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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y0103
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y0103
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y0103
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y0103
管理番号 1177976 
異議申立番号 異議2007-900019 
総通号数 102 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-06-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-01-12 
確定日 2008-04-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第4995504号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4995504号商標の指定商品中第3類「化粧品」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第4995504号商標(以下「本件商標」という。)は、「Macspeed」の欧文字と「マックスピード」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、平成18年1月23日に登録出願、第1類「化学品,製造工程用洗浄剤(家庭用のもの及び医療用のものを除く。),バクテリア調整剤(医療用のもの及び獣医科用のものを除く。),スケール除去剤(家庭用のものを除く。),漂白剤(洗濯用のものを除く。)」及び第3類「殺菌効果を有する洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。)・その他の洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。)及びその他のせっけん類,洗濯用漂白剤,洗濯用柔軟剤,染み抜きベンジン,さび除去剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,つや出し剤,つや出し剤用剥離剤,消臭芳香剤及びその他の香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同年10月13日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人メークアップ アート コスメティックス インコーポレーテッド(以下「申立人」という。)は、本件商標についての取消理由として下記の1ないし16の登録商標を引用している。
1 登録第4028328号商標(以下「引用商標1」という。)は、「M.A.C.」の欧文字を書してなり、、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同9年7月18日に設定登録され、その後、同19年7月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
2 登録第4127857号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成9年11月13日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同10年3月27日に設定登録されたものである。
3 登録第4139137号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成7年11月2日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同10年4月24日に設定登録されたものである。
4 登録第4916333号商標(以下「引用商標4」という。)は、「MAC」の欧文字を書してなり、平成17年3月23日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」及び第44類「美容,理容,美容に関する助言・指導・情報の提供,アロマテラピーの提供」を指定商品及び指定役務として同年12月16日に設定登録されたものである。
5 登録第4025320号商標(以下「引用商標5」という。)は、「エムエーシー」の片仮名文字と「M.A.C.」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同9年7月11日に設定登録され、その後、同19年7月17日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
6 登録第4028329号商標(以下「引用商標6」という。)は、「メークアップ アート」の片仮名文字と「M.A.C.」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同9年7月18日に設定登録され、その後、同19年7月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
7 登録第657580号商標(以下「引用商標7」という。)は、「MAC」の欧文字を書してなり、昭和38年7月15日に登録出願され、第4類「せっけん類」を指定商品として同39年11月6日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成16年11月24日に、第3類「せっけん類」を指定商品とする書換登録がなされたものである。
8 登録第4103131号商標(以下「引用商標8」という。)は、「M・A・C・P・R・O」の欧文字を書してなり、平成8年6月10日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同10年1月16日に設定登録されたものである。
9 登録第4103132号商標(以下「引用商標9」という。)は、「MAC PRO」の欧文字と「マックプロ」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、平成8年6月11日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同10年1月16日に設定登録されたものである。
10 登録第4115813号商標(以下「引用商標10」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成8年8月23日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同10年2月20日に設定登録されたものである。
11 登録第4153107号商標(以下「引用商標11」という。)は、「MAC STUDIO」の欧文字を書してなり、平成8年5月23日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同10年6月5日に設定登録されたものである。
12 登録第4453517号商標(以下「引用商標12」という。)は、「MAC FAST RESPONSE」の欧文字と「マックファーストリスポンス」の片仮名文字を上下二段に書してなり、平成11年12月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同13年2月16日に設定登録されたものである。
13 登録第4458976号商標(以下「引用商標13」という。)は、「MAC TECH」の欧文字と「マックテック」の片仮名文字を上下二段に書してなり、平成12年2月25日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同13年3月9日に設定登録されたものである。
14 登録第4458977号商標(以下「引用商標14」という。)は、「MAC STUDIO TECH」の欧文字と「マックスタジオテック」の片仮名文字を上下二段に書してなり、平成12年2月25日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同13年3月9日に設定登録されたものである。
15 登録第4578528号商標(以下「引用商標15」という。)は、別掲(4)のとおりの構成からなり、平成13年6月27日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同14年6月21日に設定登録されたものである。
16 登録第4578529号商標(以下「引用商標16」という。)は、別掲(5)のとおりの構成からなり、、平成13年6月27日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として同14年6月21日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由(要点)
申立人は、登録異議の申立ての理由を次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第48号証(枝番号を含む)を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成中「Mac」及び「マック」の構成を有するものであるところ、引用商標1ないし引用商標7の著名性を鑑みれば、本件商標からは、当該構成に基づいて「マック」の称呼をも生じる。
一方、引用商標1及ないし引用商標7は、その外観構成、及び著名性の事実から、各々「マック」の称呼をも生じるものである。
したがって、本件商標と引用商標1ないし引用商標7とは、称呼を共通にする類似の商標である。また、本件商標の指定商品と引用商標1ないし引用商標7の指定商品とは、同一または類似である。
2 商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、その構成中「Mac」及び「マック」の構成を有するものであるところ、引用商標1ないし引用商標6の著名性を鑑みれば、本件商標からは、当該構成に基づいて「マック」の称呼をも生じる。
一方、引用商標1及ないし引用商標6は、その外観構成、及び著名性の事実から、各々「マック」の称呼をも生じるものである。
したがって、本件商標と引用商標1ないし引用商標6とは、称呼を共通にする類似の商標である。また、本件商標の指定商品と引用商標1ないし引用商標6の指定商品とは、同一または類似である。
3 商標法第4条第1項第15号について
本件商標の出願時及び査定時において、申立人が権利を保有する引用商標1ないし引用商標6の存在、及びその権利の存在に基づく申立人による継続的な商標使用の事実により、該商標「M.A.C」、「MAC」及び「マック」ならびにこれらのゴロマークは、少なくても指定商品「化粧品 他」において、申立人の業務に係るものとして著名の程度に至るまで取引者・需要者の間に広く認識されていた。さらには、申立人は、該著名商標を構成の一部に含む商標として、引用商標8ないし引用商標16を保有し、使用している。
よって、申立人の著名商標をその構成の一部に含む本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
4 商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、申立人の名称の著名な略称である「Mac」及び「マック」を、その承諾を得ることなく含んでいるものである。
5 むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。

