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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y16
管理番号 1169087 
審判番号 不服2007-5830 
総通号数 97 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-02-23 
確定日 2007-12-17 
事件の表示 商願2005-110354拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「AVANTTE」の欧文字を標準文字で書してなり、第16類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年11月24日に登録出願されたものである。
そして、指定商品については、原審において平成18年6月20日付け及び同年12月28日付けの手続補正書によって、最終的に第16類「レターケース及びその他の文房具類」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次のとおりである。
(1)登録第4792654号商標は、「AVANTI」の欧文字を標準文字で書してなり、平成15年11月21日登録出願、第16類「封ろう,印刷用インテル,活字,マーキング用孔開型板,装飾塗工用ブラシ,紙製包装用容器,紙類,文房具類,書画」を指定商品として、同16年8月6日に設定登録されたものである。
(2)登録第4847422号商標は、「Avanti」の欧文字を横書きしてなり、平成16年6月29日登録出願、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、同17年3月18日に設定登録されたものである。
(3)登録第4847426号商標は、「Avanti FIVESTAR」の欧文字を横書きしてなり、平成16年7月13日登録出願、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、同17年3月18日に設定登録されたものである
(4)登録第4847427号商標は、「Avanti FIVESTAR」の欧文字と該「FIVESTAR」の欧文字部分の上部に5つの黒星の図形を配した構成よりなり、平成16年7月13日登録出願、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、同17年3月18日に設定登録されたものである。
(5)登録第4847428号商標は、「Avanti」と「FIVESTAR」の欧文字を上下二段に横書きし、その下に5つの黒星の図形を配した構成よりなり、平成16年7月13日登録出願、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、同17年3月18日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「AVANTTE」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して、「アバンテ」の称呼が生じるものであって、特定の意味合いを看取しない一種の造語とみるのが相当である。
他方、引用商標は、前記2のとおりの構成よりなるところ、いずれも「AVANTI」又は「Avanti」の文字がその構成中に顕著に表されているものである。
ところで「avanti」の語は、イタリア語で「前へ」等の意味を有する語ではあるが、我が国において、イタリア語が一般によく親しまれた外国語であるとはいえず、また該語自体も特定の意味を有する語として一般に親しまれているものともいえないものである。
そうとすると、引用商標は、我が国で最も親しまれている外国語の英語又はローマ字風の発音方法で称呼されるとみるのが相当であり、「アバンティ」と「アバンチ」の称呼が生じるもので、また、特定の観念の生じない造語とみるのが相当である。
そこで、まず、本願商標から生じる「アバンテ」の称呼と引用商標から生じる「アバンチ」の称呼とを比較するに、両者は、語頭より3音目までの「アバン」の音を共通にし、語尾において「テ」と「チ」の音の差異を有するものであるが、その差異音の「テ」の音は破裂音であるのに対して、同じく差異音の「チ」の音は破擦音であるから、その調音方法、調音位置を異にするものであって、さらに両称呼とも4音という短い音構成からなるだけでなく、差異音「テ」と「チ」の前音が「ン」の無声音であることも相俟って、該差異音は、明瞭でかつ余韻を残すように聴取され、明確に聴取されるものというべきである。
そうとすると、全体の称呼をそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調、語感が相違したものとなり、両称呼は、互いに聴別し得るものというのが相当である。
次に、本願商標の「アバンテ」の称呼と引用商標から生じる「アバンティ」の称呼とを比較するに、両者は、「アバン」の音を共通にし、語尾において「テ」の音と「ティ」の音に差異を有するものであるが、差異音の「ティ」は、「チ」に近似した音として発せられ、その場合、「チ」は破擦音であるのに対して、同じく「テ」は破裂音であるから、その調音方法、調音位置を異にするものである。
そして、両称呼は4音という短い音構成からなるだけでなく、差異音「テ」と「ティ」の前音が「ン」の無声音であることも相俟って、明瞭でかつ余韻を残すように聴取されるといえるから、これらの音が明確に聴取されないということはできないものである。
そうとすると、差異音「テ」と「ティ」の音が両称呼に及ぼす影響は小さいとはいえず、全体の称呼をそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調、語感が相違したものとなり、両称呼は、互いに聴別し得るものというのが相当である。
また、本願商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるから外観上相紛れるおそれはないものであり、観念においては、共に造語であるから、比較することができないものである。
してれみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似の商標ということはできないものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2007-11-26 
出願番号 商願2005-110354(T2005-110354) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Y16)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小川 きみえ半田 正人大渕 敏雄 
特許庁審判長 田代 茂夫
特許庁審判官 岩崎 良子
佐藤 淳
商標の称呼 アバンテ 
代理人 濱田 俊明 

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