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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y353637
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y353637
管理番号 1179383 
審判番号 不服2007-20846 
総通号数 103 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-07-26 
確定日 2008-06-24 
事件の表示 商願2006-62485拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ヴィンテージデザイン」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第36類及び第37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成18年7月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『ヴィンテージデザイン』の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中『ヴィンテージ』の文字は『最上級の、古くて価値のある』の意味を有する英語『vintage』の表音と認められることから、これよりは、全体として『最上級の、または、古くて価値のあるデザイン』といった意味合いを想起させるものであり、インターネット検索によると、『ヴィンテージ』の語は、例えば『ヴィンテージマンション』、『ヴィンテージカー』というように使用されている。そうとすると、本願商標をその指定役務中『建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物の鑑定評価,建物の情報の提供,中古自動車の評価,建設工事,建築工事に関する助言』に使用するときには、これに接する取引者、需要者は『古くて価値のあるデザインを施した建物・中古自動車』に関する役務であることを理解するにとどまり、単に役務の質を表わしたものにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『古くて価値のあるデザインを施した建物・中古自動車』に関する役務以外の『建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物の鑑定評価,建物の情報の提供,中古自動車の評価,建設工事,建築工事に関する助言』に使用するときは、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、「ヴィンテージ」が「年代ものの,古くて値うちのある(由緒ある),(同類中で)最も優れた,最上(最高)の」等の意味を有する(小学館プログレッシブ英和中辞典 第3版 1998年1月1日 株式会社小学館発行 2051頁)英語「vintage」の表音と認められ、「デザイン」が「(1)下絵、素描,図案(2)意匠計画。生活に必要な製品を製作するにあたり、その材質・機能および美的造形性などの諸要素と、技術・生産・消費面からの各種の要求を検討・調整する総合的造形計画。」等(広辞苑 第六版 2008年1月11日 株式会社岩波書店発行 1918頁 )の意味を有する語として親しまれているとしても、前記した構成よりなる本願商標は、一連に同じ書体、同じ大きさで視覚上もまとまりよく一体的に表してなるものであり、これより生ずると認められる「ビンテージデザイン」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
しかして、本願商標は、これをその指定役務に使用した場合、原審説示のような意味合いを想起させ、直ちに役務の具体的な質等を表示するものとして理解するとはいい難く、むしろ、その構成文字全体をもって特定の意味を有しない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。
また、当審において職権をもって調査するも、「ヴィンテージデザイン」の文字が本願の指定役務を取り扱う業界において、役務の質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、役務の質等を表示したものと認識させるものではなく、自他役務の出所識別標識としての機能を十分果たし得るものであり、かつ、役務の質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2008-06-10 
出願番号 商願2006-62485(T2006-62485) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (Y353637)
T 1 8・ 13- WY (Y353637)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小松 里美 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 末武 久佳
矢澤 一幸
商標の称呼 ビンテージデザイン、ビンテージ 
代理人 堀 城之 

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