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審決分類 審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 Y0928
管理番号 1164083 
審判番号 不服2005-12955 
総通号数 94 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-07-07 
確定日 2007-09-19 
事件の表示 商願2004- 72073拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「柳生十兵衛」の文字を標準文字により表してなり、第9類及び第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年8月4日に登録出願、その後、指定商品については、同17年4月11日付けの手続補正書により、該手続補正書に記載のとおりの商品に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標の「柳生十兵衛」は「江戸時代の剣客」として、徳川家光の寵を受けて、大和国正木坂で弟子1万3千人に教えたことが知られており、奈良県においては芳徳寺が柳生家代々の菩提寺として本堂には柳生十兵衛が書いた秘伝書の月の抄が展示されるほか、本堂裏手の墓所には宗厳、宗矩や柳生十兵衛の墓を管理していることなどからすれば、「柳生十兵衛」は故人ではあるものの、このような商標を一私人である出願人が自己の商標として登録、使用することは、歴史的な剣客である「柳生十兵衛」の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりではなく、商取引の秩序を乱すものとして、公の秩序を害するおそれがあるものと認められ、穏当ではない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「柳生十兵衛」の文字よりなるところ、柳生十兵衛は、1650年に亡くなった江戸初期の剣客と認められる。
しかしながら、柳生十兵衛は、350年程前に亡くなっており、現在におけるその末裔について、どのような状態であるか見いだすことができない。
そして、本願商標の構成文字が、きょう激、卑わい、差別的又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではなく、また、本願商標をその指定商品について使用することが、歴史的な剣客の名声や名誉を傷つけるおそれがあるとはいい難く、社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでもない。
さらに、本願商標は、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認めることはできない。
そうとすれば、本願商標は、商取引の秩序を乱すものとして、公の秩序を害するおそれがあるともいい難いものである。
したがって、本願商標が商標法4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2007-09-06 
出願番号 商願2004-72073(T2004-72073) 
審決分類 T 1 8・ 22- WY (Y0928)
最終処分 成立  
前審関与審査官 木村 一弘 
特許庁審判長 山口 烈
特許庁審判官 小田 明
寺光 幸子
商標の称呼 ヤギュージューベー 
代理人 細井 勇 

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