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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y31
審判 全部申立て  登録を維持 Y31
管理番号 1172915 
異議申立番号 異議2007-900257 
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-03-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-06-04 
確定日 2008-01-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第5029071号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5029071号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5029071号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成18年3月28日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年3月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用各商標」という。)。
(a)登録第4239965号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成8年5月9日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年2月12日に設定登録されたものである。
(b)登録第4228170号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成8年10月18日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年1月8日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標及び引用各商標の図形部分は、いずれも、それ自体独立した要部として機能するものであるところ、両商標の図形部分は、水平線上に顔を出した太陽が光を放っている様をイメージさせるものであって、その基本コンセプトを共通にするものであるから、両商標は、外観上混同を生じさせるおそれがあるものである。そして、本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは同一又は類似である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第10号について
申立人は、バハマの有名な果物輸出業者であって、我が国にも大量の果物を輸出しており、バナナだけをとってみても、平成15年9月期の我が国への輸出量は約700トン、平成14年10月期が約340トン、同年2月期が約470トン、平成13年10月期が約330トンである。
このように、引用各商標は、本件商標の出願時においては、既に我が国においても周知性を獲得していたものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号にも違反して登録されたものである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第10号に違反して登録されたものであるから、その登録は、取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、四隅を丸めた四角形の中に、「あけぼの」の平仮名文字と、その上部に図形を配した構成よりなるところ、該図形は、ほぼ中段の横線上に黒塗りで半円を描き、該半円図形から先端に向かって細くなる複数の黒塗りの線を、同じ間隔で放射状に配した構成よりなるものである。
他方、引用各商標は、別掲(2)及び(3)のとおり、輪郭図形の中に、「BONITA」の欧文字と図形よりなるところ、該図形は、横線の上に、その横線とほぼ同じ太さの線で半円形を表し、該半円形の周辺に4本一組の直線を、それぞれの4本一組の間隔を少し空けて放射状に多数配した構成よりなるものである。
そこで、本件商標の図形部分と引用各商標の図形部分とを比較するに、両商標の図形部分は、申立人が主張しているように、水平線上に顔を出し光を放っている太陽を想起させる場合があるとしても、前記したとおり、半円図形から先端に向かって配した線の描き方について、本件商標の図形部分が先端に向かって細くなる複数の黒塗りの線を、同じ間隔で放射状に配した構成よりなるのに対して、引用各商標の図形部分が4本一組の直線を、それぞれの4本一組の間隔を少し空けて多数配した構成よりなるものであるから、その構成において明らかな差異を有するものである。
そうとすれば、両商標の図形部分は、ともに半円状の図形を含んでいるとしても、その構成態様において十分区別し得る差異を有しており、この差異は、比較的簡潔な構成よりなるこれら図形の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象も全く異にするものであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
そして、その他、本件商標と引用各商標とは、引用各商標が特定の観念を生じないものであり、両商標の構成文字においても全く異なるから、図形部分及び文字部分を含めて、称呼及び観念においても相紛れるおそれはないものである。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第10号について
本件商標と引用各商標とは、前記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものである。
してみれば、その余の要件について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標


(2)登録第4239965号商標


(3)登録第4228170号商標

異議決定日 2008-01-08 
出願番号 商願2006-27532(T2006-27532) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (Y31)
T 1 651・ 25- Y (Y31)
最終処分 維持  
前審関与審査官 福島 昇 
特許庁審判長 田代 茂夫
特許庁審判官 酒井 福造
伊藤 三男
登録日 2007-03-02 
登録番号 商標登録第5029071号(T5029071) 
権利者 株式会社ニチロ
商標の称呼 アケボノ 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 小出 俊實 
代理人 石川 義雄 

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