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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200813097 審決 商標
不服200815736 審決 商標
不服200729157 審決 商標
不服200729160 審決 商標
不服20053451 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y30
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 登録しない Y30
管理番号 1186091 
審判番号 不服2007-26779 
総通号数 107 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-10-01 
確定日 2008-09-29 
事件の表示 商願2006- 51968拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ラーメン缶」の文字を標準文字で書してなり、第30類「調理済みの即席ラーメン」を指定商品として、平成18年6月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『ラーメン缶』の文字を表してなるところ、その構成中の『ラーメン』の文字は商品名であって、『缶』の文字は、容器の意味を有する『缶詰』の略語として一般に使用されている語と認められることから、本願商標全体からは、『調理済みのラーメン入りの缶詰、缶に入っているラーメン』程の意味合いを理解させる止まり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。また、使用にかかる商標と出願にかかる商標とは、構成態様が相違し、さらに各甲号証をもってしても、自他商品の識別標識としての機能を有するとは認められないから、同法第3条第2項の要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成20年3月11日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 職権証拠調べに対する請求人の意見(要点)
本願商標「ラーメン缶」の語は、造語であって、本願商標に接する取引者、需要者が、「調理済みの即席ラーメンの缶詰」若しくは「缶に入った調理済み即席ラーメン」であると認識するに止まるとは直ちには言えず、指定商品「調理済みの即席ラーメン」との関係において識別力を発揮し得る商標であり、商標法第3条第1項第3号によって拒絶されるべき商標ではない。
また、本願商標は、商標法第3条第2項の適用により登録を受けてしかるべきである。

5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
商標法第3条第1項第3号の判断に際しては、「商標法3条1項3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである。」(最高裁昭和53年(行ツ)第129号 昭和54年4月10日判決言渡)と判示されているところである。
これを踏まえて、本願についてみるに、本願商標は、前記1のとおり、「ラーメン缶」の文字を標準文字により普通に書してなるところ、その構成中の「ラーメン」の文字は、「(中国語から) 中国風に仕立てた汁そば。小麦粉に鶏卵・塩・かんすい・水を入れてよく練り、そばのようにしたものを茹ゆで、スープに入れたもの。支那そば。中華そば。」(「広辞苑第五版」)等の意味を有し、本願指定商品「調理済み即席ラーメン」との関係においては、普通名称を表したものと認められる。
また、「缶」の文字は、「1湯沸しの器。『汽缶・薬缶やかん』、2(英語 can の音訳字) 金属製の円筒状の容器。『缶詰・ドラム缶』」(「広辞苑第五版」)等の意味を有するものである。
そして、食品の缶詰を表す際には、「○○(食品の名称)」に「缶」の文字を結合して、「○○缶」のように用いられる場合があることは、先の証拠調べ通知書で示したほか、以下のとおりである。
(ア)「[キーパーソン]『ハイスキー食品工業』社長 菱谷龍二さん51=香川」の見出しのもと、「◆こんにゃく加工品、世界へ」、「新ブランド『マンナンミール』にはめんタイプのほか、フルーツ、サラダなどもそろえ、缶詰タイプの『うどん缶』も近く販売を始める。」との記事(2007.10.17 読売新聞大阪朝刊 32頁)
(イ)「アキバ経済新聞」のウェブサイト(2007-11-15)において、「おでん缶の天狗缶詰、新商品は『スープ&パスタ缶』-12月発売」の見出しのもと、缶詰の画像と共に、「おでん缶の製造などを行う天狗缶詰(愛知県名古屋市)は12月中旬、チチブデンキ(千代田区外神田3)などで『スープ&パスタ缶』の販売を開始する。同商品はスープパスタを缶に詰めたもの。」との記載(http://akiba.keizai.biz/headline/709/)。
(ウ)「伊勢志摩経済新聞」のウェブサイト(2008-02-18)において、缶詰の画像と共に、「志摩の水産加工業者、志摩産の『伊勢エビ入りカレー缶』を発売」の見出しのもと、「1931年創業の水産物の加工、鮮魚の販売などを手がける広安商店(志摩市阿児町志島、TEL 0599-45-2023)は今年1月から、志摩でとれた伊勢エビを殻ごと入れたカレー缶の販売を始めた。」との記事(http://iseshima.keizai.biz/headline/383/)。
