• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z09
管理番号 1199115 
審判番号 取消2008-300063 
総通号数 115 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-07-31 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2008-01-18 
確定日 2009-06-11 
事件の表示 上記当事者間の登録第4624349号の2商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4624349号の2商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成12年8月23日に登録出願、第9類「電池,眼鏡,電気計算機」を指定商品として、同14年11月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張
請求人は、請求の趣旨を「商標法第50条第1項の規定により本件商標の指定商品中『眼鏡』について登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中「眼鏡」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 第1答弁に対する弁駁
(1)被請求人が本件商標を使用していることに関する答弁書における主張をまとめると、以下の(イ)ないし(ホ)に記載したようになる。
(イ)サングラスを写真と共に紹介するカタログを作成し、これに本件商標を付したものを、被請求人の支店ないし営業所を通じて各地域の販売店に頒布していた。
(ロ)指定商品であるサングラスに登録商標を付して各地域の販売店に頒布することは、本件商標の使用に他ならない。
(ハ)本件商標が付されたカタログ又は取引書類を提供したくとも、その現物が存在しない。
(ニ)被請求人が販売店に既に頒布したカタログを、販売店としては被請求人に提供することはできない旨の回答があった。
(ホ)販売店が被請求人の主張するカタログを受け取ったこと、及びその時期に関する証言を得たとして乙第1号証ないし乙第17号証を提出し、当該カタログを頒布した事実を立証する(ただし、その証明の元となる乙各号証のカタログは被請求人のパソコンに記録されていたカタログ電子データをプリンタにより印刷したというものであることを、被請求人が認めている)。
(2)そこで、答弁書における主張を検討する。
まず、前記(イ)の被請求人の主張、すなわち、サングラスを写真と共に紹介するカタログを作成し、これに本件商標を付したものを、被請求人の支店ないし営業所を通じて各地域の販売店に頒布していた、ということについては、答弁書の内容を検討しても、客観的にその事実を示す信憑性のある証拠がなく、認められない。
前記(ロ)の被請求人の主張、すなわち、指定商品であるサングラスに登録商標を付して各地域の販売店に頒布することは、本件商標の使用に他ならない、ということについては、もし、被請求人の主張が、登録商標を付したサングラスがあるということであれば、カタログよりも、そのサングラスの現物を提出すべきである。しかし提出できなかったということは、過去に、そのようなサングラスは存在しなかったと推定するしかない。
前記(ハ)の被請求人の主張、すなわち、本件商標が付されたカタログ又は取引書類を提供したくとも、その現物が存在しない、ということについて、この被請求人の主張については、本件審判事件において何ら採用されるべき、また参酌されるべき主張ではない。付言すれば、通常の商取引をしている者が、製品に関する取引伝票などがないと主張することなどは言語道断である。販売、使用の実績がなかったものと認めざるを得ない。かような主張は、明らかに、商標法第50条に規定する使用の立証責任の責務を回避する主張である。
前記(ニ)の被請求人の主張、すなわち、被請求人が販売店に既に頒布したカタログを、販売店が被請求人に提供することはできない旨の回答があった、といことについては、被請求人によるかような陳述は、本件取消審判事件における被請求人の責務である使用の立証の重要性を認識していないことから生じたことと考える。さらに、多数の販売店中の一店からも、被請求人から頒布されたカタログの一通も提供されないということは、そこに何らかの意図さえ感じられ、カタログを頒布したということ自体が疑われる。また、当該カタログを販売店が被請求人に提供することはできないとする理由も、商標法第50条に規定する使用に係る「正当な理由」に該当するものではない。
前記(ホ)の被請求人の主張、すなわち、販売店が被請求人の主張するカタログを受け取ったこと、及びその時期に関する証言を得たとする乙第1号証ないし乙第17号証を提出し、被請求人が主張するカタログを頒布した事実を立証しようとすることについては、乙各号証の陳述内容が、本件審判事件における使用の立証するためには、あまりにも安易である。
例えば、各販売店の住所など販売店を客観的に特定するような記載もなく、販売店側におけるカタログの認識状態の説示もなく、被請求人の希望に沿った文書に、単に記名捺印したものであって、主体的な陳述として捉えることができない。乙各号証の内容は、客観性に欠け、信憑性のある証拠とはいえず、証拠として取り上げられるようなものではない。
そして、各乙号証の陳述書のカタログ、すなわち、頒布の事実を証明する基礎となるカタログは、被請求人によれば、被請求人のパソコンに記憶されていたカタログ電子データをプリンタにより印刷したというものである。カタログ電子データについては、被請求人からは、その製作日などの証明もない。現実に、乙各号証に添付のカタログの作成(プリントアウト)が本件取消審判の請求日以降に行われたことは、被請求人も認めるように明らかである。
ごく常識的に、パソコンのデータは保護をかけておかない限り、改ざんや修正は容易であって、販売年度を含めて誰でも容易に変更することができる。かようなプリントされたカタログを証拠として提出されても、請求人としては本件に係る使用を立証する証拠として認める訳にいかない。また、かような状態のカタログしか提出できない理由も、商標法第50条に規定する使用に係る「正当な理由」に該当するものではない。
以上総合するに、答弁書の内容を検討しても、被請求人は、本件商標を継続して3年以上日本国内において指定商品中「眼鏡」に使用していた事実を、信憑性ある証拠及び客観的な証拠方法により立証していない。請求人としては、特に乙各号証を商標法第50条に既定する使用の事実を示す証拠として認めることはできない。
3 第2答弁に対する弁駁
(1)被請求人は、平成20年11月26日付の答弁書及び平成21年1月9日付の審判事件回答書により、本件商標の使用を立証しようとしている。
しかしながら、請求人は、被請求人による前記答弁書および回答書による説明、立証によっても、被請求人が本件商標を継続して3年以上日本国内において指定商品中「眼鏡」に使用していると、未だに認めることはできない。
(2)請求人は、サングラスを写真と共に紹介するカタログのみで商取引が可能であること自体に未だに疑義を感じる。
しかしながら、今までに請求人が主張し、かつ疑義を感じていた事項について、被請求人において整理されて、その説明および立証をされていること自体は、その信類性などを除いて認める。
ただし、被請求人が今回新たに提出した書類類による主張,説明も、捏造が可能な範囲の証拠に基づくものであると云わざるを得ない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第89号証を提出した。
1 第1答弁
(1)本件商標について
本件商標に係る商標権者である被請求人は、東京都台東区三ノ輪一丁目28番10号に本社を有する、株式会社マルマンプロダクツである。
なお、上記の本社所在地は、商標登録原簿上の記載とは相違するが、これは本社移転のためであって、これについては代理人を通じて、表示変更登録申請中である(審決注:商標登録原簿によれば、平成20年3月31日に登録名義人の表示の変更の登録済みである。)。
本件商標は、登録公報並びに商標登録原簿の記載から明らかなように、アルファベット7文字「maruman」を横一列に書すると共に、その左脇には、略二重円図形を配置してなる文字と図形との結合商標であり、またその指定商品は、商品区分「第9類」の商品「電池,眼鏡,電気計算機」である(乙第18号証及び乙第19号証)。
(2)本件商標の現在に至る経緯について
本件商標は、以下の経緯を経て現在に至るものである(商標登録原簿参照)。
・平成12年8月23日に登録出願
ただし、出願人は、創業者系企業である株式会社マルマン(以下、「旧マルマン」と称する)である。
・平成13年5月24日に、バブル崩壊による旧マルマンの業績不振により、旧マルマンから商工ファンド系企業であるマルマンコーポレーションへの営業譲渡と共に、本件商標も移転する。
・平成13年8月7日に、拒絶理由(商標法第4条第1項第11号違反)
指定商品の一部削除、旧マルマンのグループ企業である萬世工業からの権利の譲り受け、旧マルマン側残留商標権の放棄等、により対応することで、拒絶理由解消を図る。
・平成14年10月24日に登録査定
・平成14年11月22日に設定登録
・平成15年8月15日に表示変更
