審決日 2009-03-11 
出願番号 商願2006-106753(T2006-106753) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (Y10)
T 1 8・ 262- Z (Y10)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 稲村 秀子泉田 智宏 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 豊田 純一
小川 きみえ
商標の称呼 インフィニティ 
代理人 加藤 義明 
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