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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y03
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y03
管理番号 1184484 
審判番号 不服2007-3364 
総通号数 106 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-10-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-02-02 
確定日 2008-09-22 
事件の表示 商願2003- 45205拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「premier」の文字と「プレミア」の文字とを二段に横書きしてなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年6月2日に登録出願され、その後、指定商品については、原審において同16年1月28日付け手続補正書により、第3類「せっけん類,化粧品」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、下記の(a)ないし(d)に示した商標である。
(a)登録第1793225号商標(以下「引用A商標」という。)は、「プルミエ」の文字と「PREMIER」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和54年11月27日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年7月29日に設定登録され、その後、2回に亘り商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成17年6月8日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする書換登録がされたものである。

(b)登録第2513784号商標(以下「引用B商標」という。)は、「PREMIUM」の文字を横書きしてなり、昭和59年1月9日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成16年9月29日に第3類「ペット用シャンプー」とする書換登録がされたものである。

(c)登録第2513785号商標(以下「引用C商標」という。)は、「プレミアム」の文字を横書きしてなり、昭和59年1月9日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成16年9月29日に第3類「ペット用シャンプー」とする書換登録がされたものである。

(d)登録第2722896号商標(以下「引用D商標」という。)は、「プレミアム」の文字と「PREMIUM」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和63年12月28日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年8月29日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成19年7月18日に第3類「香料類,化粧品,歯磨き」とする書換登録がされたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、引用A商標と「最初の」の観念を共通にする類似の商標であり、また、引用B商標ないし引用D商標とは称呼において類似する商標であって、引用A商標ないし引用D商標に係る指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断
(1)本願商標と引用A商標との類否について
引用A商標は、上記2のとおり「プルミエ」「PREMIER」の文字を書してなるところ、構成全体としてフランス語を表したものと認められるとしても、我が国におけるフランス語の普及度を勘案すれば、これより直ちに特定の観念を生ずるものとはいい得ないものである。
したがって、引用A商標は、「最初の」の観念を生ずるとし、その上で、本願商標と引用A商標とが観念上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとした原査定は、妥当なものではない。

(2)本願商標と引用B商標ないし引用D商標との類否について
本願商標は、上記1のとおり「premier」「プレミア」の文字を書してなるところ、構成文字中、上段の「premier」の文字部分は「第一の、最初の」等の意味を有する英語であり、また、下段の「プレミア」の文字部分は上段の「premier」の文字部分の読みを表したものといい得るものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字中の「premier」の文字部分に相応して「第一の、最初の」の観念を生ずるものであり、また、「プレミア」の文字部分に相応して「プレミア」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用B商標ないし引用D商標は、上記2のとおりの構成よりなるところ、いずれも「割増金、賞」等の意味を有する英語「PREMIUM」、若しくは「PREMIUM」に由来する外来語「プレミアム」の文字、あるいはこれら両語よりなるから、それらの構成文字に相応して「割増金、賞」の観念を生ずると認められるものであり、また、それらの構成文字に相応していずれも「プレミアム」の称呼を生ずると認められる。
そこで、本願商標より生ずる「プレミア」の称呼と引用B商標ないし引用D商標より生ずる「プレミアム」の称呼とを比較するに、両称呼は、語尾音において「ム」の有無の差異を有するものであるから、この差異が短い音構成よりなる両称呼の全体に及ぼす影響は大きく、両称呼を一連に称呼した場合においても語調、語感を異にし、聴き誤るおそれはないものといわなければならない。
また、本願商標と引用B商標ないし引用D商標とは、それぞれの構成に照らし、外観において十分区別し得るものであり、観念においても、それぞれ上記したとおりの観念を生ずるものであるから、区別し得るものである。
他に、本願商標と引用B商標ないし引用D商標とが、類似するものとすべき理由は見いだせない。
してみれば、本願商標と引用B商標ないし引用D商標とは、その観念、称呼及び外観のいずれよりみて、十分に区別し得る非類似の商標である。

(3)むすび
したがって、本願商標と引用A商標ないし引用D商標とは、非類似の商標であるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消を免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2008-09-05 
出願番号 商願2003-45205(T2003-45205) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (Y03)
T 1 8・ 262- WY (Y03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 健司酒井 福造 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 佐藤 達夫
小川 きみえ
商標の称呼 プレミア、プルミエ 
代理人 小谷 悦司 
代理人 川瀬 幹夫 

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