ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 20915 |
---|---|
管理番号 | 1164213 |
審判番号 | 取消2006-30707 |
総通号数 | 94 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-10-26 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2006-06-14 |
確定日 | 2007-07-17 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第576063号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第576063号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第22類「楽器、蓄音機並にその各部及び附属品」を指定商品として、昭和27年3月31日登録出願、同36年7月1日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、更に、平成14年6月5日に第9類「蓄音機(電気蓄音機を除く。),レコード,蓄音機用針,蓄音機(電気蓄音機を除く。)の部品および附属品」及び第15類「ピアノ,オルガン,バイオリン,マンドリン,箏,三絃,こきゅう,びわ,月琴,木琴,笛,ハーモニカ,洋・和楽器用ばち,洋・和楽器用弦,その他の楽器,楽器の部品および附属品」を指定商品とする書換登録がされたものである。 第2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標のすべての指定商品についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を次のように述べ証拠方法として甲第1号証ないし同第4号証(枝番を含む)を提出した。 1 請求の理由 本件商標「NEW\OLYMPIA\オリンピア」は、継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが第9類「蓄音機(電気蓄音機を除く。),レコード,蓄音機用針,蓄音機(電気蓄音機を除く。)の部品および附属品」及び第15類「ピアノ,オルガン,バイオリン,マンドリン,箏,三絃,こきゆう,びわ,月琴,木琴,笛,ハーモニカ,洋・和楽器用ばち,洋・和楽器用弦,その他の楽器,楽器の部品および附属品」について登録商標の使用をしていないものである。 従って、全指定商品についての本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきである。 2 答弁に対する弁駁 (1)被請求人について 甲第1号証の1ないし甲第1号証の7は、いずれも被請求人が通常使用権を許諾しているとする会社(以下「使用会社」という。)のホームページであるが、いずれのページにも、商標「オリンピア」についての記載はない。 使用会社は、インターネットを用いて商品の販売を行っているので、使用会社の社名である「吉川奎盛堂」と「オリンピア」とをアンドで検索してみたが、甲第2号証の1及び甲第2号証の2いずれの検索結果からも、使用会社が商標「オリンピア」を使用していたことをうかがうことはできなかった。 以上から、少なくともインターネット上での検索では、使用会社が商標「オリンピア」を使用していた事実は発見できなかった。 (2)「オカリナ」の取り寄せについて 甲第3証の2のように、商品「オカリナ」をインターネットを介して使用会社から購入したが、使用会社から購入したオカリナには、乙第3号証のような「商品お問い合わせ先」の表示がないだけでなく、商標「オリンピア」の記載も一切ない。 ここでは、使用会社以外の製造会社から仕入れ、一般購入者に小売りする「オカリナ」に、答弁書に記載するためだけで「商品お問い合わせ先」を貼って撮影したものであり、使用の事実の捏造であることが想定される。 従って、証人尋問等を考慮すると、乙第2号証ないし乙第4号証の撮影者、撮影場所及び撮影日の開示を求める。 (3)商品の取り寄せの依頼について 少なくとも、乙第2号証のように、商標「オリンピア」が付された「ピック」あるいは「カスタネット」が存在するならば、取り寄せ依頼に応えられるものと思われるが、使用会社である「吉川奎盛堂」から、商標「オリンピア」が付された商品の取り寄せを依頼した結果、甲第4号証にあるように、「・『オカリナ』は取り寄せできるが、『オリンピア』マークの商品はない。/・それ以外の『ピック』、『カスタネット』、『トライアングル』は商品の取り寄せ自体ができない。」と返事があった。 これらのことからは、乙第2号証ないし乙第4号証は、答弁書に使用の事実を記載するためだけの目的で撮影したものであり、使用の事実の捏造であることが想定される。 (4)「商品お問い合わせ先」について 乙第2号証ないし乙第4号証には、「商品お問い合わせ先」なるラベルが貼付され、このラベルをもって商標の使用であると主張しているが、商標は複数或る同種の商品を区別するために付されるものである。 