(エ)「沖縄健康食品成分情報センター」のウェブサイトにおいて、「こんにゃく麺を使った『沖縄そば缶』新発売」の見出しのもと、缶詰の画像と共に、「沖縄そばが『缶入り』になりました。秋葉原で注目され大ブレイクした『おでん缶』に続き、『ラーメン缶』や『肉じゃが缶』など様々な缶入りメニューが登場していましたが、ついに沖縄料理も仲間入りです。発売するのは、食品の企画・販売を手掛けるライフトラスト(那覇市、與古田清順社長)。2008/7/4に、こんにゃくめんを使用した『沖縄ソーキそば缶』(280g 400円)を発売しました。」との記載(http://awamori-hp.hp1.allin1.jp/page.html?submenuKey=1190963051665&id=1215579906784&mode=view)。
(オ)「盛岡経済新聞」のウェブサイトにおいて、「盛岡のご当地グルメが缶詰に-コンビニ・キオスクで『盛岡冷麺缶』発売」の見出しのもと、缶詰の画像と共に、「JR東日本リテールネット・盛岡支店(盛岡市盛岡駅前北通)は7月17日、『盛岡冷麺缶』を発売した。同品は秋葉原を起点に全国で人気となっているおでん缶やラーメン缶に触発された形で同社が企画したもの。」、「3回の試食を重ね、『とにかく盛岡冷麺の味に近づけた』(同社)という『盛岡冷麺缶』」との記載(http://morioka.keizai.biz/headline/257/)。
さらに、「ラーメン缶」及び「らーめん缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す文字として、広く使用されていることは、先の証拠調べ通知書で示したほかにも、以下の新聞記事及びインターネットによる記載からも窺い知ることができる。
(カ)「ASC2(2はローマ数字).JP」のウェブサイトにおいて、「替玉付きの“とんこつ”ラーメン缶がまもなく登場!そのお味は?」(2007年07月18日 23時59分更新)の見出しのもと、2種類の缶詰の画像と共に、「秋葉原のラーメン缶といえば、おでん缶と並ぶ定番土産となったといっても過言ではないが、そのブームの立役者ともいうべきチチブ電機に“博多とんこつ味”のラーメン缶「博多ラーメン缶 とんこつ」がサンプル入荷した。」、「ラーメン缶初の“替玉缶”システム採用の“博多とんこつ味”ラーメン缶がチチブ電機にて8月3日から販売予定」との記載(http://ascii.jp/elem/000/000/051/51306/)。
(キ)「『はかた寿賀や』、つまみに『ラーメン缶』(ショッピングがいどガイド)」の見出しのもと、多数の缶詰の写真と共に、「独自に開発した『ラーメン缶』が話題を呼んでいる『はかた寿賀や』(福岡市博多区御供所町4?3、写真)。カクテルバー経営の傍ら『お酒をより楽しめるおつまみを』と商品開発事業を始めて3年目。薫製メンタイをスタートに昨夏、ラーメン缶(3種、368円)を、この4月にはぞうすい缶(3種)を発売した。3年間保存が利き備蓄にも便利という。」との記事(2008/05/10, 日本経済新聞 地方経済面 (西部特集), 34ページ)。
(ク)「Yahoo!ショッピング」のウェブサイトにおいて、缶詰めの画像と共に、「缶入りのラーメンがついに完成!3年保存ラーメン缶みそラーメン24缶セット」との記載(http://store.shopping.yahoo.co.jp/ring-g/32992404.html)。
(ケ)「ECナビ」のウェブサイトにおいて、「3年保存 ラーメン缶とんこつラーメン 6缶セット」の見出しのもと、缶詰の画像と共に「ヘルシーでコシのあるコンニャク麺を使用したとんこつ味のラーメン缶!3 年間の長期保存が可能ですので、非常食に最適です!」との記載
(http://kakaku.ecnavi.jp/item_info/20774969760376.html)。
(コ)「株式会社ハドソン」のウェブサイトにおいて、「ラーメン缶・おでん缶4個セット」の見出しのもと、4種類の缶詰の画像と共に、「こんにゃく麺がヘルシーな『北海道ラーメン缶みそ味』『北海道ラーメン缶塩味』、味が染みた具沢山の『函館おでん缶(牛すじ入)』『函館おでん缶(たこ入)』をまとめてお楽しみいただけます。」との記載(http://donhoku.jp/cart/item?iid=2114)。
(サ)「セブン・イレブンネット」のウェブサイトにおいて、「モック 缶でらーめんはじめました。函館・塩らーめん 3個」の見出しのもと、缶詰の画像と共に、「塩味のラーメン缶です。美味しいラーメンを、いつでもどこでも手軽に楽しめたら、そんな期待に応える話題のらーめん缶です。」との記載(
http://www.711net.jp/product/n/a01a16/g/407015000000000/p/9380223)。
してみれば、前記実情よりして、本願商標「ラーメン缶」の文字より、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」程の意味合いが看取され、これを、その指定商品「調理済み即席ラーメン」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「調理済み即席ラーメンの缶詰」又は「缶に入った調理済み即席ラーメン」であると容易に理解し、単に、商品の形状、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標にすぎないものと認識、把握するにとどまるというべきであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
