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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X08 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X08 |
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管理番号 | 1189083 |
審判番号 | 不服2008-18259 |
総通号数 | 109 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-01-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2008-07-17 |
確定日 | 2008-12-11 |
事件の表示 | 商願2007-89573拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「古流」の文字を標準文字で表してなり、第8類「はさみ類,ほうちょう類」を指定商品として、平成19年8月17日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同20年4月3日付け及び当審における同20年9月19日付け手続補正書により、最終的に、第8類「料理包丁」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『昔から伝わる方式、古い流儀』の意を表し、また、江戸時代から伝わる華道の一派が使用する生花鋏の形状を指称する語として使用されている「古流」の文字を標準文字を用いて表すものであるから、これをその補正後の本願に係る指定商品である『ほうちょう類』に使用する場合、『はさみ類』とは商品流通の場を同じくする場合の多い商品であるから、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、「古流」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、 「古風(古来)の流儀。」(株式会社三省堂発行「新明解国語辞典」第六版)、「○1古い流儀。○2生花の流儀の一つ。○3華道の一派。」(○の中に算用数字を配してなる。株式会社岩波書店発行「広辞苑」第六版)の意味を有することから、「古流」の文字が「華道の一派」を指称するものとはいえるが、該「古流」の文字自体が直ちに特定の商品の品質や形状を表すとまではいえない。そして、「華道」などの生け花に用いられる華道用鋏は、「室町時代に始まった池坊、江戸中期からの古流が大きな潮流となり、約三千におよぶ大小の流派ごとに使われる刃物も様々である。」(小野商工会議所ホームページ はさみ・・剪定鋏の頁参照。http://www.onocci.or.jp/occi/trad/kanamono/hasami/hasami2.html)ことから、各流派によって使用する鋏が異なる実情にあるといえる。一方、大きな輪状で指を入れやすい柄の特徴を有する華道鋏は、一般には、「生花鋏・古流」、「古流タイプ」、「花鋏古流つる手」、「手打ち古流型花ばさみ」のように、「古流」の文字それ自体というよりは、「古流タイプ」や「古流型」のように他の語と結合して使用されている実情にあるといえることから、はさみ一般において「古流」の文字が常に商品の品質等を直接あるいは具体的に表示するものとして、一般の取引者、需要者に理解されているとは認めがたいものである。 また、当審において、職権をもって調査するも、「古流」の文字が、補正後の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表すものとして、取引上普通に使用されていると認め得るに足る事実も見いだせない。 そうとすれば、本願商標をその補正後の指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2008-11-20 |
出願番号 | 商願2007-89573(T2007-89573) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(X08)
T 1 8・ 13- WY (X08) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 薩摩 純一 |
特許庁審判長 |
石田 清 |
特許庁審判官 |
末武 久佳 木村 一弘 |
商標の称呼 | コリュー |
代理人 | 廣瀬 光司 |