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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X35 審判 全部申立て 登録を維持 X35 |
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管理番号 | 1200587 |
異議申立番号 | 異議2008-900268 |
総通号数 | 116 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2009-08-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2008-07-14 |
確定日 | 2009-07-04 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5125558号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5125558号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5125558号商標(以下「本件商標」という。)は、「COMING NEXT」の欧文字を書してなり、平成19年4月1日に登録出願、 第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成20年4月4日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は以下の5件であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)。 (ア)登録第2272314号商標は、「NEXT」の欧文字を書してなり、昭和60年2月27日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成2年10月31日に設定登録され、その後、平成12年10月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成14年2月13日に第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品に書換登録がされたものである。 (イ)登録第2272315号商標は、「ネクスト」の片仮名文字を書してなり、昭和60年2月27日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成2年10月31日に設定登録され、その後、平成12年10月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成14年4月17日に第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品に書換登録がされたものである。 (ウ)登録第4238772号商標は、「ネキスト」の片仮名文字と「NEXT」の欧文字を二段に書してなり、平成9年3月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成11年2月12日に設定登録され、平成21年2月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。 (エ)登録第4772640号商標は、「NEXT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年10月17日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成16年5月21日に設定登録されたものである。 (オ)登録第4845247号商標は、「NEXT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年3月26日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成17年3月11日に設定登録されたものである。 (2)理由の要点 本件商標は、以下の(ア)及び(イ)により、その登録を取り消されるべきである。 (ア)商標法第4条第1項第15号該当について 引用商標は、申立人及び申立人の親会社であるネクスト・グループ・ピーエルシーのハウスマークであって、商品「被服、靴、身の回り品」等に継続して使用されており、遅くとも本件商標の出願日である平成19年4月1日当時においては、引用商標は需要者間において申立人及び申立人の親会社の製造、販売に係る商品を表象するものとして周知・著名性を獲得しているものである。このような状況下、本件商標がその指定役務に使用されれば、需要者・取引者をして、引用商標との間で出所の混同を生じさせるおそれが存するものである。 (イ)商標法第4条第1項第11号該当について 引用商標の出願日は、いずれも本件商標の出願日に先行するものであるところ、引用商標の周知・著名性を勘案すれば、本件商標は、引用商標と類似し、また、その指定役務も引用商標の指定商品と類似するものである。 3 当審の判断 (1)著名性について 申立人の提出した証拠によれば、申立人が英国においてチェーン店を営む事業者であり、申立人に係る商品(被服、靴類等)について「NEXT」の文字からなる商標が使用されていることを窺い知ることはできるけれども、全証拠をもってしても、本件商標の登録出願時において、申立人の使用商標が我が国の需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めるには充分なものとはいえないものである。 (2)商標法第4条第1項第11号該当について 本件商標は、「COMING NEXT」の欧文字からなるものであるところ、その構成は、「COMING」と「NEXT」の間に1文字分の空白を有してなるとはいえ、同じ書体、同じ大きさで、かつ同間隔に表されていて、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずる「カミングネクスト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、構成中の「COMING」は、「来ること」等の意味合いをもって親しまれているものであり、同じく「NEXT」は、「つぎ。次位。」の意味の語として親しまれているものであって、観念上も「NEXT」の文字部分を注目すべき格別の理由も見当たらない。 してみれば、本件商標は、「カミングネクスト」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものというべきである。 これに対し、引用商標は、前記2(1)のとおり、「NEXT」の欧文字からなるもの、「ネクスト」の片仮名文字からなるもの及び「ネキスト」の片仮名文字と「NEXT」の欧文字を二段に書してなるものであるから、これよりは「ネクスト」若しくは「ネキスト」の称呼を生じ、「つぎ。次位。」の観念を生ずるものである。 そこで、本件商標と引用商標の類否について検討するに、両商標は、外観において相紛れるおそれはないというべきであり、本件商標より生ずる「カミングネクスト」の称呼と引用商標から生ずる「ネクスト」若しくは「ネキスト」の称呼とは、その構成音及び構成音数に明らかな差異を有し、十分に聴別し得るものであり、また、観念については、本願商標よりは、特定の観念を生じないから、比較すべきところがないものである。 してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。 (3)商標法第4条第1項第15号該当について 本件商標が引用商標に類似するものと認められないことは、前記(2)のとおりであり、また、前記(1)のとおり、申立人の使用商標は、本件商標の登録出願時において、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めることはできず、他に本件商標が申立人の使用商標とその出所について混同を生ずるおそれがあるとする格別の事情も見いだせない。 してみれば、本件商標は、これをその指定役務に使用したとしても、これに接する需要者が申立人の使用商標を想起又は連想して、当該役務を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないと判断すべきものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。 (4)まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2009-06-18 |
出願番号 | 商願2007-29634(T2007-29634) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(X35)
T 1 651・ 262- Y (X35) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 瀬戸 俊晶 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
内山 進 岩崎 良子 |
登録日 | 2008-04-04 |
登録番号 | 商標登録第5125558号(T5125558) |
権利者 | 株式会社大丸 |
商標の称呼 | カミングネクスト |
代理人 | 蔵田 昌俊 |
代理人 | 吉田 親司 |
代理人 | 潮崎 宗 |
代理人 | 石川 義雄 |
代理人 | 幡 茂良 |
代理人 | 河野 哲 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 川瀬 幹夫 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 橋本 良樹 |