なお、請求人は、「本願商標は造語であることから、識別力を十二分に発揮し得る商標である。」旨主張するが、仮に、「ラーメン缶」の語が造語であるとしても、それを構成する各単語の語義及び市場における取引きの実情から、前記意味合いを有する複合語として理解される以上、商品の品質を表したものと認識されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、請求人の主張は採用できない。
そして、このような標章は、指定商品との関係において、当該商品の品質等を表示するために、取引において必要適切な表示として何人も使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないというべきである。
また、請求人は、「証拠調べ通知書における新聞記事及びインターネットの情報から、『ラーメン缶』及び『らーめん缶』の文字が、『ラーメンの缶詰』又は『缶に入ったラーメン』を表す語として『広く使用されている実情』を伺い知ることはできない。」旨主張し、その理由として、掲載新聞社数がわずかであること、また、インターネットによる検索結果がわずかであることを挙げ、そして、新聞社が実験的調査として行った新聞広告の効果に関する調査結果を引用している。
しかしながら、商標が、広く使用されているか否かは、新聞における掲載期間、発行新聞社数、インターネットによる検索結果件数及び製造販売業者の数などによって、一律に判断されるものではなく、本願商標と指定商品との関係、同業他社による使用の状況及び取引の実情等を総合的に判断して決せられるべきものである。
そうすると、「ラーメン缶」及び「らーめん缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す語として広く使用されていることは、証拠調べ通知書及び前記新聞記事及びインターネットによる記載からも明らかであるから、これをもって、前記各文字が前記意味合いをもって広く使用されている実情を窺い知ることができるといい得るものである。
なお、新聞社による調査結果は、20歳以上の男女300人を対象に、5日間に亘り、50素材の新聞広告による効果を、3択方式で回答するインターネット調査であるが、証拠調べ通知書及び前記新聞記事による「ラーメン缶」又は「らーめん缶」の文字に関する記事は、新聞広告ではなく、新聞記事本文であるから、広告についての該調査結果は参考とならない。
ところで、仮に、「ラーメン缶」及び「らーめん缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す語として、「広く使用されている」とはいい得ないとしても、「商標法3条1項3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである。」(東京高裁平成12年(行ケ)第76号 平成12年9月4日判決言渡)とも、判示されているところであるから、いずれにしても請求人の主張は採用できない。
さらに、請求人は、「『査定後』に発行された新聞記事までも引用して識別力の欠如を指摘する。」、「本件事案においては、真摯に商標登録出願行為を行った本件出願人が、研究開発努力の結晶たる新商品を市場に出し、マスメディアを通じた広告宣伝活動を経て周知性の獲得を図ってきた。しかし、類似商標を使用した後発便乗業者のコピー商品の存在により先行投下資本の回収が困難な状況にある現状は、本件出願人の『商標が保護されず』、商標の使用する本件出願人の『業務上の信用の維持を図ることを困難とさせ』、結果『産業の発達に寄与させん』ことを強いられ、類似商標を付した数々のコピー商品の出現により『需要者の利益が大きく損なわれている』ものであり、先の査定及び同通知書による判断は、法目的にももとると言わざるを得ない。」とも主張している。
しかしながら、請求人が提供する「調理済みのラーメン」が、その商品開発、販売に関する事業計画や宣伝活動に、相当の注意を払ってきたこと及び請求人が類似する商品の存在に苦慮しているところであるとしても、そのことが、商標法第3条第1項第3号の商標に該当するか否かの判断に影響を及ぼすものではなく、本願商標「ラーメン缶」の文字を、その指定商品「調理済みのラーメン」に使用しても、商品の形状、品質を表したにすぎず、自他商品の識別標識として認識し得ないものであること、前記認定のとおりである。
そして、同号の適用にあたっては、請求人も自認するとおり、査定時又は審決時と解するのが相当であるから、拒絶査定後の新聞記事を引用して、本願商標についての同号該当性を判断したとしても、商標法の目的にもとるとはいえない。
よって、請求人のいずれの主張も採用することができない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第3条第2項に該当するとの主張について
請求人は、本願商標は、商標法第3条第2項に該当すると主張し、原審及び当審において、手続補足書を甲第1号証ないし甲第87号証(枝番含む。)を提出しているので、同項の適用について検討する。