株式会社マルマンコーポレーションからマルマン株式会社(以下、「新マルマン」と称する)へと表示変更する。
・平成16年1月15日に分割移転
商標登録第4624349号の1、 マルマン株式会社
商標登録第4624349号の2、 株式会社マルマンプロダクツ
旧マルマンのグループ企業の社員が中心となって経営する株式会社マルマンプロダクツが、新マルマンより商品「電池,眼鏡,電気計算機」について、マルマンブランドでの独占的営業を可能とするべく、新マルマンより商標権の分割移転を受ける。
以上の経緯から明らかなように、本件商標は、旧マルマングループが商品「眼鏡」について築き上げた業務上の信用を、多数の関係者の努力により、新マルマンを経て、被請求人である株式会社マルマンプロダクツが引き継いで、今日に至るものであり、本件商標は、被請求人にとって、大切な経営資源となるものである。
(3)本件商標の使用状況について
上述のとおり、本件商標は、本件審判の被請求人に取って、大切な経営資源となるものであり、旧マルマングループが築き上げた業務上の信用を生かすべく、有効なる活用を心がけている。
ところで、商品「眼鏡」については、デザイン性、季節性等が重視され、検眼の手間等も不要で、販売にあたって取り扱いが容易なこともあり、創業期にある被請求人としては、現在のところは、主としてサングラスを中心とする眼鏡について、国内又は海外からの仕入ないし国内販売店(ユーザ)への卸し業務を行う商社としての営業を全国的に展開している。なお、サングラスは、指定商品「眼鏡」に該当することはいうまでもない(乙第20号証)。
被請求人は、全国的に、具体的には、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡に支店ないし営業所を有するものであり、それらの支店ないし営業所を通じて、各地域の販売店へと商品(サングラス)を卸している。
そして、毎年(本年は、たまたま、関連企業の吸収等々諸般の事情で幾分遅れているが)2月頃になると、被請求人が取り扱うその年度のサングラスを写真と共に紹介する10ないし15頁程度のカタログを作成し、これに本件商標を付したものを、請求人企業の全国の支店ないし営業所を通して各地域の販売店に配布して、各販売店からの注文を受け付けることとしている。なお、指定商品であるサングラスに登録商標を付して各地域の販売店に配布することは、当該登録商標の使用に他ならない(商標法第2条第3項第8号)。
ところで、上記のカタログであるが、被請求人の営業は主として販売店を相手とするものであるから、その配布部数は比較的に限られた数となるものであり、その製作は外部の印刷業者に依頼するのではなく、EXCEL(登録商標)にサングラスの画像を取り込んでカタログ原稿となる電子データを作成し、これをカラーレーザプリンタで印刷することにより、必要部数だけ社内で製作することとしている。
そのため、現時点では、カタログ原稿となる電子データはパソコンのハードディスク上には存在するものの、印刷されたハードコピーとしてのカタログは存在しない。つまり、使用証明のために、登録商標が付されたカタログ又は取引書類を提出したくとも、その現物が存在しない。一方、販売店側の事情によれば、配布されたカタログには営業上の秘密となる様々な書き込みがなされているため、その現物ないしコピーを提出することは抵抗があるとの回答を得た。
そこで、被請求人としては、苦肉の策ではあるが、パソコンのハードディスク上に存在するカタログ電子データをレーザカラープリンタで印刷することにより、配布されたものと同一のカタログを新たに製作し、これを配布先となる各販売店の担当者に提示して、そのようなカタログを確かに受け取った旨、及び受け取った時期に関する証言を得ることにより、カタログ配布の事実を立証することとした。
(4)以上の説明で明らかなように、本件商標は、旧マルマングループが商品「眼鏡」について築き上げた業務上の信用を、多数の関係者の努力により、新マルマンを経て、被請求人である株式会社マルマンプロダクツが引き継いで、今日に至るものであり、本件商標は、被請求人にとって、大切な経営資源となるものである。
加えて、本件商標は、本件商標の商標権者自身により、本件商標の指定商品「眼鏡」であるサングラスに関して、本件審判の請求の登録日である平成20年2月5日前の3年以内に確かに使用されている。
2 第2答弁
(1)弁駁書における請求人主張の要旨
弁駁書における請求人主張の要旨は、次のとおりであると認められる。
a 商標付カタログの配布に関する信憑性欠如
所謂「商標付カタログの配布」に関する被請求人主張は、客観的にその事実を示す信憑性のある証拠がない(弁駁書第2頁第17ないし第21行の記載)。
b 商標付サングラス現物の不提出
所謂「商標付サングラス現物の配布」に関する被請求人主張は、その現物が提出されない以上、そのようなサングラスは存在しなかったと推定するほかはない(弁駁書第2頁第22ないし第27行の記載)。
c 取引伝票の不提出
通常の商取引をしている者が、製品に関する取引伝票などがないと主張することなどは言語道断であり、販売、使用の実績がなかったものと認めざるをえない(弁駁書第2頁第28行ないし同第3頁第5行の記載)。
d 頒布されたカタログ自体の不提出
多数の販売店中の1店からも、被請求人から頒布されたカタログの一通も提供されないということは、カタログを頒布したということ自体が疑われ、また当該カタログを販売店が被請求人に提供できないとする理由も、法定の「正当理由」に該当しない(弁駁書第3頁第6業ないし同第3頁第14行の記載)。
e 陳述書の証拠能力の不備
乙第1号証ないし乙第17号証の陳述内容は、下記の理由により、本件審判事件における使用の立証をするためには、あまりに安易である。
理由1:各販売店の住所など販売店を客観的に特定する記載がないこと、
理由2:販売店側におけるカタログの認識状態の説示がないこと、
理由3:被請求人の希望に沿った文書に、単に記名捺印したものであって、主体的な陳述として捉えることができないこと、
理由4:カタログ電子データには製作日等の証明がなく、そのデータ内容は販売年度を含めて変更容易であり、プリントアウト時点も本件審判の請求日以降であること、
(2)弁駁書における請求人主張に対する反論
上述の請求人の主張の要旨(aないしe)は、商標付カタログの配布に関するもの(a,d,e)、商標付サングラス現物の配布に関するもの(b)、及び取引伝票に関するもの(c)として、論点毎に整理することができる。
そこで、以下、各論点毎に請求人の主張に対して答弁する。
ア 商標付カタログの配布に関する主張(a,d,e)に対する答弁
(ア)陳述書の証拠能力の不備(e)について
請求人は、弁駁書において、乙第1号証ないし乙第17号証の陳述内容は、eの理由により、本件審判事件における使用の立証をするためには、あまりに安易である、と主張している。
しかし、上述の理由1ないし4は、いずれも根拠のない主張である。
すなわち、先ず、理由1について、被請求人が提出した17通の陳述書(乙第1号証ないし乙第17号証)のうち、乙第1号証、乙第7号証、乙第12号証を除く14通には、社名及び/又は販売店名、その所在地、電話番号、ファックス番号等々が、販売店を特定する記載として、社版押印により明確に表示されている。してみると、理由1は全く根拠のない主張であると言わざるを得ない。
次に、理由2について、被請求人が提出した17通の陳述書のそれぞれに添付されたカタログには、その表紙の下部中央に本件商標が明瞭に、また各ページには多数のサングラスの写真が明確にカラー表示されている。したがって、サングラスの販売店ご担当様がこれを見てどのように認識するかは、敢えて問うまでもないことであり、販売店側におけるカタログの認識状態の説示までは不要なことは明らかである。してみると、理由2も根拠のない主張であると言わざるを得ない。
次に、理由3について、「被請求人の希望に沿った文書」なる部分は、配布カタログが陳述書添付のものと同一態様のものであること、同カタログの年度版が2006年版(及び/又は)2007年度版のものであること、そのカタログが被請求人会社の誰から配布されたか、と言った3つの事項の確認を求めるものに過ぎません。しかも、確認が得られた証として、販売店担当の自筆の署名捺印を求めるものですから、被請求人会社(卸売り販売業者)と販売店との力関係からすれば、確認できない者が署名捺印する筈もない。してみると、理由3も根拠のない主張であると言わざるを得ない。
最後に、理由4について、そもそも、陳述書にて立証したい事実は、配布カタログが陳述書添付のものと同一態様のものであること、同カタログの年度版が2006年版(及び/又は)2007年度版のものであること、そのカタログが被請求人会社の特定人から配布されたこと、である。してみると、カタログ電子データには製作日等の証明がなく、そのデータ内容は販売年度を含めて変更容易であり、プリントアウト時点が本件審判の請求日以降であろうとも、プリントアウトされたカタログそれ自体が上記3つの事実を満足する限り、理由4も根拠のない主張であると言わざるを得ない。
(イ)陳述書記載事項に関する証拠の追加提出
上述のように、被請求人は、陳述書(乙第1号証ないし乙第17号証)は、被請求人の登録商標使用の事実に関して、十分なる証拠能力を有するものと確信しているが、より一層の確実性を担保するために、茲に、幾つかの証拠を新たに追加提出する。