第4 本件商標に対する取消理由(要点)
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録商標は、下記のとおりである(以下、これらの商標をまとめて「引用各商標」という。)。
1.引用商標1は、「M.A.C.」の欧文字を書してなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として平成9年7月18日に設定登録されたものである。
2.引用商標2は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成9年11月13日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として平成10年3月27日に設定登録されたものである。
3.引用商標4は、「MAC」の欧文字を書してなり、平成17年3月23日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」及び第44類「美容,理容,美容に関する助言・指導・情報の提供,アロマテラピーの提供」を指定商品及び指定役務として同年12月16日に設定登録されたものである。 しかして、本件商標は前記第1に示すとおりの構成よりなるところ、(1)「Mac」と、「速さ、速度」の意味を一般需要者に容易に認識させる「speed」の文字とが不可分一体の既成観念を表す語として一般に親しまれているものとはいい難いものであるから、「Mac」と「speed」のそれぞれの文字部分から構成された商標であると認識すること、(2)需要者の目を惹く語頭部分に「Mac」の文字が位置していること、(3)後記のとおり「MAC」が申立人の業務に係る商品「化粧品」の商標として取引者・需要者の間において広く認識されていたものと認められることから、「Mac」の文字部分が独立して看取されるものである。
また、申立人の提出に係る甲各号証によれば、引用各商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「化粧品」の商標として取引者・需要者の間において広く認識されていたものと認められる。そして、引用各商標は、その構成上「マック」の称呼を生ずるものである。
そうとすれば、本件商標は、その指定商品中「化粧品」について使用された場合、これに接する取引者、需要者は、申立人が使用する著名な引用各商標と類似する本件商標中の「Mac」の文字部分に着目して、これより生ずる「マック」の称呼をもって取引にあたることも決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標と「マック」の称呼を生ずる引用各商標とは、「マック」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品中の第3類「化粧品」は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品と認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「化粧品」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

第5 商標権者の意見
前記取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。

第6 当審の判断
当審は前記5のとおり、商標権者に対し取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
そして、前記取消理由は、妥当なものと認められるから、本件商標の指定商品中の第3類「化粧品」については、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
しかしながら、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものとは認められないので、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
別掲

別掲(1)



別掲(2)



別掲(3)



別掲(4)



別掲(5)

異議決定日 2007-11-21 
出願番号 商願2006-4338(T2006-4338) 
審決分類 T 1 651・ 23- ZC (Y0103)
T 1 651・ 271- ZC (Y0103)
T 1 651・ 25- ZC (Y0103)
T 1 651・ 26- ZC (Y0103)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 津金 純子
小畑 恵一
登録日 2006-10-13 
登録番号 商標登録第4995504号(T4995504) 
権利者 ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド
商標の称呼 マックスピード、マック、スピード、エムエイシイ 
代理人 中村 仁 
代理人 福島 栄一 
代理人 下坂 スミ子 

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