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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z29 |
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管理番号 | 1189054 |
審判番号 | 取消2008-300402 |
総通号数 | 109 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-01-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2008-04-01 |
確定日 | 2008-11-17 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4396487号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4396487号商標(以下「本件商標」という。)は、「HIKARI」の欧文字及び「ヒカリ」の片仮名文字を上下二段に表してなり、平成11年3月1日に登録出願、第29類「食肉,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),加工野菜及び加工果実,冷凍果実,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,食用たんぱく」、 第30類「コーヒー及びココア,茶,調味料(みそ及び化学調味料を除く。),香辛料,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,アーモンドペースト,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」及び第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、同12年6月30日に設定登録され、その後、異議申立があった結果、第29類「食肉,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),マーガリン,食用たんぱく」及び第30類「食用グルテン」についての商標登録が取り消され、その商標権は現に有効に存続しているものである。 また、本件審判の請求の登録日は、平成20年4月18日である。 第2 請求人の主張の要点 請求人は、「本件商標の指定商品中『第29類 カレー・シチュー又はスープのもと』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由として、本件商標の指定商品中「第29類 カレー・シチュー又はスープのもと」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。 第3 被請求人の答弁の要点 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 本件商標は本件審判請求の予告登録日(平成20年4月16日)以前において本件指定商品中の「カレー・シチュー又はスープのもと」について通常使用権者である光食品株式会社によって使用されている。 2 この点につき乙第1号証ないし乙第4号証をもって立証する。 (1)乙第1号証 光食品株式会社のHPにおける会社案内と題する頁(http://www2.neweb.ne.jp/wd/hikari/) 該頁に示されるとおり、徳島市南田宮3丁目4-25に所在する光食品株式会社は、商標権者が昭和21年(1946年)4月に個人商店として創業したものである。昭和26年(1951年)4月に株式会社に組織を改めた際、商標権者は初代代表取締役に就任し、平成11年(1999年)6月には取締役会長に就任しており、現在に至っている。商標権者は該光食品株式会社に本件商標を使用許諾しているものである。 (2)乙第2号証 光食品株式会社のHPにおける商品紹介と題する頁及びリーフレット 乙第2号証の1は光食品株式会社のホームぺ-ジにおける商品紹介と題する頁(http://www2.neweb.ne.jp/wd/hikari/framepage-syouhinichiran.html)であるが、該頁の左に表示されている商品一覧「スープ」の項目に「チキンコンソメ」の記載があり、リンクが貼られている。リンク先には「スープ」と題する頁があり、「チキンコンソメ」の欄には「チキン」と「コンソメ」の二段書き表示を楕円形の赤地背景に白色で表し、その上に社標マークと「HIKARI」を赤色で表した商品写真が掲載されている。 乙第2号証の2は商品のリーフレットであるが、「果汁」「飲料」のタイトルが記載された面の左下に「光食品株式会社」と記載し、裏面の「スープ」のタイトルの商品名欄に「チキンコンソメ」と表記され、上記商品写真が掲載されている。 したがって、乙第2号証から光食品株式会社が商品チキンコンソメスープについて商標「HIKARI」を使用していることは明らかである。 (3)乙第3号証 自然食品専門店くるみやのホームページ (http://www.rakuten.co.jp/kurumiya/656761/656767/656893/680698/) 該頁はインターネットによる通信販売を行っているものであるが、「ヒカリチキンコンソメ・液体タイプ 10gx8袋」と記載された欄に上記と同一の商品写真が掲載されており、「メーカー:光食品 販売元:ムソー」と記載されている。 すなわち、光食品株式会社の製造・販売に係る商標「HIKARI」を付した商品「チキンコンソメスープ」がムソーを通じて自然食品専門店くるみやの通信販売サイトで販売されていることを示すものである。 (4)乙第4号証 証明書 同証明書は通常使用権者である光食品株式会社の製造・販売に係る商標「HIKARI」を付した商品「チキンコンソメスープ」が株式会社ムソーに販売・納品された事実を証明するものである。 すなわち、証明書添付の平成18年3月7日付売掛票において「品名」欄に記載の「チキンコンソメ(10g×8P)×30」は、添付写真に示される光食品株式会社の製造・販売に係る商標「HIKARI」を使用したチキンコンソメスープであり、証明書はこの取引事実を証明するものである。 添付写真における商品パッケージの背面側には商品の名称として「チキンコンソメスープ」と記載されている。 3 ところで本件商標は上段に欧文字で「HIKARI」と表し、下段に片仮名で「ヒカリ」と表してなる商標であるのに対し、使用商標は欧文字の「HIKARI」を使用している。本件商標の片仮名の「ヒカリ」は欧文字の「HIKARI」から生じる自然的称呼を表音表記したものであるから、このような場合においては欧文字「HIKARI」の単独使用の場合であっても、社会通念上において登録商標と同一性の範囲内における使用と認められるものである。つまり、使用商標「HIKARI」は本件商標の使用と認められるものである。 4 上記商品「チキンコンソメスープ」が本件指定商品「カレー・シチュー又はスープのもと」の範疇に属する「コンソメスープ、チキンを使用したスープのもと、即席スープ」に該当することは明白であり、結局、本件商標「HIKARI/ヒカリ」は商品「カレー・シチュー又はスープのもと」について商品流通市場において使用されていたことは明白である。 5 よって本件商標は、本件審判請求の予告登録日前3年以内の間において通常使用権者によって商品「カレー・シチュー又はスープのもと」に使用されていたことは明らかであり、不使用であるとする審判請求人の主張は何等理由がない。 6 結論 上述のとおり、本件商標は本件審判請求の予告登録日前3年以内の間において通常使用権者によって使用されていたことは明白であるから、不使用を理由に取消されるべき根拠はないというべきである。 第4 請求人の弁駁 請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。 第5 当審の判断 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 1 乙第4号証は、ムソー株式会社が本件商標の使用を証明した証明書と認められ、これに添付されている光食品株式会社が平成18年3月7日付けで作成したムソー株式会社宛の売掛票には、「チキンコンソメ(10g×8P)×30」及び「3月9日必着のこと」等と記載されている。 同じく乙第4号証には、商品「チキンコンソメスープ」の写しが添付されており、該商品の表面には本件商標と社会通念上同一と認められる商標を確認することができる。また、該商品の表面には販売者として光食品株式会社の名称及び住所等を確認することができる。 2 乙第1号証によれば、光食品株式会社は、商標権者が昭和21年(1946年)4月に個人商店として創業したものであり、昭和26年(1951年)4月に株式会社に組織を改めた際、商標権者は初代代表取締役に就任し、平成11年(1999年)6月には取締役会長に就任しており、現在に至っている。 そうとすれば、商標権者が光食品株式会社に本件商標の使用を許諾しているものとしても何ら不自然なことではないから、光食品株式会社は、本件商標の通常使用権者と推認できる。 3 まとめ 乙第1号証及び乙第4号証によれば、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、通常使用権者が指定商品中「スープのもと」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものと認めることができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2008-09-18 |
結審通知日 | 2008-09-25 |
審決日 | 2008-10-07 |
出願番号 | 商願平11-18155 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(Z29)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 谷村 浩幸、山内 周二 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
杉山 和江 平澤 芳行 |
登録日 | 2000-06-30 |
登録番号 | 商標登録第4396487号(T4396487) |
商標の称呼 | ヒカリ |
代理人 | 稗苗 秀三 |
代理人 | 大塚 明博 |
代理人 | 大島 泰甫 |
代理人 | 後藤 誠司 |