すなわち、陳述書(乙第1号証ないし乙第17号証)における陳述内容のうち、販売店が現存する事実及び所在地の事実については、これを立証するために、商業登記簿謄本(乙第24号証ないし乙第36号証)を提出する。
また、陳述書(乙第1号証ないし乙第17号証)における陳述内容のうち、被請求人会社側担当者が現存する事実については、これを立証するために、被請求人会社の2007年賃金台帳写し(乙第23号証)を提出する。
さらに、販売店への「カタログ配布」の結果として、その販売店に対して、実際に、商品納入が行なわれた事実を立証するために、被請求人会社の2007年7月1日から7月31日までの納品実績の一部の写し(乙第22号証)を提出する。
同納品実績写しの内容の一部を具体的に説明すると、テンメイ「オリバー」の納品実績写しにおいては、19段?27段までの商品が、2007年版サングラスカタログ掲載の商品である。一例を挙げると、19段に記載のショウヒンコード「43737」ショウヒンメイ「SG7604‐14373」は、2007年版サングラスカタログの4頁、上から3段目、左側に掲載されている商品である。
そして、これらの証拠(乙第22号証ないし乙第36号証)の追加提出によれば、陳述書(乙第1号証ないし乙第17号証)における陳述内容の確実性はより一層担保されるものと確信する。
(ウ)頒布されたカタログ自体の不提出に関する主張(d)に対する答弁
請求人は、弁駁書において、多数の販売店中の1店からも、被請求人から頒布されたカタログの一通も提供されないということは、カタログを頒布したということ自体が疑われ、また当該カタログを販売店が被請求人に提供できないとする理由も、法定の「正当理由」に該当しない、と主張している。
この点は、ある一面、請求人の主張も尤もであるが、実際、多忙な日常業務を抱えている販売店ご担当様に対して、過去の商品カタログ(各店舗固有の秘密情報の書き込み等が存在することもある)を探し出し、それに証明を付して、提出していただくのは、大変にデリケートな問題を伴うのが実情である。
しかし、このたび、請求人からの指摘もあることから、被請求人としても、全国の支店ないし営業所の中から、つき合いの深い幾つかの販売店に無理をお願いすることで、陳述書(乙第1号証ないし乙第17号証)を提出いただいた17販売店の中の6つの販売店から、証明付カタログを頂くことができた。
今回、それら6社からの証明付き配布済カタログ(乙第37号証ないし乙第42号証)を、マーク付きカタログ配布の事実の立証のために、茲に、提出する。それらのカタログのそれぞれには、配布された現物である旨の記載、配布時期、署名捺印を含んでいる。
これらの証明付き配布済カタログ(乙第37号証ないし乙第42号証)によれば、マーク付きカタログ配布の事実は、より一層明確化されると思う。
(エ)商標付カタログの配布に関する信憑性欠如の主張(a)について
請求人の主張は、抽象的ないし総括的なものであって、その具体的内容は、実質的に、既に答弁した請求人の主張(d,e)と等しいものと思われるので、重ねての反論は避けることとする。
イ 商標付サングラス現物の配布に関する主張(b)に対する答弁
被請求人は、「指定商品であるサングラスそれ自体に登録商標を付して各地域の販売店に配布した」などと主張した覚えはない。被請求人が主張するのは、あくまでも、「指定商品であるサングラスのカタログに登録商標を付して各地域の販売店に配布した」ことである。
これは、前回答弁書の第4頁第5行ないし第7行において、「なお、指定商品であるサングラスに登録商標を付して各地域の販売店に配布することは、当該登録商標の使用に他なりません(商標法第2条第3項第8号)。」とあった記載を、請求人が、正しく理解しなかったか、又は曲解した結果であると考える。
上記の記載は、正しくは、「なお、指定商品であるサングラス(のカタログ)に登録商標を付して各地域の販売店に配布することは、当該登録商標の使用に他なりません(商標法第2条第3項第8号)。」として、「のカタログ」なる語を補って解釈されるべきである。
このことは、その前後の文脈や根拠条文(商標法第2条第3項第8号)の意味するところから、明らかである。
すなわち、同記載(前回答弁書の第4頁第5行ないし第7行)の前段には、「・・・カタログを作成し、これに本件商標権に係る登録商標を付したものを、請求人企業の全国の支店ないし営業所を通じて各地域の販売店に配布して、各販売店からの注文を受けることとしている。」として、配布されたものがマークが付されたカタログである旨を明確に示す記載が存在し、加えて、同記載の末尾には、「商品に関する広告、価格表若しくは取引書類にマークを付して配布する行為」が商標の使用に相当することを規定する商標法上の根拠条文表示(商標法第2条第3項第8号)が存在する。
これらのことからすれば、上記の記載は、正しくは、「なお、指定商品であるサングラス(のカタログ)に登録商標を付して各地域の販売店に配布することは、当該登録商標の使用に他なりません(商標法第2条第3項第8号)。」として、「のカタログ」なる語を補って解釈されるべきことは、明らかである。
請求人は、上記の誤解ないし曲解の上に立って、「しかしながら、本件請求人は、被請求人が主張するような本登録商標を付したサングラス、眼鏡類を市場で見たことはなく」(弁駁書第4頁第15行ないし第16行)と主張しているが、そもそも、請求人(製造、小売り業)と被請求人(卸売業)とは業態が異なるものである以上、ある一面、当然のことである。
なお、言うまでもないことであるが、サングラスの現物にマークを付したものを日本国内で配布しないことそれ自体は、被請求人にとって、登録商標の使用に関して、なんら不利益を受けるものではない。
ウ 取引伝票に関する主張(c)に対する答弁
被請求人は、「製品に関する取引伝票が全く存在しない」などと主張した覚えはない。被請求人が主張するのは、あくまでも、「登録商標が付されたカタログ又は取引書類を提出したくとも、電子データとしてのみ保存されているため、その現物が存在しない」ことである。
これは、前回答弁書の第4頁第16行ないし第17行において、「登録商標が付されたカタログ又は取引書類を提出したくとも、その現物が存在しません。」とあった記載を、請求人が、正しく理解しなかったか、又は曲解した結果であると考える。
上記の記載は、正しくは、「登録商標が付されたカタログ又は取引書類を提出したくとも、電子データとしてのみ保存されているため、その現物が存在しません。」として、「電子データとしてのみ保存されているため、」なる語を補って解釈されるべきである。
このことは、その前後の文脈の意味するところから、明らかである。
すなわち、同記載(前回答弁書の第4頁第16行ないし第17行)の前段には、「そのため、現時点では、カタログ原稿となる電子データはパソコンのハードディスク上には存在するものの、印刷されたハードコピーとしてのカタログは存在しません。」として、カタログの現物が存在しない理由がパソコンのハードディスク上にのみ存在することである旨を明確に示す記載が存在する。
このことからすれば、上記の記載は、正しくは、「登録商標が付されたカタログ又は取引書類を提出したくとも、電子データとしてのみ保存されているため、その現物が存在しません。」として、「電子データとしてのみ保存されているため、」なる語を補って解釈されるべきである。
(3)むすび
以上説明したように、本件商標権に係る登録商標は、商標権者自身により本件商標権の指定商品「眼鏡」であるサングラスに関して、本件審判の請求登録日である平成20年1月18日前の3年以内に確かに使用されている。
してみると、請求人の主張「本件登録第4624349の2商標は、その指定商品中「眼鏡」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者、又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。」には理由がないものと判断される。
3 当審における審尋に対する請求人の回答
(1)審尋の内容
被請求人は、請求人の提出した平成20年4月17日付け弁駁書に対して、平成20年11月26日付け答弁書を提出し、証拠方法として乙第21号証ないし乙第50号証を提出しているところ、商標の使用の事実については、実際の取引の中で具体的にどのように商標が使用されているかを証明しなければならない。
ところが、被請求人提出の証拠によっては未だ使用の事実が判然としないものである。
そこで、被請求人が取引先と実際に取引した根拠として提出した乙第22号証「被請求人会社の2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し」の報告書リストについて、これがどのようなものであるのかを明らかにする詳細な説明を求めるものである。
その際、このリストについて、それぞれの項目(データNO、トクイサキコードなど)の全てを具体的に説明し、さらに、その項目中「ショウヒンコード、ショウヒンメイ カナ」については、提出されたサングラスカタログに掲載の商品との関係等を明らかにするための説明をされたい。
また、項目中「テンメイ(カナ)」に記載のある取引先とは、このリストに基づいた具体的な取引がされているのであるから、その時の各取引先との納入伝票、請求書、領収書などの他、各取引先の注文伝票などの取引の証拠となるものを提出されたい。
(2)請求人の回答の内容
平成20年12月9日付け発送の審尋に対して、被請求人は以下のように回答する。
被請求人は、乙第22号証のリストの各項目の内容を具体的に説明し、これと併せて、取引先との取引書類を提出することで、本審尋に回答するものである。
