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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X36 |
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管理番号 | 1190771 |
審判番号 | 不服2008-22210 |
総通号数 | 110 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-02-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-08-29 |
確定日 | 2009-01-08 |
事件の表示 | 商願2007- 1473拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1で示すとおりの構成よりなり、第36類「建物の管理、建物の貸借の代理又は媒介、建物の貸与、建物の売買、建物の売買の代理又は媒介、建物又は土地の鑑定評価、土地の管理、土地の貸借の代理又は媒介、土地の貸与、土地の売買、土地の売買の代理又は媒介、建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、平成19年1月12日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、別掲2で示すとおりの構成よりなる登録第3166488号商標(以下「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり、欧文字「b」をモチーフにしたと思しき図形を中心に配した同心円状の図形(以下、「図形」という。)とその図形の下に「BEACON」の欧文字を配し、その「BEACON」の文字の「E」から「O」の部分の下に、前記文字に比して、4分の1程の大きさで、「TowerResidence」の文字を配してなるものである。 しかして、本願商標構成中の図形部分と「BEACON」及び「TowerResidence」の文字部分が、全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められず、本願商標の構成態様においては、図形と「BEACON」及び「TowerResidence」の文字部分は、分離して看取されるとみるのが自然である。 さらに、本願商標の構成中「TowerResidence」の文字については、「Tower」の文字が「塔」を意味する英語であり、「Residence」の文字が、「(住宅・住居の意) 民間の賃貸・分譲住宅の呼称の一。」(いずれも広辞苑第五版)を意味する英語であり、これらを結合した「TowerResidence」の語は、「塔のような住宅」を容易に理解させる語であるに加え、本願商標の指定役務との関係において、「塔のような住宅」すなわち「高層住宅」を表示するものとして実際に使用されている実情があることからすれば、本願商標の構成中「TowerResidence」「タワーレジデンス」の文字部分は、自他役務の識別力がないか、極めて弱い部分であるといえるものである。 そうとすれば、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、「BEACON」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。 よって、本願商標は、構成文字全体に相応した「ビーコンタワーレジデンス」の一連の称呼の他、「BEACON」の文字部分に相応した「ビーコン」の称呼をも生じ、かつ、「標識、特に水路または航空の標識」(広辞苑第五版)の観念を生ずるものである。 他方、引用商標は、別掲2のとおり「P-CON」(構成中の「CON」の文字は、「P」の文字の約3分の2程の大きさで書されている。以下同じ。)の文字よりなり、その構成文字より、「ピーコン」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念は生じないとするのが相当である。 そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標と引用商標の構成は前記のとおりであるから、外観上は、判然と区別し得るものである。 次に、称呼についてみるに、本願商標より生ずる「ビーコン」の称呼と引用商標より生ずる「ピーコン」の称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭において、明瞭に発音される半濁音「ピ」と濁音「ビ」の音の差を有するものであるから、この差異が、共に長音を含めて3音という短い両称呼に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合は、その語調、語感が相違し聞き誤るおそれはないというべきである。 さらに、観念についてみると、本願商標からは、「標識、特に水路または航空の標識」の観念が生ずるが、引用商標からは、特定の意味合いを生じるものとはいえず、観念上比較することができない。 そうとすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれにおいても相紛れるおそれがなく、構成全体として誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 したがって、本願商標を、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標 別掲2 引用商標 |
審決日 | 2008-12-12 |
出願番号 | 商願2007-1473(T2007-1473) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X36)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 稲村 秀子、廣川 麻理恵、堀内 真一 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
小川 きみえ 豊田 純一 |
商標の称呼 | ビーコンタワーレジデンス、ビーコン、タワーレジデンス |
代理人 | 北村 行夫 |
代理人 | 北村 行夫 |
代理人 | 北村 行夫 |
代理人 | 北村 行夫 |
代理人 | 北村 行夫 |