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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y18252841
審判 全部申立て  登録を維持 Y18252841
審判 全部申立て  登録を維持 Y18252841
管理番号 1171230 
異議申立番号 異議2007-900243 
総通号数 98 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2008-02-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-05-21 
確定日 2008-01-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第5026034号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5026034号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5026034号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年3月30日に登録出願、第18類、第25類、第28類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同19年2月16日に設定登録されたものである。

2 本件登録異議の申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
(1)引用商標
申立人が引用する登録第4436644号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年6月20日に登録出願、第6類、第9類、第14類、第16類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年12月1日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4224845号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成8年8月16日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同10年12月25日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4846390号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成16年1月13日に登録出願、第16類、第25類、第35類、第38類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同17年3月11日に設定登録されたものである。
同じく、登録第1600636号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、昭和54年6月15日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同58年7月28日に設定登録、その後、平成5年10月28日及び同15年8月5日の二回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、同17年5月18日に指定商品の書換登録があった結果、第12類に属する商標原簿記載のとおりの商品を指定商品とするものである。
同じく、登録第4406720号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(6)のとおりの構成よりなり、平成11年6月7日に登録出願された平成9年商標登録願第129239号を原出願として商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)され、第12類及び第37類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同12年8月4日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標1ないし引用商標3の先登録商標と類似しており、指定商品及び指定役務も同一又は類似しているから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標4は、特許庁のIPDLに「日本国周知・著名商標」の一として掲載されている。この事実は、引用商標4が周知・著名であると認められたことを意味しているため、改めて周知・著名の証明の必要はないものと判断する。
そして、引用商標4は、その構成の中央部分に後足で立ち上がった馬の図形を配してなり、「FERRARI」の文字と共に該図形部分も要部といえる。
一方、引用商標5も後足で立ち上がった馬の図形よりなるから、引用商標4と同様に周知・著名であるといえる。
そうとすると、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用すると、申立人の業務に係る商品若しくは役務であるかのように需要者において誤認し、混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(4)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、「Country Club」の文字を含んでおり、「カントリークラブ」は、日本において「ゴルフ場」の普通名称として認識されている。
本件商標は、「ゴルフ場」と関連のない各種商品及び役務をその指定商品等としているため、ゴルフ場に関係のない商品及び役務については、品質あるいは質の誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(5)結び
以上の理由により、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲のとおり、二重円輪郭の中央に「右向きの後ろ足で立ち上がった馬の図形」(以下「右向き馬の図形」という。)を配し、その図を囲む二重円輪郭の間に「NAGOYA TOKEN TADO Country Club」の欧文字をまとまりよく配してなるものであるから、その構成全体として一体のものとみるのが相当である。
そして、本件商標に接する取引者、需要者は、中央の「右向き馬の図形」注目するよりも、判読しやすい「NAGOYA TOKEN TADO Country Club」の文字に注目し、これより生ずる「ナゴヤトーケントダカントリークラブ」の称呼を以て取引に資する場合が少なくないというべきである。
そうとすると、本件商標よりは「ナゴヤトーケントダカントリークラブ」の称呼のみ生じ、特定の観念は生じないものとみるのが相当である。
一方、引用商標は、別掲(2)ないし(4)のとおり、「左向きの跳ね馬図形」を顕著に表し、該図形と「Ferrati」、「SF」、「FERRARI CLUB OF JAPAN」の各文字を組み合わせてなるところ、申立人の提出した資料(甲第7号証、甲第9号証)によれば、該図形は、申立人(フェラーリ、エス、ピー、エイ)の業務に係る商品「自動車」について使用する「跳ね馬の図」として広く知られたものと認められるから、該図形部分よりは「フェラーリの跳ね馬の図」を認識、観念するものであり、文字部分より「フェラーリ」、「フェラーリクラブオブジャパン」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標1ないし3とは、それぞれの外観、称呼、観念の何れにおいても類似しない別異の商標であって、これらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、たとえ引用商標1ないし3が著名な商標であるとしても、何ら商品の出所について誤認、混同をきたすおそれを認め難いものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標4及び引用商標5は、別掲(5)及び(6)のとおり「跳ね馬の図形」を顕著に表してなるところ、前記(3)の認定と同様に、本件商標と引用商標4及び引用商標5は、別異の商標といえるものである。
また、本件商標の指定商品又は指定役務と、引用商標の使用にかかる商品「自動車」とは、その需要者、取引者、販売場所、提供場所等も異なるものである。
そうとすると、本件商標をその指定商品又は指定役務について使用しても、取引者、需要者をして、申立人を連想、想起し、申立人または申立人と関連を有する者の業務に係る商品若しくは役務であるかのように商品又は役務の出所について誤認、混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、日本において「ゴルフ場」を表す「Country Club」の文字を含んでいるとしても、これが直接商品の品質又は役務の質を表すものとはいい得ず、「NAGOYA TOKEN TADO Country Club」の文字全体として、単に名称を表したものと把握、認識されるから、これをその指定商品及び指定役務について使用しても、商品の品質あるいは役務の質の誤認を生ずるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(5)結び
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第16号のいずれにも該当するものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する
別掲 別掲(1)本件商標


別掲(2)引用商標1


別掲(3)引用商標2


別掲(4)引用商標3 (色彩は原本参照)


別掲(5) 引用商標4 (色彩は原本参照)


別掲(6) 引用商標5


異議決定日 2007-12-17 
出願番号 商願2004-29737(T2004-29737) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (Y18252841)
T 1 651・ 271- Y (Y18252841)
T 1 651・ 272- Y (Y18252841)
最終処分 維持  
前審関与審査官 石井 千里 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 渡邉 健司
岩崎 良子
登録日 2007-02-16 
登録番号 商標登録第5026034号(T5026034) 
権利者 東建多度カントリー株式会社
商標の称呼 トーケンタドカントリークラブナゴヤ、トーケンタドカントリークラブ、トーケンタド、トーケン、タドカントリークラブ 
代理人 清水 徹男 
代理人 醍醐 邦弘 

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