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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 25 審判 全部申立て 登録を維持 25 |
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管理番号 | 1191027 |
異議申立番号 | 異議2008-685014 |
総通号数 | 110 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2009-02-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2008-05-29 |
確定日 | 2008-12-03 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 国際商標登録第0903985号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 国際商標登録第0903985号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件国際登録第903985号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、2006年10月23日を国際登録の日とし、第25類「Jeans,shirts,jackets,hats,caps,mock turtle-neck sweaters,gloves,T-shirts.」を指定商品として、平成20年4月4日に我が国において登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要旨) 本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は、同法第43条の2の規定により、取り消されるべきものであると申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第20号証を提出した。 (1)商標法第4条第1項第10号について ア 引用商標の著名性について 登録異議申立人「ビーコン プロプライエタリー リミテッド」(以下「申立人」という。)は、1998年頃、別掲(2)のとおりの引用商標を付した「Protective Jeanswear(ジーンズ製の保護服)」をオーストラリアで販売事業を行うにあたって設立されたオーストラリア国の法律の下に登記された法人であり、「ジーンズ、ジャケット、セーター」等のファッション製品の製造・販売を業とする者である。 申立人は、前記設立と同時に、Draggin Jeans Pty Ltd(以下「Draggin Jeans社」という)との間にライセンス契約を結び、引用商標を「Protective Jeanswear(ジーンズ製の保護服)」商品に使用する許可を与え、商品の販売事業を開始し、その後、ライセンシーであるDraggin Jeans社の販売、宣伝のもとに、順調に売り上げを伸ばし、現在では、需要者・取引者間に、kevlarを取り入れたバイクドライバー用の「ジーンズ、ジャケット、セーター」製品に使用され、広く親しまれる商標となっている。 また、日本においても、申立人の商品は、2002年以降、スポーツ店においても取り扱われ販売され、現在はインターネットによる通信販売の購買層も順調に増え続けている。 イ 本件商標と引用商標の類似性について 本件商標は、別掲(1)のとおり顔を右向きにして翼を大きく広げた竜の図形よりなる商標である。 一方、引用商標は、別掲(2)のとおり顔を右向きにして翼を大きく広げた竜の図形を上部に配し、その下段にアルファベット文字「Draggin」「Jeans」を組み合わせてなる商標であり、該図形部分と文字部分は、常に一体的にみなければならない特段の事情も見当たらないことから、図形部分も独立して自他商品識別機能を有する部分といえ、要部となり得るものである。そして、引用商標が申立人の業務にかかる「ジーンズ、ジャケット、セーター」に関連する商品として、周知、著名であることは上述したとおりであり、該図形部分が単独で、極めて特徴的な商標として認識されているといって然るべきである。 そこで、本件商標と引用商標をみるに、両商標は、「顔を右向きにして翼を大きく広げた竜の図形」を描いている点において、細部に至るまで、すべての構成要素を同一にするものであり、その着想、構図等を共通している。 ウ よって、本件商標は、申立人の商品を表示するものとして、周知・著名な商標とほぼ同一の商標であって、その商品又は類似の商品に使用するものものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するというべきである。 (2)商標法第4条第1項第15号について ア 引用商標は、申立人及びライセンシーの継続した使用及び企業努力により、本件商標の出願時である平成18年10月23日においては、オーストラリアを中心に、我が国においても、取引者・需要者間に広く知られる周知・著名な商標というべきである。また、引用商標は構成上顕著な特徴を有する極めて独創性の高い創造商標である。 イ 本件商標がその指定商品に使用した場合、取引者・需要者は、それらの商品が恰も申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するというべきである。 4 当審の判断 (1)引用商標の周知・著名性について 申立人は甲各号証を提出し、本件商標の出願時及び登録査定時において、引用商標は申立人及びライセンシーであるDraggin Jeans社がオーストラリア国をはじめ我が国においても、バイクドライバー用の商品「ジーンズ、ジャケット、セーター」に使用し、周知・著名な商標となっていると主張している。 しかしながら、請求人の提出に係る甲各号証は、すべて英文で表示され、かつ、雑誌の抜粋の記事、展示会の写真、引用商標が付されたパンフレット等であり、商品の販売実績、期間、パンフレットの頒布場所、時期等が明らかではないから、引用商標が申立人の業務に係る商品「ジーンズ、ジャケット、セーター」を表示する商標として、本件商標の登録出願の時に、我が国の取引者・需要者の間に広く認識されていたことを立証する証拠としては不十分なものである。 (2)結語 そうとすると、本件商標は、著名な商標に類似する商標とはいえないものであり、かつ、本件商標を指定商品について使用しても、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別記】 |
異議決定日 | 2008-11-13 |
審決分類 |
T
1
651・
25-
Y
(25)
T 1 651・ 271- Y (25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 大塚 順子 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
豊田 純一 岩崎 良子 |
登録日 | 2006-10-23 |
権利者 | Fast Company Distributors, Inc. |
代理人 | 田中 克郎 |
代理人 | 稲葉 良幸 |