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審決分類 審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 X24
管理番号 1190769 
審判番号 不服2008-9529 
総通号数 110 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-02-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-04-17 
確定日 2009-01-13 
事件の表示 商願2007-35890拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第24類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年4月11日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、原審における同年11月21日付け手続補正書により、第24類「絹織物,絹製メリヤス生地,絹布製身の回り品,絹製かや,絹製敷布,絹製布団,絹製布団カバー,絹製布団側,絹製まくらカバー,絹製毛布」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、第17回ユネスコ総会で採択された『世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約』(通称『世界遺産条約』) の規定に基づいて認定された世界的な文化遺産及び自然遺産を指称する『世界遺産』の一つとして『世界的な絹文化遺産』のように認識される『世界絹遺産』の文字を、その構成中に有してなるから、これを、出願人が自己の商標として採択使用することは上記条約の権威を損ない、国際信義の上からも穏当を欠くものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「世界絹遺産」の文字とまゆをモチーフにしたと思しきデザインの図形を組み合わせた構成よりなるところ、その構成中の文字部分よりは、例えば、「世界の絹の遺産」程の意味合いを看て取れるとしても、世界遺産条約の規定に基づいて認定される世界遺産には「文化遺産」、「自然遺産」、「複合遺産」の三種類があり、それらは、顕著な普遍的価値を有する記念物、建造物群、遺跡、または、地形や地質、生態系、景観等の有形の不動産が対象となっているところ、世界遺産において「絹」を対象とする「世界絹遺産」という世界遺産は存在せず、また、該文字の使用の事実もないことよりすれば、本願商標からは、世界遺産の一つを認識するものとはいえないものであり、原審説示の意味合いを直ちに想起し得ないものとみるのが相当である。
そうとすると、本願商標を使用することが、「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」の権威を損ない、国際信義に反するということにはならないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)

(色彩については、原本参照。)

審決日 2008-12-22 
出願番号 商願2007-35890(T2007-35890) 
審決分類 T 1 8・ 22- WY (X24)
最終処分 成立  
前審関与審査官 久我 敬史 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 小松 里美
井出 英一郎
商標の称呼 セカイキヌイサン 
代理人 小林 正治 

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