商標法第3条第2項の判断に際しては、「商標法第3条第2項の要件を具備するためには,使用商標は,出願商標と同一であることを要し,出願商標と類似のもの(例えば、文字商標において書体が異なるもの)を含まないと解すべきである。なぜなら,同条項は,本来的には自他商品識別力がなく,特定人の独占にもなじまない商標について,特定の商品に使用された結果として自他商品識別力を有するに至ったことを理由に商標登録を認める例外的規定であり,実際に商品に使用された範囲を超えて商標登録を認めるのは妥当ではないからである。そして,登録により発生する権利が全国的に及ぶ更新可能な独占権であることをも考慮すると,同条項は,厳格に解釈し適用されるべきものである。」(知財高裁平成18年(行ケ)第10054号 平成18年6月12日判決言渡)と判示されているところである。
そこで、これを踏まえて本願についてみると、請求人の提出に係る資料中、甲第1号証ないし甲第3号証、甲第5号証、甲第7号証、甲第9号証、甲第11号証、甲第13号証、甲第15号証ないし甲第19号証、甲第30号証ないし甲第33号証、甲第35号証、甲第37号証ないし甲第43号証、甲第45号証、甲第49号証,甲第51号証、甲第53号証、甲第54号証、甲第57号証、甲第59号証、甲第63号証、甲第73号証、甲第76号証ないし甲第81号証、甲第84号証ないし甲第87号証(枝番を含む。)は、テレビ番組、新聞、雑誌、インターネット上のウェブサイト等で紹介された請求人の提供に係る「調理済み即席ラーメンの缶詰」に関する放送内容や、記事である。
また、当該商品の表面には、図形と共に、「札幌らーめん缶醤油味」、「札幌らーめん缶味噌味」、「札幌らーめん缶冷やし麺」のいずれかの文字が表されているものである。
そして、当該商品に使用されている前記商標は、いずれも図形と共に、右側に「札幌」の文字を配し、その左側にやや大きく「らーめ」の文字を配し、そして、「札幌」の文字と、「らーめ」の文字との中程下方に、「ん缶」の文字を配し、各文字とも同色の色彩を施した縦書きの平仮名と漢字を配した構成よりなるものである。
さらに、商品の種類によって、「らーめ」の文字の下に小さく「醤油味」、「味噌味」、「冷やし麺」のいずれかの文字が書されており、請求人提出の甲第76号証及び甲第77号証(いずれも現物)と同一の態様よりなるものである。
また、請求人も、実際に商品に使用している商標は、装飾文字で書された甲第76号証と同様の態様よりなるものと、平成19年6月15日付け提出の上申書において自認している。
そうすると、「ラーメン缶」と横書きで一連に書した片仮名と漢字よりなる本願商標と、請求人が実際に商品に使用している前記態様よりなる商標とは、その構成及び態様を大きく異にするものであるから、出願された商標と使用している商標とは、同一とはいえず、商標法第3条第2項の要件である、出願商標と使用商標の同一性は認められない。
なお、請求人は、「証拠調べ通知書において、『ラーメン缶』及びこれに類似する『らーめん缶』としてその使用状況につき新聞掲載記事やインターネットでの事例を列挙したことから、本件出願人は甲号証に示された商標『らーめん缶』についても出願商標の使用と見て判断されているものと考え、これらをもってすれば本件商標は商標法第3条2項の適用を受けて登録を受けてしかるべきものである。」旨、主張している。
しかしながら、同法第3条第2項に該当するには、出願商標と使用商標の同一性が必要であって、それには、例えば、文字商標において書体が異なるなどの類似のもを含まないとされ、さらに、同条項は、厳格に解釈し適用されなければならないことは、前記判示のとおりである。
また、請求人が提出した全証拠を仔細に検討しても、本願商標「ラーメン缶」の文字が、その指定商品「調理済みの即席ラーメン」に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識するに至ったものと認め得るに足る証左は見あたらない。
してみれば、本願商標が使用により自他商品識別力を獲得したとする請求人の主張は採用することはできない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当し、かつ、同法第3条第2項の要件を具備しないものであるから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲
証拠調べ通知の内容
第1 「ラーメン缶」及び「らーめん缶」の文字に関して行った職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められる。
1 「ラーメン」及び「缶」の語の有する意味。
(1)「ラーメン」
「(中国語から) 中国風に仕立てた汁そば。小麦粉に鶏卵・塩・かんすい・水を入れてよく練り、そばのようにしたものを茹ゆで、スープに入れたもの。支那そば。中華そば。」との記載(広辞苑第五版)。
(2)「缶」
「1湯沸しの器。『汽缶・薬缶やかん』、2(英語 can の音訳字) 金属製の円筒状の容器。『缶詰・ドラム缶』」との記載(広辞苑第五版)。
2 食品の缶詰を表す場合、食品の名称に「缶」の文字を結合して、「○○缶」のように表している事例(なお、下線部は当審によるもの)。
