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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X25 審判 全部申立て 登録を維持 X25 |
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管理番号 | 1181311 |
異議申立番号 | 異議2007-900511 |
総通号数 | 104 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-08-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-11-05 |
確定日 | 2008-07-05 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5068572号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5068572号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5068572号商標(以下「本件商標」という。)は、「MERDE 76」の文字を標準文字で書してなり、平成19年2月27日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年8月3日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する商標は、以下のとおりであり、(2)ないし(4)に示す登録商標の商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)別掲(1)のとおりの構成よりなる商標(以下「引用商標1」という。)。 (2)登録第4520527号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成11年9月10日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年11月9日に設定登録されたものである。 (3)登録第4570686号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成11年9月10日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年5月24日に設定登録されたものである。 (4)登録第4764345号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成13年11月26日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年4月16日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由の要点 (1)商標法第4条第1項第15号について 引用商標1は、永年、商品「ガソリン」及び「被服」について使用され、本件商標の登録出願時には、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものである。 したがって、本件商標をその指定商品について使用すれば、需要者をして、引用商標1との間で出所の混同を生じさせるおそれがある。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、引用商標2ないし4と「76」を共通にする類似する商標であり、また、その指定商品も引用商標2ないし4に係る指定商品と同一又は類似のものである。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第15号について ア 引用商標1の著名性について 甲第3号証ないし甲第15号証によれば、申立人は、ガソリン等石油製品の製造、販売を主たる業務とする米国の法人であり、引用商標1は、申立人の取扱いに係るガソリンについて使用されていること、「76グッズ」と称されるジャケット、シャツ、あるいは、主としてオートバイ乗車時に着用されるナイロン製ポンチョ・レインスーツ・ハンドルカバー・ネックウォーマー・ジャケット・手袋、その他子供服、ライター、キーチェーン、ステッカー等にも引用商標1が使用され、これら「76グッズ」が我が国において通信販売されていることが認められる。 しかしながら、上記証拠において、被服に関し、本件商標の登録出願前に広告がされたと明確に確認し得る証拠は、甲第4号証(Lightning 2004 NOVEMBER VOL.127)のみである。そして、甲第9号証は、本件商標の登録出願後に発行された刊行物であり、その他被服に関する広告である甲第5号証及び甲第10号証ないし甲第12号証については、いずれもカタログの発行日又はウェブサイト上の掲載日(プリントアウトされた日付は、いずれも本件商標の登録出願後である。)が不明であり、本件商標の登録出願前に、これらの広告が頒布又は電磁的方法により提供したものであるか明確に確認することができない。さらに、甲第16号証は、上記「76グッズ」と称されるライセンス商品全般が含まれているものと認められ、被服に限定された売上高等であるとは認められない。 そうすると、上記証拠をもってしては、引用商標1が申立人の業務に係る商品「被服」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、その需要者の間に広く認識されていたものとは到底認めることができない。 イ 本件商標について 本件商標は、前記のとおり、「MERDE 76」の文字を書してなるものであるところ、その構成中、前半部に位置する「MERDE」の文字部分は、我が国においては馴染みのない語といえるから、需要者に造語を表したと理解されるというのが相当である。これに対し、本件商標中の「76」の文字部分は、2桁の数字よりなるものであり、このような2桁の数字よりなる標章は、被服等を取り扱う業界をはじめ、各種商品の分野において、商品の種別、色別記号、規格等を表示するための記号、符号として、普通に採択され、使用されている実情にあることは周知の事実である。 そうすると、本件商標は、その構成中、造語を表したと理解される「MERDE」の文字部分に強い自他商品の識別力があるといえるのに対し、「76」の文字部分は、自他商品の識別力を有しないか、たとえ自他商品の識別力を有するとしても、極めて弱いものといわなければならない。 したがって、本件商標は、その構成中の「76」の文字部分が独立して、把握、認識されるものではない。 ウ 出所の混同 前記ア及びイによれば、本件商標に接する需要者は、これより引用商標1を想起又は連想することはなく、したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又は申立人と業務上何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。 (2)商標法第4条第1項第11号について 前記(1)イ認定のとおり、本件商標は、その構成中の「76」の文字部分のみが独立して自他商品の識別機能を発揮するものではない。 そうすると、本件商標中の「76」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を有することを前提に、これを分離・抽出して、本件商標と引用商標2ないし4とが類似する商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあり、失当というべきである。他に本件商標と引用商標2ないし4とが類似するとみるべき理由は見出せない。 したがって、本件商標と引用商標2ないし4とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(1) 引用商標1 (色彩について甲第4号証ないし甲第6号証、甲第9号証ないし甲第16号証を参照) 別掲(2) 引用商標2 別掲(3) 引用商標3 別掲(4) 引用商標4 |
異議決定日 | 2008-06-18 |
出願番号 | 商願2007-16596(T2007-16596) |
審決分類 |
T
1
651・
26-
Y
(X25)
T 1 651・ 271- Y (X25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 佐藤 達夫 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
鈴木 修 平澤 芳行 |
登録日 | 2007-08-03 |
登録番号 | 商標登録第5068572号(T5068572) |
権利者 | NEST有限会社 |
商標の称呼 | マーデナナジューロク、メルデナナジューロク、マーデシチロク、メルデシチロク、マーデ、メルデ |
代理人 | 石川 義雄 |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 鈴江 武彦 |