ア 乙第22号証の各項目についての説明
平成20年11月26日付け答弁書に添付した乙第22号証「被請求人会社の2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し」は、被請求人会社の商品管理データベースからその一部を抽出したものである。この商品管理データベースは、埼玉県三郷市に所在する被請求人会社物流センタのホストコンピュータに納められており、年間数百万件に及び被請求人会社の取引関係事項の全てが納められた膨大なデータベースである。乙第22号証は、この膨大な商品管理データベースの中から、眼鏡に関連する取引データを抽出し、取引を証明するために必要と思われる項目を選び出力したものである。
乙第22号証に示されているリストには1行毎に1商品の取引が示されており、リスト中の各項目はそれぞれ以下の内容を示している。
データNO:被請求人会社内のデータ処理の分類項目である。「01」はコンピュータ間での売上処理であり、その他に手書売上処理、返品処理などの項目がある。コンピュータ間の売上処理とは、通信回線経由で注文を行う処理形式であり、一例として、取引先のコンピュータに蓄えられた注文情報を一定の間隔で(例えば毎週決められた曜日に)自動的に取得し、受発注作業を行うという処理を行うものである。コンピュータ間の売上処理では注文は電子データで行われるため、紙媒体の注文伝票は存在しない。
トクイサキコード:被請求人会社が取引先会社毎または当該取引先の各店舗毎に割り当てているコードであり、当該取引の基本となる納品相手を示している。取引先会社が多数の店舗を有しており、各店舗への納品分をまとめて本部が支払うような場合には、別途経理上のトクイサキコードが設定される。
トドケサキコード:当該取引における取引商品の発送先を表すコードである。一つの取引先であっても、前回はA支店への発送だったが今回はB支店への発送、前回は取引先会社への発送だったが今回は取引先会社が納品する予定の顧客へ直接発送、というように注文毎に届け先が異なることがある。このため、「トクイサキコード」とは別に「トドケサキコード」を設けており、1つの「トクイサキコード」に対して複数の「トドケサキコード」が存在する場合もある。
テンメイ(カナ):当該取引の取引相手を示す社名(店名)であり、「トクイサキコード」と1対1で対応している。
コウザ:取引商品がどのような商品であるかを表すコードであり、商品の種類毎の区分である。「7」は「パーソナル商品」を示す区分であり、サングラスやシニアグラス等の眼鏡類、小銭入れ等の皮小物などが含まれている。
シヨウヒンコード:商品を管理するためのコードであり、各商品毎に被請求人会社で付したものである。
シヨウヒンメイ カナ:当該取引の取引商品を示す商品名であり、「シヨウヒンコード」と1対1で対応している。
シユツカスウ:取引商品の出荷数を表している。
デンピヨウヒヅケ:当該取引の伝票を発行した日付を表している。なお、取引伝票の発行は、納品処理を行った日付で発行している。
デンピヨウNO:当該取引に対応する取引伝票の伝票番号である。なお、複数の商品に同じ番号が付されていることがあるのは、1回の取引で複数商品の取引を行う場合もあるからである。
なお、各頁左上の日付はこのリスト自体の出力日付及び時間であり、表示されているデータの内容とは無関係である。
乙第22号証に表示された取引について確認したところ、乙第22号証において2007年7月に被請求人会社と取引があった旨が示されている11社のうち6社との取引書類が発見された。
したがって、以下においては、この取引書類が発見された6社に絞ってその取引の実態を具体的に説明する。そのため、先に乙第22号証として提出した「被請求人会社の2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し」から取引書類が発見された6社に関する部分を抜き出し、これを各取引先毎に分割して新たに乙第51号証ないし乙第56号証とした。
乙第51号証ないし乙第56号証と、乙第22号証との関係は以下のとおりである。
乙第51号証:株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の第1頁に相当。
乙第52号証:株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の第2,3頁に相当。
乙第53号証:有限会社大沢薬品への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の第12頁に相当。
乙第54号証:21(ツーワン)への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の第6頁に相当。
乙第55号証:オフィス三原への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の第8頁に相当。
乙第56号証:有限会社オリバーへの2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の第5頁に相当。
なお、乙第51号証ないし乙第56号証において、「シヨウヒンコード」、もしくは「シヨウヒンメイ カナ」の欄の一部に黒丸が付されているが、この黒丸が付されている商品は、被請求人会社が配布した「2007 Sunglasses Collection ?マルマンプロダクツサングラスカタログ?」(乙第57号証として提出)に掲載されている商品である。
乙第57号証は、2007年に被請求人会社が顧客に提供したカタログと同一の内容であり、先に乙第37号証ないし乙第42号証として提出した配布済みカタログと同一のものである。
なお、乙第51号証ないし乙第56号証の「シヨウヒンメイ カナ」の欄の一部に「SG」と記載されているが、これは「サングラス」を意味する表記である。
ここで、乙第51号証ないし乙第56号証とカタログ(乙第57号証)掲載商品との関係を理解するために、参考資料2を提出する。参考資料2には、乙第51号証ないし乙第56号証に掲載された取引の一部と、乙第57号証に掲載されたサングラスとの繋がりが示されている。
イ 株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との取引について
(ア)乙第58号証ないし乙第64号証についての簡単な説明
株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店(以下「株式会社サンワドー」という。)との取引は、株式会社サンワドーが指定する伝票で行われており、毎月20日締め、翌月20日に手形払いとなっている。
株式会社サンワドーとの取引実態については、乙第51号証、乙第57号証、及び乙第58号証ないし乙第64号証を用いて説明する。乙第58号証ないし乙第64号証の内容は、それぞれ以下のとおりである。
乙第58号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.456845,456844,457232
乙第59号証:株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店発行の取引明細書、2007年7月20日付け
乙第60号証:被請求人会社から株式会社サンワドーヘ発行された領収書の控えである集金伝票(控)、2007年7月23日付け
乙第61号証:被請求人会社と株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との取引明細(2007年07月01日?2007年07月31日分)
乙第62号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.462576,462577,462578
乙第63号証:株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店発行の取引明細書、2007年8月20日付け
乙第64号証:被請求人会社から株式会社サンワドーヘ発行された領収書の控えである集金伝票(控)、2007年8月21日付け
乙第58号証、乙第62号証は「納品書」という名目にはなっているが、実態としては被請求人会社における汎用リストであり、顧客より注文を受けて物流倉庫で注文商品のピックアップを行う際などにも使用する。
ここで、乙第58号証、乙第62号証の担当者欄には「3422 オヤマヒロヒコ」と記載されており(1-h,2-h参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第4号証の「(カタログを)青森営業所の小山氏より配布された」という記述と一致する。
なお、この「納品書」を実際の商品納入時に文字どおりの納品書として添付するのは被請求人会社発行伝票を用いる場合のみであり、顧客指定の伝票を使用している場合には、この「納品書」は納入時に添付しない。
乙第59号証、及び乙第63号証は、株式会社サンワドー発行の取引明細書で被請求人会社との取引内容を月単位でまとめたものである。株式会社サンワドーと被請求人会社との取引は毎月20日締めであるため、乙第59号証には2007年6月21日?7月20日までの取引内容、乙第63号証には2007年7月21日?8月20日までの取引内容が記載されている。
