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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 042
管理番号 1175846 
審判番号 取消2007-300526 
総通号数 101 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-05-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2007-04-25 
確定日 2008-03-17 
事件の表示 上記当事者間の登録第3112305号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第3112305号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年9月29日に登録出願、第42類「宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,宴会のための施設の提供」を指定役務として、平成8年1月31日に設定登録され、その後、同17年8月9日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張の要点
請求人は、「本件商標の指定役務中の『飲食物の提供』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中の「飲食物の提供」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないので、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙各号証について
ア 乙第1号証の1ないし乙第4号証(会社案内等)について
乙第1号証の1ないし乙第4号証は、被請求人の営業内容を示しているにすぎず、本件商標が会社のCIマークとしてのみ使用されていることが知れるものの、返って、CIマークと同一の飲食店舗が存在していないことを立証している。
イ 乙第5号証(チラシ)について
乙第5号証における飲食店(レストラン)の名称は「Pont et mer/ポンテメール」(以下「ポンテメール」という。)のみであって、「URAグループ」の文字は、単に「淡路ハイウェイオアシス」が被請求人のグループ企業の一員であることを理解、認識させるにすぎない。
なお、上記「URAグループ」の文字は、一体的に表示されたものであって、本件商標とは同一性がない。よって、上記チラシは、本件商標の使用に該当しない。
ウ 乙第6号証の1ないし4(搬送車関連書類)について
乙第6号証の1の上段のトラックには、「淡路ハイウェイオアシス」、「Pont et mer」、「AWAJI/Highway Oasis」、「あわぢびーる」の各文字が表示され、また、下段のトラックには、「鱧」、「あわじ天ぷら」の各文字が表示されているが、これらのトラックは、上記の文字から、「ビール」、「鱧」、「天ぷら」などの「淡路ハイウェイオアシス」で販売する商品、あるいは、レストランで使用する食材の配送用トラックと考えられるから、「URA」の文字は、該商品の製造販売会社、あるいは配送会社名を表すと理解されるものである。
エ 乙第7号証の1ないし3(搬送車関連書類)について
乙第7号証の1の上段のトラックに表示された「手づくり/あわじ天ぷら」の文字、及び下段のトラックに表示された「竹ちくわ たけやん」、「あわぢびーる」の各文字は、商品「天ぷら,竹ちくわ,地ビール」の広告にすぎない。また、本件商標は、単にトラックが「URA」のものであることを表示するにすきない。
オ 乙第8号証の1及び2(搬送車関連書類)について
乙第8号証の1の車両の側面に表示された「AWAJI HinghwayOasis」、「淡路ハイウェイオアシス」の各文字は、単に「淡路ハイウェイオアシス」の広告にすぎない。また、リアウインドウに表示された「URA」の文字は、「淡路ハイウェイオアシス」等の文字との相関関係が認められない。
カ 乙第9号証の1ないし4(搬送車関連書類)について
乙第9号証の1のトラックの側面に表示された「天潮節」、「竹ちくわ たけやん」の各文字、並びに背面部に表示された「あわぢびーる」、「URA」、「TEL 0799-75-2377」、「あわぢびーる」の文字及びロゴ、さらに、運転席のドアに表示された「URA」の文字からは、「天潮節」、「竹ちくわ たけやん」、「あわぢびーる」の商品広告と理解され、また、電話番号と併記された「URA」は、前記商品の製造販売名、あるいは車輌の保有者を表しているにすぎない。