(1)「ニチロ名古屋支社、全国へ八丁味噌煮『いわし』・『さば』缶詰を新発売」の見出しのもと、「脂ののったサバと良質なイワシに、三年熟成の八丁味噌ベースのたれで仕立てた深いコクとまろやかな味わいの味噌煮に仕上げた。『いわし缶』は、荷姿六×三〇×二、固形量七〇g、内容総量一〇〇g、標準小売価格一七〇円。『さば缶』は、荷姿六×二四×二、固形料一四〇g、内容総量一九〇g、標準小売価格一八〇円。」との記事(2001.12.21、日本食糧新聞)。
(2)「社団法人日本缶詰協会」のウエブサイトにおいて、「資料」の項目中「缶詰Q&A」における「品質」中に、「かに缶」、「さけ缶」、「みかん缶」、「たけのこ缶」、「もも缶」、「あさり水煮缶」、「うずら卵水煮缶」、「パイン缶」との記載(http://www.jca-can.or.jp/qanda/qa_index.htm)。
3 本願商標を構成する「ラーメン缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す文字として、新聞記事に掲載されている事実(なお、下線部は当審によるもの)。
(1)「福岡県/超速コバラ=缶詰の博多ラーメン/Bana-Tenトレンディズム」の見出しのもと、「博多の屋台の味を、いつでもどこでも楽しめたら。そんな期待に応えてくれる商品が、8月8日、天神2丁目の岩田屋本館地下1階食品売り場にお目見えする。その名は『博多とんこつラーメン缶』。そう、ラーメンの缶詰なのだ。缶のまま湯せんするか、別の容器に移して電子レンジで温めるだけで食べられるラーメン缶。」との記事(2007.07.17、西日本新聞朝刊21頁)、「ライトアップ」の欄に、「☆…博多の屋台の味そのままの豚骨ラーメンを缶詰にした『ラーメン缶』を、福岡市博多区の飲食店『サンボア』(管博史社長)が八月から売り出す。缶から出して温めるだけで食べることができ、めんをお代わりする博多ラーメンならではの『替え玉』が入った『替玉缶』も付いている。」との記事(2007.07.28、東京新聞夕刊11頁)、「【十字路】博多の屋台の味そのままの『ラーメン缶』福岡空港などで販売」の見出しのもと、「◇…博多の屋台の味そのままのラーメンを缶詰にした『ラーメン缶』が8月から福岡空港などで売り出される。めんをお代わりする博多ラーメンならではの『替玉缶』も付いている。◇…販売するのは福岡市の飲食店『サンボア』。替玉缶にはカツオだしも入っており、めんと一緒にスープに入れると違う味を楽しめる。」との記事(2007.07.28、産経新聞大阪夕刊11頁)、「博多屋台の味、缶詰に 替え玉付きラーメン発売」の見出しのもと、「博多の屋台の味そのままの豚骨ラーメンを缶詰にした『ラーメン缶』を、福岡市博多区の飲食店『サンボア』(管博史(すが・ひろふみ)社長)が八月から売り出す。缶から出して温めるだけで食べることができ、めんをお代わりする博多ラーメンならではの『替え玉』が入った『替玉缶』も付いている。」との記事(2007.07.28、共同通信)、「雑記帳:博多の屋台のとんこつラーメンの味を缶詰で手軽に…」の見出しのもと、「◇博多の屋台のとんこつラーメンの味を缶詰で手軽に楽しんでもらおうと『博多ラーメン缶』(367円)が8日、福岡市の百貨店『岩田屋』にお目見えした。」との記事(2007.08.09、毎日新聞西部朝刊25頁)、「缶入り『博多ラーメン』発売 替え玉もあります」の見出しのもと、「福岡市の食品店『はかた寿賀(すが)や』が、『博多とんこつラーメン缶』を発売した。お湯を入れるカップラーメンと違い、あらかじめスープも入っており、湯せんするか、中身を出して温める。替え玉缶セットもあり、めんのおかわりと、薄くなったスープの味をととのえる『かえし』も付く。」との記事(2007.08.11、朝日新聞西部朝刊9頁)、「Pinと=トンコツ参入人気ダントツ 秋葉原発『ラーメン缶』博多土産帰省客に好評 天神で販売」の見出しのもと、「『オタク文化の聖地』東京・秋葉原から人気に火が付いた『ラーメン缶』に今月、新顔の『博多とんこつラーメン缶』が登場。先行販売している福岡市・天神の岩田屋で、お盆の帰省客らの博多土産として、人気を集めている。同市博多区の食品店『サンボア はかた寿賀(すが)や』と、岩田屋が開発。豚骨ラーメンの本場・博多から『屋台の味』を缶に詰めて発信している。『ラーメン缶』は缶の中にめんとスープ、具材が入っている食品。(略)今月一日の発売以来、岩田屋では一日三百-四百個の売れ行き。お盆の帰省客が、土産としてまとめ買いしていくことも多い。『ラーメン缶戦争』の最激戦区、秋葉原の家電店でも一番人気になっているという。」との記事(2007.08.16、西日本新聞夕刊1頁)、「博多屋台の味、缶詰に『替え玉めん』付きも 福岡県 麺」の見出しのもと、「博多の屋台の味そのままの豚骨ラーメンを缶詰にした『ラーメン缶』を、福岡市博多区の飲食店『サンボア』(管博史社長)が売り出した。缶から出して温めるだけで食べることができ、めんをお代わりする博多ラーメンならではの『替え玉』が入った『替玉缶』も付いている。(略)替玉缶にはカツオだしも入っており、めんと一緒にスープに入れると違う味を楽しめる。」との記事(2007.09.03、熊本日日新聞朝刊)。