また、第1頁の上部には、2007年6月21日?7月20日に両社間で行われた取引について、株式会社サンワドーから被請求人会社へ支払われる額が示されている。
乙第60号証、乙第64号証の集金伝票(控)は被請求人会社が手形を受け取った際に発行する領収書の控えである。宛名欄に「(株)サンワドー」、中央右側に「株式会社マルマンプロダクツ」と記載されていることから、被請求人会社から株式会社サンワドーに対して発行したものであることがわかる。
また、乙第60号証には「07年07月23日」、乙第64号証には「07年8月21日」という発行日が記載されている。
乙第61号証は、被請求人会社と株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との取引明細(2007年07月01日?2007年07月31日分)である。この取引明細は、被請求人会社で管理している取引情報から、株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との間の2007年07月01日?2007年07月31日の間の収支の一部を抜粋したものであり、「売上」は7月期の売上分を示している。なお、右上に記載された日付は本書類の出力日時であり、データの作成日時とは無関係である。
なお、乙第58号証ないし乙第64号証中の符号1-f,2-fを付した箇所には、いずれも「株式会社サンワドー」もしくは「株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店」の名称が記載されており、これらの書面が被請求人会社と株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との商取引に関する書面であることは明らかである。
ウ 株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店との取引実態について
(ア)乙第65号証ないし乙第72号証についての簡単な説明
株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店(以下「たかかつ中新田店」という。)との取引は、たかかつ中新田店が指定する伝票で行われており、毎月月末締め、翌月月末に手形払いとなっている。
たかかつ中新田店との取引実態については、乙第52号証、乙第57号証及び乙第65号証ないし乙第72号証を用いて説明する。乙第65号証ないし乙第72号証の内容は、それぞれ以下のとおりである。
乙第65号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.077323,077325,077326,077329,077331,077332,085050,085052,085054
乙第66号証:株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店発行の物品受領書、2007年07月04日納品分及び2007年07月11日納品分、検収印あり
乙第67号証:株式会社タカカツ、ホームセンター事業部発行の御支払明細書、2007年07月31日締切分
乙第68号証:被請求人会社から株式会社タカカツヘ発行された領収書の控えである集金伝票(控)、2007年8月28日付け
乙第69号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.108065,108066,108067,108069,108071,108072,108073,108075,108076,108077
乙第70号証:株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店発行の物品受領書、2007年08月01日納品分、検収印あり
乙第71号証:株式会社タカカツ、ホームセンター事業部発行の御支払明細書、2007年08月31日締切分
乙第72号証:被請求人会社から株式会社タカカツヘ発行された領収書の控えである集金伝票(控)、2007年9月28日付け
乙第65号証、乙第69号証は、「納品書」という名目にはなっているが、実態としては被請求人会社における汎用リストであり、顧客より注文を受けて物流倉庫で注文商品のピックアップを行う際などにも使用する。
ここで、乙第65号証、乙第69号証の担当者欄には「3362 タカハシ ケンイチ」と記載されており(3-h,4-h参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第5号証の「(カタログを)仙台営業所の高橋健一氏より配布された」という記述と一致する。
また、この「納品書」を実際の商品納入時に文字通りの納品書として添付するのは被請求人会社発行伝票を用いる場合のみであり、顧客指定の伝票を使用している場合には、この「納品書」は納入時に添付しない。
なお、乙第65号証及び乙第69号証においては、納品先が「ホームプラス ナカニイダテン」と表示されているが、これは「ホームセンターのたかかつ中新田店」から「ホームプラスナカニイダテン」に名称(屋号)が変更されたものの、ゴム印(乙第5号証参照)、伝票などは差し障りのない範囲で以前のものを用いていたためである。名称の変更前、変更後において、「株式会社タカカツ」の運営する店舗のひとつでありという状況は変わらず、また、同一の場所に立地されており、実質的に同一の店舗である。
乙第66号証及び乙第70号証は、株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店発行の物品受領書で、株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店指定の複写式伝票「チェーンストア統一伝票(ターンアラウンド用1型)」の複写分のうちの1枚である。乙第66号証は2007年07月04日納品分及び2007年07月11日納品分の物品受領書であり、乙第70号証は2007年08月01日納品分の物品受領書である。
それぞれ用紙右上の「納品日」が表示されている付近に検収印が捺されている。受領書毎に検収印の濃淡の違いはあるが全ての物品受領書に捺されており、「検収/(日付)/ホームプラス中新田店」という情報が含まれている。
また、先にも述べたように、「ホームセンターのたかかつ中新田店」は「ホームプラス中新田店」へ名称(屋号)変更が行われており、「ホームプラス中新田店」と「ホームセンターのたかかつ中新田店」は同一グループの同一店舗である。
なお、乙第66号証及び乙第70号証においては、「売単価」、「備考(売価金額)」、「売価金額合計」、「訂正後売価金額合計」の各欄をマスクしているが、これらの欄にはホームプラス中新田店が商品を販売する際の価格が記入されており、これらの金額が明らかになることでホームプラス中新田店の利益も明らかになってしまう。このため、ホームプラス中新田店の営業情報保全のために伏せたものであるが、これらの欄に記載された内容は本回答書で証明すべき事項とは無関係であり、記載を伏せたとしても被請求人会社とホームプラス中新田店との間に商取引が存在した事実の証明に不都合は生じないものと考える。
乙第67号証及び乙第71号証は、株式会社タカカツ、ホームセンター事業部発行の被請求人会社宛の御支払明細書で、乙第67号証は2007年07月31日締切分、乙第71号証は2007年08月31日締切分である。
乙第67号証、乙第71号証のいずれについても1ヶ月分の全取引の情報であり時計等の取引分の金額も含まれているため、サングラスのみの取引金額とは一致しない。
乙第68号証、乙第72号証の集金伝票(控)は被請求人会社が手形を受け取った際に発行する領収書の控えである。宛名欄に「(株)タカカツ」、中央右側に「株式会社マルマンプロダクツ」と記載されていることから、被請求人会社から株式会社タカカツに対して発行したものであることがわかる。
また、乙第68号証には「07年8月28日」、乙第72号証には「07年9月21日」という発行日が記載されている。
なお、乙第65号証ないし乙第72号証中の符号3-g,4-gを付した箇所には、いずれも「株式会社タカカツ」もしくは「ホームプラス中新田店」の名称が記載されており、これらの書面が被請求人会社と株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店との商取引に関する書面であることは明らかである。
エ 有限会社大沢薬品との取引実態について
(ア)乙第73号証ないし乙第76号証についての簡単な説明
有限会社大沢薬品との取引は、有限会社大沢薬品が指定する伝票で行われており、毎月月末締め、翌月月末に現金(振込)払いとなっている。
有限会社大沢薬品との取引実態については、乙第53号証、乙第57号証、及び乙第73号証ないし乙第76号証を用いて説明する。乙第73号証ないし乙第76号証の内容は、それぞれ以下のとおりである。
乙第73号証:被請求人会社名義の普通預金口座の普通預金照合表(平成19年8月30日、8月31日、9月28日、10月31日取引分から関係部分抜粋)
乙第74号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.462800,462801,462802,462803
乙第75号証:チェーンストア統一伝票(タイプ用)の納品書(控)
乙第76号証:被請求人会社と有限会社大沢薬品との取引明細(2007年08月01日?2007年08月31日分)