キ 乙第10号証の1ないし5(領収書)について
乙第10号証の1は、未使用の領収書である。乙第10号証の2は「¥120 お弁当代(パン代)」と記載され、また、乙第10号証の3は「飲食代」と、乙第10号証の4も「軽食代」と記載されているだけである。
したがって、乙第10号証の1ないし4は、その記載を鑑みれば、物販に関するものであって、飲食物とは何ら関係がないものと思料される。また、乙第10号証の5は、乙第10号証の1ないし4の領収書を撮影したものにすぎず、登録商標の使用を立証するものではない。
ク 乙第11号証の1及び2(請求書と納品書)について
(ア)乙第11号証の1は、未使用のため、使用証明にはあたらない。
(イ)乙第11号証の2は、納品書にポンテメールのレシートを貼付したものであって、納品書全体を見ることはできず、レシートと納品書との相関関係が明確でなく、「060602.jpg」、「060731.jpg」以外の納品書には、「URA」の表記が見当たらないので、本件商標の使用を示すものとはいえない。
また、乙第11号証の2には、レシート2枚と不一致が存在する。
乙第11号証の2の2枚目には、「摘要」欄に「観光券」、「業務用クーポン」と記載されている(審決注:この記載があるのは、3枚目の「060219-2.jpg」である。)ため、被請求人主張のような後日精算ではなく、その場で観光券とクーポン券を提出して支払いを済ませていたものとも考えられる。
乙第11号証の2の2枚目下段は、「人数1」と記載されている(審決注:2枚目下段には、「人数1」の記載はない。)もので、この納品書とは記載が相違していることが予想される。
乙第11号証の2の3枚目上段と中段では、レシートと納品書の合計金額は合致するものの、レシートでは「アイスコーヒー @400」、「レモンティー @420」、「ミルクティー @400」と単価表示され、外税が「¥260」と表示されているのに対し、納品書では「ソフトドリンク代 数量16 単価400」、「消費税 320」とされ、単価と消費税金額は相違している(審決注:上記記載があるのは、2枚目上段と中段の「060731-1.jpg、060731-2.jpg」である。)。
また、乙第11号証の2の3枚目上段と中段は、「業務用クーポン」と記載されているところから、後日銀行振込による精算がなされているとは到底考えられない(審決注:この記載があるのは、2枚目上段と中段の「060731-1.jpg、060731-2.jpg」である。)。
乙第11号証の2の3枚目下段及び乙第11号証の2の4枚目には、写真画像からは本件商標が見えないので、当然本件商標の使用に該当しない(審決注:3枚目下段「060602.jpg」には「URA」が表示されている。)。
上述のように、乙第11号証は、内容に不自然な点が散見されるため、これらが適法に作成されたものとは到底考えられず、証拠として認められない。
(ウ)乙第11号証は、いずれもポンテメールでの飲食に関する請求書及び納品書であると主張するが、一般に、「飲食物の提供」に関して商標として認識されるものは、レストラン名、あるいは特徴あるメニュー名である。レストランの名前は、建物自体や看板に表示され、それ以外に店内メニュー・食器・ナプキン・ウェイターの制服・箸袋・ランチョンマット・テーブルや椅子・店内伝票・食券・おてふき・クーポン券・割引券などなどに付されて用いられる。また、店内には、ポスターやチラシが置いてあり、それらには必ずレストラン名が表示され、さらには、レストラン名が記載された定休日の表示や支店が表示されていることも一般的である。さらに、レストラン名は、支払い後のレシートやポイントカードにも表示される。
そこで、一般的な「飲食物の提供」の関する商標の使用証拠とすれば、上記の証拠の数点については、当然提出可能な状態にある。
この点に関し、被請求人が経営すると主張するポンテメールについては、商標としての使用と考えられるものの、「利用者からの要望に応えて発行する領収書」又は「提携取引先の旅行代理店等からの後日精算の求めに応じて発行する請求書」にのみ記載されている「URA」については、一般的な飲食物の提供というサービスとの関係を考えても、登録商標の使用には該当しない。
したがって、疑義のある「領収書」、「請求書」に表示された「URA」については、「飲食物の提供」として認識されるものでなく、被請求人のCIマークとしてのみ理解、把握されるものであって、登録商標の使用には該当するはずもない。
ケ 乙第12号証の1及び2(審決例)について
乙第12号証の1は「レシート伝票」、乙第12号証の2は「レジの領収書」に付されている商標についてのもので、被請求人の提出に係る疑義が拭えない「要望に応じて発行される手書きの領収書・請求書」とは相違するもので、同一の事例に該当しないものである。
