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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y43
管理番号 1174330 
審判番号 不服2007-16704 
総通号数 100 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-06-14 
確定日 2008-02-21 
事件の表示 商願2006- 80140拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、後掲(1)のとおりの構成よりなり、第43類「焼肉料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成18年8月29日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4183717号商標(以下、「引用商標」という。)は、後掲(2)のとおりの構成よりなり、平成8年10月7日に登録出願、第42類「そばの提供」を指定役務として、同10年9月4日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、後掲(1)のとおり、左側部分に、黒く塗りつぶされた眉庇を特徴とする兜を看取させる図形(鉢の額部分に、赤色で幾何模様を描き、左右のしころ部分に「本」と「陣」の赤色文字を書し、該文字の下に赤色の点を3つずつ描いている。)を配置し、その図形の下部分には、「HONZIN」の黒色文字を書してなり、また、右側部分については、「焼肉本陣」(「本陣」の文字が、「焼肉」の文字の2倍程度の大きさで書されている。)の黒色文字を大きく書してなる構成よりなるところ、かかる構成にあっては、左側部分と右側部分とが視覚的に分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のものとして看取、把握されなければならない特段の事情は見出し得ないから、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を有するものというのが相当である。
そして、その中でも右側部分についてみるに、前記のとおり、文字の大きさを異にした「焼肉」及び「本陣」の文字との組合せよりなるところ、指定役務との関係においては、その構成中、「焼肉」の文字部分が、役務の提供の用に供するもの、質等を表すものと認められるものであり、独立して自他役務の識別標識としての機能を有するものとはいい難いから、自他役務の識別標識として機能を果たすと認められる部分は、大きく書された「本陣」の文字部分にあるとみるのが相当である。
また、左側部分についてみるに、前記のとおり、兜を看取させる図形と「本陣」及び「HONZIN」の文字との組合せよりなるところ、その図形中、赤色文字で書された「本陣」の文字と、その図形の下部分の「HONZIN」の文字も、独立して看者の注意を惹き、かつ、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ると認められる。
そうすると、本願商標は、その構成中の「本陣」及び「HONZIN」の文字部分に相当して、「ホンジン」の称呼及び「一軍の大将がいる陣所。本営。」の観念を生ずるものというべきである。
これに対し、引用商標は、後掲(2)のとおり、上段の部分に「生そば箱根」の文字を小さく書し、下段の部分に「輿」と思しき図形を配置し、その図形中に「本陣」の文字を大きく書してなる構成であるところ、指定役務との関係においては、その構成中の「生そば箱根」の文字部分は、役務の提供の用に供するもの、役務の提供場所、質等を表すものと認められるものであり、独立して自他役務の識別標識としての機能を有するものとはいい難いから、自他役務の識別標識として機能を果たすと認められる部分は、「輿」と思しき図形部分とその図形内に配された太字で大きく顕著に表された「本陣」の文字部分にあるとみるのが相当である。
そうしてみると、引用商標は、その構成中の「本陣」の文字部分に相応して、「ホンジン」の称呼及び「一軍の大将がいる陣所。本営。」の観念を生ずるものというべきである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「ホンジン」の称呼及び「一軍の大将がいる陣所。本営。」の観念を共通にする類似の商標であって、外観における差異を考慮したとしても、本願商標と引用商標とは、互いに相紛れるおそれがある類似の商標といわざるを得ない。さらに、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務と認められる。
なお、請求人は、本願商標及び引用商標のそれぞれの構成中の「本陣」の文字部分は、飲食店の店名として広く一般に使用されているありふれた店名を表す自他役務の識別標識としての機能を有しない文字であり、商標の類似判断が問われることがないものである。また、「本陣」の文字を含む多くの登録商標が併存して登録されている事実や「本陣」の文字商標が識別性がないとして拒絶になっている事実があるから、本願商標と引用商標とは、類似しない商標である旨主張している。しかしながら、「本陣」の文字が、飲食店の店名として広く一般に使用されているありふれた店名を表す文字で、自他役務の識別標識としての機能を有しない文字であるとする事実、「本陣」の文字を含む多くの登録商標が併存して登録されている事実及び「本陣」の文字商標が識別性がないとして拒絶になっている事実を客観的に把握できる証拠を何ら提出していない。さらに、職権をもって調査するも、「本陣」の文字が、飲食店の店名として広く一般に使用されているありふれた店名を表す文字であるという事実も見出し得ない。
そうとすれば、請求人のこれらの主張は採用することができない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 後掲(1)
本願商標

後掲(2)
引用商標

審理終結日 2007-12-06 
結審通知日 2007-12-11 
審決日 2008-01-10 
出願番号 商願2006-80140(T2006-80140) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Y43)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 板谷 玲子 
特許庁審判長 山口 烈
特許庁審判官 小川きみえ
齋藤 貴博
商標の称呼 ヤキニクホンジン、ホンジン 
代理人 特許業務法人英知国際特許事務所 

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