乙第73号証は、被請求人会社が他社との取引の際に使用している普通預金口座の普通預金照合表から、本回答書で取り上げた取引に関する部分を抜粋したものである。具体的には、平成19年8月30日、8月31日、9月28日、10月31日の取引に関する部分を抜粋している。
なお、同号証においては、本回答書と無関係な取引分については「摘要」欄をマスクしているが、摘要欄の記載を伏せても被請求人会社と各取引会社との間に商取引が存在した事実の証明に不都合は生じないものと考える。
乙第74号証は、被請求人会社発行の納品書である。この書類は「納品書」という名目にはなっているが、実態としては被請求人会社における汎用リストであり、顧客より注文を受けて物流倉庫で注文商品のピックアップを行う際などにも使用する。
ここで、乙第74号証の担当者欄には「2466ヤマモトジロウ」と記載されており(5-h参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第16号証の「(カタログを)福岡営業所の山本二郎氏より配布された」という記述と一致する。
乙第75号証は、有限会社大沢薬品指定の複写式伝票「チェーンストア統一伝票(タイプ用)」の複写分のうちのL枚である「納品書(控)」である。
なお、乙第75号証においては、「売単価」、「備考(売価金額)」、「売価金額合計」、「訂正後売価金額合計」の各欄をマスクしているが、これらの欄には有限会社大沢薬品が商品を販売する際の価格が記入されており、これらの金額が明らかになることで有限会社大沢薬品の利益も明らかになってしまう。このため、有限会社大沢薬品の営業情報保全のために伏せたものであるが、これらの欄に記載された内容は本回答書で証明すべき事項とは無関係であり、記載を伏せたとしても被請求人会社と有限会社大沢薬品との間に商取引が存在した事実の証明に不都合は生じないものと考える。
乙第76号証は、被請求人会社と有限会社大沢薬品との取引明細(2007年08月01日?2007年08月31日分)である。この取引明細は、被請求人会社で管理している取引情報から、有限会社大沢薬品との間の2007年08月01日?2007年08月31日の間の収支の一部を抜粋したものである。「売上」は8月期の売上分を示しており、「入金」は8月期の入金分(=7月末締め分、7月期分売上)を示していることから、売上と入金とは一致しない。この取引明細には、両者の間で行われた取引による収支のうち、どれだけの額をその月に振り込むのかが示されている。
なお、右上に記載された日付は本書類の出力日時であり、データの作成日時とは無関係である。
なお、乙第74号証ないし乙第76号証中の符号5-gを付した箇所には、いずれも「有限会社大沢薬品」の名称が記載されており、これらの書面が被請求人会社と有限会社大沢薬品との商取引に関する書面であることは明らかである。
オ 21(ツーワン)との取引実態について
(ア)乙第77号証ないし乙第80号証についての簡単な説明
21(ツーワン)との取引は、被請求人会社が作成した伝票で行われており、毎月15日締め、翌々月末に現金(振込)払いとなっている。
21(ツーワン)との取引実態については、乙第54号証、乙第57号証、乙第73号証、及び乙第77号証ないし乙第80号証を用いて説明する。乙第77号証ないし乙第80号証の内容は、それぞれ以下のとおりである。
乙第77号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.460253
乙第78号証:被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書、21(ツーワン)宛、7月15日締分
乙第79号証:被請求人会社と21(ツーワン)との取引明細(2007年09月16日?2007年09月30日分)
乙第80号証:被請求人会社で現在使用している被請求人会社指定様式の取引伝票
乙第77号証は、被請求人会社発行の納品書である。この書類は「納品書」という名目にはなっているが、実態としては被請求人会社における汎用リストであり、顧客より注文を受けて物流倉庫で注文商品のピックアップを行う際などにも使用する。
ここで、乙第77号証の担当者欄には「2643 タナベ ヨシヒコ」と記載されており(6-h参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第7号証の「(カタログを)名古屋営業所の田辺義彦氏より配布された」という記述や、第2回答弁書に添付した参考資料1第7行目の「MP担当者;名古屋営業所 田辺義彦」という記載と一致する。
乙第78号証は、被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書で、21(ツーワン)と被請求人会社との取引のうち、2007年7月15日締分(2007年6月16日?7月15日取引分)をまとめたものである。
ここで、乙第78号証の担当者欄には「2643 営業 タナベ ヨシヒコ」と記載されており(6-h参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第7号証の「(カタログを)名古屋営業所の田辺義彦氏より配布された」という記述や、第2回答弁書に添付した乙第39号証の「株式会社マルマンプロダクツの田辺様から平成19年2月頃受け取ったものである」という記述と一致する。
乙第79号証は、被請求人会社と21(ツーワン)との取引明細(2007年09月16日?2007年09月30日分)である。この取引明細は、被請求人会社で管理している取引情報から、21(ツーワン)との間の2007年09月16日?2007年09月30日の間の収支の一部を抜粋したものである。「売上」はこの期間内の売上分を示しており、「入金」は9月期の入金分(=7月15日締分)を示していることから、売上と入金とは一致しない。この取引明細には、両者の間で行われた取引による収支のうち、どれだけの額をその月に振り込むのかが示されている。なお、右上に記載された日付は本書類の出力日時であり、データの作成日時とは無関係である。
乙第80号証は、被請求人会社で現在使用している被請求人会社指定様式の取引伝票である。被請求人会社指定様式の取引伝票は、1枚目:請求書(顧客へ送付)と、2枚目:取引明細書(被請求人会社で保管)の2枚綴りとなっている。
ここで、現在使用している伝票(乙第80号証)には被請求人会社の現在の所在地が印刷されているが、乙第78号証には被請求人会社の旧所在地が印刷されている。これは、所在地移転後も旧所在地が印刷された伝票の在庫分を使用していたためである。
なお、乙第77号証ないし乙第79号証中の符号6-gを付した箇所には、いずれも「21(ツーワン)」の名称が記載されており、これらの書面が被請求人会社と21(ツーワン)との商取引に関する書面であることは明らかである。
カ オフィス三原との取引実態について
(ア)乙第81号証ないし乙第86号証についての簡単な説明
オフィス三原との取引は、被請求人会社が作成した伝票で行われており、毎月15日締め、翌々月末に現金(振込)払いとなっている。
オフィス三原との取引実態については、乙第55号証、乙第57号証、乙第73号証、及び乙第81号証ないし乙第86号証を用いて説明する。乙第81号証ないし乙第86号証の内容は、それぞれ以下のとおりである。
乙第81号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.457432,459058
乙第82号証:被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書、オフィス三原宛、7月15日締分
乙第83号証:被請求人会社とオフィス三原との取引明細(2007年09月16日?2007年09月30日分)
乙第84号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.461096,461097,462705
乙第85号証:被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書、オフィス三原宛、8月15日綿分
乙第86号証:被請求人会社とオフィス三原との取引明細(2007年10月01日?2007年10月31日分)
乙第81号証、乙第84号証は、被請求人会社発行の納品書である。この書類は「納品書」という名目にはなっているが、実態としては被請求人会社における汎用リストであり、顧客より注文を受けて物流倉庫で注文商品のピックアップを行う際などにも使用する。
ここで、乙第81号証及び乙第84号証の担当者欄には「2463 カジヤマ オサム」と記載されており(7-f,8-g参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第9号証の「(カタログを)大阪支店の梶山修氏より配布された」という記述や、第2回答弁書に添付した参考資料1第9行目の「MP担当:大阪支店 梶山修」という記載と一致する。
乙第82号証、乙第85号証は、被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書で、オフィス三原と被請求人会社との取引のうち、乙第82号証は2007年7月15日締分(2007年6月16日?7月15日取引分)をまとめたもの、乙第85号証は2007年8月15日締分(2007年7月16日?8月15日取引分)をまとめたものである。
