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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 |
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管理番号 | 1177993 |
異議申立番号 | 異議2007-900434 |
総通号数 | 102 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-06-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-09-10 |
確定日 | 2008-05-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5053211号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5053211号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5053211号商標(以下「本件商標」という。)は、「DIV」の文字を標準文字で書してなり、平成18年9月27日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年6月8日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由の要点 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、以下に示す登録第4583978号商標(以下「引用商標1」という。)と称呼及び外観において類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似の商品である。 引用商標1は、「DIVX」の文字を標準文字で書してなり、平成13年2月28日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年7月5日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 (2)商標法第4条第1項第10号について 本件商標は、申立人の商標として著名な「DivX」の文字よりなる商標(以下「引用商標2」という。)及び別掲のとおりの構成よりなる商標(以下「引用商標3」という。)と称呼及び外観において類似する商標であり、その指定商品も引用商標2及び3が使用される商品と同一又は類似の商品である。 (3)商標法第4条第1項第15号、同第19号及び同第7号について 本件商標は、申立人の商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている引用商標1ないし3と称呼及び外観において類似する商標であるから、本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所の混同を生ずるおそれがある。さらに、本件商標は、申立人の商標の出所表示機能を希釈化させ、その名声を毀損するものであるから、不正の目的をもって使用されるものである。また、本件商標の登録を認めることは、公正な商取引、国際信義に反するものであるから、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある。 (4)むすび したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第19号及び同第7号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記1のとおり、「DIV」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、特定の読みをもって親しまれた語とは認められないから、アルファベット読みにした「ディアイヴイ」の称呼か、あるいは英語風読みにした「ディヴ」の称呼をもって商品の取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。 してみれば、本件商標より生ずる自然の称呼は、「ディアイヴイ」又は「ディヴ」といわなければならない。 これに対して、引用商標1は、前記2(1)のとおり、「DIVX」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもってまとまりよく表されているものであるから、外観上一体不可分の商標を表したものと認識されるものである。また、引用商標1を構成する文字全体は、本件商標と同様に、特定の読みをもって親しまれた語とは認められないから、アルファベット読みにした「ディアイヴイエックス」の称呼か、あるいは、英語風読みにした「ディヴックス」の称呼をもって商品の取引に資される場合が多いとみるのが相当である。 してみれば、引用商標1より生ずる自然の称呼は、「ディアイヴイエックス」又は「ディヴックス」といわなければならない。 そして、本件商標より生ずる「ディアイヴイ」又は「ディヴ」の称呼と引用商標1より生ずる「ディアイヴイエックス」又は「ディヴックス」の称呼は、いずれも構成する音数において大きく相違するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても十分に聞き分けることができるというべきである。 また、本件商標と引用商標1は、末尾において「X」の文字の有無の差異を有するものであるところ、両商標は、いずれも3文字又は4文字といった簡潔なローマ文字よりなるものであるから、上記「X」の文字の有無の差異が両商標の構成全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、これら商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、外観上互いに紛れるおそれはない。 さらに、本件商標と引用商標1は、いずれも特定の観念を有しない造語よりなるものであるから、観念上比較することはできない。 したがって、本件商標と引用商標1は、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 (2)商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第19号及び同第7号について 甲第5号証ないし甲第28号証(枝番を含む。)を総合すると、引用商標2及び3は、構成全体をもって、「ディブエックス」、「ディヴィックス」、「ディビックス」等と称呼され、申立人の業務に係る商品「動画データを圧縮・伸張するコンピュータプログラムを記憶させたソフトウエア及びその装置」等を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前よりその需要者の間に広く認識されていたものと認め得るところである。 しかしながら、引用商標2及び3は、いずれも末尾の「X」の文字部分が強調されるように表され、かつ、該「X」の文字部分に大きな特徴を有する商標といえるものであるから、「X」の文字を有しない本件商標とは、外観においてはいうまでもなく、称呼及び観念おいても、前記(1)において本件商標と引用商標1との類否判断で示したとおり、類似するとみるべき要素は見出し得ない。 したがって、本件商標と引用商標2及び3は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。 そうすると、本件商標に接する需要者が、これより直ちに引用商標1ないし3を想起又は連想するものとみることはできず、本件商標をその指定商品について使用しても、該商品を申立人又は申立人と業務上何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。 さらに、本件商標と引用商標1ないし3とが非類似の商標であることは、前記認定のとおりであるから、本件商標が不正の目的をもって使用するものということもできないし、また、本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念・国際信義に反するものとすべき事実は認められず、かつ、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。 (4)むすび 以上によれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第19号及び同第7号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲「引用商標3」 |
異議決定日 | 2008-04-15 |
出願番号 | 商願2006-89943(T2006-89943) |
審決分類 |
T
1
651・
26-
Y
(Y09)
T 1 651・ 222- Y (Y09) T 1 651・ 25- Y (Y09) T 1 651・ 22- Y (Y09) T 1 651・ 271- Y (Y09) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 安達 輝幸 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
伊藤 三男 岩崎 良子 |
登録日 | 2007-06-08 |
登録番号 | 商標登録第5053211号(T5053211) |
権利者 | 株式会社ウエスト・シー |
商標の称呼 | ダイブ、ディブ、デイアイブイ |
代理人 | 河合 千明 |
代理人 | 大槻 聡 |