コ 乙第13号証ないし乙第14号証の4(CIマーク等の使用実態)について
これらの証拠から明らかなように、通常は、会社の略称を店舗名に付して使用することはない。したがって、店舗名(屋号)を知る取引者、需要者は有名になればなるほど知っている人が多いが、運営主体の略称については知る人は殆どいないのが実情である。
本件の場合、「ユーアールエー」がポンテメールという店舗を運営しているもので、ポンテメールは店舗名で、「飲食物の提供」に関する商標の使用に該当するが、「ユーアールエー」は会社の略称であって、「飲食物の提供」に関する商標の使用には該当しないものである。
サ 乙第15号証の1ないし3(審決例)について
これらの審決は、本件とは全く関係ないものである。
(2)むすび
しれみれば、提出された答弁書及び証拠からは、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に、本件商標を請求に係る指定役務について使用していた事実を認めることはできない。

第3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証の1ないし乙第15号証の3を提出した。
1 被請求人について
被請求人は、昭和38年(1963年)に設立され、レストランやファーストフード店などの各種飲食店の展開、ケータリングサービス、飲食物の製造販売などを行う事業者であり(乙第1号証の1及び2)、本州と四国を結ぶ神戸淡路鳴門自動車道の淡路サービスエリアに隣接する施設「淡路ハイウェイオアシス」(乙第3号証の1ないし3)において、レストラン「ポンテメール」等を営業している(乙第1号証の1ないし乙第4号証)。
2 使用の事実
(1)広告における使用
ア 店舗広告チラシ(乙第5号証)
淡路島の飲食店などの広告が掲載された平成16年(2004年)6月5日付け折り込みチラシ「With 1-2 Awaji 6月号」(ウィズ・ワン・ツーあわじ広報部発行、乙第5号証)の5頁には、ポンテメールの広告が掲載されており、ここには、ポンテメールの営業主体を表す自他役務識別標識として本件商標が表示されている。そして、該折り込みチラシは現実に頒布されたものである(乙第5号証の表紙)。
したがって、上記広告における本件商標の表示は、本件審判の請求の登録日(平成19年5月18日)前3年以内である平成16年6月5日において、請求に係る指定役務について本件商標が使用されたことを証するものである。
なお、飲食店業界では、複数の飲食店を展開する事業者は、展開する店舗ごとに自己の名称又は略称と異なる店舗の名称を使用する例が多いという実情が存する。また、上記広告のように、飲食店の名称と併せて自己のCIマークを請求に係る指定役務の自他役務識別標識として広告中に掲載することは、この種業界において通常用いられる広告手法である(乙第13号証、乙第14号証の1ないし5)。
イ ケータリングサービス用配送車の車体広告(乙第6号証の1ないし乙第9号証の4)
被請求人は、請求に係る指定役務に含まれるケータリングサービスも行っているところ(乙第1号証の2)、当該役務の用に供する仕出し用搬送車の車体には、本件商標を表示している(乙第6号証の1、乙第7号証の1、乙第8号証の1及び乙第9号証の1)。
(2)取引書類における使用
ア 領収証(乙第10号証の1ないし5)の発行による使用
被請求人は、前記「淡路ハイウェイオアシス」内の各レストランの利用者の飲食代金精算時に、レシートのほか、利用者からの領収証の発行の要望に応え、別途手書きの領収証を発行することもある。当該領収証は、請求に係る指定役務について使用する取引書類に該当するものであるところ、領収証の右上部分には本件商標が表示されている(乙第10号証の1、2及び5)。
なお、乙第10号証の1は、被請求人が平成18年度に実際に使用していた領収証(写し)であり、乙第10号証の2ないし4は乙第10号証の1と同一のものである。乙第10号証の2は、誤記等の理由により未発行のまま残された領収証(写し)である。また、乙第10号証の3は、平成18年2月4日に株式会社ジャンボツアーズに発行した際の領収証控(写し)であり、乙第10号証の4は、平成18年5月26日にJTB(大手旅行代理店の株式会社ジェーティービー)に発行した際の領収証控(写し)である。さらに、乙第10号証の5は、乙第10号証の1ないし4の領収証及び領収証控が綴られた冊子を、当該各書証が綴られた部分を開いた状態で撮影した写真である。これらの証拠は、本件商標が請求に係る指定役務に、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたことを証するものに他ならない。
イ 請求書(乙第11号証の1及び2)の発行による使用
