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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y30 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y30 |
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管理番号 | 1179226 |
審判番号 | 不服2007-6527 |
総通号数 | 103 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-07-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-03-05 |
確定日 | 2008-05-23 |
事件の表示 | 商願2005- 92183拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ゴコクマイ」、「GOKOKUMAI」及び「五穀米」の文字を3段に書してなり、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,中華ちまき」を指定商品として、平成17年10月3日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成18年6月27日付け提出の手続補正書により、第30類「五穀入りの中華ちまき」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶理由 原査定は、「本願商標は、『ゴコクマイ』『GOKOKUMAI』『五穀米』の文字を3段に書してなるものであるが、構成中の『五穀米』は、米・麦・豆・粟・黍又は稗を指し、日本人が昔から主要穀物としたもので普通の精白米に比べ、現代では不足しがちな各種ビタミン・ミネラル・食物繊維等がたっぷりと含まれた穀物であることから、その上段の文字もこれを欧文字表記したものとその読みを特定したものであることから、これをその指定商品に使用するときは、『五穀米を使用した商品』であることを理解させ、単に商品の品質(原材料)を表示したものと理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審における判断 (1)商標法第4条第1項第16号の該当性について 本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、これをその指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれはなくなったものと認められる。 したがって、原審における拒絶の理由のうち、商標法第4条第1項第16号に該当するとした拒絶の理由は解消した。 (2)商標法第3条第1項第3号の該当性について 本願商標は、前記1のとおり、「ゴコクマイ」「GOKOKUMAI」「五穀米」の文字からなるところ、構成中の下段に書された「五穀米」の文字は、「米・麦・粟・豆・黍又は稗等の五種類の穀物を取り合わせたもの」を意味する語として、広く一般に親しまれた語であり、その上段に書された「ゴコクマイ」及び「GOKOKUMAI」の各文字は、いずれも「五穀米」の語の読みに相当する片仮名文字及びローマ文字を表記したものと認められる。 してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、全体として、単に、前記の意味を有する語である「五穀米」の文字に、その読みを表した片仮名文字及びローマ文字を併記した構成からなるものと理解するにすぎず、格別独創的な表示態様からなるものとは理解し得ず、これよりは「五穀米(米・麦・粟・豆・黍又は稗等の五種類の穀物を取り合わせたもの)」の観念のみを想起し、これ以外の観念は想起し得ないというべきである。 そうとすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、単に「五穀米を原材料として使用した商品」であるという商品の品質(原材料)を表示したものとして理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとしては認識され得ないといわなければならない。 なお、請求人は、本願商標のように、「ゴコクマイ」「GOKOKUMAI」「五穀米」の各文字を3段に書して表したものは、その独特な表示態様から商品の品質(原材料)を認識、理解させるものとは考え難く、実際に第30類の商品を取り扱う業界において商品の品質(原材料)を表示するものとして、取引上普通に使用されている例は存在しない旨主張しているが、本願商標が格別独創的なものではなく自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない表示態様であることは前記のとおりであり、また、「商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(平成12年(行ケ)第76号、東京高裁平成12年9月4日判決言渡参照)」から、たとえ、本願商標のように、「ゴコクマイ」「GOKOKUMAI」「五穀米」の各文字を3段に書して表したものが、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示するものとして使用されている事実が存在しなくとも、本願商標が商品の品質(原材料)を表示するものであるとすることの妨げにはならないものである。 また、請求人は、本願商標と同一の構成からなる商標の登録例及び「五穀」の文字を有する商標の登録例を示して本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かは、当該商標の構成態様と指定商品に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであり、また、その判断時期は査定時又は審決時と解されるものであることからすると、これらの登録例が存在することによって、本願商標が登録されるものであるということにはならない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すべき限りではない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2008-03-03 |
結審通知日 | 2008-03-07 |
審決日 | 2008-04-01 |
出願番号 | 商願2005-92183(T2005-92183) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
Z
(Y30)
T 1 8・ 13- Z (Y30) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 吉田 静子 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
杉山 和江 馬場 秀敏 |
商標の称呼 | ゴコクマイ、ゴコク |
代理人 | 山田 智重 |
代理人 | 山田 勝重 |
代理人 | 山田 博重 |
代理人 | 山田 克巳 |