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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X03
審判 全部申立て  登録を維持 X03
審判 全部申立て  登録を維持 X03
管理番号 1199137 
異議申立番号 異議2008-900307 
総通号数 115 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-07-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2008-08-07 
確定日 2009-05-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第5133125号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5133125号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5133125号商標(以下「本件商標」という。)は、「Cellulite Slim」の欧文字を書してなり、平成19年10月12日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,ボディーソープ,香料類」を指定商品として、同20年5月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」の申立ての理由
本件商標は、「セルライトを減らす」の意味合いを看取させる「Cellulite Slim」の文字を普通に用いられる方法で表したにすぎないので、これを例えば「セルライト除去用化粧品」に使用しても、単に商品の品質、効能、用途を表示するにすぎないので商標法第3条第1項第3号に該当する。
本件商標は、「セルライトをスリムにする」、「セルライトを減らす」の意味合いを看取させるので、これをそのような品質、効能、用途を有しない商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので商標法第4条第1項第16号に該当する。
登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」は、本件商標の出願以前にセルライトを減らすためのマッサージに使用する化粧品(痩身クリーム)を「Super Cellulite Slim」と銘打って販売して、登録査定時にも販売している。
一方、本件商標の出願人は商品「化粧品」を販売しており、登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」とは競業関係にある。
このような状況のもとで、本件商標の出願人が「Super Cellulite Slim」(異議決定注:「Cellulite Slim」の誤記と認める。)からなる本件商標を出願し、その登録を受けることは、登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」の利益を害するものであり、剽窃的であって、信義則に反する不穏当な行為であり、商標法第4条第1項第7号に該当する。
したがって、商標法第43条の2第1号の規定により、指定商品中「化粧品」に関し取り消されるべきものである。
(2)登録異議申立人「高野 勝弘」の申立ての理由
本件商標「Cellulite Slim」は、「脂肪」、「皮下脂肪塊」の意味を有する語である「Cellulite」と、「細い」、「やせさせる」、「縮小する」の意味を有する語である「Slim」からなるものである。
よって、本件商標は、これを指定商品に使用するときは、「皮下脂肪塊を縮小する、痩身効果を有する商品」を直感させ、単に指定商品の品質を表す標章にすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本件商標を前記商品以外の指定商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、その構成中「Cellulite」の文字部分が「女性の腰・臀部・腿の皮下脂肪の塊り」を意味し、「Slim」の文字部分が「細い、ほっそりした、細くなる、細くする」を意味するとしても、本件商標中に「減らす、縮小する」意味に照応する語は有していないものであるから、登録異議申立人の主張する意味合いを想起し、直ちに商品の具体的な品質等を理解、認識させるものとはいい得ず、むしろ、その構成全体として一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。
そして、登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」の提出に係る甲第4号証ないし第9号証を徴するも、これらの証拠はインターネット打ち出し日が本件商標の登録査定時(平成20年4月7日)後で、内容的にも、「セルライトを改善して」「スリミングクリーム」「マックスリム」(以上、甲第4号証及び甲第5号証)、「セルライト除去クリーム」(甲第6号証)、「セルライトボディリフトジェル」(甲第7号証)、「セルライトプログラム クリーム」(甲第8号証)、「グッズマン スーパーセルライト ホットバーニングジェル」(甲第9号証)のように表示しているものであって、本件商標「Cellulite Slim」又はこれに照応する「セルライトスリム」の文字全体の表示は見当たらない。
同じく、甲第16号証ないし第23号証についても、「ボディースリミング化粧品」(甲第16号証)、「スリム効果」(甲第16号証、甲第23号証)、「セルライト」(甲第17号証、甲第19号証、甲第20号証)、「スリミング化粧品」(甲第18号証)、「スリミング・コスメ」(甲第21号証)、「レグースリム」(甲第22号証)の各文字を表示しているものであって、本件商標「Cellulite Slim」又はこれに照応する「セルライトスリム」の文字全体の表示は見当たらない。
登録異議申立人「高野 勝弘」の提出に係る甲第2号証(1枚目及び2枚目)についても、インターネット打ち出し日が本件商標の登録査定時(平成20年4月7日)後で、甲第3号証については、証拠の日付が不明であり、これらの僅か2社の証拠のみによって、本件商標が指定商品を取り扱う業界において商品の品質等を具体的に表示する語として普通に使用されているとまではいえない。
なお、登録異議申立人「高野 勝弘」の提出に係る甲第2号証(3枚目)については、販売元が本件商標の権利者となっている。
してみれば、本件商標は、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第7号について
登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」は、甲第24号証ないし甲第28号証を提出し、本件商標の出願以前にセルライトを減らすためのマッサージに使用する化粧品(痩身クリーム)を「Super Cellulite Slim」と銘打って販売して、登録査定時にも販売している、このような状況のもとで、本件商標の出願人が本件商標を出願し、その登録を受けることは、登録異議申立人「株式会社ドクターシーラボ」の利益を害するものであり、剽窃的であって、商標法第4条第1項第7号に該当する、旨主張するが、本件商標の出願前に「ボディ用スリミングクリーム」に「Super Cellulite Slim」「スーパーセルライトスリム」を「Ci:Lover(シーラバー)」と称する「メディカルコスメ情報誌」(甲第24号証及び甲第25号証)や「ひよこクラブ」(甲第27号証)に広告、宣伝したとしても、これら証拠のみによって、本件商標の権利者が剽窃的に出願行為を行ったとすることはできないものであり、他に、本件商標が信義則に反する商標であるとする理由も見当たらない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものとはいえない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同第7号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2009-04-17 
出願番号 商願2007-105468(T2007-105468) 
審決分類 T 1 651・ 272- Y (X03)
T 1 651・ 22- Y (X03)
T 1 651・ 13- Y (X03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大塚 順子 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 小畑 恵一
平澤 芳行
登録日 2008-05-02 
登録番号 商標登録第5133125号(T5133125) 
権利者 株式会社プラセス製薬
商標の称呼 セルライトスリム、セルライト、スリム 
代理人 神保 欣正 

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