被請求人は、ポンテメールを利用した提携取引先の旅行代理店又は継続的な取引関係のある会社からの後日精算の求めに応じ、本件商標が表示された請求書(乙第11号証の1)を発行し、後日の銀行振込により飲食代金を精算する取引を行っている。飲食代金の精算の為に発行される請求書が請求に係る指定役務ついて使用される取引書類に該当するものであるところ、発行済みの請求書に記載された内容は、請求書の控としての「納品書(控)」が綴られた冊子の写真(乙第11号証の2)より明らかである。
なお、乙第11号証の1は、被請求人がポンテメールにおいて発行している請求書が綴られた冊子を撮影した写真である。また、乙第11号証の2は、被請求人が平成18年度に現実に使用していた使用後の冊子の表紙及び発行した請求書の内容を確認し得るページを撮影した写真であり、甲第11号証の1の冊子と同一内容の冊子であるが、使用後のものであるため、「納品書(控)」しか綴られていない。
3 むすび
以上のように、本件商標は、被請求人により、本件審判の請求の登録前3年以内に、請求に係る指定役務についての広告に使用されていたものであり(乙第5号証ないし乙第9号証の4)、また、ポンテメール等の利用者に発行される領収証及び請求書に表示されることによっても、使用されたものである(乙第10号証の1ないし乙第11号証の2)。
なお、飲食店において発行される飲食代金の領収証(レシート)への商標の表示は、役務「飲食物の提供」についての商標の使用であり(乙第12号証の1及び2)、また、「飲食物の提供」に係る業界においては、広告又はメニュー等に、店舗名称と併せて営業主体を表すCIマークや略称を表示することは一般的に用いられる宣伝広告の手法であり、広告やメニューにおけるそれらの表示は自他役務識別標識として現実に機能している(乙第13号証、乙第14号証の1ないし5)。さらに、過去の審決からも明らかである(乙第15号証の1及び3)。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるものではない。

第4 当審の判断
1 乙第1号証の1及び2、乙第3号証の1、2及び4、乙第4号証、乙第5号証並びに乙第11号証の1及び2によれば、以下の事実が認められる。
(1)被請求人の業務
被請求人は、京阪神、四国地域において、レストランやファストフード店などの各種飲食店の展開等を行う事業者であり、その事業の一つに、平成10年に、神戸淡路鳴門自動車道の淡路サービスエリアに隣接する施設「淡路ハイウェイオアシス」内に開店したレストラン「ポンテメール」の営業を行っている(乙第1号証の1及び2、乙第3号証の1、2及び4、乙第4号証。この点関しては、当事者間に争いがない。)。
(2)ポンテメールの広告
上記ポンテメールについて、2004年6月5日発行に係る広告紙「With 1-2 Awaji/6月号」に、「淡路ハイウェイオアシス」、「URAグループ」、「イタリアンレストラン/Pont et mer/ポンテメール」等の文字を表示して広告がされた(乙第5号証)ところ、「URA」の文字部分は、赤色で表示され、色彩を同一にすれば、本件商標と同一の構成よりなるものである。
(3)取引書類
ア 被請求人の使用に係る取引書類中、「納品書(控)」、「納品書」及び「請求書」の3枚が一組となった取引書類(乙第11号証の1)には、上記「納品書(控)」、「納品書」、「請求書」の表題のほかに、いずれにも、書類の右上に本件商標と同一の構成からなる「URA」の文字が表示され、その下に、「淡路ハイウェイオアシス/ユーアールエー株式会社」の文字が表示されており、「納品書」及び「請求書」の「淡路ハイウェイオアシス/ユーアールエー株式会社」の文字上には、「淡路ハイウェイオアシス」の文字のある印鑑が押されていること。また、これら3枚の書類の下段には、いずれも「振込銀行 みなと銀行岩屋支店 普通 No.1544289」、「口座名義 ユーアールエー株式会社」の各文字が表示されていること。
イ 上記アの取引書類が顧客との間で使用された結果、被請求人の手元には、納品書(控)のみが残るところ(乙第11号証の2)、該使用済みの納品書(控)とこれに貼付された「Pont et mer/ポンテメール」との表示のあるレシートには、以下の記載があり(一部不明なものもある。)、これらの記載によれば、いずれも、ポンテメールにおいて提供された飲食物に係るものであり、同じ日に発行されたものと理解される。
(ア)「060211-1.jpg、060211-2.jpg」(乙第11号証の2の1枚目の中・下段)について
