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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y0305060809101416182021242528414344
管理番号 1182805 
異議申立番号 異議2007-900554 
総通号数 105 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-09-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-12-10 
確定日 2008-07-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第5076009号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5076009号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5076009号商標(以下「本件商標」という。)は、「ネクストステージ」の片仮名文字と「NextStage」の欧文字とを二段横書きしてなり、平成18年10月26日に登録出願され、第3類、第5類、第6類、第8類、第9類、第10類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第28類、第41類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年9月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由(要旨)
商標「NEXT」(以下「引用商標」という。)は、申立人のハウスマークであって、1981年に設立されたイギリス国の法人である申立人が、商品「被服、靴、アクセサリー」等について継続して使用しており、遅くとも本件商標の出願日である平成18年10月26日当時においては、引用商標は、需要者間において、申立人の製造、販売に係る商品を表彰するものとして周知・著名性を獲得しているものである。
現在ではイギリス国内に380以上の店舗を構え、海外にも約80の店舗を有しており、イギリスで最大のチェーン店の1つであって、1989年には「NEXT Asia」を香港に開設し、その後もアジア圏において店舗を増やしており、我が国においては、都内、仙台、福島、川崎、横浜、静岡、京都、大阪、広島、高松、福岡等に21店舗を有している。なお、申立人グループの総収入は、2003年が約4,400億円、2004年が約5,000億円、2005年が約5,800億円、2006年が約6,200億円、2007年が6,600億円であって、このような状況下、本件商標がその指定商品に使用されれば、需要者・取引者をして、引用商標との間で出所の混同を生じさせるおそれが存するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

第3 当審の判断
本件商標は、「ネクストステージ」の片仮名文字と「NextStage」の欧文字よりなるところ、片仮名文字は同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、また、欧文字は同じ書体、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ネクストステージ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、構成中の「Next」「ネクスト」の文字は「次の」等の意味を、「Stage」「ステージ」の文字は「段階」等の意味を、それぞれ有する英語及び外来語として一般に知られていることから、全体として「次の段階」の意味合いを容易に想起し得るものであって、かつ、その構成中の「Next」「ネクスト」の文字部分が独立して把握、認識されるような特段の事由は見出せないから、該構成文字全体でもって一体不可分のものと看取し、認識されるものとみるのが自然である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ネクストステージ」の一連の称呼と「次の段階」の観念を生ずるものといえる。
これに対し、引用商標は、「NEXT」の欧文字からなるものであるから、該文字に相応して「ネクスト」(次の)の称呼及び観念を生ずるものである。
そこで、本件商標と引用商標より生ずる称呼について比較すると、両者は、「ステージ」の音の有無という明確な差異を有することから、相紛れるおそれはない。
さらに、観念においては、「次の段階」の観念が生じる本件商標と「次の」の観念が生じる引用商標とは十分に識別できものであり、また、外観においてもそれぞれの構成から相紛れるおそれがないものというべきである。
そうすると、本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない類似しない商標であって、互いに別異の商標とみるのが相当である。
次に、申立人は、1981年にイギリス国において設立して以来、引用商標を「被服、靴、アクセサリー」等について使用し、遅くとも本件商標の出願日当時においては、引用商標は、需要者間において周知・著名性を獲得している旨主張し証拠を提出している。
しかしながら、申立人の提出した証拠によれば、申立人は引用商標を被服等に使用していることが認められるものの、我が国において頒布されたとする商品のカタログ(甲第4号証、甲第5号証)や雑誌の広告(甲第6号証、第7号証)が、いずれも頒布又は広告の期間、数量(回数)、地域等が明らかではない上に、国内における商品の販売量等も示されていないから、提出された証拠によっては、引用商標が、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る「被服」等を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認めることができない。むしろ、本件商標に接する取引者・需要者は、その構成中の「Next」の文字を申立人の引用商標として想起するものというよりは、「次の」等の意味を有する知られた英単語として理解するのが一般的と認められる。
そして、本件商標と引用商標が、商標において別異のものであることは前記のとおりであるから、本件商標をその指定商品について使用した場合に、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を直ちに連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2008-07-08 
出願番号 商願2006-99771(T2006-99771) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y0305060809101416182021242528414344)
最終処分 維持  
前審関与審査官 門倉 武則 
特許庁審判長 伊藤 三男
特許庁審判官 岩崎 良子
酒井 福造
登録日 2007-09-07 
登録番号 商標登録第5076009号(T5076009) 
権利者 キリンヤクルトネクストステージ株式会社
商標の称呼 ネクストステージ、ネクスト、ステージ 
代理人 幡 茂良 
代理人 石川 義雄 
代理人 藤森 裕司 
代理人 飯島 紳行 
代理人 橋本 良樹 
代理人 小出 俊實 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 木村 純平 

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