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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y0305 |
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管理番号 | 1191026 |
異議申立番号 | 異議2006-68004 |
総通号数 | 110 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2009-02-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-03-15 |
確定日 | 2008-11-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 国際登録第834416号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 国際登録第834416号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件国際登録第834416号商標(以下「本件商標」という。)は、「ISDIN」の欧文字を書してなり、第3類「Bleaching preparations and other substances for laundry use;cleaning,polishing,scouring and abrasive preparations;soaps;perfumery,essential oils,cosmetics,hair lotions;dentifrices.」及び第5類「Pharmaceutical,medicinal,veterinary preparations and proprietary drugs.」を指定商品として、2003年12月18日にスペイン国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2004年6月12日に国際登録され、平成18年1月13日に我が国において設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第498384号商標(以下「引用商標」という。)は、「ISODINE」の欧文字を書してなり、昭和31年5月2日に登録出願され、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和32年3月20日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が4回にわたりなされ、さらにその後、平成19年7月25日に、第5類「薬剤(蚊取線香その他の蚊駆除用の薫料・日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。),医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,綿紗,綿撒糸,医療用海綿」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由(要旨) 申立人は、本件商標は、その指定商品中、第5類「Pharmaceutical,medicinal,veterinary preparations and proprietary drugs.」に関する限り、称呼において類似の商標であり、指定商品も抵触関係が存在するから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、同法第43条の2第1項により取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号ないし第32号証を提出した。 4 当審の判断 (1)本件商標は、前記のとおり、「ISDIN」の文字からなるところ、該文字は特定の読みをもって親しまれた成語よりなるものとは認められないから、このような商標に接する取引者、需要者は、我が国において親しまれている英語風の読みをもって商取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「イスディン」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。 他方、引用商標は、その構成文字に相応して「イソダイン」又は「イソディーン」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。 そこで、本件商標より生ずる「イスディン」の称呼と引用商標より生ずる「イソダイン」又は「イソディーン」の称呼とを比較するに、前者は「イスディン」と簡潔に一気に称呼し得る短い音構成であるのに対し、後者の「イソダイン」又は「イソディーン」は、「イソ」と「ダイン」又は「ディーン」との間に息の段落を生じ易く、全体として抑揚を伴って称呼されるとみるのが相当であるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、この差によりそれぞれの語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないというべきである。 また、外観においては、たとえ、その構成中前半の「I」「S」の2文字が同じであるとしても、本件商標は5文字、引用商標は7文字からなるものであるから、両者は、構成文字数を異にするものであって、かつ、後者は、中間と語尾において、「O」と「E」の文字の有無の差異を有することから十分区別し得るものである。 そして、本件商標は、特定の観念を生じない造語と判断されるから、引用商標とは、観念上、比較し得ないものである。 してみると、本件商標は、引用商標とは外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、非類似の商標といわなければならない。 (2)なお、請求人は、本件商標から「イスジン」の称呼をも生ずる旨主張しているが、本件商標を構成する「ISDIN」の欧文字からは「イスディン」の自然な称呼を生ずること前記認定のとおりであり、また、本件商標が取引者・需要者間で「イスジン」の称呼をもって親しまれ、取引に資されているとする証左も認められないから、請求人のこの主張は採用の限りでない。 (3)結語 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2008-10-30 |
審決分類 |
T
1
652・
262-
Y
(Y0305)
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最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 岩崎 良子 |
登録日 | 2004-06-12 |
権利者 | ISDIN,S,A |
商標の称呼 | イスディン、アイスディン |
代理人 | 吉村 仁 |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 吉村 悟 |
代理人 | 石川 義雄 |