「060211-1.jpg」の記号が付された写真における納品書(控)に貼付された2枚のレシートは、いずれも「6年2月11日(土)」の記載があり、左のレシートには、「人数 34」、「×単 2,000」、「小計 ¥68,000」、「外税 ¥3,400」、「合計 ¥71,400」などの記載があり、また、右のレシートには、「4×単 2,200/ピッチャー ¥8,800内」、「3×単 400/アイスコーヒー ¥1,200外」、「2×単 1,500/ピッチャウーロン ¥3,000非」、「2×単 400/オレンジジュース ¥800外」、「小計 ¥13,800」、「外税 ¥100」、「合計 ¥13,900」などの記載がある。
「060211-2.jpg」の記号が付された写真は、納品書(控)の約左半分の内容が分かるように、上記「060211-1.jpg」における左のレシートをめくったものであるところ、これによれば、該納品書(控)は、「株式会社日本旅行/大阪北支店様」に宛てたものと認められ、請求金額は、「¥85300」であり、「月日」欄には「2/11」とあり、「品名」欄中の「研友会/名古屋工場様」は、数量が「34」であり、単価は「210」の数字が見える。また、「品名」欄には、上記のほか、「お飲物代」の記載がある。
そして、上記納品書(控)及びこれに貼付された2枚のレシートは、日付、顧客人数、請求代金などにおいて一致するものと認められる。
(イ)「060731-1.jpg、060731-2.jpg」(乙第11号証の2の2枚目の上・中段)について
「060731-1.jpg」の記号が付された写真における納品書(控)の左に貼付されたレシートには、「6年7月31日(月)」の記載があり、「11×単 400/アイスコーヒー ¥4,400外」、「2×単 420/レモンティー ¥840内」、「ミルクティー ¥420内」、「2×単 400/ブレンドコーヒー ¥800外」、「乗務員食事 ¥500内」、「小計 ¥6,960」、「外税 ¥260」、「合計 ¥7,220」などの記載がある。
「060731-2.jpg」の記号が付された写真は、納品書(控)の内容が分かるように、上記「060731-1.jpg」における左に貼付されたレシートをめくったものであるところ、これによれば、該納品書(控)は、平成18年7月31日に作成し、「JAオニオン旅行センター様」に宛てたものと認められ、請求金額は、「¥7220」であり、「月日」欄には「7/31」とあり、「品名」欄中の「阿万吹上愛護班様/乗務員様」は、数量が「1」であり、単価は「500」との記載がある。また、「品名」欄には、上記のほか、「ソフトドリンク代」として、数量が「16」であり、単価が「400」、金額が「6,400」の記載があり、さらに、「消費税」として、「320」の記載がある。
そして、上記納品書(控)及びこれに貼付されたレシートは、日付、顧客人数、請求代金などにおいて一致するものと認められる。
(ウ)「060906-1.JPG、060906-2.jpg」(乙第11号証の2の2枚目の下段及び同4枚目)について
「060906-1.JPG」の記号が付された写真における納品書(控)には、左に「9/6 12:00 本四高速企画課 16名様」、「請算は売掛でお願いします 後日請求書を送る」などの記載があるメモ用紙が貼付され、同右に貼付されたレシートには、「6年9月6日(水)」の記載があり、「7×単 650/スピルナー中瓶 ¥4,550内」、「15×単 2,800/オアシスランチ ¥42,000外」、「15×単 500/フリーデザート ¥7,500外」、「小計 ¥54,050」、「外税 ¥2,475」、「合計 ¥56,525」などの記載がある。
「060906-2.jpg」の記号が付された写真は、上記「060906-1.JPG」における左のメモ用紙をめくったものであるところ、該メモ用紙の下には、「本四高速/管理事業本部保全事業部長/毛利徳成」などの文字が記載された名刺と思われる紙が2枚貼付され、納品書(控)の記載事項としては、宛先が「本州四国連絡高速道路株式会社」であること及び請求金額が「¥56525」である。
そして、上記納品書(控)に貼付されたメモ用紙とレシートは、日付、顧客人数が一致し、かつ、レシートと納品書(控)は、請求代金において一致するものと認められる。
(エ)「060219-1.jpg、060219-2.jpg」(乙第11号証の2の3枚目の上・中段)について
「060219-1.jpg」の記号が付された写真における納品書(控)には、3枚のレシートが貼付されているが、レシート3枚は一番上のものを除いて一部重なっており、また、印字が不鮮明であるところから、その記載内容を確認することができないが、一番上のレシートの日付が「6年2月19日(日)」であり、「2×単 2,700/ボトルワイン赤 ¥5,400外」、「4×単 2,200/ピッチャー ¥8,800」、「外税 ¥270」、「合計 ¥14,470」等の記載があることが確認できる。
