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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X2930
管理番号 1194092 
異議申立番号 異議2008-900406 
総通号数 112 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2009-04-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2008-10-10 
確定日 2009-02-23 
異議申立件数
事件の表示 登録第5150939号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5150939号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5150939号商標(以下、「本件商標」という。)は、「だんだんだんだん」の文字を縦書きしてなり、平成19年12月28日に登録出願、第29類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年7月11日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、商標法4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである旨、主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号のあるものを含む。)を提出している。
1 引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が、本件商標についての取消理由に引用する登録商標は、以下(1)ないし(3)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第2046274号商標は、「だんだん」及び「だんだん」の各文字を、水平よりも右斜め下にずらし、併記して横書きしてなり、昭和59年3月8日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年5月26日に設定登録されたものである。その後、商標権の存続期間の更新登録が二回に亘りされたものである。
(2)登録第2657883号商標は、「だんだん」の文字を横書きしてなり、昭和59年3月21日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年5月31日に設定登録されたものである。その後、同16年3月23日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同17年3月9日に指定商品を第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(3)登録第5152000号商標は、「だんだん」の文字を標準文字で表してなり、平成19年12月4日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年7月18日に設定登録されたものである。
(以下、(1)ないし(3)をまとめて、「引用商標」という。)
2 理由の要点
本件商標は、「だんだんだんだん」の平仮名文字を、正楷書体にて縦書きしてなるところ、「だんだんだんだん」と「だん」なる語を4回繰り返してなる比較的冗長なものであり、これを称呼する際には、「だん」を何回繰り返したのかを常に意識しながら称呼する必要がある商標である。
一方、「だんだん」なる言葉は、甲第5号証からも明らかなとおり、「段々畑」のように階段状を意味するものとして、また、「段々と春めいてきた」のように次第にという意味をもつものとして一般的に使用される言葉である。
「だんだん」なる言葉は、甲第6号証にも明らかなとおり、島根県地方においては、「ありがとう」を意味する言葉として使用されている方言である。
そして、以上のことから、「だんだんだんだん」の商標は、これを2つに区切り、「だんだん」の繰り返しであることを念頭において称呼されることになる。
したがって、「だんだんだんだん」なる商標は、「だんだん」の称呼を生じるものであって、引用商標と類似するものであることが明らかである。
また、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似するものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

第3 当審の判断
本件商標は、前記第1のとおり、「だんだんだんだん」の文字を縦書きしてなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔により、外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、該文字全体に相応して生ずる「ダンダンダンダン」の称呼も、よどみなく一気一連に称呼し得るものであり、これより「だんだん」の文字部分が独立して認識されるとみるべき特段の事情は見出せないものである。
そうとすれば、「だんだん」の成語があるとしても、本件商標は、その構成全体をもって、一体不可分の商標を表したものと認識、把握され、これより「ダンダンダンダン」の称呼のみを生じるものであって、単に「ダンダン」の称呼が生ずることはないといわなければならない。
してみれば、本件商標より「ダンダン」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本件商標と引用商標が称呼において類似するとの申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とが、類似とすべき理由は見出せず、両商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2009-02-03 
出願番号 商願2007-128656(T2007-128656) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X2930)
最終処分 維持  
前審関与審査官 武谷 逸平田口 善久 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 小畑 恵一
岩崎 安子
登録日 2008-07-11 
登録番号 商標登録第5150939号(T5150939) 
権利者 有限会社別所蒲鉾店
商標の称呼 ダンダンダンダン、ダンダン、ダン 
代理人 西森 正博 
代理人 永田 久喜 

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