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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 133
管理番号 1195540 
審判番号 取消2007-301454 
総通号数 113 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-05-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2007-11-13 
確定日 2009-03-25 
事件の表示 上記当事者間の登録第1591559号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第1591559号商標(以下「本件商標」という。)は、「シルクロード」の文字を横書きにしてなり、昭和54年5月28日に登録出願、第28類「酒類」を指定商品として、昭和58年5月26日に設定登録されたものであるが、商標権の一部取消審判において、指定商品中「ビール、洋酒、果実酒」について商標登録を取り消すとの審決が確定し、その登録が平成14年10月23日になされた。その後、指定商品については、平成15年8月13日、第33類「日本酒,中国酒,薬味酒」に書換登録がなされたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として参考1を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、昭和58年5月26日付、商標登録第1591559号として登録されたものであるが、請求人の調査した限りにおいては、少なくとも、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、その指定商品のいずれにも使用されていないことが判明した。

3 被請求人の主張
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第16号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、審判請求の登録日前3年の間に日本国内において、被請求人自身が、本件審判請求に係る指定商品中「焼酎」について使用している(乙第1号証ないし同第9号証)。
(2)本件商標使用の事実
ア 「デーツ焼酎」についての使用
被請求人は、1990年から2005年まで15年間にわたり、「デーツ(なつめやし)を原料とする焼酎」に、本件商標を付して使用しており、その販売総数は20,000本有余にのぼる(乙第1号証ないし同第4号証)。
当該商品は、その原材料の珍しさと長年にわたる継続使用により、被請求人の製造に係る希少な焼酎として知られている。しかし、発売当初数年の年間4000?3000本の売上が、その独特の嗜好性より維持できなかったため、1999年(平成11年)4月9日の2720本を最後に製造は中止した(乙第4号証)が、その後も在庫をもって販売は継続し、2002年以降2005年までは、被請求人が運営する文化資料館「明治蔵」の売店(小売部)にて明治蔵限定商品として販売してきた。
しかし、新商品へのリニューアルが決定したため、2005年いっぱいで販売も完全に中止した。
被請求人が、本件商標を、その指定商品中「焼酎」について、本件審判請求の登録日前3年以内に使用していることは明らかである。
イ 新商品「芋焼酎」についての使用の準備
被請求人は、2006年から当該商品のリニューアルを種々検討してきたが、2007年秋に「芋焼酎」にリニューアルすることを決定、ただちに準備を開始し、本件審判請求の予告登録日前にはラベルも発注して商品販売の準備を終え、現在はすでに明治蔵にて販売中である(乙第5号証ないし同第9号証)。
なお、当該商品を「芋焼酎」にリニューアルした理由は、2007年に「薩摩焼酎」がWTOのTRIPS協定に基づく地理的表示として認められ世界的ブランドとなったことから、世界的な広がりを感じさせる本件商標のブランドの意義が高まったこと、また「芋焼酎」の全国的なブームにより、芋焼酎についての新ブランドを立ち上げる条件が整ったことによる。
よって、被請求人が、本件審判請求の登録日前に、本件商標をその指定商品中「芋焼酎」について使用するための準備を終えていたことは明らかであり、不使用には該当しない。
(3)平成20年4月23日付提出の答弁書
「デーツ焼酎」についての使用に関して、証拠(乙第10号証ないし同第16号証)を追加し、以下、具体的に立証する。
ア 乙第10号証は、デーツ焼酎「シルクロード」の1990年?2005年までの出荷数量を示したものである。
乙第11号証で示す商品別出荷数量表から商品「シルクロード」の販売数量を抜粋、集計したもので、15年間に渡って約20,000本を販売したことを示す。
乙第11号証は、平成17(2005)年7月から1年間の商品別出荷数量表である。被請求人は上記期間内に商品「シルクロード」を6本出荷した。
乙第12号証は、被請求人による平成17(2005)年7月15日の出荷伝票である。商品「シルクロード」6本が同日付で被請求人の小売部「明治蔵」に出荷された。
乙第13号証は、出荷伝票綴りの写真である。
乙第14号証は、「明治蔵」の平成17(2005)年7月15日付商品受払帳である。
商品「シルクロード」6本が、同日付で、被請求人の製造場所であるビン詰め工場から明治蔵に仕入れされ、明治蔵から竹山昌克氏に売り上げられたことを示すものである。
この取引区分が「見本」となっているのは、すでに商品リニューアルが決定されていたため在庫をもって愛好家へ無償譲渡したためであり、税務上の区分にしたがい「見本」に計上したものである。
乙第15号証は、酒類小売業免許に係る資格証明書(写)である。被請求人が酒類販売業免許者であり、小売部である明治蔵にて酒類を販売していることを示す。