ここで、乙第82号証及び乙第85号証の担当者欄には「2463 営業 カジヤマ オサム」と記載されており(7-f,8-g参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第9号証の「(カタログを)大阪支店の梶山修氏より配布された」という記述や、第2回答弁書に添付した乙第40号証の「株式会社マルマンプロダクツの梶山様がサングラス販売を目的に持ってこられたもの」という記述と一致する。
乙第83号証、乙第86号証は、被請求人会社とオフィス三原との取引明細で、乙第83号証は2007年09月16日?2007年09月30日分、乙第86号証は2007年10月01日?2007年10月31日分である。この取引明細は、被請求人会社で管理している取引情報から、オフィス三原との間の該当期間の収支の一部を抜粋したものでで、「売上」は期間内の売上分を示しており、「入金」は期間内の入金分(=前々月15日締分)を示していることから、売上と入金とは一致しない。この取引明細には、両者の間で行われた取引による収支のうち、どれだけの額をその月に振り込むのかが示されている。なお、右上に記載された日付は本書類の出力日時であり、データの作成日時とは無関係である。
なお、乙第81号証ないし乙第86号証中の符号7-e,8-fを付した箇所には、いずれも「オフィス三原」の名称が記載されており、これらの書面が被請求人会社とオフィス三原との商取引に関する書面であることは明らかである。
キ 有限会社オリバーとの取引実態について
(ア)乙第87号証ないし乙第89号証についての簡単な説明
有限会社オリバーとの取引は、被請求人会社が作成した伝票で行われており、毎月月末締め、翌々月末に現金(振込)払いとなっている。
有限会社オリバーとの取引実態については、乙第56号証、乙第57号証、乙第73号証及び乙第87号証ないし乙第89号証を用いて説明する。乙第87号証ないし乙第89号証の内容は、それぞれ以下のとおりである。
乙第87号証:被請求人会社発行の納品書、伝票No.459506,459507,459508,459509
乙第88号証:被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書、有限会社オリバー宛、7月末日締分
乙第89号証:被請求人会社と有限会社オリバーとの取引明細(2007年09月01日?2007年09月30日分)
乙第87号証は、被請求人会社発行の納品書である。この書類は「納品書」という名目にはなっているが、実態としては被請求人会社における汎用リストであり、顧客より注文を受けて物流倉庫で注文商品のピックアップを行う際などにも使用する。
ここで、乙第87号証の担当者欄には「1965 タカダ ヨウイチ」と記載されており(9-g参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第12号証の「(カタログを)東京支店の高田洋一氏より配布された」という記述や、第2回答弁書に添付した参考資料1第12行目の「MP担当:東京支店 高田洋一」という記載と一致する。
乙第88号証は、被請求人会社指定様式の取引伝票2枚目である取引明細書で、有限会社オリバーと被請求人会社との取引のうち、2007年7月末日締分(2007年7月01日?7月31日取引分)をまとめたものである。
ここで、乙第88号証の担当者欄には「1965 営業 タカダ ヨウイチ」と記載されており(9-g参照)、これは第1回答弁書に添付した乙第12号証の「(カタログを)東京支店の高田洋一氏より配布された」という記述や、第2回答弁書に添付した乙第41号証の「株式会社マルマンプロダクツの高田様から平成19年2月項受け取り」という記述と一致する。
乙第89号証は、被請求人会社と有限会社オリバーとの取引明細(2007年09月01日?2007年09月30日分)である。この取引明細は、被請求人会社で管理している取引情報から、有限会社オリバーとの間の該当期間の収支の一部を抜粋したものでで、「売上」は期間内の売上分を示しており、「入金」は期間内の入金分(=前々月末日締分)を示していることから、売上と入金とは一致しない。この取引明細には、両者の間で行われた取引による収支のうち、どれだけの額をその月に振り込むのかが示されている。なお、右上に記載された日付は本書類の出力日時であり、データの作成日時とは無関係である。
なお、乙第87号証ないし乙第89号証中の符号9-fを付した箇所には、いずれも「有限会社オリバー」の名称が記載されており、これらの書面が被請求人会社と有限会社オリバーとの商取引に関する書面であることは明らかである。
ク むすび
以上より明らかなように、被請求人は、乙第22号証のリストについて各項目の全てを具体的に説明し、また、項目中「テンメイ(カナ)」に記載のある取引先との具体的な取引の証拠となる、納品書、物品受領書、集金伝票などの取引証拠となるものを提出した。
これにより、「被請求人の商標使用の事実」を、十分に理解いただけたものと確信する。

第4 当審の判断
1 本件商標の使用について
被請求人は、「2007/Sunglasses Collection/?マルマンプロダクツサングラスカタログ?」の文字をタイトルとして、中央に「サンダル、眼鏡、肘掛け椅子」をモチーフとする図形を配し、その下部に別掲2のとおり、図形と「maruman」の文字からなる商標(使用商標)を表示した表紙を有するカタログ(乙第57号証。)を提出し、また、本件商標の指定商品「眼鏡」に係る商品の取引に関して、「被請求人会社の2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し」(乙第22号証、乙第51号証ないし乙第56号証)を提出して、取引先と実際に取引し、本件商標を使用したとしている。
そして、これを裏付ける証拠として、乙第58号証ないし乙第89号証を提出している。
そこで、被請求人が本件商標をその指定商品に使用しているかについて検討する。
(1)乙第57号証の「2007/Sunglasses Collection/?マルマンプロダクツサングラスカタログ?」(以下「サングラスカタログ」という。)について
通常、商標の使用とは、商品又は商品の包装に標章を付する行為にのみ限られず、例えば、商品の「カタログ」に商標を付して、需要者、取引先等に頒布する行為も、商品若しくは役務に関する広告等に標章を付して頒布する行為に含まれる商標の使用と認められるものである。
本件については、商品の「サングラスカタログ」に商標を付して、卸売業者である被請求人が小売業者である取引先に頒布することで、注文を受け、商品の取引を行っているものである。
そして、このサングラスカタログの表紙の下部には、図形部分が赤色で表されているものの社会通念上同一と認められる本件商標が表示されており、使用年といえる「2007」の表示が認められる。
乙第57号証は、2007年に被請求人会社が顧客である取引先に配布したサングラスカタログとされるものであって、取引先が受け取ったとされる乙第37号証ないし乙第41号証の2007年のサングラスカタログと同一のものである。
(2)乙第22号証、乙第51号証ないし乙第56号証の「被請求人会社の2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し」(以下「報告書リスト」という。)について
平成20年11月26日付け答弁書に添付した乙第22号証「報告書リスト」は、被請求人会社の商品管理データベースからその一部を抽出したものであり、この商品管理データベースは、被請求人会社のホストコンピュータにあり、被請求人会社の取引関係事項の全てが納められたデータベースとされるものである。
乙第22号証は、この膨大な商品管理データベースの中から、眼鏡に関連する取引データを抽出し、取引を証明するために必要と思われる項目を選び出力したものと認められる。
また、被請求人によれば、会社内のデータ処理は、コンピュータ間での売上処理、その他に手書売上処理、返品処理などがあり、コンピュータ間の売上処理は、通信回線経由で注文を行う処理形式であり、一例として、取引先のコンピュータに蓄えられた注文情報を一定の間隔で(例えば毎週決められた曜日に)自動的に取得し、受発注作業を行うという処理を行うものであるから、コンピュータ間の売上処理では注文は電子データで行われるため、紙媒体の注文伝票は存在しない、とのことである。
しかし、注文伝票以外の取引書類に関して、乙第22号証に表示された取引先11社のうち6社(乙第51号証ないし乙第56号証)との取引書類等が乙第58号証ないし乙第89号証として提出された。
乙第51号証ないし乙第56号証と、乙第22号証との関係は以下のとおりである。
乙第51号証は、株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写しであり、乙第22号証の1頁に相当する。
乙第52号証は、株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写しであり、乙第22号証の2、3頁に相当する。
乙第53号証は、有限会社大沢薬品への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写しであり、乙第22号証の12頁に相当する。
乙第54号証は、21(ツーワン)への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写し。乙第22号証の6頁に相当する。