(2)「天狗缶詰、『ラーメン缶』3品新発売 人気市場に応える」の見出しのもと、「【中部】『おでん缶』ブームの立役者である天狗缶詰(株)(名古屋市中区、052・300・5555)は8月から新たに『ラーメン缶』3品を発売する。『ラーメン缶』が市場に出始めた頃から客先から強い開発要望があり、それに応えたもの。新たに登場するのはとんこつ醤油味の『中華そば』、ユズ風味の『冷やし麺』、『カレーうどん』の3品。(略)『おでん缶』でブームを創り出した天狗缶詰の参入によって、このところ人気が高まりつつある『ラーメン缶』がさらにヒートアップしそうだ。」との記事(2007.07.30、日本食糧新聞)、「中部夏期特集:地元メーカートップに聞く=天狗缶詰・伊藤嘉彦社長」の見出しのもと、「一昨年は小天狗ブランドの『おでん缶』が大ヒットした。一時ほどの爆発力はないが、今でも安定的な人気を得ている。二匹目のドジョウを狙うわけではないが、お客さまからの強い要望に応え、8月に『ラーメン缶』を新発売した。他社のモノマネでは申し訳ないので、コンニャク麺からこだわった『中華そば』『冷めん』『カレーうどん』を新発売した。『中華そば』『冷めん』には当社ならではのこだわりで『うずら卵』を入れた。」との記事(2007.08.28、日本食糧新聞)、「[モノがたり]天狗缶詰(株)(名古屋市) こてんぐ おでん/若者に手軽さ受け」の見出しのもと、「東京・秋葉原の新名物『おでん缶』。温かいおでんを自動販売機で買える便利さで、電気街に来る若者たちの人気を集める。いまでは、メーカー数社がさまざまな種類を販売するほど。その元祖は愛知県の業務用缶詰メーカー・天狗(てんぐ)缶詰の『こてんぐ おでん』だ。ヒットするまで20年間。業務用缶詰しか売ったことがないメーカーの地道な研究があった。(略)おでん缶のヒットは、社員にやる気を与えた。缶詰の持つ可能性を切り開こうと、こんにゃくをめんにした『ラーメン缶』も売り出した。」との記事(2007.09.24、日本農業新聞5頁)、「天狗缶詰、『パスタ缶』3品発売 女性層の開拓目指す」との見出しのもと、「『おでん缶』ブームの立役者である天狗缶詰(株)(名古屋市中区、052・300・5555)は8月に新発売した『ラーメン缶』に続き、12月中旬から『パスタ缶』3品を新発売した。『おでん缶』『ラーメン缶』とも男性層がメーンだったが『パスタ缶』では女性層の開拓を目指す。(略)『おでん缶』はひところのブームは去ったが秋葉原名物として定着、『ラーメン缶』も発売2ヵ月で48万缶を売るなど順調な滑り出し。」との記事(2007.12.17、日本食糧新聞)。
(3)「ラーメン缶:アキバ発、お湯いらず伸びない 全国で人気」の見出しのもと、「◇原料は『こんにゃく』 一昨年、東京・秋葉原でブームになったおでんの缶詰『おでん缶』に続き『ラーメン缶』が次々と登場している。アキバの自動販売機を中心に繰り広げられてきた『珍缶商戦』だが、今夏は全国を舞台に再燃しそうだ。(略)おでん缶で実績のある老舗缶詰メーカー『天狗缶詰』(名古屋市)も今月に入り、『冷やし麺』『中華そば』『カレーうどん』(各300円)の3種類を相次ぎ発売。全国に自販機を設置。各地のコンビニエンスストアでも購入可能だ。くん製明太子(めんたいこ)販売で有名な『はかた寿賀(すが)や』(福岡市)もとんこつ味の『博多ラーメン缶』(300円)で参戦し、アキバの自販機で火花を散らす。さらに、本体2缶に『替え玉』2缶を添えた『おかもちセット』(税込み1155円)も用意。福岡市のデパートや駅に置き、贈答品市場への進出も狙う。(略)おでん缶にラーメン缶。非常食としても注目され始めた。メーカーには全国の自治体から『備蓄用にほしい』との問い合わせが相次いでおり、人気はしばらく続きそうだ。」との記事(2007.08.16、毎日新聞東京夕刊11頁)。
(4)「はやってます:缶詰バー 1人1500円で十分、地方の珍味も /大阪」の見出しのもと、「おでん缶やラーメン缶などユニークな缶詰がちょっとしたブーム。最近では、缶詰をさかなに酒を飲む「缶詰バー」が全国に続々登場し、人気を集めている。」との記事(2007.09.22、毎日新聞、地方版/大阪25頁)。
(5)「ギョーザ缶大作戦『宇都宮新名物に』市民ら開発中 中身は具だけ /栃木県」との見出しのもと、「若者を中心に人気を呼んだおでん缶、ラーメン缶に続けとばかりに、宇都宮市の市民グループなどが『ギョーザ缶』づくりに取り組んでいる。(略)近年、自動販売機で買えるおでんやラーメンの缶詰が東京・秋葉原を中心にヒット。手軽さや物珍しさが人気を呼んで全国各地で売り出されている。」との記事(2007.11.01、朝日新聞 東京地方版/栃木31頁)
(6)「東京・のっテケテケ(5)=地下旅行で秋葉原へ-闇を通り、色とりどりの街」の見出しのもと、「【ぽけっとメモ】より取り見取りの秋葉原ファストフードの中で、話題の逸品がラーメンの缶詰。チチブ電機の自動販売機では江戸風ラーメン缶(300円)が人気。コンニャクめんに鶏がらのしょうゆスープで、チャーシューとメンマなど。土産にも便利。」との記事(2008.02.14、静岡新聞夕刊6頁)
(7)「新缶覚 今度は雑炊 福岡市の食品店、3月発売 『ブームから定番へ』」の見出しのもと、「昨年夏に『博多とんこつラーメン缶』のヒットを飛ばした福岡市博多区の食品店『サンボアはかた寿賀(すが)や』が、三月に新商品の『雑炊缶』を発売する。ラーメン缶に続く第二のヒットを狙うが、同店は『今回は話題先行ではなく、定番を目指す』と意気込む。缶詰食品の“新顔”は、食卓に定着できるか-。(略)缶詰食品ブームは、東京・秋葉原のパソコン店『チチブデンキ』が、自動販売機で販売していた『おでん缶』が、二〇〇五年に大ブレークしたことから始まった。(略)〇七年には、数社が競って『ラーメン缶』を発売。『うどん缶』『パスタ缶』も登場した。チチブデンキの小菅英臣会長は『取扱商品は十八種類に増え、自販機で年間約五千万円の売り上げ』と話す。」との記事(2008.02.16、西日本新聞夕刊10頁)