また、「060219-2.jpg」の記号が付された写真からは、納品書(控)に、請求金額として「¥95270」と、「月日」欄には「2/19」と、「品名」欄には「研友会/名古屋支部様」のほか、「ボトルワイン」として、数量が「2」であり、単価が「2835」、金額が「5,670」の記載があり、さらに、「ビールピッチャー」として、数量が「4」であり、単価が「2200」、金額が「8,800」の記載がある。また、その「合計」欄には「95,270」と記載されていることが認められる。
そして、上記納品書(控)及びこれに貼付された一番上のレシートは、日付、提供に係る飲食物の一部が一致し、それらの飲食物の代金も一致する(ボトルワインの単価2700円に外税1本につき135円を足した金額が納品書(控)の「2835」と一致する。)ものと認められる。
(オ)「060602.jpg」(乙第11号証の2の3枚目の下段)について
「060602.jpg」の記号が付された写真における納品書(控)中央に貼付されたレシートには、「6年6月2日(金)」の記載があり、「ピッチャー ¥2,200内」、「23×単 650/スピルナー中瓶 ¥14,950内」、「小計 ¥17,150」、「合計 ¥17,150」などの記載がある。
また、納品書(控)は、平成18年6月2日に作成され、また、「月日」欄には「6/2」と記載があるが、納品書(控)中央にレシートが貼付されているため、その内容は判然とはしないところ、「御請求金額」欄が7升であり、左端が空欄でその右に「¥」、「1」、「7」と続いており、「合計」欄の「7,150」の数字とを併せ考えれば、それらの金額は、「¥17150」であると容易に推測でき、納品書(控)及びこれに貼付されたレシートは、日付、請求代金において一致するものと認められる。
ウ また、未使用の「納品書(控)」、「納品書」及び「請求書」(乙第11号証の1)及び使用済みの「納品書(控)」(乙第11号証の2)のいずれにも、その左下に「17.3 30×50×30青」の記載がある。
2 前記1で認定した事実によれば、被請求人は、自己の営業に係るレストラン「ポンテメール」について、本件審判の請求の登録(平成19年5月18日)前3年以内の2004年(平成16年)6月5日発行に係る広告紙「With 1-2 Awaji/6月号」に広告を掲載し、その広告には、「URA」の文字を赤色で看者の注意を引く態様で表示したこと、また、被請求人は、上記ポンテメールの顧客に対し、提供した飲食物の代金を、2006年2月11日(060211-1.jpg、060211-2.jpg)、同年2月19日(060219-1.jpg、060219-2.jpg)、同年6月2日(060602.jpg)、同年7月31日(060731-1.jpg、060731-2.jpg)、同年9月6日(060906-1.JPG、060906-2.jpg)付けの請求書をもって請求したこと、これらの請求書には、被請求人の名称とともに、「URA」の文字が表示されていたことが十分に推認することができる。
そうすると、被請求人は、その業務に係る役務である飲食物の提供に関し、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を使用したものと認めることができる。
3 請求人の主張について
(1)請求人は、乙第1号証の1及び2、乙第3号証の1、2及び4、乙第4号証について、これらは、被請求人の営業内容を示しているにすぎず、本件商標が会社のCIマークとしてのみ使用されていることが知れるものの、CIマークと同一の飲食店舗は存在しない旨主張する。
乙第1号証の1及び2、乙第3号証の1、2及び4、乙第4号証は、いずれもその作成年月日が不明であるところから、本件審判の請求の登録前3年以内に使用したものであるか否かを把握することはできないが、これらの証拠により、被請求人がレストラン「ポンテメール」の営業をしていることが確認されるものである。
なお、被請求人の営業に係るレストラン等の名称そのものに、本件商標と同一の標章が使用されていないとしても、たとえば、レストラン「ポンテメール」について、本件商標と同一の態様よりなる商標を表示して広告をしたり、あるいは、その取引書類に本件商標と同一の態様よりなる商標を表示する場合は、該商標についてもレストランが提供する飲食物についての自他役務識別機能を発揮しているとみるべきであり、取引の実際においては、レストランの名称とその経営に係る企業の商標とが同一の広告媒体に使用される場合が多いものの、常に1つの商標のみが使用されるとは限らない。したがって、上記証拠に表示された「URA」の文字は、本件審判の請求の登録前3年以内の使用か否かはさておいて、本件商標の使用と認めることができる。
