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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない Y2931
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y2931
審判 査定不服 観念類似 登録しない Y2931
管理番号 1168942 
審判番号 不服2006-28718 
総通号数 97 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2008-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-12-25 
確定日 2007-11-12 
事件の表示 商願2006- 4875拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「まごころ豚」の文字を標準文字で表してなり、第29類「豚肉,とんかつ,豚肉を原材料としてなる乾燥肉・コロッケ・ソーセージ・肉のつくだに・ハム・ベーコン・メンチカツ」及び第31類「豚」を指定商品として、平成18年1月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、本願の拒絶の理由に以下の(1)及び(2)の登録商標を引用し、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
(1)登録第866827号-11商標(以下「引用商標1」という。)は、「まごヽろ」の文字を筆字風に縦書きしてなり、昭和43年2月20日登録出願、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同45年7月27日に設定登録、同56年3月31日に商標権の存続期間の更新登録がなされた後、同57年6月14日及び同63年1月11日に本権の分割移転がなされ、その指定商品は第32類「野菜および果実のつけもの、その他本類に属する商品、但し、加工穀物及びすし、べんとう、サンドイツチを除く」となり、さらに、その後、平成3年8月29日及び同12年8月29日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第1821752号-1商標(以下「引用商標2」という。)は、「まごころ」の文字を縦書きしてなり、昭和58年1月25日登録出願、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同60年11月29日に設定登録、同63年1月11日に本権の分割移転がなされた後、平成9年1月30日及び同17年7月12日に商標権の存続期間の更新登録、さらに、その後、18年3月29日に指定商品を第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物 」、第30類「コーヒー豆,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽」及び第32類「飲料用野菜ジュース」とする指定商品の書換登録がされたものである。

3 当審の判断
本願商標は、「まごころ豚」の文字よりなるものであるところ、その構成は、「誠の心。いつわりのない真実の心。赤心。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)の意味を有する語である「まごころ」の平仮名文字と「ウシ目の家畜。」(同)の意味を有する語である「豚」の漢字を結合したものと容易に看取されるものである。
そして、本願商標の構成中、「豚」の文字部分は、その指定商品との関係においては、商品の品質、原材料を表したものと理解されるものであるから、これに接する取引者、需要者は、構成前半の「まごころ」の文字部分を自他商品の識別標識と捉え、該文字部分より生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが商取引の実際に照らして相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字全体に相応して「マゴコロブタ」の一連の称呼を生ずるほか、「まごころ」の文字部分より、単に「マゴコロ」の称呼をも生ずるものであり、また、「誠の心」の観念を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標1は、「まごヽろ」の文字を縦書きしてなるものであり、引用商標2は、「まごころ」の文字を縦書きしてなるものであるから、両者は、その構成文字に相応して、共に、「マゴコロ」の称呼、「誠の心」の観念を生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、「マゴコロ」の称呼及び「誠の心」の観念を共通にするものであり、構成全体としての外観は相違する部分があるとしても、商標の取引指標としての主要部となる「まごころ」の文字部分の外観において類似するものであるから、両者は、全体として、類似する商標であるといわざるを得ない。
そうとすると、本願商標と引用各商標が、同一又は類似の指定商品に使用された場合には、その取引者、需要者において商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるというべきであり、また、本願商標の指定商品には、引用各商標の指定商品に同一又は類似するものを含むものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、本願商標が上記法条に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げるとともに、本願商標は、一体不可分の商標であり、外観・称呼・観念の何れにおいても相紛れるおそれがなく、非類似である旨述べている。
しかしながら、本願商標は、その構成全体より、「真心をこめて育てた豚」程の意味合いを想起させる場合があるとしても、該文字全体として特定の観念を表す親しまれた既成の語として認識、理解されているとは認められず、本願商標を構成する「まごころ」の語及び「豚」の語は、いずれも、上記意味を有するものとして、広く親しまれた一般的な語であるから、これに接する取引者、需要者が、これをさらに短い2語に分離して発音し、あるいは、認識し、記憶、連想することは、十分にあり得ることといわなければならず、ほかに、需要者等が、一体不可分のものとしてのみ把握するという特段の事情は見出せないものである。
そして、商標の類否判断は、個別具体的に判断されるべきであるところ、上記のとおり本願商標と引用商標とが類似するものである以上、請求人の主張は、いずれも、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-09-07 
結審通知日 2007-09-13 
審決日 2007-09-26 
出願番号 商願2006-4875(T2006-4875) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Y2931)
T 1 8・ 261- Z (Y2931)
T 1 8・ 263- Z (Y2931)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平松 和雄 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 堀内 仁子
関根 文昭
商標の称呼 マゴコロブタ、マゴコロ 
代理人 加藤 恭 

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