• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y30
審判 全部申立て  登録を維持 Y30
管理番号 1162691 
異議申立番号 異議2006-90591 
総通号数 93 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-09-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-11-16 
確定日 2007-08-06 
異議申立件数
事件の表示 登録第4979914号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4979914号商標の登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4979914号商標(以下「本件商標」という。)は、「Tespresso」の欧文字を標準文字で表してなり、平成17年9月28日に登録出願、第30類「紅茶飲料その他の茶」を指定商品として、同18年8月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2049744号商標(以下「引用商標」という。)は、「NESPRESSO」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年9月18日に登録出願、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、同63年5月26日に設定登録され、その後、平成10年6月16日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標より生ずる「テスプレッソ」の称呼と引用商標より生ずる「ネスプレッソ」の称呼とは、語頭における「テ」と「ネ」の音に差異を有するところ、該差異音である「テ(te)」と「ネ(ne)」は、子音において「t」と「n」の違いはあるが、母音「e」を共通にし、その調音方法も、ともに舌音であって発音上似たものとなる。
そうすると、両者は、ともに同音数からなる比較的長い称呼で1音のみが異なり、しかもその異なる1音も母音を共通にするものであるから、称呼上類似する商標である。そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人が「コーヒー」及び「エスプレッソマシン」を表示する商標として、長年使用して取引者、需要者間において、周知著名となっている引用商標と類似するものであるから、これをその指定商品に使用した場合、商品の出所につき混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。
(4)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第55号証を提出している。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、該構成文字に相応して「テスプレッソ」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。
これに対し、引用商標は、前記2の(1)のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ネスプレッソ」の称呼を生ずる造語と認められるものである。
しかして、本件商標より生ずる「テスプレッソ」の称呼と引用商標より生ずる「ネスプレッソ」の称呼とは、称呼を識別する上で重要な要素となる語頭において、調音方法の異なる無声歯茎破裂音「テ」と有声歯茎通鼻音「ネ」という顕著な差異を有し、かつ、ともに5音と構成音数が比較的短いものであることから、これら相違する両音の差異が両称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合には、語調・語感が相違し、称呼上、明らかに聴別し得るものと判断するのが相当である。
また、両商標は、それぞれ前記のとおりであるから、外観上、十分に区別し得る差異があり、さらに、観念においては、両商標とも特定の意味を有しない一種の造語と認められるから、両者は比較し得ないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人が引用商標の著名性を立証するものとして提出した甲各号証は、本件商標の出願前の証拠は極めて少なく、かつ、雑誌紹介記事は、殆どが本件商標の出願後に発行されたものであって、これらの証拠によっては、本件商標の登録出願前に引用商標が商品「コーヒー」に使用され著名性を獲得したものとは認め得ないものであり、かつ、本件商標は、前記(1)で認定・判断したとおり、引用商標とは何ら相紛れるおそれのない非類似の商標といえるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
本件商標は、上述のとおり引用商標と類似するものではなく、また、本件商標から引用商標を直ちに連想、想起させるとみなければならない共通点も見出せないものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接した取引者、需要者が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について誤認、混同するおそれはないものとみるのが相当である。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2007-07-18 
出願番号 商願2005-90304(T2005-90304) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (Y30)
T 1 651・ 271- Y (Y30)
最終処分 維持  
前審関与審査官 保坂 金彦 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 関根 文昭
久我 敬史
登録日 2006-08-18 
登録番号 商標登録第4979914号(T4979914) 
権利者 タヒチアン ノニ インターナショナル インコーポレーテッド
商標の称呼 テスプレッソ 
代理人 太田 雅苗子 
代理人 齋藤 宗也 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 黒川 朋也 
代理人 宮永 栄 
代理人 鳥海 哲郎 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