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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 109
管理番号 1162375 
審判番号 取消2006-30529 
総通号数 93 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-09-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2006-05-02 
確定日 2007-07-25 
事件の表示 上記当事者間の登録第2006547号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2006547号商標(以下「本件商標」という。)は、「FACILITY」の文字を書してなり、昭和60年7月31日に登録出願、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、同62年12月18日に設定登録、その後、平成10年1月27日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べた。
請求人の調査では、被請求人は、いずれの指定商品についても、過去3年以上にわたって我が国において、本件商標を使用していない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に我が国において、本件商標をその指定商品中の「水道用栓」及び「暖冷房装置」について使用している。
(ア)被請求人は、昭和37年創業の不動産業サービスを提供する企業であり、建築部材の製造、販売、建築・土木・造園その他の建設等を主な事業としている。
被請求人は、当該建築部材の製造、販売、建築・土木・造園その他の建設等のサービスを提供するに当たり、建築物に必要とされる多岐に亘る商品(オリジナル部品を含む。)(以下「各種商品」という。)を販売することにより、トータルな住まいづくりを提供している。
被請求人は、平成10年から同16年9月28日まで「FACILITY」商標の下で商品カタログに掲載された各種商品の販売を行った(乙第1号証ないし乙第2号証の3)。すなわち、被請求人は、表紙に「FACILITY」商標を表示した乙第1号証に示す商品カタログの128頁に掲載されている「水道用栓」(品番SK3-00705,SK3-01011?1012,SK3-01013?1014)及び同290頁に掲載されている「暖冷房装置」(品番SR1-01552,SR1-01580,SR1-01559,SR1-01628,SR1-01630,SR1-01646,SR1-01653,SR1-01657)を、乙第2号証の1ないし3に示す「ファシリティカタログ価格表」に基づき販売した。
なお、被請求人は、各種商品を表彰する「FACILITY」商標の下、前記商品カタログに掲載の各種商品を紹介しており、「水道用栓」及び「暖冷房装置」が本件商標の指定商品に属することは明白である。
(イ)商標法第50条に規定する「使用」が商標の広告的使用にも信用の蓄積があるとしていることを考慮すると、それは同法第2条第3項第8号に規定する「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」での「使用」を意味すると解し得る。
同法第50条に規定する「使用」は、必ずしも商品自体に商標が付されていることばかりでなく、商品カタログにあって、表紙に商標が表示されている場合には、それがカタログ中に掲載されている個々の商品を表彰する広告宣伝物としての機能を有することから、商品カタログの使用が広告的使用である場合には、個々の商品自体に商標が付されていない場合でも、商標の使用と解することは是認されている(東京地判平成17年7月5日判決・平成15(ワ)10368号,東京高判平成14年10月29日判決・平成14(行ケ)173号,東京高判昭和54年11月14日判決・昭和51(ネ)2317号)。
そこで、本件についてみるに、乙第1号証に示す「FACILITY」商標を使用した商品カタログは、被請求人の販売する各種商品を広告宣伝するためのカタログであり、かつ「FACILITY」商標は、被請求人の販売する各種商品を表彰するとともに、これにより他人の商品と区別する作用を果たしている。
したがって、たとえ、各種商品そのものに「FACILITY」商標が使用されていないとしても、各種商品を販売するために頒布した商品カタログに「FACILITY」商標を使用することは、自他商品識別機能を果たす使用であり、その販売する「水道用栓」及び「暖冷房装置」の商品に関する広告に「FACILITY」商標を付して展示し又は頒布しているということができる。
(ウ)以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に我が国において、本件商標をその指定商品中「水道用栓」及び「暖冷房装置」について使用しているものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消し得ないことは明白である。

4 当審の判断
