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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X03050809141620212426283032414344 審判 全部申立て 登録を維持 X03050809141620212426283032414344 |
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管理番号 | 1192460 |
異議申立番号 | 異議2008-900090 |
総通号数 | 111 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2009-03-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2008-02-05 |
確定日 | 2008-12-15 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5094363号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5094363号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5094363号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、平成19年1月26日に登録出願、第3類、第5類、第8類、第9類、第14類、第16類、第20類、第21類、第24類、第26類、第28類、第30類、第32類、第41類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年11月22日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第831590号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、同じく登録第831592号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)に示す構成からなり、いずれも、昭和41年9月21日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、昭和44年9月12日に設定登録されたものである。 同じく登録第2050064号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)に示す構成からなり、昭和60年10月9日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、昭和63年5月26日に設定登録されたものである。その後、指定商品については、平成20年6月11日に、第3類、第8類、第10類、第14類、第18類、第21類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。 同じく登録第4043323号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(3)に示す構成からなり、平成6年3月25日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成9年8月15日に設定登録されたものである。 (2)理由の要点 本件商標は、以下のア及びイにより、その登録を取り消されるべきものである。 ア 商標法第4条第1項第11号に該当 本件商標は一見して明らかに五弁の花柄の図形として認識され、各引用商標と基本的特徴が共通する商標である。したがって、本件商標と各引用商標は外観において類似する商標である。 また、本件商標に接する需要者・取引者はこれから、申立人の「デイジーマーク」を想起するから、本件商標と各引用商標は観念上類似する商標である。 イ 商標法第4条第1項第15号に該当 本件商標は、申立人の周知、著名な商標「デイジーマーク」と類似し、あるいはこれと極めて近似する商標であるから、商品の出所について混同するおそれがある商標である。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号の該当について 本件商標は、別掲(1)に示すとおり、丸みのある黒塗りの5弁の花様の図の中心部を白抜きにし、その中に円を描き、その円内に4つの小円を配し、また、右下の花びら様の図内に「LB」の文字を白抜きで表した構成の図形からなるものである。 一方、引用商標1は、別掲(2)に示すとおり、図形部分と「MARY QUANT」の文字部分からなるものであるところ、その図形部分をみると、丸みのある5弁の花様の黒塗りの図の中心部に白抜きで円を描いた構成のものである。 また、引用商標2ないし4は、いずれも、引用商標1の図形部分に相当する図形からなるものである。 しかして、本件商標と引用各商標を構成する図形について比較すると、両者は、5つの丸みのある黒塗りの5弁の花様の図を、図形の中心部の小円外側に配した点で共通するといえるが、これとても、前者が5弁の花びら様の図間の谷が深いのに対して、後者のそれは極く浅い点で相違する。 また、図形の中心部をみると、前者の中心部は、白抜きにした中に円を描き、更にその内側に4個の黒い小円を配したものであるのに対して、後者の中心部は、単に白抜きの円を描いているものである。 そして、前者の右下の花びら様の図部分に、白抜きにした「LB」の文字が表されているが、後者の花びら様の図部分に白抜きのものはない。 しかして、図形の中心部をはじめとした前記の差異は、単に丸みのある黒塗りの5弁の花様の図という共通性をもって凌駕し得る程度の微差とは到底いい難いものであるから、その差異によって、両者は、全体として著しく異なった印象を与えるものというのが相当であり、本件商標と引用各商標とを時と所を異にしてみた場合においても、彼此相紛れるおそれはないというべきである。 してみれば、本件商標は、外観において引用各商標に類似する商標と判断することはできないものである。他に、称呼や観念において、本件商標が引用各商標に類似の商標であるとすべき理由はみいだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)商標法第4条第1項第15号該当について 申立人提出の証拠によれば、引用商標1及び別掲(3)の図形商標(以下、申立人がいう「デイジーマーク」という。)は、化粧品を中心として申立人に係る商品に使用され、本件商標の出願時には、申立人に係る商品を表示する商標としてその需要者の間において広く認識されるに至っていたと認められるものである。 しかしながら、前記(1)のとおり、本件商標は「デイジーマーク」に類似する商標と認めることはできないものであり、そのうえで、更に両者を関連づけてみなければならないとすべき理由はないから、結局、両者は別異の出所を示すものとして看取されるといわざるを得ないものである。 してみれば、本件商標の出願時及び登録時において、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、需要者が「デイジーマーク」を想起し連想して、当該商品や役務を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係るものとして誤認するとは認め難いから、商品及び役務の出所について混同するおそれがあったとみることはできない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。 よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別記】 |
異議決定日 | 2008-11-26 |
出願番号 | 商願2007-6035(T2007-6035) |
審決分類 |
T
1
651・
261-
Y
(X03050809141620212426283032414344)
T 1 651・ 271- Y (X03050809141620212426283032414344) |
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
小川 きみえ 佐藤 達夫 |
登録日 | 2007-11-22 |
登録番号 | 商標登録第5094363号(T5094363) |
権利者 | 株式会社セガ |
商標の称呼 | エルビイ |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 中村 稔 |