「商品お問い合わせ先」は単なる連絡先の表示であり、自他商品識別機能を有していない。 従って、この「商品お問い合わせ先」なるラベルは、商標の使用に該当しない。 (5)楽器年鑑の表示について 楽器年鑑には、自社ブランド「オリンピア」と記載されているものの、この記載をもって商標の使用とはいえない。 (6)名刺及び封筒について 乙第6号証の「吉川進」以外の4枚の名刺は、郵便番号が3桁のままであり、かつ大阪市の電話局番が3桁のままである。郵便番号の7桁化は平成10年から実施されており大阪市の電話局番の4桁化は平成11年に行われている。従って、この4枚の名刺はいずれも平成10年以前の名刺であるが、電話も通じない名刺を使用しているとは到底考えられない。 乙第7号証は現在使用中の封筒であると主張しているが、住所が乙第1号証によると昭和57年の住居表示変更前のままであり、かつ、大阪市の電話局番が3桁のままである。また、乙第6号証の名刺によると、乙第7号証に記載された電話番号である末尾「3836」は、現在FAXで使用されている。昭和57年以前の封筒を現在も使用しているとする主張自体理解できないが、特に、このままこの封筒を使用すると、電話番号間違いを引き起こすものであり、現在使用しているとは到底考えられない。 乙第8号証については、なぜ社名のみ手書きとなっているのか理解できない。さらに「オリンピアヨウピック」が何を意味するのか不明である。 名刺及び封筒に記載された「OLYMPIA」なるマークが、商品の識別に用いる商標であることはあり得ないものであるが、それにしても、通じない電話番号を記載した名刺あるいは封筒をビジネスで使用し続けていることが理解できない。 この名刺及び封筒は、少なくとも平成10年頃に製造されたものである。 従って、現在も使用しているとの事実は虚偽であると思われる。 ちなみに、吉川進以外の4人の人物が、現在も使用会社に勤務し、かつ乙第6号証の名刺を使用していることを証人尋問等で立証されたい。 (7)まとめ 以上述べたように、使用証明たり得るものは乙第2号証ないし乙第4号証記載の証拠であるものの「商品お問い合わせ先」に記載されている内容は商標とし機能しないものであると共に、各証拠の信憑性がきわめて疑わしい。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第11号証(枝番を含む)を提出している。 1 被請求人である商標権者の通常使用権者は、本件取消審判の予告登録前3年以内に日本国内において、本件取消審判請求対象の指定商品について本件商標と社会通念上同一の商標を使用しているので、本件審判の取消事由に当らない。以下、通常使用権者の使用の事実を立証する。 2 通常使用権者について 被請求人である商標権者「吉川貞夫」は、株式会社吉川奎盛堂の代表取締役である。これを立証するため、乙第1号証を提出する。 また、被請求人は同社に本件商標の通常使用権を許諾している。 この点、両者に書面による通常使用権許諾契約の締結事実を証明する証拠は存在しないが、契約自由の原則の下、書面によらない使用許諾契約の締結も認められるものであり、また上記事実からすると、被請求人は株式会社吉川奎盛堂に通常使用権を許諾しているという事実は優に推認される。 尚、平成18年(行ケ)第10105号不使用取消審決取消請求事件において書面による証拠を有さなくても通常使用許諾を認めた判決が存在する。 よって、株式会社吉川杢盛堂は、被請求人である商標権者の通常使用権者である。 3 通常使用権者の使用事実について 被請求人の通常使用権者は、本件取消審判の予告登録前3年以内に日本国内において、少なくとも「カスタネット,トライアングル,オカリナ」の楽器、「ギターのピック」の演奏補助品の識別標識として、また楽器卸商を営む通常使用権者が扱う楽器全般商品の宣伝広告として、本件商標と社会通念上同一の商標「NEW/OLYMPIA」、「OLYMPIA」、「オリンピア」、「オリムピア」を使用している(商標法第2条3項1号、8号)。 これを立証するため、乙第2号証ないし同第7号証の2を提出する。 乙第2号証は、通常使用権者が使用する商品「カスタネット」および「ギターのピック」に標章「NEW/OLYMPIA」「OLYMPIA」を付したものであり、乙第3号証は、通常使用権者が使用する商品「オカリナ」に標章「OLYMPIA」を付したものであり、乙第4号証は、通常使用権者が使用する商品「トライアングル」に標章「OLYMPIA」を付したものである。 乙第5号証の1で提示した楽器年鑑(2005年版)には、通常使用権者が扱う楽器商品全般のブランド名の宣伝広告として標章「オリンピア」が掲載されている。本楽器年鑑は2年に一度発行されるものであるが、1987年版から現在に至るまで継続して「オリンピア」が通常使用権者ブランドとして掲載され、次号の2007年版にも掲載される予定である。これを立証する為に、同第5号証の2(1987年版)、同第5号証の3(2007年版のお知らせ)を提出する。 