乙第16号証は、明治蔵およびその店舗内での販売風景を撮影した写真である。これらをもって乙第12号証及び乙第14号証で示した、商品「シルクロード」の販売場所が明治蔵であることを証明する。
なお、酒類の製造・販売については酒税法に基づき申告義務が課せられているため、上記証拠中、乙第11号証、乙第12号証及び乙第14号証は税務署へ提出したものと同一のものである。
イ 上記アで証明した事実を更に詳細に説明する。
被請求人は、昭和62(1987)年に他社より対価をもって本件商標権の譲渡を受け、1990年から本件商標を付したデーツ焼酎の販売を開始、2005年までの15年間で約20,000本を販売してきた(乙第10号証)。
デーツ焼酎「シルクロード」は、その珍しさから愛好家が多く存在したが、その独特の嗜好性により大量販売は達し得ず、その結果、平成11(1999)年4月9日にビン詰めした2720本を最後に製造は中止をした。
しかし、その後も愛好家からの問い合わせやリクエストが多数あり、また在庫も有していたため、2002年以降も明治蔵にて、限定商品として販売は継続しつつ、リニューアルを模索してきた。
その後、2006年には「薩摩焼酎」がWTOの地理的表示の保護対象となったことから「芋焼酎」へのリニューアルが決定、在庫の販売も中止して新商品へのリニューアルがなされ、現在ではすでに明治蔵で「芋焼酎」の新商品として盛んに販売がなされている。
ウ 以上のとおり、被請求人は、本件審判請求に係る指定商品中「デーツ焼酎」について、本件商標「シルクロード」を付した商品を、審判請求の予告登録日前3年以内である平成17年7月15日に、被請求人の小売部である明治蔵にて使用した事実は明らかである。
加えて、被請求人による15年間にわたる「シルクロード」の使用実績、及び、鹿児島県酒造組合の焼酎銘柄一覧(乙第3号証)に記載されているという事実、及び、上述のような熱心な愛好家の存在を総合的に考慮すれば、不使用に該当しないことは明らかである。

4 当審の判断
(1)被請求人の主張及び提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 写真(乙第1号証)によれば、被請求人に係ると認められる焼酎の瓶及び包装箱に「シルクロード」と表示されていること、「原材料(なつめやし)100% 容量720ml・アルコール分25%」の表示があることが認められる。また、写真(乙第2号証)によれば、被請求人に係ると認められる包装状態の段ボール箱には、「シルクロード」と表示され、「25%」「720ml」「コード番号 25-57」の各表示がされているのが認められる。
イ 被請求人に係る「壜詰日報」台帳の抜粋(乙第4号証)には、平成11年4月9日として、コード欄に「2557-00」、種別欄に「シルクロード」、容量欄に「720」、詰上欄に「2,720」現在欄に「2,690」の各記載がある。
ウ 被請求人に係る出荷数量を示す一覧表(乙第10号証)には、「シルクロード25% 720ML」として、1990年から2005年に至る間の各年の出荷数量が表示されており、2004年分で「25,920ml」「36本」、2005年分で「4,320ml」「6本」との記載がある。
また、同人に係る「2005.7?2006.6 出荷数量」と題する一覧表(乙第11号証)には、商品コード欄「2557」及び商品名欄「シルクロード」に対応した容量欄に「720」、本数欄に「6」及び数量ML欄に「4,320」の各記載がある。
エ 被請求人に係る出荷伝票(乙第12号証)には、平成17年7月15日として、「酒類の種類 焼酎乙類」欄の「商品コード2557」及び「品名シルクロード」に該当する商品「6本」が、被請求人から明治蔵に出荷されたと認められる。そして、商品受払帳(乙第14号証)からみて、同日に商品コード「2557」品名「シルクロード」に該当する商品が明治蔵から第三者に譲渡されたと認められる。
オ 以上を総合してみれば、商標「シルクロード」を表示した商標権者の取り扱いに係る焼酎が、本件審判請求の登録前3年以内(以下「本件期間内」という。)の平成17年7月15日に、現に取引に供されたと推認することができる。
(2)本件商標は、「シルクロード」の文字からなるものであるところ、前記の(1)における使用商標は、「シルクロード」の文字からなるものであるから、本件商標とは構成文字、称呼及び観念を共通にするものであり、社会通念上同一の商標と認め得るものである。
また、商標の使用に係る商品「焼酎」は、本件商標の指定商品中「日本酒」に含まれる商品であること明らかである。
(3)してみると、提出された証拠によれば、本件商標は、本件期間内に商標権者が請求に係る指定商品中「焼酎」について使用をしたと認め得るものである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第50条の規定をもって、その登録を取り消すことはできないものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2008-10-22 
結審通知日 2008-10-29 
審決日 2008-11-12 
出願番号 商願昭54-40076 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (133)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 小川 きみえ
佐藤 達夫
登録日 1983-05-26 
登録番号 商標登録第1591559号(T1591559) 
商標の称呼 シルクロード 
代理人 宇梶 暁貴 
代理人 吉武 賢次 
代理人 宮嶋 学 
代理人 塩谷 信 
代理人 黒瀬 雅志 
代理人 宮城 和浩 
代理人 飯塚 智恵 
代理人 川浪 順子 
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