(1)本件商標の指定商品中の「機械要素」に包含される商品「水道用栓」について、取引者及び需要者が接すると認められる被請求人の商品カタログ等の提出証拠(乙第1号証ないし乙第7号証〔枝番を含む。〕)中には、以下のものが存することを認めることができる。
(ア)乙第1号証(商品カタログ)中の114頁には、「FACILITY」の文字が黒地に白抜きで大きく表示されており、これに引き続く115頁には、「キッチン共通設備P128」の記載がある。
そして、上記カタログの128頁には、「キッチン共通設備」の見出し下に「水栓金具」という小見出しと、「水栓金具」の種類を示す7枚の写真、及び上段左の該写真に該当する商品及びそれへの記述「台所ハンドスプレーシャワー水栓セット TKF32UBFX・・・SK3-01013,SK3-01014」、そして、下段左の該写真に該当する商品及びそれへの記述「台所シングルレバー水栓セット TKF31UFX・・・SK3-01011,SK3-01012」が認められる。
(イ)乙第2号証の1ないし3(ファシリティカタログ価格表)の4枚目(7頁)における左上段8行目には、「掲載頁:144/品名:水栓金具/品番:SK3-01013-14/仕様・規格・その他:台所ハンドスプレーシャワー水栓セット TKF32UBFX・・・/定価:○○○」との記載、また、12行目には、「品名:水栓金具/品番:SK3-01011-12/仕様・規格・その他:台所シングルレバー水栓セット TKF31UFX・・・定価:○○○」との記載が認められる。
(ウ)乙第3号証(カタログ「FACILITY」に関する証明書)には、印刷会社「日立インターメディックス株式会社」の営業第三部営業第一課の西尾某による記名捺印入りの「カタログ『FACILITY』(品目コード3127058)について下記の通り証明します。」との記述文、及び「1.印刷日:平成12年10月8日 2.印刷部数:10,700部 3.納品日:平成12年10月13日 4.納品部数:10,700部 5.納品先:ミサワホーム株式会社」についての記載が認められる。
(エ)乙第4号証(2007年2月6日付けの発注状況照会一覧表)には、「発注No.F-001004-0030・・・品目コード:3127058/ファシリティ・カタログ(改訂版)木質専用/業者コード:007/発注数:10,700/業者名:日立インターメディックス(株)/発注単価:○○○/金額:○○○/入庫予定日:2000年10月11日 AM/入庫日:2000年10月13日」という記載が認められる。
(オ)乙第6号証(ファシリティ・カタログ(改訂版)木質専用の納入先一覧表)の2頁9行目には、「品目コード:3127058/ファシリティ・カタログ(改訂版)木質専用/注文No.J0305260004/注文先(納品先)コード:13970001/注文先(納品先)名:ミサワホーム信越(株)松本営業所/数量:7」についての記載が認められる。
しかして、乙第6号証に関する商標権者の説明によれば、「注文No.J0301090006」の頭6桁が日付であり、例えば、この場合には、2003年1月9日に注文があったことになるとの記載が認められる。
そして、同証拠の1頁1行目の「注文No.J0301090006」(2003年1月9日)の日から2頁8行目の「注文No.J0305220009」(2003年5月22日)の日までが本件審判請求の予告登録日(平成18年5月24日)前3年以内よりも前の期間に相当しているところ、同証拠の2頁8行目を見るに、「注文No.J0305220009」の日(すなわち2003年5月22日:本件審判請求の予告登録日前3年以内より2日前の日)に、商標権者は、「MHE(株)世田谷支店 杉並営業部」に「ファシリティ・カタログ(改訂版)木質専用」を3部納品したことが認められる。
(カ)さらに、乙第5号証(カタログ「FACILITY」に関する証明書)の記載によれば、上記カタログの納品を受けた後、ミサワホーム東京世田谷支店建設部設計課の梅丸某が本件審判請求の予告登録日(平成18年5月24日)前3年以内に当たる平成17年12月頃に当該カタログを顧客に手渡しで頒布し、取引していたことが推認できる。
(2)むすび
以上を総合勘案すると、商標権者は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる「FACILITY」又は「ファシリティ」の文字よりなる商標を本件指定商品中の「機械要素」に属する「水道用栓」(水栓金具)の取引に使用していたものといわなければならない。
これに対して、請求人は、何ら弁駁するところがない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-02-22 
結審通知日 2007-02-28 
審決日 2007-03-14 
出願番号 商願昭60-78829 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (109)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 高野 義三
特許庁審判官 山口 烈
鈴木 新五
登録日 1987-12-18 
登録番号 商標登録第2006547号(T2006547) 
商標の称呼 ファシリティー、フェイシリティー 
代理人 中村 仁 
代理人 飯島 紳行 
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