乙第55号証は、オフィス三原への2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写しであり、乙第22号証の8頁に相当する。
乙第56号証は、有限会社オリバーへの2007年7月1日?7月31日納品実績の一部の写しであり、乙第22号証の5頁に相当する。
そして、乙第58号証ないし乙第89号証は、これらの取引を裏付ける証拠として提出されたものである。
乙第58号証ないし乙第64号証は、株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との取引に関する証拠資料とされるものである。
乙第65号証ないし乙第72号証は、株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店との取引に関する証拠資料とされるものである。
乙第74号証ないし乙第76号証及び乙第73号証の2枚目は、有限会社大沢薬品との取引に関する証拠資料とされるものである。
乙第77号証ないし乙第80号証及び乙第73号証の6枚目は、21(ツーワン)との取引に関する証拠資料とされるものである。
乙第81号証ないし乙第86号証及び乙第73号証の6,7枚目は、オフィス三原との取引に関する証拠資料とされるものである。
乙第87号証ないし乙第89号証及び乙第73号証の5枚目は、有限会社オリバーとの取引に関する証拠資料とされるものである。
(3)株式会社サンワドー、ザ・サンワ弘前樋の口店との取引(7月3日付け取引分)について
乙第51号証に記載された取引と、乙第57号証(サングラスカタログ)に掲載された商品との関係について検討する。
乙第51号証の「1-a」の「シヨウヒンコード」の欄には「43301」、「シヨウヒンメイ カナ」の欄には「SG 3408-3 4330」と記されている。また、乙第57号証の第1頁(2枚目)第3段目には「3408」と記されており、第3段目左端のサングラスには、「Col.3」「No.43301」と記されている。即ち、第1頁(2枚目)第3段目左端のサングラスは、「3408」の色合い「3」で、「No.43301」である、という被請求人の説明する内容を認めることができる。
してみれば、商品コードと商品名の一致から、乙第51号証の「1-a」に記載された取引は、乙第57号証(サングラスカタログ)の第1頁(2枚目)第3段目左端に掲載されたサングラスに関する取引データであることがわかる。
次に、乙第57号証(サングラスカタログ)に記載されたサングラスに関する取引について、実際に顧客に納品され、その代金が被請求人会社に支払われたことについて検討する。
乙第51号証を参照すると、「1-a」が付されている箇所(リスト第2行目)には、「コウザ」の欄に「7」、「シヨウヒンコード」の欄に「43301」、「シヨウヒンメイ カナ」の欄に「SG 3408-3 4330」と記されている。また、「1-b」が付されている箇所には、「デンピヨウヒヅケ」の欄に「070703」、「デンピヨウNo」の欄に「456845」と記載されている。
次いで、乙第58号証を参照すると、「1-a」が付されている箇所(1頁目の1行目)には、「品名」の欄に「SG 3408-3 4330」、「商品コード」の欄に「7-43301」と記されている。また、「1-b」が付されている箇所には、「伝票No.456845」、「2007年07月03日」と記載されている。
これによれば、乙第51号証の「1-a」と乙第58号証の「1-a」とを比較すると、商品名、商品コードが同一であり、また、伝票の発行日付と伝票No.も同一であることがわかる。「1-c」が付された3件の取引についても同様に、商品名、商品コードが乙第58号証の第2行目ないし第4行目に記載されたものと一致する。
以上のことから、乙第51号証の第2行目ないし第5行目に記載された取引データと乙第58号証の納品書に記載された取引とは、同一の取引内容であると認められる。
また、乙第61号証を参照すると、第3行目に「処理日」「07/07/03」、「伝NO」「456845」の欄に、「売上」「2,156」と記載されており、乙第51号証、乙第58号証と同一の処理日、伝票番号が記載されている。
次に、乙第58号証の「摘要」欄を参照すると、「ハツチユウNO=07828751」と記載されている(1-d)。次いで、乙第59号証の3枚目の「1-d」が付されている箇所を参照すると、「伝票番号」として「7828751」と記載されている。
更に、乙第58号証の1枚目(伝票No.456845)に記載されている取引と、乙第59号証の3枚目第14行目に記載されている取引とは、日付(1-b)、金額(1-e)、店舗名(1-f)も同一であり、乙第58号証の1枚目に記載されている取引と、乙第59号証の3枚目第14行目に記載されている取引とは、同一の取引であると認められる。
なお、乙第59号証については、2007年6月21日?7月20日の間に株式会社サンワドーと被請求人会社との間でなされた全取引が記載されており、ザ・サンワ弘前樋の口店以外の支店との取引やサングラス以外の商品の取引も含まれているため、サングラスに関する取引の金額と、乙第59号証1枚目に記載された「お支払い高」とは一致していない、という被請求人の説明がなされている。
乙第59号証1枚目上部の「1-g」を参照すると、「前月買掛金残高」欄に「105087」、「お支払い高」の「手形」欄に「104387」、「相殺高」欄に「700」と記載されている。次いで、集金伝票(控)である乙第60号証を参照すると、「領収金額」欄に「¥105087」、「手形」欄に「104387」、「割引」欄に「700」と記載されており、乙第59号証に記載された各数値と一致する。また、乙第60号証の発行日は「07年7月23日」、宛名は「(株)サンワドー」となっている。
してみれば、乙第59号証に示された取引に関する支払いが2007年7月23日に手形で行われ、それに対して被請求人会社が発行した集金伝票(控)が乙第60号証であることが認められる。
以上のとおり、上記で述べた各号証の繋がりは、乙第51号証、乙第57号証、乙第58号証ないし乙第61号証の相関をまとめた参考図(参考資料3)、及び上記した事項により、実際に商品「サングラス」が2007年7月3日に株式会社サンワドーに納品され、その代金が手形期日平成19年10月1日とする手形で2007年7月23日に支払われたことが認められる。
したがって、乙第51号証のリストに示された取引は、乙第57号証(サングラスカタログ)に掲載された商品について取引されたものであり、カタログによるサングラスに関する取引が乙第58号証ないし乙第61号証により裏付けされたものである。
その他、株式会社タカカツ、ホームセンターのたかかつ中新田店(乙第65号証ないし乙第72号証)、有限会社大沢薬品(乙第74号証ないし乙第76号証)、21(ツーワン)(乙第77号証ないし乙第80号証)、オフィス三原(乙第81号証ないし乙第86号証)、有限会社オリバー(乙第87号証ないし乙第89号証)の5社についても、各証拠から上記株式会社サンワドーと同様の認定ができる。
2 まとめ
本件商標の使用に関して、乙第57号証のサングラスカタログにおけるその使用態様は、その表紙の下部に、図形部分のみが赤色で表されているものの、全体として社会通念上同一と認められる本件商標が表示されており、使用年といえる「2007」の表示が表紙の上部に大きく認められる。
そうすると、商慣習上カタログの頒布は、時期を待たずに商品の販売に先行して行われることが通常であり、当該カタログは「2007年版のサングラスカタログ」といえるものであり、サングラスの販売時期が夏場に集中することを考慮すると、少なくとも、2007年(平成17年)の年頭から夏季以前までには、商標権者により各顧客に頒布されたものということができる。
また、当該使用に係る「サングラス」は、取消請求に係る指定商品中の「眼鏡」に包含される商品と認めることができる。
してみれば、商標権者である被請求人は、本件審判の請求の登録日である平成20年(2008年)2月5日前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品中「眼鏡」に包含される「サングラス」に、本件商標と社会通念上同一と認められる態様の商標について、その使用を証明し得たということができる。
したがって、本件商標の指定商品中、「眼鏡」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1
(本件商標)

別掲2
(使用商標)



審理終結日 2009-04-10 
結審通知日 2009-04-16 
審決日 2009-04-28 
出願番号 商願2000-98684(T2000-98684) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Z09)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 山田 忠司鈴木 慶子平澤 芳行 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 井出 英一郎
鈴木 修
登録日 2002-11-22 
登録番号 商標登録第4624349号の2(T4624349-2) 
商標の称呼 マルマン 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