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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Y28 審判 一部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Y28 |
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管理番号 | 1171189 |
異議申立番号 | 異議2007-900070 |
総通号数 | 98 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-02-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2007-02-07 |
確定日 | 2007-12-21 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5003891号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5003891号商標の指定商品中、第28類「ゴルフクラブ」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5003891号商標(以下「本件商標」という。)は、「BIG HEAD」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年5月11日に登録出願され、第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,スキーワックス,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,釣り具,昆虫採集用具」を指定商品として、同年11月17日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由の要旨 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第13号証を提出した。 本件商標は、「BIG HEAD」の語を普通に用いられる方法で表示したものに過ぎないところ、「ビッグヘッド」の語は、「大型のヘッド(打球部)のゴルフクラブ、大型のゴルフクラブのヘッド(打球部)」の意として普通に使用されている。したがって、本件商標を、指定商品「運動用具」に含まれる「ゴルフクラブ」又は「ゴルフクラブのヘッド」に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないから、自他商品の識別標識として機能を果たし得ないものである。また、上記に照応しない商品に使用されると、その商品の品質について誤認せしめるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。 3 本件商標に対する取消理由の要旨 当審は、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成19年8月24日付けで通知した商標登録の取消の理由の要旨は、次のとおりである。 (1)本件商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、「BIG」の語は「大きい、巨大な」等を意味する語であり、「HEAD」の語は、指定商品中のゴルフクラブとの関係においては、ゴルフクラブの「ヘッド(打球部)」を指称する語として理解・認識されているものということができる。 そして、申立人の提出に係る証拠によれば、「ビッグヘッド」の語に関して、甲第2号証(Naruju Selectionのホームページ)には、「格安のクラブセットやビッグヘッドドライバーなど・・」と記載されており、また、甲第3号証(ヤマハ株式会社のホームページ)には「いま噂のこの新理論を凝縮した420cm3というビッグヘッド・・」、甲第5号証(DUNLOP/GOLFING WORLDのホームページ)には「350cm3というビッグヘッドは、スイートエリアがとてつもなく大きい。」、甲第8号証(TakamiGolfのホームページ)には「310ccのビッグヘッドで安心して構えられます。」、甲第10号証(楽天市場のホームページ)には「新世代性能のビッグヘッドモデル」等々のごとく記載されており、その他の甲号証にも同趣旨の記載がなされている。 なお、これら甲号各証における記事の掲載日は必ずしも明らかではないが、甲第5号証は、その見出しと同頁の左欄に掲載されているバックナンバー(2001.11.12)とを照合すれば、該記事は、2001年11月当時のものであることが認められ、新技術に敏感なこの種業界にあっては、他の甲号証も、この頃以降には掲載されていたものと推認し得るところである。 そうとすれば、「ビッグヘッド」の語は、本件商標の登録査定時には既に、ゴルフ用品の取引者・需要者の間において、「大型のゴルフクラブのヘッド(打球部)」あるいは「大型のヘッド(打球部)のゴルフクラブ」を表すものとして理解・認識され、広く用いられていたものとみるのが相当である。 (2)しかして、本件商標は、「BIG HEAD」の欧文字よりなるところ、「BIG」の語も「HEAD」の語も日常一般において極めて親しまれている語であって、「BIG HEAD」の語からは容易に「ビッグヘッド」の語を想起し得るものであるから、上記のような商品取引の実情のもとにあっては、本件商標からも「大型のゴルフクラブのヘッド(打球部)」あるいは「大型のヘッド(打球部)のゴルフクラブ」のごとき意味合いを認識させるものということができる。 してみれば、本件商標は、これをその指定商品中の「大型のゴルフクラブのヘッド(打球部)あるいは大型のヘッド(打球部)のゴルフクラブ」について使用しても、これに接する取引者・需要者をして、単に商品の品質を表したものと理解・認識させるにすぎないものであり、また、これを上記以外のゴルフクラブのヘッドあるいはゴルフクラブに使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「ゴルフクラブ」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。 4 商標権者の意見 商標権者は、上記3の取消理由通知に対して、指定した期間内に意見書を提出していない。 5 当審の判断 本件商標について通知した上記3の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標登録は、その指定商品中の「ゴルフクラブ」については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。 また、本件商標の「ゴルフクラブ」以外の指定商品については、取り消すべき理由がないものであるから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2007-11-02 |
出願番号 | 商願2006-43151(T2006-43151) |
審決分類 |
T
1
652・
13-
ZC
(Y28)
T 1 652・ 272- ZC (Y28) |
最終処分 | 一部取消 |
前審関与審査官 | 半田 正人 |
特許庁審判長 |
田代 茂夫 |
特許庁審判官 |
伊藤 三男 岩崎 良子 |
登録日 | 2006-11-17 |
登録番号 | 商標登録第5003891号(T5003891) |
権利者 | 高平 鉄男 |
商標の称呼 | ビッグヘッド、ヘッド |
代理人 | 佐藤 卓也 |
代理人 | 小島 高城郎 |
代理人 | 河合 典子 |