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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20084553 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X09
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X09
管理番号 1189112 
審判番号 不服2008-15931 
総通号数 109 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2009-01-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-06-23 
確定日 2008-12-19 
事件の表示 商願2007- 13773拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として,平成19年2月19日に登録出願され,その後,指定商品については,同20年2月26日付け手続補正書により「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願の拒絶の理由に引用された登録第4019453号商標(以下「引用商標1」という。)は,「COMMAND」の欧文字と「コマンド」の片仮名文字を上下二段に書してなり,平成5年4月9日登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,同9年6月27日に設定登録され,その後,同19年5月15日に存続期間の更新登録がなされ,現に有効に存続しているものである。
同じく登録第4526269号商標(以下「引用商標2」という。)は,「COMMANDO」の欧文字を標準文字で表してなり,平成12年1月26日登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,同13年11月30日に設定登録がなされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は,別掲のとおり,上段に「MOELLER」の欧文字を黒くはっきりと表し,その下段に薄い灰色で配色した「x」の欧文字とその「x」の文字の右斜めの線を右横に長く伸ばして下線とし,その下線の上に「Command」の文字を黒色で書した部分とを,上下二段に表してなるものである。しかして,本願商標は,上下二段に表された構成態様であり,上段部分と下段部分の文字のデザインが相違することから,それぞれが視覚的に分離して看取されるものであり,全体として特定の意味合いを表す熟語等を形成するものでもないことから,上段の「MOELLER」の文字と下段の「xCommand」の文字部分それぞれが,独立して自他商品の識別標識として機能し得るものと判断するのが相当である。
そうすると,上段の「MOELLER」の文字部分よりは,「モーラー」の称呼を生じ,特定の意味合いを有さない造語と理解されるものである。そして,下段の「xCommand」の文字部分は,「x」の文字部分が前述のとおりやや図案化されているものの,「x」という欧文字を判読することが困難なほどまでに図案化されているものとまではいい得ず,「x」という欧文字を理解,認識できるものである。
また,構成中の「Command」の文字は,一般的に「命じる,命令」などの意(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」小学館発行)であり,本願指定商品と関連ある辞典などにおいては,「コマンド commmand 1.コンピュータに仕事をさせるための命令のこと.キーボーとやマウスで画面のメニューやアイコンを選んで,プログラムを制御する.2.指令.3.目標値.」(「最新エレクトロニクス用語辞典」第1版 電波新聞社発行 159頁),「しれい 指令 commmand 装置を動作させるための命令またはその信号」,「せっていち 設定値 command・set point プロセス制御の目標値.」(「新版電気用語辞典」コロナ社発行 356頁,411頁)などの意味を有する語であり,本願商標の指定商品との関係よりみれば,その業界において広く使用される語といい得るものであるから,その指定商品に使用された場合に強い識別力を発揮する語であるということはできない。さらに,本願商標構成中の「x」と「Command」の文字部分は,別掲のとおり視覚上一体的なものと看取されるものであり,殊更,「Command」の文字部分を抽出分離して認識しなければならない特段の事情も見いだせないから,本願商標に接する需要者,取引者は,その下段を構成する全体をもって,独特の態様からなる商標として印象,記憶されるものとみるのが相当である。したがって,本願商標の下段の文字部分よりは,その構成の文字に相応して「エックスコマンド」の称呼のみが生じ,一種の造語と理解されるものというべきである。
そうとすると,本願商標よりは,構成文字全体に相応して,「モーラーエックスコマンド」の称呼の他に,上段の文字部分から「モーラー」の称呼,また,下段の文字部分相応して,「エックスコマンド」の称呼を生ずるものである。
他方,引用商標1は,前記2のとおりの構成からなり,「コマンド」の片仮名文字部分より,「コマンド」の称呼が生じ,「命令。指令。」などの観念を生ずるものであり,引用商標2は,「COMMANDO」の欧文字からなるものであるから,その文字に相応して「コマンドー」の称呼,「特殊部隊」などの観念を理解させるものである。
そこで,本願商標と引用商標1及び2とを比較するに,前述のとおり,本願商標よりは,「モーラーエックスコマンド」,「モーラー」,「エックスコマンド」の称呼を生じるものであるから,引用商標1及び2から生じる「コマンド」及び「コマンドー」の称呼とは構成音及び音数が明らかに相違するから,区別されるものである。
また,外観についても,本願商標と引用商標1及び2は,別掲及び前記2のとおりであるから,十分区別できるものであり,観念については,引用商標1は,「命令,指令」などの意味,引用商標2は「特殊部隊」などの意味を有し、それぞれ成語と認められるから,特定の観念を有しない本願商標とは比較することができない。
したがって,本願商標と引用商標1及び2とは,外観,称呼及び観念において類似するものとはいえないから,本願商標は,これを商標法第4条第1項第11号に該当するものとして拒絶することはできない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標


審決日 2008-12-03 
出願番号 商願2007-13773(T2007-13773) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X09)
T 1 8・ 263- WY (X09)
T 1 8・ 261- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 浅野 真由美早川 文宏 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 清川 恵子
末武 久佳
商標の称呼 ムーラーエックスコマンド、メラーエックスコマンド、モエラーエックスコマンド、モーラーエックスコマンド、ムーラーコマンド、メラーコマンド、モエラーコマンド、モーラーコマンド、ムーラー、メラー、モエラー、モーラー、エックスコマンド、コマンド 
代理人 加藤 義明 
代理人 山崎 和香子 
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 

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