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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y0305 |
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管理番号 | 1179340 |
審判番号 | 不服2007-28080 |
総通号数 | 103 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-07-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-10-12 |
確定日 | 2008-06-27 |
事件の表示 | 商願2006-102227拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、第3類及び第5類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成18年11月2日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における同19年5月30日付け、当審における同年10月12日及び同年12月10日付けの各手続補正書により、最終的に、第3類「せっけん類,化粧品」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(10)のとおりであり、当該商標権は現に有効に存続するものである。 (1)登録第4782571号商標(以下これを「引用A商標」という。)は、「CLE@R」の欧文字を書してなり、平成11年6月8日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」を指定商品として、同16年7月2日に設定登録がされたものである。 (2)登録第638919号の2商標は、「クリア」の片仮名文字を横書きにしてなり、昭和37年6月9日登録出願され、第17類「くつ下およびこれに類似する商品」を指定商品として、同39年3月18日設定登録された登録第638919号商標から分割譲渡により同52年3月14日に分割移転登録され、その後、同59年4月19日、平成6年3月30日、及び同16年1月6日の3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、同16年12月22日に指定商品を第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」とする書換登録がされたものである。 (3)登録第706598号の2商標は、「Clear」の欧文字を書してなり、昭和39年9月9日に登録出願され、第17類「くつ下およびこれに類似する商品」を指定商品として、同41年5月12日に設定登録された登録第706598号商標から分割譲渡により同52年3月14日に分割移転登録され、その後、同61年7月17日、平成8年5月30日、及び同18年4月25日の3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、同19年2月28日に指定商品を第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」とする書換登録がされたものである。 (4)登録第853324号商標は、「クリヤー」の片仮名文字と「CLEAR」の欧文字を上下二段に書してなり、昭和40年6月15日に登録出願され、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、同45年4月15日に設定登録され、その後、同55年9月26日、平成2年5月23日、及び同12年5月16日の3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 (5)登録第1528835号商標は、「CLEAR」の欧文字を書してなり、昭和53年4月25日に登録出願され、第10類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同57年7月30日に設定登録がされ、その後、平成5年9月29日及び同14年2月26日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、更に、同14年6月26日に指定商品を第1類「写真材料」、第5類「医療用腕環」、第9類「理化学機械器具,光学器械器具,写真機械器具,映画機械器具,測定機械器具」、第10類「医療用機械器具」及び第12類「車いす」とする書換登録がされたものである。 (6)登録第1739862号商標は、「クリア」の片仮名文字と「CLEAR」の欧文字を上下二段に書してなり、昭和56年8月7日に登録出願され、第4類「香料類」を指定商品として、同60年1月23日に設定登録がされ、その後、平成7年3月30日、同16年12月28日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、同17年6月1日に指定商品を第3類「植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする書換登録がされたものである。 (7)登録第2645187号商標は、「クリアー」の片仮名文字を書してなり、平成4年3月10日登録出願され、第10類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同6年4月28日に設定登録がされ、その後、同16年1月20日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同年7月14日に指定商品を第1類「写真材料」、第5類「医療用腕環」、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学器械器具」、第10類「医療用機械器具」及び第12類「車いす」とする書換登録がされたものである。 (8)登録第3300552号商標は、「クリヤー」の片仮名文字と「CLEAR」の欧文字を上下二段に横書してなり、平成6年4月19日登録出願され、第21類「化粧用具」を指定商品として、同9年5月2日に設定登録され、その後、同19年4月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 (9)登録第3349657号商標は、「クリアー」の片仮名文字と「CLEAR」の欧文字を上下二段に横書してなり、平成5年6月22日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同9年10月3日に設定登録がされ、その後、指定商品中の「茶,コーヒー及びココア,氷」については、同10年2月9日に一部放棄による商標権の登録の一部抹消がされ、同19年10月9日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 (10)登録第4770390号商標は、「クリアー」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成12年5月15日に登録出願され、第3類「研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,バフ」を指定商品として、同16年5月14日に設定登録されたものである。 (以下(2)ないし(10)をまとめて「引用B商標」という。) 3 当審の判断 本願商標は、別掲に示したとおり「KURIYA」の欧文字を書してなるところ、その構成文字は、その綴りをもって我が国において親しまれた外国語ともいい得ないから、全体として特定の意味を有しない造語と認められるものであり、これより生ずる称呼はローマ字式の読みに倣って「クリヤ」の称呼が生ずるというのが自然である。 他方、引用A商標は、その構成を前記2のとおり「CLE@R」の欧文字を書してなるところ、そのかかる構成からは一般に親しまれた平易な英単語「clear」を基とし、これに商標としての特色をもたせるが如く、その綴り中の「a」の文字をアットマーク記号に代替し、その余の綴りを大文字で表示したものと容易に想起することができるから、引用A商標からは、「クリア」の称呼及び「明るい、はっきりした」などの観念を生ずるものというのが自然である。 そこで、本願商標より生ずる「クリヤ」の称呼と引用A商標より生ずる「クリア」の称呼とを比較すると、両称呼は末尾において「ヤ」(ja)と「ア」(a)の音が相違するばかりでなく、共に3音という短い音構成よりなるものであり、全体の称呼がやや近似したものとして聴取される場合があるとしても、両商標は視覚における印象を異にし、かつ、観念においても相紛れる点は見出せないものであるから、自ずとこれらの違いが称呼に及ぼす影響は大きく、この点を考慮すれば、「クリヤ」の称呼と「クリア」の称呼とをそれぞれ一連に称呼しても、その語感を異にし、十分に聴別し得るものである。 そうとすれば、本願商標と引用A商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、区別することのできる非類似の商標といわなければならない。 また、引用B商標の指定商品は、前記2のとおりであるところ、引用B商標に掲げた各登録商標の指定商品と本願の最終的に補正された指定商品とは、その補正の結果、同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認め得るものである。 してみれば、本願商標と引用B商標とは、商標の類否を判断するまでもなく、指定商品において互いに抵触しないものとなったから、この点についての原査定の拒絶理由は解消した。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 |
審決日 | 2008-06-13 |
出願番号 | 商願2006-102227(T2006-102227) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y0305)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 神田 忠雄 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
前山 るり子 清川 恵子 |
商標の称呼 | クリヤ |
代理人 | 今井 貴子 |
代理人 | 瀧野 秀雄 |
代理人 | 垣内 勇 |
代理人 | 瀧野 文雄 |