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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y14 審判 全部申立て 登録を維持 Y14 審判 全部申立て 登録を維持 Y14 審判 全部申立て 登録を維持 Y14 審判 全部申立て 登録を維持 Y14 |
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管理番号 | 1184599 |
異議申立番号 | 異議2007-900527 |
総通号数 | 106 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-10-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-11-16 |
確定日 | 2008-09-08 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5072263号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5072263号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5072263号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成19年1月16日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年7月2日に登録査定、同年8月24日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由(要旨) 1 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)ないし(3)のとおりであって、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第2304713号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和62年9月11日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年4月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらにその後、同13年8月8日に第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。 (2)登録第2521980号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成2年3月7日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年3月31日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらにその後、同15年6月18日に第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。 (3)登録第4774173号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成15年8月8日に登録出願、第14類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同16年5月28日に設定登録されたものである。 以上の(1)ないし(3)の登録商標を一括していうときは、「引用各商標」という。 2 理由の要点 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、左右に広げた翼を直線をもって幾何図形的に描いた図形商標であり、図形商標である引用商標2並びに引用商標1及び引用商標3の図形部分(以下「引用図形商標」という。)も左右に広げた翼を直線をもって幾何図形的に描いた図形商標であり、相互に同様の外観をしているのであるから、特に時と場所を異にする離隔的観察のもとでは誤認・混同を生じるおそれがある外観上類似の商標である。 また、本件商標からは「翼」又は「ウイング」の観念を生じるところ、引用図形商標の観念も「翼」又は「ウイング」であって、同一の観念を有する商標である。 称呼については、本件商標からは「ウイング・マーク」との称呼が生じるところ、引用各商標からも「ウイング・マーク」との称呼が生じるので、称呼上同一の商標である。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第15号について 仮に、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当しないとしても、引用図形商標は、申立人の商品を示す図形商標として日本国内だけでなく世界中に知られており、周知になり、著名となるに至っている以上、引用各商標とは極めて相紛らわしく酷似する本件商標を付した商品は、出所について混乱を招来し、本件商標の商標権者にとって「他人」である申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第19号について また、引用図形商標は、申立人の商品を示す商標として日本国内だけでなく世界中に知られており、周知になり、著名となるに至っており、本件商標は、引用各商標と極めて相紛らわしく酷似していることからして、本件商標の商標権者は不正の目的(申立人の商品の評判に無断で便乗して不正の利益を得る目的など)をもっているので、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。 (4)以上述べたように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。 第3 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号について 本件商標と引用各商標は、別掲(1)ないし(4)のとおりの構成よりなるものである。 そして、別掲(1)のとおりの構成よりなる本件商標は、中央部に鋭角な太字の「V」の字を逆さにしたような線を配し、該逆さの鋭角な「V」の字状の線の中央部を横切る線を基点として左右に上下二段に分けた切れ込みが多数ある丸みのある翼状の幾何図形を配した構成からなるものである。 他方、引用各商標は、別掲(2)ないし(4)のとおりの構成よりなるところ、これらの引用図形商標は、中央部に上下に横線とその横線を交叉させた斜線が描かれているやや縦長四角形を配し、該やや縦長四角形を基点として左右に切れ込みが3本ある一体的で直線的な翼状の幾何図形を配した構成からなるものである。 そこで、本件商標と引用図形商標とを比較するに、両者は、いずれも翼をモチーフにした構成からなるものであるとしても、その描出方法を著しく異にし、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものであるから、これを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものというべきであり、特定の称呼、観念を生ずることはないものとみるのが相当である。 してみれば、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。 2 商標法第4条第1項第15号について 申立人の提出に係る甲第9号証ないし甲第15号証よりすると、引用各商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「時計」等を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたと認められるものである。 しかしながら、本件商標と引用各商標とは、前記1のとおり、十分に区別し得る非類似の商標であり、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、申立人の引用各商標を想起、連想させるものではないというのが相当であるから、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。 3 商標法第4条第1項第19号について 本件商標は、前記1の認定のとおり、引用各商標とは十分に区別し得る非類似の商標であり、申立人の業務に係る商品に使用する本件商標の出所表示機能を希釈化させたり又はその名声を毀損させるなど不正の目的をもって登録出願されたとはいえないものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。 4 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (1)本件商標 登録第5072263号商標 (2)引用商標1 登録第2304713号商標 (3)引用商標2 登録第2521980号商標 (4)引用商標3 登録第4774173号商標 |
異議決定日 | 2008-08-19 |
出願番号 | 商願2007-2199(T2007-2199) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(Y14)
T 1 651・ 263- Y (Y14) T 1 651・ 261- Y (Y14) T 1 651・ 271- Y (Y14) T 1 651・ 222- Y (Y14) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 平澤 芳行、岩谷 禎枝 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
前山 るり子 末武 久佳 |
登録日 | 2007-08-24 |
登録番号 | 商標登録第5072263号(T5072263) |
権利者 | ヴォルマックス リミテッド |
商標の称呼 | エイ |
代理人 | 吉村 仁 |
代理人 | 特許業務法人大貫小竹国際特許事務所 |
代理人 | 吉村 悟 |