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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y060911 審判 一部申立て 登録を維持 Y060911 |
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管理番号 | 1181293 |
異議申立番号 | 異議2007-900463 |
総通号数 | 104 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-08-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-09-27 |
確定日 | 2008-07-14 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5059250号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5059250号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5059250号商標(以下「本件商標」という。)は、「MAXTHAL」の文字を標準文字で表してなり、平成18年9月21日に登録出願、第6類、第9類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年6月29日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第840889号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Maxtra」の文字を横書きしてなり、第11類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2004年12月8日に国際登録され、我が国において平成17年12月22日に設定登録されたものである。 (2)理由の要旨 (ア)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、「MAXTHAL」の文字よりなるものであるところ、これを単純に「MAX」と「THAL」とに分けて考察すれば、前者が「マクス」、後者が「サル」と発音されることになるが、中間の「ス」音の直後に、これと同行音である「サ」音を発音し難いことから、「サ」音を比較的発音のし易い「タ」音に置き換えて「マクスタル」と称呼される場合もあり得るものである。 他方、引用商標1は、「Maxtra」の文字よりなるものであるから、該文字に照応して「マクストラ」の称呼を生じるものである。 そこで、本件商標の称呼「マクスタル」と引用商標1の称呼「マクストラ」とを比較すると、両者は、その後半において「タル」対「トラ」の差異を有するものであるが、共に前半の「ク」音に顕著なアクセントを置くことに起因して、後半部分は比較的弱く発音されるものである。 然るところ、「タ」音と「ト」音の近似性及び「ル」音と「ラ」音の近似性とも相俟って、両称呼は、その語感・語調において近似したものとなり、時と処を異にして称呼すれば、相紛れるおそれがあるものである。 よって、本件商標は、その先願・先登録に係る引用商標1と類似するものであり、本件商標の指定商品中第9類の「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー」及び第11類の「業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,汚水浄化槽,し尿処理槽,浄水装置,家庭用電熱用品類,家庭用浄水器」が、引用商標1の指定商品と同一又は類似するものである。 したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反する商標として、その登録は取り消されるべきである。 (イ)商標法第4条第1項第15号について 本件商標は、これがその指定商品に使用されると、申立人が商品「家庭用浄水器」について使用し、本件商標の出願日前から需要者間で周知・著名である商標「MAXTRA」(以下「引用商標2」という。)との間で出所の混同を生じるおそれが存するものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反する商標として、その登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当について 本件商標と引用商標1とは、前記1及び2のとおりであって、前者よりは自然に「マクスサル」又は「マクスタル」の称呼を生じるのに対し、後者よりは自然に「マクストラ」の称呼を生ずるものである。 そこで、「マクスサル」又は「マクスタル」と「マクストラ」との各称呼を比較するに、両称呼は、語尾部において「サル」又は「タル」と「トラ」の音の差異を有するものであるから、これらの音の差異が比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼するも、語調・語感を異にし、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。 また、両商標の構成は、さほど長くない文字構成において、後半部において「HAL」と「ra」という差異があるから、外観上、十分に区別し得るものであり、さらに、観念においては、共に造語と認められるから、比較することができない。 してみれば、本件商標と引用商標1とは、称呼、観念、外観のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。 他に、本件商標が引用商標1に類似するとすべき理由は見いだせない。 したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。 (2)商標法第4条第1項第15号該当について 申立人提出の甲第5号証ないし甲第9号証(BRITA Japan株式会社等のウエブサイト)、甲第10号証及び甲第11号証(商品「家庭用浄水器」の使用説明書及びパッケージ)によれば、引用商標2が付された商品「家庭用浄水器」が紹介されていることは認められるが、それらの証拠は、その商品の使用の期間、範囲、規模、宣伝広告の事実等が必ずしも明らかでなく、使用時期等を特定することができないから、該証拠をもって、引用商標2が本件商標の登録出願時に、我が国において需要者の間で広く認識されるに至っていたとまで認めることはできないものである。 そうすると、上記(1)のとおり、本件商標は、引用商標1とは別異の商標であって、引用商標2についても同様に判断し得るものであり、かつ、著名とは認められないことから、本件商標の登録出願時に、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者が引用商標2を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品と誤認することは認め難く、商品の出所について混同するおそれがあったと判断することはできない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。 (3)結語 以上のとおり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものと認められないから、その登録は維持すべきものである。 よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2008-06-24 |
出願番号 | 商願2006-88175(T2006-88175) |
審決分類 |
T
1
652・
26-
Y
(Y060911)
T 1 652・ 271- Y (Y060911) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 飯田 亜紀 |
特許庁審判長 |
石田 清 |
特許庁審判官 |
久我 敬史 小林 由美子 |
登録日 | 2007-06-29 |
登録番号 | 商標登録第5059250号(T5059250) |
権利者 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ |
商標の称呼 | マックスサル、マックスザル |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 石川 義雄 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 森田 順之 |