(2)請求人は、乙第5号証における「URAグループ」について、単に「淡路ハイウェイオアシス」が被請求人のグループ企業の一員であることを理解させるにすぎず、かつ、該表示は、一体的に表示されたものであるから、本件商標とは同一性がない旨主張する。
しかしながら、前記2認定のとおり、広告に表示された「URA」の文字部分は、赤色で表示され、かなり目立つ態様で表されているばかりでなく、「グループ」の文字部分とは、文字の大きさ、色彩において大きく異なるものであるから、これらは常に一体のものとしてのみ把握され得ないのみならず、上記(1)のとおり、取引の実際においては、常に1つの商標のみが使用されるとは限らないから、上記広告における「URA」の文字部分は、それ自体独立して自他役務の識別機能を発揮するものといわなければならない。
(3)請求人は、乙第11号証の1及び2について以下のように主張する。
ア 乙第11号証の1は、未使用であるから、使用証明にはあたらないし、また、乙第11号証の2は、ポンテメールのレシートが貼付されており、納品書全体を見ることはできず、レシートと納品書との関係が明確でない。さらに、「060602.jpg」、「060731.jpg」以外の納品書には、「URA」の表記が見当たらないから、本件商標の使用を示すものではない旨主張する。
しかし、被請求人は、ポンテメールの顧客に対しては、通常は、請求代金についてレシートを打ち出して、領収書に代えているところ、後日精算を要望する顧客に対し、請求書を発行し、後日に銀行振込みによりその代金を精算する方法がとられている旨述べているところであり(このことは、請求書、納品書、納品書(控)のいずれにも、「振込銀行 みなと銀行岩屋支店 普通 No.1544289」、「口座名義 ユーアールエー株式会社」と記載されているところからも首肯できる。)、一方、乙第11号証の1の請求書、納品書、納品書(控)は、ポンテメールのみならず、被請求人の業務に係る他の飲食店等でも共通に利用されるものと推認でき、これらの取引書類のみでは、ポンテメールで提供した飲食物についてのものであるか否か把握できないところから、ポンテメールのレシートを貼付したものと認められ、このような使用方法からすると、使用済みの納品書(控)(乙第11号証の2)からは、一見して全体の記載が明確に把握することができず、したがって、未使用の請求書、納品書、納品書(控)(乙第11号証の1)を示すことにより、これら取引書類のいずれにも、本件商標と同一の構成からなる「URA」の文字が表示されていることなどを証明したものと理解することができる(なお、乙第11号証の1と乙第11号証の2とが同一のものであることは、これら取引書類の左下に記載された「17.3 30×50×30青」より認めることができる。)。
してみれば、乙第11号証の2の納品書(控)の一部に「URA」の表示が見当たらないとしても、上記事情からすれば、顧客に既に発行した請求書はもちろんのこと、納品書、及び乙第11号証の2の納品書(控)のすべてについて、「URA」の文字が表示されていたものとみるのが相当である。
イ さらに、請求人は、「060211-2.jpg」の納品書は、人数、単価等において、レシート2枚と不一致な点がある旨主張する。
しかし、前記1(3)イ(ア)認定のとおり、「060211-1.jpg」の納品書(控)に貼付された2枚のレシートは、いずれも「6年2月11日(土)」の記載があり、納品書(控)の日付の「2/11」と一致するばかりでなく、左のレシートは、納品書(控)中の「研友会/名古屋工場様」の「数量 34」とみることができ、また、納品書(控)の「単価/210」(右のレシートで隠れている部分)は、左のレシートとの関係から、左のレシート「×単 2,000」に、「外税 ¥3,400」の一人当たりの税金¥100を加算した、「2,100」であるとみるのが相当である。さらに、右のレシートは、納品書(控)中の「お飲物代」とみることができ、レシート上の「ピッチャー」との表記から、納品書(控)の数量を特定しなかったものと理解される(なお、右のレシートの人数の箇所は判読不能である。)。そして、該納品書(控)の請求金額と左右のレシートの合計金額とは一致するものと認められる。したがって、「060211-2.jpg」における納品書(控)とこれに貼付された2枚のレシートは、内容を同じくするものであって、同じ日に被請求人より発行されたものというべきである。
ウ また、請求人は、乙第11号証の2の2枚目には、「摘要」欄に「観光券」、「業務用クーポン」と記載され(前記のとおり、「060219-2.jpg」と認める。)、乙第11号証の2の3枚目上段と中段は、「業務用クーポン」と記載されている(前記のとおり、「060731-1.jpg、060731-2.jpg」と認める。)ところから、後日銀行振込による精算がなされているとは考えられない旨主張する。