4 本願商標を構成する「ラーメン缶」の文字と類似する「らーめん缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す文字として、新聞記事に掲載されている事実(なお、下線部は当審によるもの)。
(1)「[生活探検隊]缶詰、今や“主役級” おでん、らーめん、カレーうどん…=愛知」の見出しのもと、「缶詰大手『ニチロ』(東京)によると、日本で缶詰食品の大量生産が始まったのは約100年前のことだそうです。すっかり庶民の食卓の脇役として定着した缶詰が今、にわかに“主役級”の脚光を浴びるようになってきました。おでん缶、らーめん缶、カレーうどん缶……。次々に登場する珍しい缶詰が人気を集め、『缶詰バー』も登場しています。(河村武志)
◆“元祖”は名古屋発 東京・秋葉原で人気のおでん缶。その“元祖”とも言える商品を製造販売しているのが『天狗缶詰』(本社・名古屋市中区)です。(略)◆カレーうどん缶も 同社は8月、新たにらーめん缶、カレーうどん缶を発売しました。らーめん缶は『冷やし』『中華そば』の2種類があり、こんにゃく麺(めん)を使用。冷やしのスープは鶏ガラと昆布鰹(がつお)を使った深みのある味です。また、カレーうどんは和風のカツオだしで深みを出し、スープにとろみを加えた逸品です。自販機や店頭販売などで順調に売れており、計72万個という初期の売り上げ目標を9月中に突破する勢いです。」との記事(2007.08.26、読売新聞中部朝刊26頁) 、「中部新春特集:地元メーカートップに聞く=天狗缶詰・伊藤嘉彦社長」の見出しのもと、「○…『おでん缶』は急減を予想していたが秋葉原名物として根強い人気があり、『おでん缶』の落ち込みを『らーめん缶』で補う予定が逆にプラスとなった。昨年末には女性をターゲットにした商品として『パスタ缶』を発売した。今後も業務用に軸足を据えつつ、バラエティー缶も充実させていきたい。」との記事(2008.01.24、日本食糧新聞)、「天狗缶詰、らーめん缶シリーズに『スパイシーカレーうどん』新登場」の見出しのもと、「天狗缶詰(株)(名古屋市中区、052・300・5555)は昨年8月に発売した『らーめん缶』シリーズの『カレーうどん』が好評のため、第2弾としてスパイスを効かせた辛口タイプの『スパイシーカレーうどん』を3月に新発売する。(略)12月中旬に発売した『パスタ缶(完熟トマト、ボンゴレ・ビアンコ、ホワイトクリーム)』は、ブーム後も『おでん缶』の予想を上回る需要で製造が間に合わず、東京地区限定の販売となっていたが、2月下旬から全国展開が可能となる見込み。」との記事(2008.02.18、日本食糧新聞)。
5 本願商標を構成する「ラーメン缶」の文字及びこれに類似する「らーめん缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す文字として、インターネット上において使用されている事例(なお、下線部は当審によるもの)。
(1)「株式会社ファミマ・ドット・コム ファミマ・フードパーク」のウエブサイトにおいて、「ラーメン缶 3種セット」の見出しのもと、3種類の缶詰のイメージと共に、「★本場九州ラーメンの味★ご当地の美味しさをそのまま缶に詰め込みました。ヘルシーな蒟蒻麺だからのびる事がなく、いつでもコシのあるつるつるの食感が楽しめます。災害時の非常食、キャンプ等のアウトドアに最適です。
『九州もん 鹿児島風 黒豚横丁しょうゆラーメン』本格派のしょうゆスープと特性チャーシューが、本場、鹿児島の味わいを思い出させます。
『九州もん博多風 屋台の味 とんこつラーメン』本格派のとんこつスープと特製チャーシューが、屋台の味わいを思い出させます。
『九州もん 熊本風 火の国うまかみそラーメン』本格派のみそスープと特製チャーシューが、本場、火の国熊本の味わいを思い出させます。」
との記載(http://famima.foodpark.jp/user/ItemDetail/detail/_from_/ListProducts/list/_from_/ItemDetail/prdlist/sc_100301/sp_01/prd_0311000516/sku_0311000516/jsp_pf/svid=1.html)。
(2)「楽天市場」のウエブサイトにおいて、「北海道 函館『函館らーめん缶 拉麺』《塩味》ほたて入り1ケース24入り」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「缶を開ければラーメン一丁!手間いらずで出来たての味!(^^)!新開発したヘルシーな蒟蒻麺が、のびずにいつまでも美味しい『ラーメン缶』誕生させました。あっさり旨塩スープです」との記載(http://item.rakuten.co.jp/kitanomori/gohan23/)。
(3)「【楽天市場】ラーメン缶詰:あなたのふるさとユアーハイマート」のウエブサイトにおいて、「ラーメン缶詰・中華そば×12缶セット」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「12缶まとめて、お買得で?す。TV雑誌で話題の『ラーメン缶』発売致しました。『らーめん缶 中華そば(あっさりとんこつ醤油味) 280g』は、新発想の麺類(非常食)缶詰です。」との記載(http://www.rakuten.co.jp/heimat/301008/1823001/1822920/#1417366)。
