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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y09
管理番号 1190758 
審判番号 不服2008-2303 
総通号数 110 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-02-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-02-04 
確定日 2008-12-17 
事件の表示 商願2006-96362拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「High ESR Capacitor」の欧文字を標準文字により表してなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年10月17日に登録出願され、その後、指定商品については、同19年8月1日付け手続補正書により、第9類「蓄電器,コンデンサ,磁器コンデンサ」に補正されたものである。

2 原査定の引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第3205786号商標 は、「ESR」の欧文字を書してなり、平成5年5月17日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,乗物用盗難警報器」を指定商品として、同8年10月31日に設定登録され、その後、同18年7月18日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
同じく、登録第4822830号商標は、「ESR」の欧文字を標準文字により表してなり、平成15年10月28日に登録出願、第9類「電気磁気測定器,映画機械器具,光学機械器具,ラジオ付きカセットテーププレイヤー・レコーダー,コンポーネント型ステレオ,電気通信機械用ディスプレイパネル,半導体素子・サーマルプリントヘッド・パーソナルコンピュータ・その他の電子応用機械器具及びその部品,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,磁心,抵抗線,電極,自動販売機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、同16年12月3日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「High ESR Capacitor」の文字からなるところ、その構成中の「High」、「ESR」及び「Capacitor」の各文字部分の間には、一文字分の間隔があり、視覚上3つに分離して看取されるものであって、これから生ずる「ハイイイエスアアルキャパシター」の称呼も冗長と言えるものであり、また、全体として特定の意味合いを生ずる成語を表したものとも認められない。
そして、その構成中の「Capacitor」の文字は、「蓄電器、コンデンサー」の意味を有するものであって、本願の指定商品との関係において、その商品の普通名称を表わすものといえる。
また、同じくその構成中の「High」の文字は、「高い、高級な、高速の、高性能の」等の意味を有し、商品の品質を表わす誇称表示として、本願の指定商品及びそれに関連の深い分野において、しばしば採択、使用されているものである。
そして、その使用事実は、例えば、次のようなウェブページ情報からも窺い知ることができる。
(1)三雅産業株式会社のウェブページでは、「VISHAY製品販売」の見出しのもと、「High Qシリーズ」の項目中に、「チップセラミックコンデンサ High Q 高周波用」の記載がある。(http://www.mimasa.co.jp/order/vishayCatalogue/525HQ.pdf)
(2)株式会社東芝のウェブページでは、「HD DVD」の見出しのもと、「RD-1」の項目中に、「high Graphic」の記載がある。(http://www3.toshiba.co.jp/hdd-dvd/products/hddvd/rd_a1/graphic/index..html)
(3)FINE PROJECTのウェブページでは、「ETON 高級16cmセパレートセット」の見出しのもと、「[商品説明]Adventure(アドベンチャー)A1-160 High Gradeは最高峰モデルのDISCOVERYと基本コンセプトを同一にする高級16cmセパレートセットです。」の記載がある。(http://shop.yumetenpo.jp/goods/d/fine-project.com/g/CA00101/index.shtml)
(4)日立評論のウェブページでは、「2004年7月号」の見出しのもと、「半導体デバイスの高品質・高効率生産を実現する検査・解析ソリューション(Inspection-Analysis Solutions for High-Quality and High-Efficiency Semiconductor Device Manufacturing)」の記載がある。(http://www.hitachihyoron.com/2004/07/07a02.html)
そうすると、その構成中の「High」の文字部分は、上記のとおり、商品の誇称表示、すなわち、商品の品質表示と認識されるものといえる。
してみれば、本願商標は、その構成中、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るのは「ESR」の文字部分であり、その構成文字に相応して「イイエスアアル」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、前記2に示したとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して「イイエスアアル」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念について比較することがでぎず、外観において相違するとしても、「イイエスアアル」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標に係る指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2008-09-24 
結審通知日 2008-10-03 
審決日 2008-10-24 
出願番号 商願2006-96362(T2006-96362) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Y09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 藤村 浩二大橋 良成 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 前山 るり子
日向野 浩志
商標の称呼 ハイイイエスアアルキャパシター、イイエスアアルキャパシター、ハイイイエスアアル、イイエスアアル 

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