しかし、仮にその支払い方法が請求人主張のとおりであったとしても、ここで問題となるのは、支払いの方法ではなく、ポンテメールにおいて、飲食物の提供に関し、その取引書類に本件商標を表示して顧客に頒布したか否かが問題となるのであり、したがって、ポンテメールの発行したレシートと「URA」の表示のある納品書(控)とが一致するものであるならば、本件商標が請求に係る指定役務に使用されたと推認することができるのである。そして、「060731-1.jpg」及び「060731-2.jpg」におけるレシートと納品書(控)については、前記1(3)イ(イ)認定のとおり、貼付されたレシートの日付である「6年7月31日(月)」と納品書(控)の作成年月日である平成18年7月31日とが一致し、また、顧客人数及び合計金額が一致するものであり、「ソフトドリンク代」の単価において、一律に「400」円とされている点、及び「外税」と「消費税」との記載が異なる点において相違するが、これらの相違点をもって、ここに示されたレシートと納品書(控)が全く別個のもの、あるいは、どちらかを作為的に作成したものとみるほどのものではなく、これらの相違点は軽微な誤差といえる。したがって、「060731-1.jpg」のレシートと「060731-2.jpg」の納品書(控)は、内容を同じくするものとして、同じ日に被請求人より発行されたものというべきである。
エ 請求人は、乙第11号証の2の2枚目下段は、「人数1」と記載され(前記のとおり、2枚目下段には、「人数1」の記載はなく、3枚目下段「060602.jpg」と思われる。)、この納品書とは記載が相違していることが予想される旨主張する。
しかし、前記1(3)イ(オ)認定のとおり、「060602.jpg」におけるレシートと納品書(控)は、貼付されたレシートの日付である「6年6月2日(金)と納品書(控)の作成年月日である平成18年6月2日とが一致し、合計金額も一致するものであるから、内容を同じくするものであって、同じ日に被請求人より発行されたものというべきである。
オ 請求人は、「飲食物の提供」に関して、商標として認識されるものは、レストラン名、店内メニュー・食器・ナプキン・ウェイターの制服・箸袋などなどに付される商標であるところからすると、乙第11号証の請求書は、後日精算の求めに応じて発行するものであるから、一般的な飲食物の提供というサービスとの関係を考えても、登録商標の使用には該当せず、請求書等に表示された「URA」は、「飲食物の提供」として認識されるものでなく、被請求人のCIマークとしてのみ理解、把握されるものであって、登録商標の使用には該当しない旨主張する。
しかし、商標法第2条第3項第8号には、「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布・・する行為」と規定されているところであり、乙第11号証の1及び2の請求書等に本件商標を付し、これを顧客に頒布する行為は、上記使用に該当するものといえる。
カ したがって、上記アないしオに関する請求人の主張はいずれも理由がなく、採用することができない。他に前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。
4 むすび
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件商標を請求に係る指定役務について使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の登録は、その指定役務中の「飲食物の提供」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本件商標



審理終結日 2008-01-17 
結審通知日 2008-01-21 
審決日 2008-02-01 
出願番号 商願平4-281036 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (042)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 鈴木 修泉田 智宏野口 美代子 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 小畑 恵一
津金 純子
登録日 1996-01-31 
登録番号 商標登録第3112305号(T3112305) 
商標の称呼 ウラ、ユウアアルエイ 
代理人 特許業務法人有古特許事務所 
代理人 幸田 全弘 
代理人 齋藤 理絵 
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