(4)「【楽天市場】ラーメン缶詰:あなたのふるさとユアーハイマート」のウエブサイトにおいて、「ラーメン缶詰・冷やし麺×12缶セット」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「12缶まとめてお買得です。TV雑誌で話題の『ラーメン缶』発売致しました。『らーめん缶 冷やし麺(ほんのりゆず風味) 280g』は、新発想の麺類(非常食)缶詰です。」との記載(http://www.rakuten.co.jp/heimat/301008/1823001/1823012/#1417373)。
(5)「有限会社サンボア」のウエブサイトにおいて、「2008年4月より特定検診制度が実施されます。メタボリック対策のこんにゃく商品のご紹介です」の見出しのもと、「博多とんこつラーメン缶」「大江戸ラーメン缶」と紹介されている缶詰のイメージと共に、「・ラーメン缶:雑穀こんにゃく麺を使用することで、より本物のラーメンに近い食感をだすことに成功しました.麺の断面を十字にすることで、伸びずにスープがよく絡みます。またスープは、冷えても油が固まらないように工夫しています。」との記載(http://hakatasugaya.com/sinseihin/kankikaku01.htm)。
(6)「アイティメディア株式会社」のウエブサイトにおいて、「【あなたは知っていますか?!只今人気急上昇の話題のアイテム!】缶でらーめんはじめました 豚骨4缶+しお2缶セット」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「今ちまたで話題になっているらーめん缶、ご存知ですか?なんと、缶の中に、豚骨としおのおいしい?ラーメンが入っていて、湯煎するだけで開けたらすぐに食べられちゃいます。」との記載(http://select.itmedia.co.jp/shop/goods/goods.aspx?goods=14212)。
(7)「あみあみ 楽天市場店」のウエブサイトにおいて、「おとなのおやつ ハバネロ極辛ラーメン缶 10倍《予約商品05月発売》」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「辛さにこだわった激辛ラーメン缶!辛い食べ物に自信がある人への挑戦状!!あなたはどの辛さまで耐えられるかな?水なしで食べるのはつらいかも…。」との記載(http://item.rakuten.co.jp/amiami/toy-ipn-0153/)。
(8)「あみあみ 楽天市場店」のウエブサイトにおいて、「おとなのおやつ ハバネロ極辛ラーメン缶 20倍《予約商品05月発売》」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「辛さにこだわった激辛ラーメン缶!辛い食べ物に自信がある人への挑戦状!!あなたはどの辛さまで耐えられるかな?水なしで食べるのはつらいかも…。」との記載(http://item.rakuten.co.jp/amiami/toy-ipn-0154/)。
(9)「あみあみ 楽天市場店」のウエブサイトにおいて、「おとなのおやつ ハバネロ極辛ラーメン缶 30倍《予約商品05月発売》」の見出しのもと、缶詰のイメージと共に、「辛さにこだわった激辛ラーメン缶!辛い食べ物に自信がある人への挑戦状!!あなたはどの辛さまで耐えられるかな?水なしで食べるのはつらいかも…。」との記載(http://item.rakuten.co.jp/amiami/toy-ipn-0155/)。

第2 以上の事実よりすれば、本願商標は、「ラーメン缶」と標準文字で書してなるところ、その構成中の「ラーメン」の文字は、「中国風に仕立てた汁そば」の意味を有し、本願指定商品「調理済み即席ラーメン」との関係において、普通名称を表したものであって、また、「缶」の文字は「金属製の円筒状の容器、缶詰」等の意味を有し、加えて、食品の缶詰を表す際には、「食品の名称」と結合して、「○○缶」のように用いられる場合があるといい得るものである。
そして、「ラーメン缶」及び「らーめん缶」の文字が、「ラーメンの缶詰」又は「缶に入ったラーメン」を表す語として、広く使用されている実情を窺い知ることができるものである。
してみれば、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「調理済み即席ラーメンの缶詰」又は「缶に入った調理済み即席ラーメン」であると認識するに止まるというべきであるから、本願商標は、単に、商品の品質を表示してなるにすぎないものというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するといわざるを得ない。



審理終結日 2008-08-07 
結審通知日 2008-08-08 
審決日 2008-08-19 
出願番号 商願2006-51968(T2006-51968) 
審決分類 T 1 8・ 17- Z (Y30)
T 1 8・ 13- Z (Y30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 達夫大橋 信彦 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 岩崎 安子
鈴木 修
商標の称呼 ラーメンカン 
代理人 中井 信宏 

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