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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X35
審判 全部申立て  登録を維持 X35
管理番号 1200603 
異議申立番号 異議2008-900409 
総通号数 116 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-08-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2008-10-20 
確定日 2009-07-06 
異議申立件数
事件の表示 登録第5151596号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5151596号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5151596号商標(以下「本件商標」という。)は、「JAYRO NEXT」の欧文字を書してなり、平成19年6月21日に登録出願、 第35類「時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成20年7月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、引用する、別掲のとおりの構成よりなり、平成8年1月12日に登録出願、第14類「時計」を指定商品として、平成9年6月20日に設定登録され、その後、平成19年6月19日に商標権の存続期間の更新登録がなされている登録第4014689号商標(以下「引用商標」という。)と類似し、また、その指定役務も引用商標の指定商品と類似するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が使用する「NEXT」、「ネクスト」の商標は、申立人のハウスマークであって、商品「被服、靴、身の回り品」等に継続して使用されており、遅くとも本件商標の出願日である平成19年6月21日当時においては、申立人の使用商標は需要者間において申立人の製造、販売に係る商品を表象するものとして周知・著名性を獲得しているものである。このような状況下、本件商標がその指定役務に使用されれば、需要者・取引者をして、申立人の使用商標との間で出所の混同を生じさせるおそれが存するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断
(1)申立人の使用商標の著名性について
申立人の提出した証拠によれば、申立人が英国においてチェーン店を営む事業者であり、申立人に係る商品(被服、靴類等)について「NEXT」の文字からなる申立人の使用商標が使用されていることを窺い知ることはできるけれども、全証拠をもってしても、本件商標の登録出願時において、申立人の使用商標が我が国の需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めるには充分なものとはいえないものである。
(2)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、「JAYRO NEXT」の欧文字からなるものであるところ、その構成は、「JAYRO」と「NEXT」の間に若干の空白を有してなるとはいえ、同じ書体、同じ大きさで、かつ同間隔に表されていて、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずる「ジャイロネクスト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
また、観念についてみると、構成中の「JAYRO」は、特定の意味を有しないものと認められ、同じく「NEXT」は、「つぎ。次位。」の意味を有する語であるが、「NEXT」は、上記意味合いで日常的に使用されるものであり、自他役務の識別力はそれほど強いものとはいえない語であるから、構成全体をもって一体不可分の造語と認識されるものというのが相当である。。
してみれば、本件商標は、「ジャイロネクスト」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものというべきである。
これに対し、引用商標は、別掲に表示する構成態様のとおり、「NEXT」の欧文字を書してなるものであるから、これよりは「ネクスト」の称呼を生じ、「つぎ。次位。」の観念を生ずるものである。
そこで、本件商標と引用商標の類否について検討するに、両商標は、外観において相紛れるおそれはないというべきであり、本件商標より生ずる「ジャイロネクスト」の称呼と引用商標から生ずる「ネクスト」の称呼とは、その構成音及び構成音数に明らかな差異を有し、十分に聴別し得るものであり、また、観念については、本願商標よりは、特定の観念を生じないから、比較すべきところがないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当について
本件商標が引用商標に類似するものと認められないことは、前記(2)のとおりであり、また、前記(1)のとおり、申立人の使用商標は、本件商標の登録出願時において、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めることはできず、他に本件商標が申立人の使用商標とその出所について混同を生ずるおそれがあるとする格別の事情も見いだせない。
してみれば、本件商標は、これをその指定役務に使用したとしても、これに接する需要者が申立人の使用商標を想起又は連想して、当該役務を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないと判断すべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 引用商標

(色彩は原本参照)

異議決定日 2009-06-18 
出願番号 商願2007-75513(T2007-75513) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X35)
T 1 651・ 271- Y (X35)
最終処分 維持  
前審関与審査官 原田 信彦 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 内山 進
岩崎 良子
登録日 2008-07-18 
登録番号 商標登録第5151596号(T5151596) 
権利者 株式会社ジュン
商標の称呼 ジャイロネクスト、ジャイロネキスト、ジャイロ、ネクスト、ネキスト 
代理人 幡 茂良 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 吉田 親司 
代理人 河野 哲 
代理人 小出 俊實 
代理人 石川 義雄 
代理人 潮崎 宗 
代理人 橋本 良樹 

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