乙第6号証で提示した名刺の写しは、通常使用権者の社員用の名刺であって、取引書類に該当し、「OLYMPIA」が付されている。 乙第7号証の1で提出した封筒は、通常使用権者の取引書類、扱う商品の包装に使用するものであって「オリムピア」が付されている。尚、本封筒は新しい住所に修正を施し、現在も使用している。これを立証するために、乙第7号証の2を提出する。 よって、これらの行為は商標法第2条第3項第1号、8号に掲げる「使用」に当るものである。 4 取引書類の説明について 乙第8号証は乙第2号証のピック、乙第9号証は乙第2号証のカスタネットを納品した証拠である。乙第2号証には「オリンピアヨウピック」と表示されている。 乙第10号証及び同第11号証は、乙第2号証のカスタネットを販売した証拠である。これらの取引書類には本件商標の表示がないが、乙第2号証のカスタネットが本件取消審判の予告登録前3年以内に日本国内において取引された事実を裏付けるものである(商標法第2条3項2号)。 5 社会通念上の同一性について 本件商標の構成は、「NEW」「OLYMPIA」「オリンピア」の各文字を三段に横書きしてなるものであるが、「NEW」の表示は「OLYMPIA」「オリンピア」の表示に比べて小さい上、商品の記述的記載に過ぎない為、「NEW」という部分には自他商品識別力がない。 この点、平成18年(行ケ)10225不使用取消審決取消請求事件において、識別力のない表示を除いた商標の使用は50条の使用に当たる旨の判決があることからすると、本件商標から「NEW」の部分を除いても問題がない。 また、審判便覧53-1「登録商標の不使用による取消審判」6頁エ例2において登録商標が二段書きの構成からなる場合であって、上段及び下段の各部が観念を同一とするときに、その一方の使用は登録商標の使用と認められると記載がある。 よって、本件商標のうち「NEW」を除いた商標、さらに観念が同一の二段書き「OLYMPIA」「オリンピア」の一方の使用、「OLYMPIA」の発音方法の違いによる「オリムピア」の商標はどれも本件商標と社会通念上同一の商標であるといえる。 6 まとめ 上述した如く、提出した証拠のみでも、本件取消審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者の通常使用権者がその請求に係る指定商品中「その他の楽器」「演奏補助品」について、登録商標と社会通念上同一の商標「NEW/OLYMPIA」「OLYMPIA」「オリンピア」「オリムピア」を使用していることが明らかである。 第4 当審の判断 1 被請求人より提出された乙各号証によれば、以下の事実が認められる。 (1)乙第1号証は、本件商標に係る通常使用権者と認め得る「株式会社吉川奎盛堂」の履歴事項全部証明書(写し)と認められるものであり、この書面によれば、代表取締役に本件商標権者(被請求人)である「吉川貞夫」の氏名が表示されている。 (2)乙第5号証の1「楽器年鑑2005年版」の518頁には、本件商標に係る通常使用権者と認め得る「株式会社吉川奎盛堂」の「自社ブランド」の項目に「オリンピア(オルゴール及び楽器)」と記載されている。 (3)乙第2号証は、「カスタネット」及び「ギターのピック」が透明の包装袋に収納されている写真(カラー)であり、その中段右側の拡大写真をみると、赤色と青色の2枚からなる「カスタネット」が透明の包装袋に収納され、その上部に、本件商標と社会通念上同一と認められる「NEW」と「OLYMPIA」の欧文字(「NEW」の文字は小さく書されている。)が2段に表示されており、その下に、前記した「株式会社吉川奎盛堂」の英文字表記と認め得る「YOSHIKAWA KEISEIDO Co.,LTD.」の文字が表示されている。また、「ギターのピック」については、カスタネットと同様の透明の包装袋に収納されていること明らかであることから、最上部の写真より、その包装袋の上部にも、本件商標と社会通念上同一と認められる「NEW」と「OLYMPIA」の欧文字(「NEW」の文字は小さく書されている。)が2段に表示されていることが推認できる。 さらに、乙2号証の左下の「ギターのピック」が収納されている写真をみると、その透明の包装袋には、本件商標に係る通常使用権者と認め得る「株式会社吉川奎盛堂」及び本件商標と社会通念状同一と認められる「OLYMPIA」の欧文字が表示されている。 (4)乙第8号証の請求書写しには、「株式会社神田商会」、「御得意様(株)吉川奎盛堂御中」、「請求年月日」の欄に「05.03.21」、「当月御請求額」の欄に「5,250」、及び「摘要」の欄に「オリンピアヨウピック@50x100枚」の記載がある。 (5)乙第9号証の納品書写しには、「(株)プラス白桜社」「(株)吉川奎盛堂様」、「18年1月6日」の日付、「品名」の欄に「カスタネット」、「数量」の欄に「500」、「金額」の欄に、「68000」の記載がある。 (6)乙第10号証の仕入伝票写しには、「取引先」のところに「楽器・楽譜 総合卸商/株式会社吉川奎盛堂」、宛先のところに「中浜幼稚園殿」、「出荷年月日」の欄に「18/1/13」、「商品名コード」の欄に「白桜社」、「商品名」の欄に「カスタネット」、「数量」の欄に「100」、「金額」の欄に「18200」の記載がある。 (7)乙第11号証の仕入伝票写しには、「取引先」のところに「楽器・楽譜 総合卸商/株式会社吉川奎盛堂」、宛先のところに「熊野幼稚園殿」、「出荷年月日」の欄に「18/1/13」、「商品名コード」の欄に「白桜社」、「商品名」の欄に「カスタネット」、「数量」の欄に「30」、「金額」の欄に「5460」の記載がある。 2 前記1で認定した事実によれば、以下のことが認められる。 (1)上記の乙第1号証より被請求人である商標権者「吉川貞夫」は、「株式会社吉川奎盛堂」の代表取締役であって、被請求人は同社に本件商標に係る通常使用権者を許諾していることが推認できる。 (2)乙第5号証の1「楽器年鑑2005年版」には、本件商標に係る通常使用権者と認め得る「株式会社吉川奎盛堂」の「自社ブランド」(2005年1月31日発行)の項目に「オリンピア(オルゴール及び楽器)」と記載されていることから、通常使用権者は、本件商標と社会通念状同一と認められる「オリンピア」を自社の「楽器」について使用する商標として、本件審判の請求の登録日(平成18年7月4日)前3年以内に一般に公表している事実が認められる。 (3)乙第8号証ないし乙第11号証の取引書類によれば、2005年3月21日に株式会社神田商会が「オリンピアヨウピック」100枚分の価格として5000円を(株)吉川奎盛堂に請求したこと、平成18年1月6日に「カスタネット」500個が取引先である(株)プラス白桜社から(株)吉川奎盛堂に納品されたこと、また、平成18年1月13日に「白桜社」の「カスタネット」が(株)吉川奎盛堂から取引先である中浜幼稚園へ100個及び熊野幼稚園へ30個、それぞれ出荷されていることが認められる。 (4)被請求人が本件商標の使用の事実を示すために提出した乙第2号証の「カスタネット」及び「ギターのピック」の包装袋には、本件商標と社会通念状同一と認められる「OLYMPIA」が使用されていることが認められ、被請求人が本件商標の使用の事実を示すために提出した乙第8号証乃至乙第11号証の「カスタネット」及び「ギターのピック」の納品書・各仕入伝票等に表示されている前記1(4)ないし(7)の年月日は、すべて本件審判の請求の登録日(平成18年7月4日)前3年以内のものであると認められ、さらに、乙第8号証の「株式会社神田商会」から被請求人である、「株式会社吉川奎盛堂」に宛てた請求書の「摘要」の箇所に記載された「オリンピアヨウピック」の文字は、この商品が「オリンピア用ピック」であると推認できるものである。 上記事実を総合して勘案すれば、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が通常使用権者によって「カスタネット」及び「ギターのピック」について使用されていたと認められる。そして、本件商標が表示されている商品「カスタネット」及び「ギターのピック」は、本件商標の指定商品に含まれること明らかである。 そうすると、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標の指定商品中の「カスタネット」及び「ギターのピック」について、その通常使用権者によって使用されていたものと認めることができる。 なお、請求人は、前記した「第2 請求人の主張」の「2 答弁に対する弁駁」において、甲第1号証ないし同第4号証(枝番を含む)を提出して、本件審判の請求の登録日後に検索打ち出しされた通常使用権者のホームページ及び本件商標の該使用会社から商品の取り寄せを行ったこと等を根拠として、該使用会社は「オカリナ」しか取り扱っていない。また、本件商標も使用されていない。さらに、商品に貼付されている「商品お問い合わせ先」の紙片は、本件商標の使用の事実を捏造するものである旨を縷々主張している。 しかしながら、いずれもの主張も、本件審判の請求の登録日後の通常使用権者のホームページ及び商品の取り寄せ等に基づくものであって、かかる主張によって、本件審判の請求の登録前3年以内に該通常使用権者が、少なくとも「カスタネット」及び「ギターのピック」に本件商標を使用していた事実までもが否定されるものではないから、上述のことを主たる根拠として、本件商標は使用された事実が存在しないとする請求人の主張は採用することができない。 3 したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審理終結日 | 2007-05-18 |
結審通知日 | 2007-05-23 |
審決日 | 2007-06-05 |
出願番号 | 商願昭27-6949 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(20915)
|
最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
小畑 恵一 津金 純子 |
登録日 | 1961-07-01 |
登録番号 | 商標登録第576063号(T576063) |
商標の称呼 | ニューオリンピア、オリンピア |
代理人 | 花村 太 |
代理人 | 井澤 洵 |